百人一首集 1  二〇一三年二月十四日 改訂
百人一首ひゃくにんいっしゅ勉強べんきょう仕方しかた  作文教室 言葉の森

 一にちに三しゅを、三十かいぐらい音読おんどくし、三しゅ続けつづ 暗唱あんしょうできるようにしましょう。かかる時間じかんは十ぷんぐらいです。

 続けつづ 暗唱あんしょうできるひとは、一週間しゅうかんで九しゅ、一か月 げつで二十七しゅ続けつづ 暗唱あんしょうできるようにしていきましょう。

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あきのたのかりほのいほのとまをあらみわがころもではつゆにぬれつつ 秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ 天智天皇 後撰集
あきのたの かりほのいほの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ 秋(アキ 名)の(ノ 格助)田(タ 名)の(ノ 格助)かりほ(カリホ 名)の(ノ 格助)庵(イホ 名)の(ノ 格助)苫(トマ 名)を(ヲ 間助)あら(アラシ 形 ク 語幹)み(ミ 接尾)わ(ワ 代名)が(ガ 格助)衣手(コロモデ 名)は(ハ 係助)露(ツユ 名)に(ニ 格助)ぬれ(ヌル 動 ラ下ニ 用)つつ(ツツ 接助)
  はるすぎてなつきにけらししろたへのころもほすちょうあまのかぐやま 春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山 持統天皇 新古今集
はるすぎて なつきにけらし しろたへの ころもほすちょう あまのかぐやま 春(ハル 名)過ぎ(スグ 動 ガ上ニ 用)て(テ 接助)夏(ナツ 名)来(ク 動 カ変 用)に(ヌ 助動 完了 用)け(ケリ 助動 過去 体)らし(ラシ 助動 推定 終)②白妙の(シロタヘノ 枕詞)衣(コロモ 名)ほす(ホス 動 サ四 終)てふ(テフ 連語)天の香具山(アマノカグヤマ 名)
  あしびきのやまどりのをのしだりをのながながしよをひとりかもねむ あしひきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む 柿本人麿 拾遺集
あしびきの やまどりのをの しだりをの ながながしよを ひとりかもねむ あしひきの(アシヒキノ 枕詞)山鳥(ヤマドリ 名)の(ノ 格助)尾(ヲ 名)の(ノ 格助)しだり尾(シダリヲ 名)の(ノ 格助)ながながし(ナガナガシ 形 シク 体)夜(ヨ 名)を(ヲ 格助)ひとり(ヒトリ 名)か(カ 係助)も(モ 係助)寝(ヌ 動 ナ下二 未)む(ム 助動 推量 体)
たごのうらにうちいでてみればしろたへのふじのたかねにゆきはふりつつ 田子の浦にうち出でて見れば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ 山辺赤人 新古今集
たごのうらに うちいでてみれば しろたへの ふじのたかねに ゆきはふりつつ 田子の浦(タゴノウラ 名)に(ニ 格助)うち出で(ウチイヅ 動 ダ下二 用)て(テ 接助)見れ(ミル 動 マ上一 已)ば(バ 接助)白妙の(シロタヘノ 枕詞)富士(フジ 名)の(ノ 格助)高嶺(タカネ 名)に(ニ 格助)雪(ユキ 名)は(ハ 係助)降り(フル 動 ラ四 用)つつ(ツツ 接助)
  おくやまにもみぢふみわけなくしかのこゑきくときぞあきはかなしき 奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声きくときぞ秋はかなしき 猿丸大夫 古今集
おくやまに もみぢふみわけ なくしかの こゑきくときぞ あきはかなしき 奥山(オクヤマ 名)に( 格助)紅葉(モミヂ 名)踏み分け(フミワク 動 カ下二 用)鳴く(ナク 動 カ四 体)鹿(シカ 名)の(ノ 格助)声(コヱ 名)きく(キク 動 カ四 体)とき(トキ 名)ぞ(ゾ 係助)秋(アキ 名)は(ハ 係助)かなしき(カナシ 形 シク 体)
  かささぎのわたせるはしにおくしものしろきをみればよぞふけにける 鵲の渡せる橋におく霜のしろきを見れば夜ぞ更けにける 中納言家持 新古今集
かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける 鵲(カササギ 名)の(ノ 格助)渡せ(ワタス 動 サ四 已)る(リ 助動 存続 体)橋(ハシ 名)に(ニ 格助)おく(オク 動 カ四 体)霜(シモ 名)の(ノ 格助)しろき(シロシ 形 ク 体)を(ヲ 格助)見れ(ミル 動 マ上一 已)ば(バ 接助)夜(ヨ 名)ぞ(ゾ 係助)更け(フク 動 カ下二 用)に(ヌ 助動 完了 用)ける(ケリ 助動 詠嘆 体)
あまのはらふりさけみればかすがなるみかさのやまにいでしつきかも 天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも 安倍仲麿 古今集
あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも 天の原(アマノハラ 名)ふりさけ(フリサク 動 カ下二 用)見れ(ミル 動 マ上一 已)ば(バ 接助)春日(カスガ 名)なる(ナリ 助動 存在 体)三笠の山(ミカサノヤマ 名)に(ニ 格助)出で(イヅ 動 ダ下二 用)し(キ 助動 過去 体)月(ツキ 名)かも(カモ 終助)
  わがいほはみやこのたつみしかぞすむよをうぢやまとひとはいふなり わが庵は都のたつみしかぞ住む世をうぢ山とひとはいふなり 喜撰法師 古今集
わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいふなり わ(ワ 代名)が(ガ 格助)庵(イホ 名)は(ハ 係助)都(ミヤコ 名)の(ノ 格助)たつみ(タツミ 名)しか(シカ 副)ぞ(ゾ 係助)住む(スム 動 マ四 体)③世(ヨ 名)を(ヲ 格助)うぢ山(ウヂヤマ 名)と(ト 格助)ひと(ヒト 名)は(ハ 係助)いふ(イフ 動)なり(ナリ 助動 伝聞 終)
  はなのいろはうつりにけりないたづらにわがみよにふるながめせしまに 花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに 小野小町 古今集
はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに 花(ハナ 名)の(ノ 格助)色(イロ 名)は(ハ 係助)うつり(ウツル 動 ラ四 用)に(ヌ 助動 完了 用)けり(ケリ 助動 詠嘆 終)な(ナ 終助)②いたづらに(イタヅラナリ 形動 ナリ 用)わ(ワ 代名)が(ガ 格助)身(ミ 名)世(ヨ 名)に(ニ 格助)ふる(フ 動 ハ下二 体)ながめ(ナガメ 名)せ(ス 動 サ変 用)し(キ 助動 過去 体)ま(マ 名)に(ニ 格助)









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これやこのゆくもかへるもわかれてはしるもしらぬもあふさかのせき これやこの行くも帰るも別れてはしるもしらぬもあふ坂の関 蝉丸 後撰集
これやこの ゆくもかへるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき これ(コレ 代名)や(ヤ 間助)こ(コ 代名)の(ノ 格助)行く(ユク 動 カ四 体)も(モ 係助)帰る(カヘル 動 ラ四 体)も(モ 係助)別れ(ワカル 動 ラ下二 用)て(テ 接助)は(ハ 係助)しる(シル 動 ラ四 体)も(モ 係助)しら(シル 動 ラ四 未)ぬ(ズ 助動 打消 体)も(モ 係助)あふ坂の関(アフサカノセキ 名)
  わたのはらやそしまかけてこぎいでぬとひとにはつげよあまのつりぶね わたの原八十島かけてこぎ出でぬと人には告げよ海人のつり舟 参議篁 古今集
わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと ひとにはつげよ あまのつりぶね わたの原(ワタノハラ 名)八十島(ヤソシマ 名)かけ(カク 動 カ下二 用)て(テ 接助)こぎ出で(コギイヅ 動 ダ下二 用)ぬ(ヌ 助動 完了 終)と(ト 格助)人(ヒト 名)に(ニ 格助)は(ハ 係助)告げよ(ツグ 動 ガ下二 命)④海人(アマ 名)の(ノ 格助)つり舟(ツリブネ 名)
  あまつかぜくものかよひぢふきとぢよをとめのすがたしばしとどめむ 天つ風雲のかよひ路吹きとぢよをとめの姿しばしとどめむ 僧正遍昭 古今集
あまつかぜ くものかよひぢ ふきとぢよ をとめのすがた しばしとどめむ 天つ風(アマツカゼ 名)雲(クモ 名)の(ノ 格助)かよひ路(カヨヒヂ 名)吹きとぢよ(フキトヅ 動 ダ上二 命)③をとめ(ヲトメ 名)の(ノ 格助)姿(スガタ 名)しばし(シバシ 副)とどめ(トドム 動 マ下二 未)む(ム 助動 意志 終)
つくばねのみねよりおつるみなのがはこひぞつもりてふちとなりぬる 筑波嶺の峰より落つるみなの川恋ぞつもりて淵となりぬる 陽成院 後撰集
つくばねの みねよりおつる みなのがは こひぞつもりて ふちとなりぬる 筑波嶺(ツクバネ 名)の(ノ 格助)峰(ミネ 名)より(ヨリ 格助)落つる(オツ 動 タ上二 体)みなの川(ミナノガハ 名)③恋(コヒ 名)ぞ(ゾ 係助)つもり(ツモル 動 ラ四 用)て(テ 接助)淵(フチ 名)と(ト 格助)なり(ナル 動 ラ四 用)ぬる(ヌ 助動 完了 体)
  みちのくのしのぶもぢずりたれゆゑにみだれそめにしわれならなくに みちのくのしのぶもぢずりたれ故に乱れそめにしわれならなくに 河原左大臣 古今集
みちのくの しのぶもぢずり たれゆゑに みだれそめにし われならなくに みちのく(ミチノク 名)の(ノ 格助)しのぶもぢずり(シノブモヂズリ 名)たれ(タレ 代名)故(ユヱ 名)に(ニ 格助)乱れ(ミダル 動 ラ下二 用)そめ(ソム 動 マ下二 用)に(ヌ 助動 完了 用)し(キ 助動 過去 体)④われ(ワレ 代名)なら(ナリ 助動 断定 未)な(ズ 助動 打消 未)く(ク 接尾)に(ニ 接助)
  きみがためはるののにいでてわかなつむわがころもでにゆきはふりつつ 君がため春の野に出でて若菜つむわが衣手に雪は降りつつ 光孝天皇 古今集
きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ 君(キミ 代名)が(ガ 格助)ため(タメ 名)春(ハル 名)の(ノ 格助)野(ノ 名)に(ニ 格助)出で(イヅ 動 ダ下二 用)て(テ 接助)若菜(ワカナ 名)つむ(ツム 動 マ四 体)わ(ワ 代名)が(ガ 格助)衣手(コロモデ 名)に(ニ 格助)雪(ユキ 名)は(ハ 係助)降り(フル 動 ラ四 用)つつ(ツツ 接助)
たちわかれいなばのやまのみねにおふるまつとしきかばいまかへりこむ たち別れいなばの山の峰に生ふるまつとしきかば今帰り来む 中納言行平 古今集
たちわかれ いなばのやまの みねにおふる まつとしきかば いまかへりこむ たち別れ(タチワカル 動 ラ下二 用)いなばの山(イナバノヤマ 名)の(ノ 格助)峰(ミネ 名)に(ニ 格助)生ふる(オフ 動 ハ上二 体)まつ(マツ 動 タ四 終)と(ト 格助)し(シ 副助)きか(キク 動 カ四 未)ば(バ 接助)今(イマ 副)帰り来(カヘリク 動 カ変 未)む(ム 助動 意志 終)
  ちはやぶるかみよもきかずたつたがはからくれなゐにみづくくるとは ちはやぶる神代もきかず龍田川からくれなゐに水くくるとは 在原業平朝臣 古今集
ちはやぶる かみよもきかず たつたがは からくれなゐに みづくくるとは ちはやぶる(チハヤブル 枕詞)神代(カミヨ 名)も(モ 係助)きか(キク 動 カ四 未)ず(ズ 助動 打消 終)②龍田川(タツタガハ 名)からくれなゐ(カラクレナヰ 名)に(ニ 格助)水(ミヅ 名)くくる(ククル 動 ラ四 終)と(ト 格助)は(ハ 係助)
  すみのえのきしによるなみよるさへやゆめのかよひぢひとめよくらむ 住の江の岸に寄る波よるさへや夢の通路人目よくらむ 藤原敏行朝臣 古今集
すみのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ 住の江(スミノエ 名)の(ノ 格助)岸(キシ 名)に(ニ 格助)寄る(ヨル 動 ラ四 体)波(ナミ 名)よる(ヨル 名)さへ(サヘ 副助)や(ヤ 係助)夢(ユメ 名)の(ノ 格助)通路(カヨヒヂ 名)人目(ヒトメ 名)よく(ヨク 動 カ下二 終)らむ(ラム 助動 原因推量 体)









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なにはがたみじかきあしのふしのまもあはでこのよをすぐしてよとや 難波潟みじかき蘆のふしの間もあはでこの世をすぐしてよとや 伊勢 新古今集
なにはがた みじかきあしの ふしのまも あはでこのよを すぐしてよとや 難波潟(ナニハガタ 名)みじかき(ミジカシ 形 ク 体)蘆(アシ 名)の(ノ 格助)ふしの間(フシノマ 名)も(モ 係助)あは(アフ 動 ハ四 未)で(デ 接助)こ(コ 代名)の(ノ 格助)世(ヨ 名)を(ヲ 格助)すぐし(スグス 動 サ四 用)てよ(ツ 助動 強意 命)と(ト 格助)や(ヤ 係助)
  わびぬればいまはたおなじなにはなるみをつくしてもあはむとぞおもふ わびぬれば今はたおなじ難波なるみをつくしても逢はむとぞ思ふ 元良親王 後撰集
わびぬれば いまはたおなじ なにはなる みをつくしても あはむとぞおもふ わび(ワブ 動 バ上二 用)ぬれ(ヌ 助動 完了 已)ば(バ 接助)今(イマ 副)はた(ハタ 副)おなじ(オナジ 形 シク 終)②難波(ナニハ 名)なる(ナリ 助動 存在 体)み(ミ 名)を(ヲ 格助)つくし(ツクス 動 サ四 用)て(テ 接助)も(モ 係助)逢は(アフ 動 ハ四 未)む(ム 助動 意志 終)と(ト 格助)ぞ(ゾ 係助)思ふ(オモフ 動 ハ四 体)
  いまこむといひしばかりにながつきのありあけのつきをまちいでつるかな 今来むといひしばかりに長月の有明の月を待ち出でつるかな 素性法師 古今集
いまこむと いひしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな 今(イマ 副)来(ク 動 カ変 未)む(ム 助動 意志 終)と(ト 格助)いひ(イフ 動 ハ四 用)し(キ 助動 過去 体)ばかり(バカリ 副助)に(ニ 格助)長月(ナガツキ 名)の(ノ 格助)有明(アリアケ 名)の(ノ 格助)月(ツキ 名)を(ヲ 格助)待ち出で(マチイヅ 動 ダ下二 用)つる(ツ 助動 完了 体)かな(カナ 終助)
ふくからにあきのくさきのしをるればむべやまかぜをあらしといふらむ 吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風をあらしといふらむ 文屋康秀 古今集
ふくからに あきのくさきの しをるれば むべやまかぜを あらしといふらむ 吹く(フク 動 カ四 体)からに(カラニ 接助)秋(アキ 名)の(ノ 格助)草木(クサキ 名)の(ノ 格助)しをるれ(シヲル 動 ラ下二 已)ば(バ 接助)むべ(ムベ 副)山風(ヤマカゼ 名)を(ヲ 格助)あらし(アラシ 名)と(ト 格助)いふ(イフ 動 ハ四 終)らむ(ラム 助動 原因推量 終)
  つきみればちぢにものこそかなしけれわがみひとつのあきにはあらねど 月みればちぢにものこそ悲しけれわが身一つの秋にはあらねど 大江千里 古今集
つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど 月(ツキ 名)みれ(ミル 動 マ上一 已)ば(バ 接助)ちぢに(チヂナリ 形動 ナリ 用)もの(モノ 名)こそ(コソ 係助)悲しけれ(カナシ 形 シク 已)③わ(ワ 代名)が(ガ 格助)身(ミ 名)一つ(ヒトツ 名)の(ノ 格助)秋(アキ 名)に(ナリ 助動 断定 用)は(ハ 係助)あら(アリ 補動 ラ変 未)ね(ズ 助動 打消 已)ど(ド 接助)
  このたびはぬさもとりあへずたむけやまもみぢのにしきかみのまにまに このたびは幣もとりあへず手向山紅葉の錦神のまにまに 菅家 古今集
このたびは ぬさもとりあへず たむけやま もみぢのにしき かみのまにまに こ(コ 代名)の(ノ 格助)たび(タビ 名)は(ハ 係助)幣(ヌサ 名)も(モ 係助)とりあへ(トリアフ 動 ハ下二 未)ず(ズ 助動 打消 終)②手向山(タムケヤマ 名)紅葉(モミヂ 名)の(ノ 格助)錦(ニシキ 名)神(カミ 名)の(ノ 格助)まにま(マニマ 名)に(ニ 格助)
なにしおはばあふさかやまのさねかづらひとにしられでくるよしもがな 名にし負はば逢坂山のさねかづら人に知られでくるよしもがな 三条右大臣 後撰集
なにしおはば あふさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな 名(ナ 名)に(ニ 格助)し(シ 副助)負は(オフ 動 ハ四 未)ば(バ 接助)逢坂山(アフサカヤマ 名)の(ノ 格助)さねかづら(サネカヅラ 名)人(ヒト 名)に(ニ 格助)知ら(シル 動 ラ四 未)れ(ル 助動 受身 未)で(デ 接助)くる(ク 動 カ変 体)よし(ヨシ 名)もがな(モガナ 終助)
  をぐらやまみねのもみぢばこころあらばいまひとたびのみゆきまたなむ 小倉山峰のもみぢばこころあらば今ひとたびのみゆき待たなむ 貞信公 拾遺集
をぐらやま みねのもみぢば こころあらば いまひとたびの みゆきまたなむ 小倉山(ヲグラヤマ 名)峰(ミネ 名)の(ノ 格助)もみぢば(モミヂバ 名)こころ(ココロ 名)あら(アリ 動 ラ変 未)ば(バ 接助)今(イマ 副)ひとたび(ヒトタビ 名)の(ノ 格助)みゆき(ミユキ 名)待た(マツ 動 タ四 未)なむ(ナム 終助)
  みかのはらわきてながるるいづみがはいつみきとてかこひしかるらむ みかの原わきて流るるいづみ川いつみきとてか恋しかるらむ 中納言兼輔 新古今集
みかのはら わきてながるる いづみがは いつみきとてか こひしかるらむ みかの原(ミカノハラ 名)わき(ワク 動 カ四 用)て(テ 接助)流るる(ナガル 動 ラ下二 体)いづみ川(イヅミガハ 名)③いつ(イツ 代名)み(ミル 動 マ上一 用)き(キ 助動 過去 終)と(ト 格助)て(テ 接助)か(カ 係助)恋しかる(コヒシ 形 シク 体)らむ(ラム 助動 原因推量 体)









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