解説集 ジンチョウゲ2 の池 (印刷版)
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印刷版は印刷物として生徒に配布されているものと同じです。
ウェブ版は書き込み用です。
https://www.mori7.com/mine/ike.php
最新版には印刷日(
2024-09-14 00:00:00)以降に
追加されたもの(グレーで表示)も掲載されています。
7.1週
●流行と古典、ゼネラリストスペシャリスト
●長文実例……長文集のほかのページから似た例を探して書く練習です。長文を何度もしっかり読んでいないとできません。データ実例、昔話実例などとセットになっていますから、どちらかができればいいです。例えば、「データ実例・長文実例」の場合は、データ実例が入っているか、長文実例が入っているかどちらかでいいです。どこの長文からの引用かわかるようにできるだけ「長文○○によると」のように書いておいてください。
現代社会では、流行に追われて古典を軽視する風潮と、逆に古典にこだわり時代の流れを軽視する風潮とがあります。
具体的な例を通して、問題提起をしていきましょう。
構成図の書き方
構成図は、小3以上の生徒が書きます。小2以下の生徒は、絵をかいてから作文を始めるという課題になっているので、構成図は書かなくて結構です。
構成図を書くときに大事なことは、思いついたことを自由にどんどん書くことです。テーマからはずれていても、あまり重要でないことでも一向にかまいません。
たくさん書くことによって、考えが深まっていきます。したがって、構成図は、できるだけ枠(わく)を全部うめるようにしてください。しかし、全部埋まらなくてもかまいません。
枠と枠の間は→などで結びます。この矢印は、書いた順序があとからわかるようにするためです。作文に書く順序ということではありません。
構成用紙は、構成図の書き方に慣れるために使います。構成用紙を使わずに、白紙に自由に構成図を書いてもかまいません。
構成用紙を使って構成図を書きます。
| 頭の中にあるものをそのまま書くとき。
| 構成図で書くとき。
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初めに絵をかきます。(絵はどこにかいてもいいです)
| 思いついた短文を書きます。(どこから始めてもいいです)
| 思いついたことを矢印でつなげていきます。
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関係なさそうなことでも自由にどんどん書きます。
| 枠からはみだしてもかまいません。 | 全部うまったらできあがり。
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△この見本の図は構成用紙を使っていますが、構成図は作文用紙などに自由に書いてください。
7.2週
●盆栽の話を
長文の内容:盆栽は、屋外の自然を屋内と結びつけるという日本人の自然観が生み出した作法美である。(かなり強引なまとめ方^^;)。
第一段落は、要約と予測問題の主題。「盆栽の再評価は大事だが、盆栽的な自然に安住して、本当の自然の姿から目をそらしてはならない(問題)。例えば、大気汚染で松枯れ病が起こっているのをそのままにして、自宅の盆栽の松の枝ぶりに見とれているような例である。」
第二段落は、その対策と体験実例。「第一は、盆栽の世話をするだけでなく、その借景となる自然の世話もするような大きい視野を持つことである(対策)。野原に咲いているれんげ草がきれいだからと言って、そのれんげ草を数本自宅の花瓶にさしても、自然の中のれんげ草が持つ味わいは感じられない。私も昔よくザリガニやオタマジャクシをつかまえてきては、母親に、『自然にかえしてやりなさい』と言われたものだ(体験)。」
第三段落は、対策2とユーモア表現。「第二には、実際に、盆栽を自然とのセットで評価することだ。盆栽展も、屋内で開催するのではなく、『山田さんちの盆栽は、あの崖の上にある』ということになれば、決して近視眼的な見方にはならないだろう。ただし、危ないが(笑)。」
第四段落は、反対理解と予測問題の主題と自作名言。「確かに、日本文化の生み出した作法美は世界に誇る文化である。しかし、大きな自然と直接に関わるという態度もまた、これからの日本人に求められている(問題)。盆栽を、植木鉢の中だけで考えるのではなく地球という大きな鉢の中で考えることが大切だ。」
7.3週
8.1週
8.2週
●ともかく正しいこと(感)
百パーセント正しいことなどはない。その場の状況に応じて己を賭けて決断することが大事だ。
しかし、この考えを単純に考えると、かえって正しいことを軽視するという風潮が将来生まれてくるのではないか。私はそこにこそ未来の問題があると思う。
正しいことを軽視する考えが生まれがちな原因は、正しいことが何の苦もなく生まれていると考えるところにある。例えば、学校教育におけう基本的な学力、家庭生活における基本的なしつけ、これらのものを伝えることはほぼ百パーセント正しいが、しかし、それは自然にできるものではない。……。
では、正しいことの価値を見直すための対策は何か。基本の徹底の大切さを繰り返すことである。例えば、ピカソが自由奔放な絵を描いたのは、その背景にしっかりしたデッサン力があったからこそである。
確かに、人生は一瞬一瞬が勝負で、どの瞬間もかけがえのない価値を持っている。しかし、それにもかかわらず、それらの瞬間に共通するものもまたあるはずだ。大事なことは……ではなく、……である。
8.3週
9.1週
●建築について、「狭い」というのは
「適度な囲いが人の心を開く」という言葉は確かに至言です。
しかし、この囲いを求める心には、多分に日本人の民族性も影響しているようです。
住居に関しては、囲いに居心地のよさを感じるのはいいとしても、社会の運営にも居心地のよい囲いを求めるようになると問題が生じてきます。談合などの囲いも、内部で心を開くにはいいかもしれませんが、行き過ぎれば排他的な囲いになってしまいます。
対策は、囲いがなくても不安を感じないたくましい心と、必要に応じて取り外しのできる柔軟な囲いということになるでしょうか。
この長文の先に進んで、将来の予測問題として複数の対策を考えていきましょう。
9.2週
9.3週