解説集 マキ2 の池 (印刷版)
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印刷版は印刷物として生徒に配布されているものと同じです。
ウェブ版は書き込み用です。
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2024-09-14 00:00:00)以降に
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4.1週
●あだなはよいか、私の目標
書き方はこんな流れで。
第一段落(150〜200字)
あだなにまつわる身近な話を書いて、「私は、あだなというものはよいと思う(又は、悪いと思う)」と最初に意見をどちらかに決める。そのあと、「その理由は二つある」と書く。
第二段落(150〜200字)
理由その1。「第一の理由として、あだなによって親しみが増すことがあるからである」などと初めに書き、その裏付けとなる実例を書く。「私も、友達のまっちゃんと始めてあったときは、堅苦しく松本さんと読んでいたが・・・」のように。
第三段落(150〜200字)
理由その2。「第二の理由として、あだなを使わずに本名で呼ぶと、かえってわかりにくい場合があるからである」などと初めに理由を書き、そのあとに裏付けとなる実例を書く。「例えば、私のクラスには、同姓同名の松本さんという人がいるが、一方は背が高く、もう一方は背が低い。そこで私たちは、大まっちゃん、小まっちゃんと読んで区別している」(なお、これはフィクションです)
第四段落(150〜200字)
結びの意見。反対意見に対する理解を書いてから、最初の自分の意見に戻ってまとめる。「確かに、あだなによって人を傷付けるような場合はよくない。しかし、あだなはうまく使えば人間関係の潤滑油になると私は思う」。名言を入れる。「一人の敵も作らない者は、一人の友も持たないという名言がある。あだなのような使い方によっては人を傷つける可能性のあるものをうまく使うことによって、私たちはより深い友達の関係を作れるのではないだろうか」。
体験実例は、自分の体験をもとに書いていきましょう。社会実例は、自分の体験以外の話で、新聞や本に出ていた話などを入れていきましょう。
名言集に載っている名言は全部覚えておきましょう。また、本を読んでいい表現を見つけたら、自分でこの名言集に書き加えておいてください。
●「是非の主題」は「AではなくてBがよい」という書き方です。
●あだなはよいか、私の目標
あだなは大人になってからでも、偶然町で出会った時に、その人にあだなで呼びかけてしまうほど、印象の強いものです。大人になってからでも当時の自分にもどれるアイテムの一つではないでしょうか。確かに人を傷つけるようなものや、相手のいやがるあだなはつけるべきではないでしょう。しかし、後年、大人になってもそのあだなが何年もの時間を一気に取り戻してくれるほど、親しみを感じるものです。あだなはそれがつけられた時だけでなく、そのあともずっと人の心に残る、その人の子供時代を思い出せる思い出の一つといえるでしょう。小学生から中学生と学校や環境が変わっていくと、あだなも変わっていくでしょう。あだなはその時、その時、自分がどう人から親しみをこめて、呼ばれていたのか、また自分が友達をどう呼んでいたのかがわかる思い出の一つですね。
構成図の書き方
4.2週
●子どものころ
第一段落は、長文の要約に続いて「意見を書きます。「もっと、道草をするべきだ。」という意見になるでしょうか。
第二段落は、理由のその一を書きます。道草をしている間に、いろいろな予定外のことが学べるからだ。目的のためだけの道筋をたどっていると、意外な発見は期待できませんね。かの有名なノーベル賞の田中氏も、まちがいから発見にたどり着いたそうです。
第三段落は、理由のそのニを書きます。つまずいて道草をくうことで、自分を見つめなおすことが出来るからだ。学生のみなさんにとっては、道とは次の学校そして就職へと、受験が続いているのかもしれません。いくつもの関門を突破しなければ、目標には到達できませんね。そのすべてにおいて、合格ばかりを勝ち取るとは限りません。失敗を何回か経験したことのある友達のほうが、たよりがいがあってやさしかったりしませんか。 え? 友だちではなく自分のことですって?(笑)
第四段落は、反対意見に理解を示しなら、自分の意見を主張します。確かに、目的に向かって計画を立て着実に歩を進めていくことも大切である。しかし、「未来には、ひとりでにできる未来と、自分で作る未来との二つがある。」という言葉があるように、さまざまな道で自分を鍛え、たえず自分を見つめ直しながら未来を切り拓くために、道草をもっとするべきである。
4.3週
●他の痛みは(感)
なかなか深いテーマですね。みなさんの年代に向けて書かれていますが、「自分発掘の幸福感」は、人間の一生のテーマだと思います。
第一段落の【要約】は、「自分発掘の幸福感」はとは何かをつかんで書きましょう。
その次に、書き出しの意見。もっとも単純に考えると、
・「自分発掘の幸福感」は大切だと思う。
他には、
・「自分発掘の幸福感」を求めていくべきだ。など、現状から考えてみる組み立てもあります。
二段落目からは、【理由】を。
いくら、自分が欲しいものを手に入れても、そのうれしさを伝える人がいなかったらどうでしょう。分かち合える人や理解しあえる相手がいるのは、人のために何かをしてきたからなのです。
ちょっとしたことで友達を助けて、感謝され、心があたたかくなったことを思い出してみよう。
反対に欲しいものを手に入れたとしても、いずれ新型が発売され、持っていない自分が惨めになることがあります。人に「よく思われたい」という気持ちも同様です。人の関心は変わりやすいもので、追いかけているだけでは、いつまでも満たされません。
結びは、【反対意見への理解】を忘れずに。 たしかに、「自分発掘の幸福感」には納得できる。けれども、時には親や先生や社会の責任にしたくなったり、友だちのために何かをしてみようなどとは思えないことも、あるよね。 どんな場合かな?
●他の痛みは(感)
一段落は要約と是非の主題。「他者を思いやって行動するべきだ。」
二段落は複数の理由一。「その理由として第一に、他者のために行動することによって自分自身を成長させることができるからだ。」自分のことだけを考えている人間はなかなか成長できません。体験実例では他人のために行動したことがないか考えてみましょう。例えば、体育祭や文化祭などの実行委員を任された経験はないですか? 確かにやることも多くて大変ですが、その経験を通じて学べることもきっと多いはず。
三段落は複数の理由二。「その理由として第二に、他者を思いやることで幸福感が得られるからだ。」他人のために行動することは、確かに多少面倒だったり、大変だったりはするでしょうが、それによって、自分以外の誰かに感謝されたとき、「やってよかったなあ」という満足感が得られた経験はないですか?
四段落はまとめ。「確かに自分のために努力することも大切だ。しかし、他者を思いやって行動する優しさが社会をよりよい環境にしていくのではないだろうか。」
5.1週
●「好奇心」という言葉は(感)
第一段落は、長文の要約に続いて「意見」を書きます。「好奇心は大切だ。あるいは、好奇心をもっと持つべきだ。」という意見になるでしょうか。
第二段落は、理由のその一を書きます。「好奇心が、自分を成長させるからだ。」そして、自分自身の体験談を書いていきましょう。小さいころの、はじめてのおつかい。ひとりで遠くへ出かけたこと。おけいこ事もそうだね。問題点を自分で見つけて解決していったような体験はないかな? 家にあるものの故障を修理して成功しちゃったとか。
第三段落は、理由のそのニを書きます。「好奇心がないと、退屈してしまうからだ。」本を読むのは、自分の知らない世界を擬似体験するためでもあるよね。マンガでもおんなじだね。新しいゲームが出ていないかとアンテナをはりめぐらすのも好奇心だね。(笑)どこかへ旅行に行きたくなるのも、繰り返しで変化のない毎日では、刺激がなくなるからですね。(その意味でお父さんは子どもの好奇心は脅威だったりして!)
第四段落は、反対意見に理解を示しながら、自分の意見を主張します。確かに、今ある環境で落ち着いて自分を高めることも大切だ。しかし「脱皮できない蛇は滅びる」という名言もあるように、好奇心をもって新しい自分を開拓していくことは大切だ。
5.2週
●子どもとは何だろう(感)
第一段落は要約。「大人とは、世の中になれてしまって、わかっていないということを忘れてしまっているひとたちのことだ、とも言えるだろう。」「子どもは、たしかに、自分が知らないということを知っている。」「知っていると思い込んでいるひとは、もう知ろうとしないだろうが、知らないとわかっているなら、なお知ろうとしつづけるだろう。」「その意味で<子ども>であるということは、そのまま、哲学をしている、ということなのである。」という点がポイントになりそう。その要約に続けて、「子どものように先入観を持たず、さまざまなことに疑問を持つことは良いことだ。」という意見。
第二段落はその理由と体験実例。【例】「その理由は第一に、先入観を持たずに物事を見ることによって、その物事の真の姿が見えてくるからだ。」知識があるとその知識が邪魔になって物事を素直に見ることが困難になってしまうこともあります。こわそうだと思っていた先生が実は優しかったなどということはよくありますね。
第三段落にもう一つの理由と実例。【例】「その理由は第二に、「なぜ」と疑問に思うところから考えることが始まるからだ。」何かに疑問を持つことこそが学習の始まりだと言えるでしょう。疑問を解き明かそうとすることで科学も進歩しました。数学などの勉強でも、他人の解答を鵜呑みにするのではなく、なぜそのような解答になるのかを明らかにしていく過程が大事ですね。
第四段落は、反対意見への理解と名言の引用。【例】「確かに予備知識は必要だが、「行動するためには多くのことに無知でなければならない」という名言もあるように、先入観を持たずに物事を見つめ、そこから生じる疑問を解き明かそうとしていく態度が大切だ。」
5.3週
●ある種の動物では(感)
第一段落は、長文の要約をします。「動物相互間、人間と動物間の交信行動は、ごく貧しいものであるが、人間相互間で交わされる言語は、これらとは比較にならないほど豊かなものを持っている。」「我々自身の生活を考えればすぐ理解できるように、言語は人間の生活に深いかかわりを持っている。」「言語を通して相互の正確なコミュニケーションが可能・言語を持つことによって、人はその経験を豊かにし、知識を広げることができる・言語の助けを借りて事物を認識し、思考している。」それに続いて「意見」を書きます。「言語と人間の生活との関わりを見直そう。」
第二段落は、理由のその一を書きます。「言語を正しく使っていけるようになるからだ。」そして、自分自身の体験談を書いていきましょう。同じことを言っても、言い方次第でものごとがうまく運ぶときと、全く前進しないときがあります。妙な誤解を生んで、仲たがいしてしまうこともあります。そんな時、自分のつかった表現のおかしさに気づけたら、すなおに間違いを正すことが出来ますね。反対に、誰かからそんな思いにされた経験もあるでしょう。。
第三段落は、理由のそのニを書きます。「情報のありがたさがわかるからだ。」世の中に、本がなかったら、マンガが、テレビが、インターネットがなかったら・・・。どれがいちばんダメージがつよいかなあ。(笑)いずれにしても、友人と会ったときの話題を想定すると、途方にくれる気がします。いったい何について話せばいいんだ?私たちは言語を使った共通の情報があることで、人間関係を上手く保っているような気がしますね。
第四段落は、反対意見に理解を示しながら、自分の意見を主張します。「確かに、言語や情報のみにおどらされる生活には危険がる。しかし「読書とは、自分の頭で考えることではなく、他人の頭で考えることである。」という名言もあるように、言語の役割を見直して私たちの生活をより円滑にしていくことは大切だ。
●ある種の動物では(感)
要約に続けて是非の主題。「もっと言語を使ったコミュニケーションを大切にするべきだ」。
二段落・三段落では、その理由を述べていきます。「その理由として第一に、言語を使ったコミュニケーションによって誤解が生まれにくくなるからだ」。「あ、うん」の呼吸といって、口に出さなくても通じると言われますが、それは長年の信頼関係があってこそ。日本人は曖昧だとよく言われますが、言語によってはっきり意志を表明することによって、自分の考えていることをより正確に相手に伝えられるというメリットがありますね。
また、「その理由として第二に、言語をしっかり使っていくことによりお互いに理解が深まるからだ」。とも言えそう。日本人は「口に出さないこと」を美徳にしていますが、やはり肝心な部分は言葉にしないと伝わりませんね。
四段落はまとめ。「確かに口に出さなくても伝わる、という日本人的コミュニケーションにも良さがある」。しかし〜。
6.1週
●人間に自由がなければ(感)
第1段落は長文の要約です。全体の4分の1程度の字数でまとめましょう。「他の動物と違い、人間は自分で行為を決定するという自由をもっている。」「人間が自由をもっているということは、不幸ではあるがどうしようもない(宿命的な)事実である。」「逃れられないとすれば、行為を選ぶための根本的な考え方(=原理)が必要だ。」「この考え方(=原理=人生観・世界観)が哲学なのだ。」要約をふまえて自分の意見を書きます。「選ぶ自由に苦しむことで自分の生き方が決まっていくのだ。(主題A)」
第2段落は理由その1です。「哲学」というと難しいですが、今までに自分の自由にしてうまくいったこと、あるいは失敗したことを書きましょう。「〜という根本的な考えがあった(なかった)から成功した(失敗した)のだ。」と体験実例を根拠に理由を述べましょう。
第3段落は理由その2。今度は新聞・TV・本などから得たデータ、または人から聞いた実例を思い出して使いましょう。どのエピソードを選ぶのも「自由」…なるほど、選択の自由には苦悩がつきものなんですね(笑)「なんでも選べるということはまだ何も決まっていないのと同じことだ」←これは今勝手に作った名(迷)言です。名言集から自分の主張にぴったりなものを探しましょう。
第4段落は反対意見への理解。第1段落で述べた自分の主張Aに対して出てくるであろう反対意見Bをあげ、それに理解を示します。「確かに、自分で決めるということは責任重大で苦しい作業だ。しかし…」その後に自分の主張Aを繰り返します。名言はこの時引用してもよいです。
●人間に自由がなければ(感)
・是非の主題
「自分は自由なのだと理解して物事を選択していくのがよいと思う。」
・複数の理由1
自分の選択に責任感が生まれるから。(親がこうしろというから、友達がいいと言うからという理由で行動をしていませんか?)
・複数の理由2
物事をよく考えて行動するようになるから(無限の選択肢があると思えば、おのずとよく検討するようになりますね。)
6.2週
●ある時、荘子(そうし)が(感)
第一段落は要約。「もしも、科学者の全部が、「実証されていない物事は一切、信じない。」あるいは、「存在しないことが実証されていないもの、起こり得ないことが証明されていないことは、どれも排除しない。」という両極端の考え方どちらかに固執していたとするならば、今日の科学はあり得なかったであろう。」「荘子が魚の楽しみを知ったようには簡単にいかないが、いつかは素粒子の心を知ったといえる日がくるだろうと思っている。しかし、そのためには、今までの常識の枠を破った奇妙な考え方をしなければならないかもしれない。そういう可能性を、あらかじめ排除するわけには、いかないのである。」という点がポイントとなりそう。この部分を簡潔にまとめましょう。その要約に続けて、「あらゆる可能性を排除せずに物事を考えることはよいと思う。」という意見。
第二段落はその理由と体験実例。【例】「その理由は第一に、あらゆる可能性を排除しない方が幅広い考え方ができるからだ。」難問を解決しようとするとき、意外な角度から考えるとうまくいくことがあります。そんな体験実例を書いてみましょう。物をさがすときでも、絶対にあるはずがないようなところで見つかったりしますよね。(そんなことない?)
第三段落にもう一つの理由と実例。【例】「その理由は第二に、限定された考え方しかできないと視野が狭くなるからだ。」「こうでなくてはならない。」というような固定観念にとらわれていると違う角度から物事を見ることができなくなります。数学の問題を解くときにも「こうなるはずだ。」という固定観念にとらわれていると解答の糸口さえも見つからなくなってしまいますね。
第四段落は、反対意見への理解と名言の引用。【例】「確かに合理的な考え方をすることも必要だ。しかし、「上天気の日に、嵐のことなど考えてもみないのは、人間共通の弱点である。」という名言もあるように、あらゆる可能性を排除せずに物事を考えることは大切だと思う。」
6.3週
●わたしはかねてから(感)
第一段落【要約】は次の?〜?の流れを押さえます。
?形見分けの説明(最後の段落ヨーロッパの遺産贈与も同じ話題)?形見として残せるような物にかこまれていた当時の生活は…?それにひきかえ現代では…?比較して筆者が出した結論
とすると要約に続く自分の主張は「生活とは…」「現代のわれわれは…」「豊かな生活とは…」「ものを大事にすることは…」という形で書き始めるのがよいでしょう。本文中の「本当の物と人間の付き合い」や「暮らしをいとおしむ」とはどうすることなのかを考えてみてください。
第二段落と第三段落では自分が主張したことを裏付ける理由をあげていきます。【複数の理由】をあげるときのポイントはいろんな立場から考えること。たとえば第一段落で「ものを大事にすることの大切さ」を主張したのであれば、そうすることの利点を?物質面(資源の保存につながる・ゴミ問題につながる)?精神面(今が良ければという考えから次の世代のことを考えるという発想に変わる)と分けて説明してみましょう。おおまかなことしか書いていないと説得力がうすいので、自分が体験したことや見聞きしたことを例として書きます。「私にはもう○年使いつづけているものがある」「家には形見分けでもらったこんなものがある」というネタがあればぜひ使いましょう。ない場合は逆に「便利で快適。でも長持ちしないもの」の例を考えます。電化製品などはいい例ですね。メーカーは競って新型を開発し、価値の下がった旧型はポイ。本文の形見分けの話題にもある「着るもの」についても例がたくさん考えられそうです。
第四段落は【反対意見への理解】。自分の主張に対して「つっこみ」が入るとすればどんなものだろう、と想像してみましょう。そして反対意見にも「なるほど」と納得したうえで、再度自分の考えを主張します。「だってこう思ったんだからいいじゃん」では読む人が納得しませんからね。
例「おそらく便利さや快適さも初めは誰かのためを思って工夫された結果なのだろう。しかし現在では…」(←このあとは自分で考えるべし)主張を裏付ける名言も引用しましょう。