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解説集 シオン の池 (印刷版 /印刷版 /ウェブ版 /最新版
印刷版は印刷物として生徒に配布されているものと同じです。ウェブ版は書き込み用です。 https://www.mori7.com/mine/ike.php
最新版には印刷日(2024-09-14 00:00:00)以降に追加されたもの(グレーで表示)も掲載されています。

7.1週 
●おふろ、ぎりぎりセーフ
●書き出しの工夫……「いつ、どこで何がありました」と書き出す前に、そのときの会話や色や音を書く練習です。慣れないうちは理屈でいくら説明しても、子供にとってはむずかしく感じるようですので、はじめは無理矢理でも「『やったあ。』と、ぼくは言いました。今日は遠足です」のように書いてしまいます。最初の二、三回は、とってつけたような書き出しになってもかまいません。何度か書いていると、自然に文章になじむような書き方ができるようになってきます。
●たとえ……「まるでトマトみたいに赤い」「まるで雪のようにつめたい」というように「まるで〜みたい」「まるで〜のよう」という形をつかってたとえを入れてみましょう。
●もし・・・だったら……「もし〜だったら……」という形で想像したことを自由に書いてみましょう。
●自分だけが思ったこと……「たのしかったです」「うれしかったです」「おもしろかったです」というようなありきたりなことではなく、ほかの人が思わないような自分らしい思ったことを書いてみましょう。
●決められた課題で書く……3年生からは題名が決められています。●印のついている二つの課題のうち一つを選んで書いてください。3週目は長文の感想文課題となります。
●それで少なく……「それで」「そして」「それから」「そうしたら」などは2回以上使わないようにしましょう。
●中心を決める……「いちばん……なのは……です」というような書き方で、話の中心を決めてくわしく書きましょう。
○とちゅうのどうしてたぶん……思ったことを作文の結びに書くだけでなく、途中でも書いていく練習です。その際、「どうしてだろう?」「たぶん、こうじゃないかな」と自分の疑問に思ったことや推測したことを書いていきます。
○聞いた話……お父さんやお母さんに、その作文の中身と結びつく似た話を聞いて書く練習です。自分だけの体験を書くよりも話が立体的になってきます。作文を書いているときに相談してもいいのですが、できればあらかじめ課題集で作文の題名を見ておき、家庭でその題名に関連するお父さんやお母さんの体験を子供さんに聞かせてあげてください。
○いろいろな言った……「言いました」という言葉を使わないで、言ったことを表わす練習です。いろいろな語彙を使って書くという意識をつけるのが目的です。「お母さんは、『おはよう。』と笑いました」「お父さんは、『おはよう』とウィンクしました(ドキッ)」という書き方です。
○ときのてん、のでたらからるとのてん……時間を表わす語句のあとにてんをつけます。「日曜日の朝、ぼくは……」というような書き方です。また、条件を表わす語句のあとにもてんをつけます。「雨がふったので、」「雨がふったら、」「雨がふったから、」「雨がふると、」。
 お風呂にまつわるいろいろな話を取材してきましょう。
 昔は、家のお風呂よりも、銭湯(せんとう)を利用する人がたくさんいました。お父さんやお母さんに話を聞いてみましょう。先生(森川林)も小学生のころ、よく銭湯に行きました。ちょうど人が少なかったときがあったので、お尻を石鹸(せっけん)でこすって、床の上をすべったことがあります。友達とすべりっこの競争をして銭湯の床を何十周も回り、家に帰ってお尻を見るとお猿のように真っ赤になっていました。
 自宅のお風呂場で、いろいろな遊びをした人もいるでしょう。水鉄砲で遊んだり、シャボン玉で泡だらけにしたり、水中眼鏡をつけて潜る練習をしてみたり(しないか)と、たくさんありそうです。
 小さいころは、熱いお風呂から早く出たいのに「百まで数えてからね」などと言われたことのある人も多いでしょう。「九九が全部言えてから」と言われて、何度もつっかえているうちについにゆであがってしまったという人もいそうです。
 ペットと一緒にお風呂に入ったことがある人もいるかもしれません。先生もときどき犬や猫をお風呂に入れて洗います。犬は何も文句を言わずにお風呂に入りますが、猫はすぐに逃げようとします。不思議なのは、犬も猫も、石鹸(せっけん)が目に入っても痛くないように見えることです。
 お父さんやお母さんと一緒にお風呂に入る人も多いでしょう。お母さんと一緒に入ると、そのあとお風呂の水が急に少なくなりますが(うちだけか)、お風呂の中でのんびりといろいろな話をするのは楽しいですね。
●おふろ、ぎりぎりセーフ
 おふろで遊んでいるうちにのぼせてしまったこと、おふろでおぼれそうになってしまったこと、おふろをあわだらけにしてしまったこと、おふろで眠ってしまったことなど、ほかの人はなかなかしないような自分だけがしたことについて書いてみましょう。お父さんやお母さんや兄弟といっしょにおふろに入っている人は、おふろの中でも会話も入れながら現在形の「〜です。」、「〜ます。」を使って書いていきます。お湯の様子やシャンプーの泡の様子などを書くときは「まるで〜のよう」というたとえが使えそうですね。最後は、「思いました」という言葉を使って自分らしい思ったことを書いてしめくくります。食器洗い乾燥機みたいに自分は何もしなくてもきれいになれる機械があればいいなあなどと思っている人もいるのではないかな。(笑)
構成図の書き方
 構成図は自由に書いてください。思いついたことを矢印でつなぎながら書いていくと、書きたいことがはっきりしてきます。

頭の中にあるものをそのまま書くとき。
構成図で書くとき。
初めに絵をかくといいでしょう。
思いついた短文を書きます。
矢印でつなげて書いていきます。
関係なさそうなことでもどんどん書きます。
はみだしてもかまいません。
大体うまったらできあがり。



7.2週 
●いちばんすきなあそび、にちようび
 まず、「わたしのいちばん好きな遊びは○○○○です。」というように作文の中心を決めます。その遊びについての簡単な説明を書いたあと、実際にその遊びをしているところを書いていきます。
 いっしょに遊んでいる友達との会話を交えながら、現在形の「〜です。」、「〜ます。」をところどころに入れて書いていきましょう。「まるで〜のよう」というたとえを使うことも忘れずに。おもしろいハプニングなどについて書けると個性的で楽しい作文になります。そこに「自分だけがしたこと」というただし書を入れておきます。
 結びの思ったことも、単に楽しかったというだけではなく、心の中で思ったことを素直に書いてまとめましょう。ほかの人が思わないような、自分らしい気持ちを書くことができるといいですね。
●いちばんすきなあそび、にちようび
【ミニヒント】
 学校では、休み時間、友達とどんなお遊びをしていますか?ケードロ、おにごっこ、サッカーや手打ち野球、木登り、かくれんぼ等、みんなと遊ぶ楽しい遊びはいっぱいありますね。また、雨の日はハンカチ落としや、お手玉、カードゲーム、しりとりなど、室内で遊ぶくふうをします。
 夏の時期は、なんといっても水遊びがいちばんでしょう。冬の寒い日にはドッジボールやおしくらまんじゅう、雪がふったら、雪合戦や雪だるま作りなど、季節に応じたいろいろな遊びがたくさんあります。 その中でいちばん好きなものに、中心をしぼって、くわしく書くようにしましょう。具体的には「この前こんなことがありました。……をしていたときに」というふうに、出来事を通して、会話や、たとえを入れながら、書いてみるといいですよ。。(もし○○○○だったら)と、心の中で想像したことをいれると、さらにもっとよくなるでしょう。

7.3週 
●父が母国をはなれたあと(感)
 小学3年生の人も、感想文はむずかしいと思いますから、書き方の流れができていればいいということにして、字数などはまだあまり気にせずに書いていきましょう。
 ノーベルが子どものころ、家族はとても貧しくて明日のお金にもこまるほどでした。ある日、兄のロベルトがパンを買うためのお金を雪の中に落としてしまいました。しかし、お母さんは「雪の中に貯金したと思えばいいじゃない」とロベルトをなぐさめました。
 みなさんも、何か失敗をしたときに、「ドンマイ、ドンマイ、気にしないでね」と言われて、ほっとしたことがあるでしょう。また、ほかの人が、みなさんの大事にしているものをなくしたりこわしたりしてしまったときに、
「いいんだよ。これ、どうせもうすぐこわれそうだったんだから(;_;)」
と許してあげたこともあるかもしれません。お父さんやお母さんにも似た話を聞いてみるといいですね。
 「もし、ぼくがそのときの弟のノーベルだったら……」と想像した話も書いてみましょう。
 書き方は、小学2年生の例とほとんど同じですが、今学期は「書き出しのくふう」の項目があるので、次のように書いていくといいでしょう。
「おばかさんねえ……。」
 おかあさんがロベルトをやさしくだきしめました。
 ぼくが、この話を読んで、いちばんうれしかったところは、ロベルトがみんなにはげまされて元気になってくれたことです。
 ぼくにも似たような話があります。それは、……
●父が母国をはなれたあと(感)
 第一段落は、「この話を読んで私がいちばん……と思ったところは……です」などのように、どこを中心にするか決めましょう。【例】「わたしがこの話を読んでいちばんよかったと思ったのは、お金を落としてしまったロベルトを、お母さんがしからなかったことです。」
 第二段落は、似た話です。「私にも似た話があります。」というように書き始めます。失敗してしまったときに誰かにはげましてもらった話が書けるとぴったりです。テストで0点をとったとき、「明日があるさ。」と明るくはげましてもらったというような話です。いつも明るくユーモアたっぷりのお母さんやお父さんのことを書いてもいいでしょう。
 第三段落は、もう一つの似た話です。似た話が見つからなかったら「もし私がロベルトだったら……」、「もし私がロベルトのお母さんだったら……」などと想像した話を書いてみましょう。
 第四段落は、長文全体の感想です。「私はこの話を読んで……と思いました。」と、長文の話にもどって、自分らしい思ったことを書いてまとめます。終わってしまったことにくよくよしないでいつも明るく前向きなのがいちばんですよね。

8.1週 
●おにぎりを作ったこと、セミをつかまえたこと
 夏休みは海に行ったり山に行ったり、遊ぶ機会がたくさんあります。どこかに出かけるとき、お弁当のおにぎりを自分で作ってみましょう。お母さんはじょうずに三角ににぎれるのに、みなさんがおにぎりを作ると、なかなか三角にならずまん丸のおだんごのようになってしまうと思います。でも、自分で作ったおにぎりの味は、格別です。中身は梅干しにしようかなあ、おかかにしようかなあ、サケにしようかなあ……。いいや、全部入れちゃえ。
●おにぎりを作ったこと、セミをつかまえたこと
 自分でおにぎりを作ったときのことを思い出して書いてみましょう。おにぎりを作るときにいちばん大変だったのはどんなことでしょうか。形をととのえるのに苦労したという人が多いのではないかな。最初のうちは、なかなかきれいな三角形に形をととのえることができないものですよね。また、ごはんをにぎるときにあつくてあつくて大変だったという人もいるでしょう。たきたてのごはんでおにぎりをにぎると、手が真っ赤になってしまうでしょう?
 弟や妹のために一口サイズの小さなおにぎりを作ってあげた、または、お父さんのために特大おにぎりを作ってあげたなどという話が書けると、まさに「自分だけがしたこと」となりますね。
 おにぎりの形や味を「まるで〜のよう」というたとえを使って書くことも忘れずに。最後は、じっさいにおにぎりを作ってみて思ったことを自分らしい言葉で書いてみましょう。
●おにぎりを作ったこと、セミをつかまえたこと
【ミニヒント】
 この課題で書くときは、先ずはおにぎりを作ってから、作文に取り組んでみましょうね。
 おにぎりを作るとき二通りの方法がありますが、どちらでむすんでみましたか。
熱いご飯をむすぶ前にボールに水を入れ、お皿には塩を用意して、手をぬらし塩をつけながら、ギュッギュッと、三角や俵(たわら)に、形を整えるのかな? それとも、ラップを手のひらにのせて、ごはんのかたまりを置いて、にぎるのでしょうか。中には、おにぎりの型を利用して、作る人もいます。
 海苔(のり)やとろろこぶを巻いたり、ふりかけをトッピングしたり、それぞれのくふうと個性にあふれたおにぎり作りにちょうせんして、がんばってみましょう!
最後に自分で作ったおにぎりを、お家の人たちとしっかり食べてみて、その感想を、むすびに必ず書き加えて下さい。苦労して、作った分、出来あがったときの喜びは格別です。きっとそのおにぎりは、とびっきりのおいしさでしょうね。「まるで○○○○みたいに……」のたとえで表現して下さいね。
(^_-)-☆

8.2週 
●よその家にとまったこと、プールであそんだこと
 よその家にとまったときのことを書いてみましょう。
 ともだちの家や、おじいちゃん・おばあちゃんの家にとまったことがあるかな? ともだちといっしょにねると、たのしくてなかなかねむりにつけなかったでしょう。
●よその家にとまったこと、プールであそんだこと
 夏休みや、冬休み期間中、あるいは、ゴールデンウイークとか三連休などは、しんせきの家にとまりに行く人も、多くいることでしょう。 旅行先でのホテルや旅館でのできごと、キャンプで、テント生活をしたこと。あるいは入学前のおとまり保育など、自分の家以外で、寝泊まりした思い出を一つ選んでみて下さい。
ふだんはめったに家ではできない、草団子作りや、川遊び、虫取り、魚つり等を経験すると、おうちで何気なく過ごす毎日より、すごく新鮮(しんせん)な気分になりますね。楽しかった出来ごとを中心に、会話やたとえを入れて、書きあらわすと良いですよ。
 「もし〜だったら 」と心の中で、自由に想像したことも、いっぱい書くことも忘れないでね。いとこたちと、きもだめしや、福笑いをしたこと、おばあちゃん手作りのそばを食べたことなど、キャンプ仲間と、たきぎ拾いをしたことなど、いちばん心に残った思い出を中心にくわしく書くようにしましょう。


8.3週 
●ニトログリセリンのグリセリンは(感)
 感想文は8.3週の長文を読んでですが、8.2週からの続きの話です。似た話は8.2週の話にも結びつけながら考えていきましょう。
 トラップ先生は、ノーベルとお父さんにニトログリセリンという新しい爆薬の材料を教えます。しかし、ニトログリセリンは不安定な爆薬で、突然大爆発をしたり、全然爆発しなかったりします。ノーベルは「与えるショックを強めるには」とノートに書きました。
 8月は、花火の季節です。大きな音のする花火に火をつけるときはドキドキしますね。花火の大きい音に驚いたというような例で似た話を考えてみましょう。
 お父さんやお母さんに、昔の話を聞いてみましょう。お父さんなどは、大きな音のする花火でいたずらをしたりしたことがあるかもしれませんよ。
●ニトログリセリンのグリセリンは(感)
 にた話のヒント。みなさんも夏休みのしゅくだいで、じゆうけんきゅうをしたのではないでしょうか。ふだんのかんじドリルやけいさんドリルなどのしゅくだいとはちがい、じぶんでテーマをきめ、じぶんでやりかたも考えなければならないじゆうけんきゅう。こうさくをした人、かんさつをした人、なにかをしらべてまとめた人……、みんなそれぞれにがんばったことでしょう。さいしょにけいかくしたこととちがって、しっぱいしてしまうこともあるでしょう。一人でじっけんをやりつづけたアルフレッドとはちがって、お母さんやお父さんにてつだってもらった人もいるのではないでしょうか。そんな話を書いてもいいですね(o^o^o)。

9.1週 
●かぞくみんなの好物、すきなゲーム
 家族みんなの好物
 きみの大好物を当ててみようかな。カレーライスでしょ。ピンポーン。 自分の大好物を中心に、家族みんなの大好物を取材して書いてみましょう。そして、その作文が説明だけで終わらないように、「この前、こんなことがありました。」と出来事も書いていきましょう。お父さんやお母さんの味のある会話が書けると、楽しい作文になります。
 (お父さんやお母さんは、子供さんと話をするときに、できるだけ長い会話で話してあげてください。例えば、「お父さんの大好物、なあに?」と聞かれたときに、「ビールだよ」とそっけなく答えるのではなく、「仕事が終わってさあ明日は休みだというときに、○○戦の野球の試合を見ながら飲む、冷えた□□ビールだなあ」という具合にです。こういう長い会話でふだんから話をするようにしていると、子供の読解力も育ちますし、何よりも子供がお父さんやお母さんと話をするのを楽しみにするようになります。まちがっても「いま忙しいんだから、そんなの自分で考えなさい」なんて言わないようにお願いします(笑)。)
●かぞくみんなの好物、すきなゲーム
【ミニヒント】
 今回は、 自分の好物だけでなく、「家族全員の好物」というメニューを考えてみて下さい。手巻きずしや、なべ、鉄板焼きなど、みんなで、おしゃべりしながら、家で食べると最高においしく、楽しいですね。
外食すると、しめし合わせたように、注文する食べ物でもいいです。 
 また、好きな食べ物について、通りいっぺんの説明だけでなく、「土曜日の夜に、ホットプレートで焼き肉をした時、こんなことがありました」というように、エピソードを、必ず書くようにしましょう。
「肉やウインナー ばかり食べるのじゃなくて、野菜(やさい)、肉、また、野菜というぐあいにバランスよく、はしをつけるのが、正しい栄養の取り方ですよ」とお母さんに言われました。まるで、栄養士さんみたいな感じがしました。……というふうに、会話やたとえをいっぱい入れて、お話をふくらませるくふうをして下さい。
 また、(もし○○○○だったら)と、心の中で想像したことも、書き入れてみるといいですよ。「もし、お父さんが鍋奉行(なべぶぎょう)になったら……でしょう」と楽しくイメージしながら、書き進めてみて下さい。
  もしかしたら、家族一人ずつ、それぞれちがう食べ物が好き、という場合もありますがから、その時は、作文を書く前に、一人ずつインタビューして、出来事を入れながら、書くように心がけましょうね。

9.2週 
●何かを作ったこと、とくいなこと
 じぶんで何かを作ったことを書いてみましょう。
 説明だけの文章になりやすいので、なかなか長く書けないものです。とくに苦労したところ、予想以上にうまくいったところなどをくわしく書いていくといいでしょう。
●何かを作ったこと、とくいなこと
何かを作った経験は、だれにでもありますよね。 お料理でも、手芸や、工作でも、何でもかまいません。
男の子の場合、木工製品や、プラモデル作りをやり始めたら、時間を経つのも忘れて完成させた……というような思い出もあることでしょう。 女の子だったら、ビーズのアクセサリー作りや、手あみのマフラー、他にも巾着(きんちゃく)や手提げのバッグなど、お母さんに聞きながら作ったというのでもいいですよ。
 また、一人だけではなく、クラスやグループみんなで力を合わせて、何かを作り上げたという話を書いても良いですね。
 手作りのものには、その人の個性や、くふうが生かされていて、なんともいえないぬくもりがあります。材料や作り方について説明ばかりではなく、いちばん苦労したところや、ここがいちばん楽しいかった、というのを、会話やたとえを入れながら書いてみましょう。
 「もし○○○○だったら……」と、心の中で想像したことを入れるのも忘れずに。自由にのびのびと、イメージをふくらませてみましょう。
 出来あがったときのうれしさや、自分の手作りの品物を、大切なたからもののように思う気持ちを、むすびに書きあらわしましょう。

9.3週 
●アルフレッドのゆいごんじょうは(感)
 内容:アルフレッドの遺言状(ゆいごんじょう)には、つぎのように書いてありました。「(財産の)利子は五つに分け、物理学、化学、医学生理学、文学、国際平和のそれぞれの分野で、重要な発明発見をし、あるいは理想にみちた作品をあらわし、あるいはまた戦争をふせぐことにつとめた人物にあたえること」。助手のソールマンはそのとき26歳でしたが、この役割を引き受ける決心をしました。
 解説:自分の財産のほとんどを、ノーベル賞として残したアルフレッドは、この遺言状を書くときにどんなことを考えていたのでしょう。ノーベル賞の創設は、ダイナマイトの発明以上に大きな影響を後世に残したようです。
 似た話は、次の時代の人に残すプレゼントということで考えてみましょう。みなさんの学校に、「第○回卒業記念」などという記念の木や池や版画などがあるでしょう。自分のためではなく次の世代の人のために残されたものは、規模の大きい小さいはありますが、いろいろなところにあります。緑の豊かな日本の国土全体が、前の世代の人たちが残してくれたプレゼントだと考えてもいいかもしれません。
 もし、みなさんがノーベルのように莫大(ばくだい)な財産を持っていたとしたら、どのようなかたちでその財産を世の中に残していくでしょうか。想像した話などを入れながら考えてみましょう。ゲームを買って、漫画を買って、お菓子を買って、全部使っちゃうという人もいるかもしれませんが、それでも使い切れないくらい持っていたらどうするでしょう。
●アルフレッドのゆいごんじょうは(感)
ソールマンとは……
遺言状を取り仕切る青年、ソールマンとは、当時、アルフレッドの助手をしていた人です。右腕的存在、と書かれた資料もあります。また、アルフレッドは生涯結婚をせず、奥さんや子どももいなかったようです。アルフレッドがソールマンに遺言状を託すのはごく自然な成り行きだったのかもしれませんね。(地球市民 第55号 参照)

●アルフレッドのゆいごんじょうは(感)
 にた話のヒント。ソールマンさんににた話を考えてみましょう。学校でもいいですし、かぞくの中ででもいいのですが、ソールマンさんのように、何かじゅうようなやくわりをまかされたけいけんはないですか? うんどうかいでリレーのせんしゅにえらばれたこと、がっきゅういいんにえらばれたこと、グループのだいひょうになったこと……。「できるかなあ」としんぱいしたきもち、じっさいにやってみてどうだったか、思い出して書いてみましょう。