解説集 フジ の池 (印刷版)
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10.1週
■小6 10.1週 ●私の名前、私の好きな遊び
自分の名前の由来を、お父さんやお母さんに聞いてみましょう。結びの感想は、「名前とは人間にとって……」と大きく考えてみるといいですね。
あらかじめ取材をしておかないと長くは書けませんが、自分の名前の由来などはだれでもいつかは聞いたことがあるものです。自分の名前にまつわるエピソードを書きながら、名前というものの意味について考えてみましょう。
第一段落は、説明です。「私の名前は、○○だ。」と書いて、その名前がどうしてつけられたのか、自分はどう思っているか、ほかの人にはどう言われているかなどを簡単に説明します。 第二段落は、名前の由来のエピソードを本格的に書いていきます。「私は、母にどうして私の名前がつけられたのか聞いてみた。」のように書いていくといいでしょう。
第三段落は、一転して、ほかの人の名前の話などに広げていきます。「母の名前は……」「友達でこういう名前の人がいる……」「私の好きな名前は……」のように、話題を広げていきましょう。人間でも、成長につれて名前が変わることがあります。「木下藤吉郎→羽柴秀吉→豊臣秀吉」など。魚でも成長するにつれて名前の変わるものがあります。名前に関する話題を広げて書くのが第三段落です。もちろん、自分の名前のエピソードその2を書いてもいいです。
第四段落は、「人間にとって名前とは、つけた人の願いがこめられているものだ。」とか「名前にふさわしい人間になるようにがんばりたい」など、大きい感想を書いてまとめます。
【ミニヒント】
【第三段落】の聞いた話、調べた話
[じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょの すいぎょうまつうんらいまつ ふうらいまつくうねるところに すむところやぶらこうじの ぶらこうじパイポパイポ……] (まだまだ続きます)
ご存知、落語で有名な、このセリフは、生まれた子供に、親が欲張ってつけた名前です。将来は立派な人に、との願いを込めて名付けたのでしょうけれど、本当に大変ですね。 (^_^;)
また、アメリカ大リーグで松阪大輔選手が、活躍していますね。彼が生まれたころ、男の子に、「大輔」という名前を付けた親が、全国的に、たくさんいたそうです。これは、そのころ、高校野球で活躍しプロ入りした、荒木大輔選手の名前にあやかりたいという、両親の切なる願望が、託されたようです。
【第四段落】
ことわざの引用例としては、「人生意気に感ず]や「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」がありますね。
名前に恥じないように、自分の名前にふさわしい生き方を目指して、頑張る……、その心意気が、人間にとって、とても大切なのかもしれません。
●構成図の書き方
10.2週
●色づいたカキは日本の(感)
内容:カキは千年にもわたって日本人とともにあった。カキには甘ガキと渋ガキとがある。渋の本体はタンニンである。渋は、無用な時期に果実が動物に食われるのを防ぐ「適応」的な意味を持っている。
似た例:渋ガキを食べた例などでもいいと思いますが、もっと広げて、果物そのものが、熟してから甘くなるという例で書いてもいいでしょう。鳥などに種を運んでもらうために、若い時期には渋かったものが、熟してから甘くなるという例はカキのほかにもいろいろあると思います。
感想:果物と動物との助け合いというようなところで感想が書けそうです。
ことわざ:渋ガキが熟するまで待っていてはカラスに食べられてしまうというところで「先んずれば……」。渋ガキをまだ熟さないうちに取って食べると渋いというところで「せいては……」などが使えそう。
●色づいたカキは日本の(感)
【ミニヒント】
[聞いた話、調べた話]→渋柿の用途
昔の人は、柿の渋を上手に生かす知恵で、上手く渋のタンニンを利用していました。柿渋の用途のひとつとして、全国的に漁港などで漁網の補強に使用されてきたようです。ナイロン製などの丈夫な網ができるまでは、綿(めん)や麻の糸で作られた網を柿渋で補強して長持ちさせていました。海岸に柿渋を入れる渋壺が置かれていたという話も聞かれますし、漁港の近くで柿渋を作る習慣が、残っている地方もあります。
和紙に柿渋を塗ったものを総じて「渋紙」(しぶがみ)と呼んだりしますが、敷物・紙衣としてや製茶の際など、様々に用いられました。
民間療法として高血圧の薬として飲まれる場合もある(あった)ようですが、身体に合わない場合もあり、便秘を起こすこともあるようですので、注意が必要です。
京都で「ぼて」と呼ばれる、竹を編んで和紙を張りつけて作られる「つづら」(相撲の明荷・呉服入れなどに使われる)には、カシュー塗料の下地としても使われているようです。防虫効果があるようです。(www.osugi.co.jp/kakisibu.htm より出典)
鳥に食べられる前に収穫して、焼酎に漬け込んで甘柿にしたり、上記のような活用の仕方をするのは、やはり、鳥より、人間のほうが優っているようです。
ただ、柿農家の人は、全部実を取りつくさずに、必ず数個を、枝に残しておくそうです。鳥たちへの優しい心づかいなのでしょうね。そして、柿の実を食べた鳥が、種を糞(ふん)ごと、地面に落して、別の場所で発芽させるという、自然の営みを配慮しているのかもしれませんね。
●色づいたカキは日本の(感)
にた話は色々な方向から考えてみましょう。秋と言えば、果物の季節。ぶどう、梨、そして、もちろん柿。どんな果物にも当たり外れはあるものですが、柿の当たり外れは、特別(笑)。運悪く渋柿にあたってしまった経験を書いてみましょう。また、昔はよく自分の家で干し柿を作っていたようですが、最近ではなかなか見かけなくなりました。お母さんやおばあちゃんが干し柿を作ったことがある、という人は、作り方やコツをインタビューしてみてもいいですね。あとは、柿について本やインターネットで調べてみるのもおもしろいかもしれませんよ。
10.3週
●「笑う門には福が来る」(感)
内容:運は日常の生き方の結果である。社会性を欠いた人は「私は運が悪い」という。何が原因で自分に世の中がつらく当たるのか理解できない。しかし社会性を欠いた毎日の積み重ねでそうなっていくのだ。こうして幸運や不運の環境はできてくる。著者は運命を信じる人は怠け者でおろかものであるという。努力と忍耐なくして幸運はありえない。困難のない人生などない。これが人生の運を考えるときの大前提である。
似た話:勉強でもスポーツでも、練習で努力をした人にはそれなりの成果があるものですが、練習も努力もしないで、「どうしてうまくいかないのかなあ」とためいきをついている人は、みんなのまわりにいないかな。逆に、みんなから好かれる人やものごとがうまくいく人は、ただ運がいいのではなく、それなりのことをふだんからしているということにも気がつきますね。身近な話で似た例をさがしてみましょう。「聞いた話・調べた話」では、お父さんやお母さんに、運のいい人や悪い人の話を聞いてみるといいでしょう。
感想とことわざ:「まかぬ種は……」「百里(千里)の道も……」などが使えそうですね。
小6 10.3週 ●「笑う門には福が来る」(感)
第一段落は要約です。全体の字数が1000字ですから、四段落ぐらいに分けて書くということで、要約も250字ぐらいにまとめていくとバランスがとれます。
第二段落は似た例。「幸運は努力をした人にやってくる」という例で、「私も、漢字テストの勉強をがんばったから、いい結果だった。そういう努力を見ない人は、私のことを運がいいとか、もともと頭がいいとか言うけど、本当は私の努力なのだ」というような例です。
第三段落の似た例は、前の話や聞いた話や調べた話で。昔の人の伝記などを参考にすると似た例を見つけやすい。例えば、「僕は、エジソンの話を聞いたことがある。それは、電球を作るために何千種類ものフィラメントの材料を試してみたという話だ。エジソンは、天才は99%の汗であると言ったが、こういう長い努力が幸運を呼んだのだ」。最近の話では、ノーベル賞の例などを入れてもいいでしょう。
第四段落は、「人間は、幸運を呼ぶためには努力しなければならないということがわかった」。書き出しの結びは、作文のときに主に練習をする課題なので、感想文のときは特に書かなくてもいいです。しかし、「笑う門には……」のような印象的な言葉を書き出しの5行に使っていれば、その言葉をキーワードとして結びの5行にも使ってみましょう。「僕も、たくさん笑って、福を招くようになりたいと思った」というような結び方です。
11.1週
●うちにある古い物、木登りをしたこと
お父さんやお母さんに聞いて書いてみましょう。今では使わなくなったような古いものが押し入れの中に入っているかもしれません。その古いものにまつわる思い出を書きながら、世の中の進歩という大きなことがらを考えてみましょう。
小6 11.1週のヒント ●うちにある古い物、木登りをしたこと
第一段落は、書き出しの工夫と説明。「茶色の表紙のよれよれになった辞書が、父の本棚にある。これは、父が受験生のころに使った辞書だ。」または、「僕の机の引き出しには、今はもう使わなくなった初代ファミコンのカセットがある。これは、僕が幼稚園のころに初めて遊んだゲームだ。」など。
第二段落はその出来事。たとえを入れる。
第三段落は、前の話聞いた話。「僕は、母の持っている古いものを聞いてみた。すると、母はおじいちゃんの家の話をしてくれた。おじいちゃんの家の裏山には、何でも恐竜の化石があるらしい。古すぎるって」
第四段落は、一般化の主題。「人間にとって、古いものとは、その人の思い出のつまっているものなのだと思った。」
書き出しの結びをする場合は、「茶色の表紙の辞書は、今も本棚に置かれている」などのように、書き出しの工夫に使ったことばを入れて結びます。
11.2週
●私たちは長い間、木綿と(感)
内容:私たちは長い間木綿と木の中で暮らしてきたが、明治以降、それを捨て、人工材料をおいかけてきた。しかし、たとえば、木は切られたときに第一の生を断つが、建築用材として使われると再び第二の生が始まり、その後何百年も生き続ける力を持っている。ヒノキは、切られてから二、三百年の間は、強さや剛性がじわじわと増して二、三割も上昇し、その時期を過ぎて後、ゆるやかに下降する。バイオリンも、古くなるほど音がさえる。つまり、用材の剛性が増すとともに、音色がよくなるのである。また、木は生育した土地で使われたとき、いちばんしっくりとして長持ちする。私たちは機械文明の恩恵の中で、工学的な考え方に信頼をおくあまり、数量的に証明できるものにのみ真理があり、それだけが正しいと信じすぎた。だが、自然が作ったものは、コンピューターでは解明できない側面を持っている。
解説:漆喰(しっくい)の壁とビニール壁紙(ビニール壁紙はきれいで手入れも楽だがカビの温床になりやすい)。アルミサッシと障子(サッシは気密性に優れるが結露を生じる。障子は紙なので通気性もあり意外と暖かい)。ろうそくやランプ、キャンプファイアーの炎と蛍光燈の光(自然の炎が持つ温かさ、安らぎ)。手書き文字とワープロ文字(手紙を書く時は手書き文字の方が温かみが感じられるという人が多い)など。
「森は生きている」(講談社青い鳥文庫)の28ページ、35ページに具体的なヒントがたくさん載っています。例えば、「スギは柱や天井や床につかわれ、げたにも使われた。かたくしまったケヤキは家を支える大黒柱になった。水に強いカラマツやマツは水車や橋になり船にも使われた。キリの木はお琴に使われた。またキリは燃えにくいのでたんすや金庫に使われた。さかなや貝を運ぶとき、スギやヒノキの葉を使うのはさかななどを腐りにくくさせるためだった。ささだんごやかしわもちやさくらもちは、長持ちするので保存食でもあった」など。
ことわざは、身近なものに意外に大きな意味がかくされているということで「101、燈台下暗し」。それぞれの土地にあった木材を生かして使うことが大切だという意味で、「49、郷に入っては郷に従え」など。
小6 11.2週 ●私たちは長い間、木綿と(感)
第一段落は要約です。全体の字数が1000字ですから、四段落ぐらいに分けて書くということで、要約も250字ぐらいにまとめていくとバランスがとれます。要約がむずかしいという人は、長文の中から大事なところを三つか四つ選び、それらがうまくつながるように文を直して書いていきましょう。
第二段落は似た例。木に関する話にこだわってもいいですが、人工のものと自然のものとの対比と考えると、いろいろな例が浮かびそうです。生花と造花、自然の風とクーラーの風、ろうそくやランプ、キャンプファイアーの炎と蛍光燈の光、手書き文字とワープロ文字など。
第三段落の似た例は、前の話や聞いた話や調べた話で。木造の家と鉄筋コンクリートの家との違いについて、あるいは、使えば使うほどよくなるものなどについてお父さんやお母さんに聞いてみましょう。
第四段落は、「人間にとって人工のものは手軽で便利だが、自然のものの良さも見直していくべきだ」などと大きく考えてまとめます。ことわざは、年季の入っているものの方がよいという意味で「亀の甲より年の功」。また、人工のものを大木に、自然のものを柳にたとえて「大木は風に折られる」、「柳に雪折れなし」なども使えそう。(苦しいかな。(^^ゞ)
11.3週
●誰もがよく知っている(感)
内容:「もも太郎」に見られるような日本人にとっての原風景とは、森林と川に囲まれた扇状地の集落である。東アジアの季節風地帯に属し、気候が湿潤であるため豊かな森林と川に恵まれた日本では、住民の生活は森と川の恩恵のもとに営まれた。里山は生活資源を提供し、また、川は良質な生活用水を提供してきたのである。里山が長く維持されてきた理由に、必要な時に必要な分だけを求める摘み取りという収穫方式があった。また、自然への畏敬の象徴として、集落一帯の環境保全の急所ともいえる場所に鎮守の森があった。これは、信仰の場であると同時に保存林にもあたる聖域でもあった。
解説:昔の日本人が持っていた自然への畏敬とは反対に、この百年近くの間に、自然への破壊が急速に進みました。森林伐採による崖崩れや、土石流の発生、熱帯雨林の大規模な焼畑によるCO2の発生などは、自然への畏敬を忘れたおごる人間たちに対する自然からの報復!? かもしれません。
田舎などに行くと「おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に」という景色がまだ残っているところがあります。ちょうど、映画「となりのトトロ」に出てくるような風景です。みなさんのうちの近くにも神社などがあるでしょう。そこには、大きな木がうっそうと茂っています。昔の人は、神社に地域の自然を守る役割も持たせていたのでしょう。
「森は生きている」(講談社)によると、木曽のきこりは、木を切る前にその木にしめなわをはりお酒をささげて山の神様にお祈りをしたそうです。信州には、「タラの芽は、三番芽をつむな」という教えが親から子へとうけつがれています。こだまは漢字で木魂や木霊と書きます。昔の人は、木の魂が「やっほー」と返事をしてくれると考えていたのです。
映画「もののけ姫」を見た人は、似た例を映画の中からさがしてもいいかもしれません。
ことわざ:「45、剣によって立つものは剣によって滅ぶ」など。
小6 11.3週のヒント ●誰もがよく知っている(感)
第一段落は要約です。全体の字数が1000字ですから、四段落ぐらいに分けて書くということで、要約も250字ぐらいにまとめていくとバランスがとれます。要約がむずかしいという人は、長文の中から大事なところを三つか四つ選び、それらがうまくつながるように文を直して書いていきましょう。
第二段落は似た例。みなさんのうちの近くにもまだ自然が残っている場所があるでしょう? また、夏休みなどに田舎に遊びに行ったときに自然の偉大さに感動したということはないかな? 先生は、大雨の後ものすごい音をとどろかせて流れる川を見たことがあります。自然のおそろしさを実感しました。
第三段落の似た例は、前の話や聞いた話や調べた話で。昔の人がいかに自然を大切にしてきたか、また、環境破壊などについて聞いた話や調べた話が書けそうです。前に見た映画の話として「となりのトトロ」や「もののけ姫」の話を書いてもいいでしょう。
第四段落は、「人間にとって自然とは……」と大きく考えてまとめます。
12.1週
●朝寝坊、おいしかったことまずかったこと
日曜日の朝など、思いっきり朝寝坊をしたことがあるでしょう。または、早く起きなければならない日に朝寝坊をしてしまいあわてたなどという話もあるかもしれません。
朝は一日の始まりの大切な時です。「早起きは三文の得」などということわざも使えるかな。 書き出しは、できるだけ工夫をしていきましょう。「明るい光で目がさめた。時計を見ると、もう8時だ。ぼくは思わず飛び起きた。それは、ぼくが小学校2年生のときだった。その日は、……」というような書き方です。
最初は、朝寝坊をしたときの思い出を書いていきます。朝寝坊などしたことがないという人は、ふだんの朝の様子を書いていってもいいでしょう。「ぼくは朝寝坊をしたことはない。ふだんは、目覚ましで7時に起きる。それから、……」というような書き方です。たとえを入れて書いてみましょう。
自分の体験を書いたあと、お母さんやお父さんに聞いた話や、自分自身の昔の話を書いていきましょう。お母さんやお父さんだと朝寝坊の思い出があると思います。ない場合は、お母さんやお父さんの小学校時代の朝の様子を聞いて書いてみてもいいでしょう。または、自分自身のずっと小さい幼稚園のころの朝の話などを思い出して書くこともできます。
最後は、一般化の主題です。「早起きは三文の得」などということわざがあります。朝、順調にスタートすると一日快適です。「人間にとって、朝というものは、一日のスタートとなる大事な時間だ」などと大きく考えて書いていきましょう。結びは、できれば書き出しの工夫で使った言葉をもう一度使ってまとめてみましょう。「明日の朝も明るい光が窓から差すだろう。寒さに負けずにがんばって学校に行こう。」などというまとめ方です。
●おいしかったことまずかったこと
料理をしたことがあると思います。学校の調理実習や家での料理でもいいでしょう。はじめて料理したこともおもしろいテーマになります。
料理をしてみて感じたことはなんでしょう。たとえば手順をちゃんと考えないといけないので意外と頭を使う、レシピ通りにやってもうまくいかない、センスがいるんだな、簡単そうに見えてけっこう難しい、など。
また、料理は作るときの気持ちで味も変わること。うまくできなくても、愛情をこめて作った料理をお母さんやお父さんが「おいしい」といって食べてくれた経験はありますか。逆に工場で作られるレトルト食品は手作りとはまた違う味がしますね。
●朝寝坊、おいしかったことまずかったこと
「書き出しの結び」をうまく決めるためには書き出しも工夫しておく必要があります。書き始めるときに、どんなふうに結ぼうか頭に思い浮かべることができるといいですね。
もちろん、書き出しに使った言葉を繰り返して結んでもよいのですが、書き出しと同じような言葉を使わずに、書き出しとうまく呼応する言葉を使って結ぶこともできます。たとえば、「おはよう。」で書き始め、「明日は寝坊しませんように。「おやすみなさい。」などと結ぶのも一つのやり方です。
●朝寝坊、おいしかったことまずかったこと
「朝寝坊」について。2010年ウェザーニューズ社の調査でおもしろいデータがありました。みんなの冬の朝事情」というテーマで、11,452人(男性40%、女性60%)の有効回答をまとめた結果です。冬の朝は目覚めてから布団出るまで、全国平均13分
・冬の朝、布団から出るのが最も遅いのは鳥取県民、早いのは徳島・宮崎県民
・冬の朝、布団から出るのに最も必要なのは“気合”
・冬の朝の悩み、西〜東日本は“部屋の寒さ”、東北は“雪かき”
・日本人の3人に1人が、冬の朝の醍醐味は“澄んだ空気”
みなさんは冬に布団からすぐ出られますか?そして夏にねぼうする理由はなんでしょう?
12.2週
●人は生まれながらに(感)
解説:自分の好きなことだと夢中になれる、という例。絵をかくことや音楽を聴くこと水泳ピアノなど、これだけは夢中になれるという自分の体験実例を書いていくとよいでしょう。また、勉強だけが人生ではないということで、クラスの友達などを通して幅広い趣味を持っている人の魅力などを書いてもいいかもしれません。
ことわざや名言:「青春とは何もかも実験である(スチーブンスン)」「自分自身の道を歩いて迷っている青年の方が他人の道をまちがいなく歩いている人々より好ましい(ゲーテ)」「内から成長してこないものは基礎が弱い(ウーラント)」「まず自分をこの世に必要な人間とせよ。そうしたらパンは自然に得られる(エマーソン)」。以上、ミルクティ先生からの名言のアドバイスです。
「鶏口となるも牛後となるなかれ」「みずから省みて直くんば千万人といえどわれ行かん」「太ったブタになるよりもやせたソクラテスになれ」なども使えそう。
小6 12.2週のヒント ●人は生まれながらに(感)
第一段落は要約です。全体の字数が1000字ですから、四段落ぐらいに分けて書くということで、要約も250字ぐらいにまとめていくとバランスがとれます。要約がむずかしいという人は、長文の中から大事なところを三つか四つ選び、それらがうまくつながるように文を直して書いていきましょう。
第二段落は似た例。自分の体験から、夢中になって何かに取り組んだという話を書いてみましょう。勉強、水泳、読書、サッカーなど自分が好きなことをやっていると、時間が経つのも忘れてしまいますね。これだけは他人に負けないという得意なことを書いていってもいいでしょう。
第三段落の似た例は、聞いた話や調べた話として、一芸に秀でた人の話を書いていくことができそうです。誰かの伝記をもとに書いてもいいし、もっと身近なところで、何かがとても得意な友達の話を書いてもいいでしょう。
第四段落は、「人間にとって夢中になるということは……」などと大きく考えてまとめます。ことわざは、「好きこそ物のじょうず」などが使えそうです。
●人は生まれながらに(感)
最近、無趣味な人が多いように思います。といいながら、実は私も無趣味。何かに夢中になるということはあまりなく、あってもすぐにあきてしまうことが多いし、上手になれないと面白くなくなってしまうこともあります。
子供の頃は食べることも寝ることも忘れていろいろなことに夢中になりました。なぜあんなに夢中になれたのでしょう。そしてなぜ今はなににも夢中になれないのでしょう。
まだ学生であれば受験勉強しか夢中になれない、大人であれば仕事しかやることがない、そういう人が増えているのです。履歴書の趣味特技欄に書くために好きでもないことを習ったりマスターしたりする人も多いのです。
そういう無趣味人間のあなたは「自分はだめだ」などと落ち込まずに、「夢中になれるものを探す旅をしているところだ」「それが私の資質だ」などと前向きに考えてみましょう。「じ、ん、せ、いぃ〜いろいろっ!」(だじゃれ)
「天職と真の親友は人生で一つ手に入ればラッキーである」という誰かの(笑)名言を大きな意見として結んでみるのも手です(実は先生の高校時代の恩師の名言)。〜書きあぐねているきみへ応援している先生より〜
12.3週
●がんばることが大好きな(感)
内容:島国の日本は歴史的にみて、つねに新しい外来の文化をより早くより多く輸入しなくてはならない状況にありました。何のために「勉強」するのかという目的を問う前に、知識をえるために、がむしゃらに「つとめ、しいる」くせがついてしまったのです。しかし、自分の勉強する目的をはっきりさせ、勉強する中で自分の生きがいを見出すことができたら「勉強 」も苦痛ではなく、充実したものになるでしょう。学生時代とはこの課題を「勉強」を通じて考えていく、いわば自分探しの旅の始まりにもたとえることができるでしょう。
解説:強制された勉強でいやいややったという話と、自分の好きな勉強で思わず熱中したという話とを対比させていくとよいと思います。また、高学年だと、学校の勉強以外の社会勉強も大事だということがわかる時期なので、学校以外で学んだことなども書いていくとよいでしょう。
いやいややった勉強では、身についていないという例として次のようなものがありそうです。「何度も練習した漢字なのに、作文に書けない」「外人に声をかけられても、簡単なあいさつすら言えない(小学生にはちょっとピンと来ないかな?)」「大学に受かったとたん勉強しなくなったお兄さんやお姉さんの例(^_^;)」
お父さんやお母さんの話も聞いてみましょう。(小さい時の夢の話、今勉強についてどう思うかなど)
ことわざは、「論語読みの論語知らず」「鹿をおうものは山を見ず」「知って行わざるは、知らざるに同じ」「ローマは一日にしてならず」など。
小6 12.3週のヒント ●がんばることが大好きな(感)
第一段落は要約です。全体の字数が1000字ですから、四段落ぐらいに分けて書くということで、要約も250字ぐらいにまとめていくとバランスがとれます。要約がむずかしいという人は、長文の中から大事なところを三つか四つ選び、それらがうまくつながるように文を直して書いていきましょう。
第二段落は、似た例です。強制されてする勉強と自分から進んでする勉強の違いを対照的に書いていくといいでしょう。いやいやする勉強はなかなか頭に入りませんが、自分の好きな科目だと楽しく勉強できます。また、学校の授業でも机に向かう勉強はつまらなくても実験や社会科見学は楽しく感じるものですね。
第三段落も、似た例。お父さんやお母さんに、勉強が面白かったのはどんなときだったか、又は勉強がつまらなかったのはどんなときだったかと聞いてみるといいでしょう。
第四段落は、「人間にとって勉強とは……」などと大きく考えてまとめます。ことわざは、強制されてする勉強はなかなか身につかないという意味で「論語読みの論語知らず」などが使えそうです。