解説集 ユーカリ の池 (印刷版)
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10.1週
●スポーツの勝ち負け、けんか
大まかな意見の流れは、(1)身近な実例。(2)確かに、勝つことは大事だ。(3)しかし、楽しむことも大事だ。(4)しかし、いちばん大事なのは、そのスポーツの中で(勝つためであれ、楽しむためであれ)自分と相手が(技術的にも人間的にも)成長していくことである。確かに、スポーツに取り組んでいる最中は、スポーツの意義のようなことを考えているわけにはいかないが。
昔話の実例は、社会実例の一種です。よく使われるのが「桃太郎」。
「スポーツの勝ち負け」という課題では、「牛とカエル」などが書けそうです。子ガエルに、「牛のおなかはこんなに大きいんだよ」と言われたお父さんガエル。「それはこれぐらいかな」と自分のおなかをふくらませているうちにパンクしてしまいました。
現代の子供は、意外と昔話を知りません。昔話を思いつかないときは、これまでに読んだ長文から似た例を選びましょう。
「スポーツの勝ち負け」は、「スポーツは楽しむためにある。勝つことよりも参加することに意義がある」という考え方と「勝つために努力してこそ実力もつくし楽しみもある。スポーツの勝ち負けは大事だ」という考え方を対比して考えてみましょう。名言は、「ライオンは一匹のウサギを……」「私たちの幸福が……」などが使えそうです。
オリンピックは勝ち負けがはっきりしているので、見ているほうも真剣に応援してしまいます。しかし、勝ち負けがあると、相手のミスを思わず喜んでしまうような場面も出てきます。勝ち負けがあるほうが面白いという考えと、勝ち負けなど考えずに楽しくやれればいいという考えがあります。複数の意見を比較しながら総合化してみましょう。
■中2 10.1週 ●スポーツの勝ち負け、けんか
最初に、第一段落で身近な実例を書きます。「この前、体育祭で、うちのクラスと隣のクラスが決勝戦に残り、ぼくは燃えた。」のような実例です。
次に第二段落で、意見Aを書きます。「確かにスポーツに勝ち負けは必要だ。」その理由も書きます。「勝ち負けがあることによって、人間は熱心に取り組むことができるからだ。」その実例も書きます。「リレーの練習で、勝敗に関係ないときは、みんな適当に走っていたが、勝敗を決めるときには真剣だった。」
第三段落で、意見Bを書きます。「しかし、勝ち負けにこだわるのはよくないという考えもある。」その理由も書きます。(理由が思いつかないときは、そのまま実例に進んでもいいです)「勝ち負けにこだわると、相手のミスを喜ぶような心理が生まれるからだ。」その実例。「この前、ワールドカップで、日本の対戦相手がミスをすると、思わずみんなで拍手をしてしまった。」
第四段落で、総合化の主題を書きます。「このように、スポーツの勝ち負けには、いい面も悪い面もある。しかし、大事なことは、勝ち負けがよいか悪いかということではなく、その勝ち負けを通して互いが成長していけるかどうかということではないか。」反対理解。「確かに、人間は目先の勝ち負けにこだわってしまうという心理がある。しかし……」
総合化の主題の考え方
(1)Aという方法もよい。Bという方法もよい。しかし、大事なことはCという目的である。
(2)Aという目的もよい。Bという目的もよい。しかし、大事なことはCという手段である。
(3)Aという相手もよい。Bという相手もよい。しかし、大事なことはCという自分である。
(4)Aという見方もよい。Bという見方もよい。しかし、大事なことはCという実行である。
のように、二つの対立物を次元を超えて総合化するということです。
●構成図の書き方
構成図は、小3以上の生徒が書きます。小2以下の生徒は、絵をかいてから作文を始めるという課題になっているので、構成図は書かなくて結構です。
構成図を書くときに大事なことは、思いついたことを自由にどんどん書くことです。テーマからはずれていても、あまり重要でないことでも一向にかまいません。
たくさん書くことによって、考えが深まっていきます。したがって、構成図は、できるだけ枠(わく)を全部うめるようにしてください。しかし、全部埋まらなくてもかまいません。
枠と枠の間は→などで結びます。この矢印は、書いた順序があとからわかるようにするためです。作文に書く順序ということではありません。
構成図は、原稿用紙や普通の白紙に書いて結構です。
●スポーツの勝ち負け、けんか
昔話実例は「ウサギとカメ」でも書けそう。歩みの遅いカメは、普通ならばウサギにはかないません。しかし、勝敗にこだわることなく、着実に一歩ずつ歩みを進めたからこそウサギに勝てたという展開にもできそうですし、誰もがウサギが勝つと思っていた競争にカメが勝ったということから、「こういうどんでん返しもあるのだから、勝敗がある方がおもしろい」などという展開にもできそうですね。一つの昔話が色々な形で応用できそう。
10.2週
●何でもよく知っていて(感)
要約:情報や知識よりも知恵が大切だ。知恵があるかないかは、自分の頭で考えているかいないかの違いだ。ファーストフードの店員のマニュアル化した応対なども笑い話とは言えない。今の教育でも、知恵を育てるようなゆとりが必要だ。
意見:知識よりも自分で考える力が大切だ、という意見で書くとよいでしょう。反対理解は、「確かに基礎になる知識が大切だが」というところです。知識や情報なしに考えると、ひとりよがりになることもあるでしょう。
名言:「知識がはしごを作ったのではなく……」「読書とは自分の頭で考えることでなく……」などが使えそうです。
「総合化の主題」……AとBの二つの意見を、Cという、より高い次元の意見にまとめていく練習です。これは、ひらめきがないとなかなか考えつかない意見ですから、どうしても思い付かない場合は「AとBをうまく使い分けていくことが大切だ」というような折衷案にしてもかまいません。しかし、できるだけ自分の力で、より高い次元のCという意見を見つけていきましょう。「知識と知恵とどちらが大切か」という設定の場合は、「知識に支えられた知恵こそが大切だ」のように考えられるでしょう。また、「知識と知恵を二つの手段と考えれば、大事なのは手段ではなく目的だ」ということで、「まず何のためにやっているのかという目的をはっきりさせることが最も大切だ」のようにまとめていくこともできるでしょう。
昔話実例は、「うばすて山」の老人の知恵。さるかに合戦で、かに連合軍が知恵をしぼって考えた話。昔話ではないが一休さんのとんち。などなど。
総合化と反対理解
(1)要約。
(2)確かに知恵(自分で考えること)は大事だ。
(3)しかし、その基盤となる知識(情報)も大事だ。
(4)しかし、いちばん大事なのは、それらの知恵や知識を何のために生かすかということだ。(それらの知識や知恵を使って何をするかということだ。)
確かに、学生時代は、まだ生かすことを考えるよりも、知識や知恵を習得していくこと自体を目的としていかなければならないかもしれないが。
●何でもよく知っていて(感)
昔話実例は「三匹の子ぶた」。長男はわらの家、次男は木の家、末っ子はレンガの家を作りました。結果的にわらの家も木の家もオオカミに壊され、二匹は末っ子の家に逃げて難を逃れます。末っ子は「家を作るならレンガが丈夫でいい」という知識があったから、面倒で大変でもレンガの家を作ったのでしょう(ちょっと強引かな)。
Re: ★何でもよく知っていて(感)
【昔話実例】→
「ヘンゼルとグレーテル」のお話。二人は、まま母に捨てられ、山の中で魔女につかまりましたが、 協力して魔女から逃げ出すことができました。ヘンゼルを太らせて食べようとした魔女に、かしこいグレーテルは、ヘンゼルの腕の代わりに細い枝をさし出してだましたり、パン焼きがまに魔女をおしこめてやっつけたり、大活躍しました。とっさの知恵で、身の危険を回避できましたね。
[一寸法師 ]は、京に上って侍になりたいと旅に出て、途中、さまざまな苦難に遭遇しながら、ついには鬼を退治しました。持ち前の元気と知恵を生かして、お腹の中に入り込み、刀の針で、ちくちく刺しました。その宝物の打ち出の小槌を手に入れ願いどおり背も高くなって、お姫様と結婚して幸せに暮らしましたね。
★何でもよく知っていて(感)
【昔話実例】→
「ヘンゼルとグレーテル」のお話。二人は、まま母に捨てられ、山の中で魔女につかまりましたが、 協力して魔女から逃げ出すことができました。ヘンゼルを太らせて食べようとした魔女に、賢いグレーテルは、ヘンゼルの腕の代わりに細い枝をさし出してだましたり、パン焼きがまに魔女をおしこめてやっつけたり、大活躍しました。とっさの知恵で、身の危険を回避できましたね。
[一寸法師 ]は、京に上って侍になりたいと旅に出て、途中,さまざまな苦難に遭遇しながら、ついには鬼を退治しました。持ち前の元気と知恵を生かして、お腹の中に入り込み、刀の針で、チクチク刺しました。鬼の宝物の「打ち出の小槌」を手に入れ、願いどおり背も高くなり、お姫様と結婚して幸せに暮らしましたね。
10.3週
●ある朝、私は一冊の(感)
内容:ある朝、庭を散歩して、小さいころに遊んだものを見てまわったが、もはや子供のころのように無邪気に見ることはできなかった。トカゲをつかまえたが、昔のようなよろこびは感じられなかった。汽車が走ってくるのを見たとき、自分の本当の喜びはここでは得られないと思い、その列車に乗って世の中に出てみたいと思った。
解説:人間は日に日に成長します。昔熱中したテレビ漫画も、今見るとずいぶん色褪せて見えるという思いはだれもが持っているでしょう。成長や進歩に伴い関心が変化していくことはむしろ自然な現象と言えます。昔の思い出を大切にすることも大事ですが、新しいスタートを切ることもそれ以上に大事ですね。
名言は、「脱皮できない蛇は……」「人間は求めているかぎり……」などが使えそうです。
中2 10.3週 ●ある朝、私は一冊の(感)
ヘッセの少年時代の回想です。無邪気な子供時代から、自我に目覚める青年時代に移り変わる心の変化を描いています。この長文は、意見文や説明文ではなく事実文なので、この文章自体から意見を探すことはできません。自分なりに対立する二つの考えを設定して書いていきます。
第一段落は要約。字数は250字ぐらいにすると、全体とのバランスが取りやすいでしょう。
第二段落は、意見A。「確かに、人間には無邪気な子供時代も必要だ。なぜなら、そこで自然や家族と一体になった満足感を味わうことができるからだ」。その実例。「僕も、子供のころは、毎日友達とたっぷり遊んで充実していた。」など。
第三段落は、意見B。「しかし、人間には、親や自然や友達から離れて、ひとり孤独に自分を見つめるような時代も必要だ」。ここで昔話実例。「昔話に、桃太郎の話がある。桃太郎は、おじいさんおばあさんの愛情の中で暮らしていたが、ある日、きびだんごを作ってもらい、鬼退治に旅立つ。これが桃太郎の自立の始まりだ」などのように。
第四段落は、総合化した意見C。「愛情の時代も、自立の時代も、人間にはどちらも必要だ。その時代をたっぷり充実して過ごすことが次の時代の準備になる。反抗期のない子は自立が遅いとも言う。僕も、それぞれの時期を精一杯に過ごしたい」など。「『脱皮できないヘビは滅びる』という言葉があるが、僕もこれから新しい自分に脱皮していきたい」。
Re: 中2 10.3週 ●ある朝、私は一冊の(感)
★「昔話実例」のヒント。
「厳しい世界で自分の力を試すことも大切だ」という意見で。
「一寸法師」。小さい体ながら、お椀の船に乗って都へ行き、そこで精一杯頑張ったからこそ、大きな体にしてもらうことができました。
★ある朝、私は一冊の(感)
中学2年生のみなさんは、「自立」について体験実例を書きたいかもしれませんね。子供の成長は、一歩一歩親から自立していくことだといえます。たとえば、ごく小さい頃は親と一緒の部屋で寝ていた人も多いと思いますが、大きくなるとだんだん自分のスペースが欲しくなって、親離れをしていきます。また、中学に入学すると部活動が始まりますが、親に相談するにしても、最終的な選択・決定は自分の意志でした人が多いのではないでしょうか。そんな選択・決定の繰り返しも、自立への一歩といえそうです。
11.1週
●交話機能というのは(感)
内容:交話機能とは、ことばがもつ、人と人との気持ちを結びつける作用である。人は他人に出会うと、心の中に警戒や不安を持つ。この緊張をほぐす役割があいさつなどの言語行動である。一見無駄に見える話にも潤滑油としての働きがある。
解説:学校で先生の話を聞いているときでも、ためになる話ばかりではくたびれてきます。たまには寒いギャグを飛ばしてくれるような先生のほうが人気があります(ないか)。「さあ、今日は漢字のテストをするぞ。だれかな。いやあなカンジなんて言っているのは。ははははは(ひとりで笑っている)」
デートをしたりプロポーズをしたりするときでも、突然、「こんちは。僕と結婚してください」などと言う人はいません。たいてい「星がきれいですね」とか「月がきれいですね」とかいうどうでもいい話から始めます。しかし、最初から最後までどうでもいい話ばかりで、本題が何もないというのもまた困ります。伝えるべき中味があってこその交話機能と言えるかもしれません。
中2 11.1週のヒント ●交話機能というのは(感)
第一段落は要約。第二段落は、その賛成意見。「確かに言葉には潤滑油としての役割があり、それを生かしていくことが必要だ。私も、朝学校に行くときに近所の人にあいさつをする。すると、その人に自然に親しみを感じてくる。」
第三段落は、反対意見と昔話の実例。「しかし、潤滑油としても機能だけで、中身のない話ばかりというのも困る。私の母もよく長電話をしているが、話の内容のほとんどが潤滑油ということもある。昔話ではないが三国志に、劉備が孔明を三顧の礼で迎えたという話がある。この場合は、三度も訪ねたということが潤滑油の働きをしたのだが、それ以上に大事なことは、劉備に孔明の心を動かすだけの中身があったということだ。また、昔話にこぶとりじいさんという話がある。じいさんの踊りがおもしろかったので、鬼がこぶをとったという話だ。この場合は、面白い踊りが潤滑油の働きをしたと言える。しかし、これも、鬼にこぶをとる技術という中身があったということを見逃してはならないのである。(かなり苦しい)」
第四段落は総合化の主題と名言の引用。「このように、言葉には、潤滑油としての働きと内容を伝える働きの両方がある。しかし、大事なことはその二つの働きが対立しているのではなく、お互いに助け合っているということである。価値ある中身を伝えるために、潤滑油を工夫するということを忘れないようにしたい。『トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときである』という言葉(名言)がある。いくらいい中身を持っていてもそれが使われなければ、役割を果たしたことにはならない。中身と表現を両立させていきたい。」
Re: 中2 11.1週のヒント ●交話機能というのは(感)
第三段落、中身のない話ばかりでも困る、という意見の昔話実例。
政治家などは「有言不実行(やるやるといいながらなかなかやらない)」、選挙前はいろいろな公約を掲げていたはずなのに、どうもいざ当選してしまうと、なぜか違う公約の派閥とくっついたり、一体公約はどうなったんだよ、と言いたくなる場合がよくあるようです。これでは困りますね。
というわけで、「不言実行(何も言わなくても実行する)」の例は、「三年寝太郎」です。いつも寝てばかりいて悪口を言われても、からかわれても気にせず、何も言わなかった寝太郎。しかし、村が干ばつの時、大岩を動かして川をせき止め、村を救いました。無駄口を叩かず、やるときはやる例です。
★交話機能というのは(感)
昔話実例がなかなか見つけにくいと思います。自分の主張に合わせて、昔話をうまく加工して書く練習ができるといいですね。例えば、桃太郎。桃太郎は鬼ヶ島に家来を連れて行きましたが、その家来がなぜ桃太郎についてきたのか……。きびだんごをもらったから、というのはもちろんですが(笑)、鬼を退治したいという桃太郎の熱い気持ちを言葉にして伝えたからでは、という展開にしてみてはどうでしょう。皆がよく知っている昔話を上手に使っていくというのもポイント。
★交話機能というのは(感)
第三段落、中身のない話ばかりでも困る、という意見の昔話実例を、おなじみの桃太郎で書くとすると―。桃太郎がなぜ鬼退治に行ったのかについては、お話にははっきりと書かれていないそうです。自分の意志なのか、他からの依頼なのかもわかりません。が、鬼を退治したいという桃太郎の強い意志をおじいさんとおばあさんに伝えたので、桃太郎の身を案ずる二人を説得することができた、として、「中身のある話」が大切な例にすることもできそうです。
11.2週
●フィンランドの(感)
内容:フィンランドの15年にわたる調査で、健康管理をしたグループの方が健康管理をしなかったグループよりも病気になった人の数が多かったということがわかった。過保護が依存心を生み、生きる活力を鈍らせるという例は、子供の育て方にも当てはまる。子供が成長するためには、原始時代からの人類の全課程をたっぷりたどることが必要だ。
解説:子供時代は、子供らしい遊びをする必要がある、という意見です。反対理解としては、高度に発達した現代の文明では、知識を覚えるような勉強ももちろん大切だが、というところで考えていきましょう。名言は「21、子供は大人を小さくしたものではなく……」など
中2 11.2週のヒント ●フィンランドの(感)
第一段落は、長文の要約。
第二段落は、意見Aと体験実例。「確かに、過保護や管理は人間の生きる力を弱める点でよくない。私も、おばあちゃん子で、小さいころは、少しでも寒くなると厚着をしていたので、風邪などをよく引いた。しかし、薄着をするようになってから急に元気になった。」
第三段落は、意見Bと社会実例(昔話)。「しかし、保護や管理が必要なこともある。それは、子供は決してひとりで育つわけではないからだ。昔話の桃太郎も、モモから産まれたあと、おじいさんとおばあさんがほったらかしにしていたら、やはり昔話の主人公にはならなかっただろう。おじいさんやおばあさんがきびだんごを作ってあげるなどの優しい愛情をこめて育てたから、立派な少年になったのだ。(ほんとかいな)」
第四段落は総合化の主題と名言の引用。「保護や管理はそれ自体がいいのでも悪いのでもない。大事なことは、それらが人間の成長に応じて適切になされることだ。保護や管理は手段で、人間の成長が目的だということを常に考えておく必要がある。『大切なのは健康らしい外見ではなく健康自身である』という言葉がある。保護をする中身をまず考えていくべきだ。」
Re: ●フィンランドの(感)
第三段落、子供は自立させるべきだ、という意見の昔話実例。
グリム童話(日本の昔話ではありませんが)に、『ヘンゼルとグレーテル』というお話があります。継母に疎まれ、森に捨てられた兄妹が、自分たちの知恵で魔女と闘い、無事に帰ってくるという話。誰にも頼らず、自らの力で未来を切り開く、自立した子供たちです。
あるいは、「子供に知識を教え、導くべきだ。」「先人の知恵を学び、視野を広くすることも大切だ。」という意見の「昔話実例」では、「金太郎」。「気は優しくて力持ち」の金太郎も、あのまま山で熊と相撲をとっていただけだったら、ただの野生児で終わったかもしれません(笑)。お侍に見出されてスカウト(?)され、都でいろいろ勉強したからこそ、その後の活躍があったのでしょう。
★フィンランドの(感)
【ミニヒント】昔話実例
「保護や管理が必要なこともある」で「かぐや姫」も、使えそうです。
竹の中から出てきた小さなかぐや姫が、おじいさん、おばあさんから、深い愛情をそそがれ、大切に育てられたからこそ、賢く美しい女性へと成長し、無事に月の世界へと帰ることができました。
放任されて成人したなら、地上の男性に言い寄られてしまって、ありきたりの人生を送ったのかもしれませんね。
★フィンランドの(感)
「過保護や管理は人間の生きる力を弱める点でよくない」という考え方では、中国での一人っ子政策によって国内での肥満児が多い傾向が、指摘されます。
遊び相手が普段からあまりいないため、戸外で、思いっきり遊べず、ゲームなどに依存しがちです。
親の愛情や干渉が、一人の子供に集中的に向けられ、ご馳走ばかり食べて、運動不足になってしまうのが、最大の原因でしょう。
11.3週
●このところ、ドストエフスキー(感)
内容:ドストエフスキーやファーブルなど20年以上も前に読んだ本をもう一度読んでいる。古典とは、人間の本質を、その時代の素材を用いて表現しているものだ。現代の素材でないことがかえって、抽象の骨組みをはっきりさせている。
解説:流行のものよりも古典のほうがよいという意見。流行のものは本にしろゲームにしろ一時期大いにもてはやされても、寿命の短いものが多いようです。自分の読んだ本で、「ずいぶん昔の本だが、心に響いてくる」という例などを考えると実感がわくと思います。
名言は、繰り返し読むことが大切だという意味で「精読とは……」。いい本を読むためには漫画を片づけておこうというような意味で「悪書を読まないことが……」。名言以外にもことわざで、「温故知新」「亀の甲より年の功」「腐っても鯛」なども使えそうです。
中2 11.3週 ●このところ、ドストエフスキー(感)
古典という言葉でわかりにくい場合は、歴史の風雪に耐えた伝統のあるものというふうに考えよう。
第一段落は、250字程度で長文の要約。
第二段落は、意見Aと体験実例。「古典が長い間人々に愛され続けてきたのは、それだけの魅力があるからである。」体験実例は古典と呼ばれる文学作品を読んだり、音楽を聴いたりしたときの感想など。例えば、「この前、ビートルズを聴いた。父母の若いころに流行ったという話だったが、時代を超えて感動するものがあると思った。」など。
第三段落は、意見Bと社会実例(昔話)。「一方、流行のものも多くの人の気持ちを引きつける。昔話の「小人のくつや」でも小人が作ったくつは評判となり、その噂を聞きつけた人たちが店に押し寄せるようになった(らしい)。」ほんとか。
または、「一方、古いものにこだわることがマイナスになることもある」。昔話の例としては、故事で「守株(しゅしゅ)」という話がある。「宋の農夫が、偶然に切り株にぶつかって死んだウサギを得て、それからはまったく働くことをやめ、またウサギが切り株にぶつかって死ぬのを待った」。いたずらに旧習を守って進歩しないことの例とされる。
第四段落は総合化の主題と名言の引用。「確かに古典にも流行のものにもそれぞれ良さがある。しかし、一番大切なことは、古典を選ぶか、流行のものを選ぶかではなく、本当に自分の心に響くものを見つけていくことである。名言は、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない」など。
Re: ●このところ、ドストエフスキー(感)
第3段落を、「流行のものの価値を認めることも大切だ。」「流行のもののよいところも取り入れるべきだ。」とした場合の「昔話実例」。
「こぶとりじいさん」。主人公のいいじいさんは、鬼の中でも臆せずに流行りの(?)踊りを踊ったため、こぶをとってもらえました。しかし、隣のいじわるじいさんは踊れなかったため、裏目に出てしまいます。踊りはおそらく、当時の流行りの娯楽だったのでしょう(本当かな)。そういう流行りもので他人とコミュニケーションをとれるという、いい面もあるということですね。
★このところ、ドストエフスキー(感)
流行のものも、それなりの理由で、皆から愛されます。「鶴の恩返し」という昔話では、おじいさんに助けてもらった鶴は娘に化けて、おじいさんとおばあさんのために美しい機を織り上げました。あまりにもきれいな織物を、これまで見たことがない人たちは、珍しがって、高価な反物なのに、どんどん売れました。これは。今まで見たこともない、目新しいもので、人々の心をt強く惹きつけたのでしょう。鶴が織ったのが普通に売っているような織物ならば、それほど売れず、鶴の行為はたいした恩返しにもならなかったかもしれませんね。
12.1週
●私たちは、「手を上げよう」と(感)
内容:経験と言葉が結びついて行動が起こる。スポーツで「腰を入れる」などという言葉は、その経験がないと実行できない。逆に「失敗すると大変だ」という言葉を考えると、それが過去の失敗の経験と結びついて実現してしまうことがある。私たちはたえず自己暗示によって行動している。
解説:人生には、言葉と経験の両方が大切です。
言葉について言えば、実際にできる力があっても、「どうせ、できなくてもいいんだ」などと言っていると本当にできなくなってしまいます。いま、バレーボールに人気が出ていますが、試合中の打ち合わせなどは元気のいい言葉がぽんぽん飛び交っています。「ようし、絶対勝つぞ」「できるできる」「がんばろう」という感じです。これがもし、「負けたらどうしよう」「負けるかもしれないね」「相手のほうが強そうだし……」などと言っていたら、勝てる試合も勝てなくなってしまうでしょう。
逆に、言葉だけが先行しても、実際の経験がないと、言葉は空回りをしてしまいます。「おれは空を飛べるんだ、飛べるんだ、飛べるぞ。ようし」などと叫んで、高いところから飛び降りて足をくじいた人が、みなさんの中にも何人かいるでしょう(いないか)。
言葉と経験のそれぞれの大切さについて理由や実例を書いてまとめてみましょう。
中2 12.1週のヒント ●私たちは、「手を上げよう」と(感)
説明文の感想文なので、意見はいろいろな形で考えられます。ここでは、言葉が行動にも影響を及ぼすということで意見の書き方を説明していますが、ほかの書き方で書いてももちろんかまいません。
第一段落は要約。
続けて、第二段落で、意見Aと体験実例。言葉が行動に果たすプラスの役割を書いていきましょう。「確かに、言葉が行動にプラスの影響を与える面はある。例えば、野球の選手とコーチの間では、『もっと腰を入れろ』というアドバイスですぐにポイントが伝わるだろう。そういう言葉の役割を生かしていくことが必要だ。私にも、こんな経験がある。……(スポーツや音楽のコツを、たとえでわかりやすく説明してもらった例など)」。たとえも引用しておきましょう。
第三段落は、意見Bと昔話実例。「しかし、言葉が行動のブレーキになることもある。例えば、失敗したらどうしようと思うと失敗しやすくなる。昔話の桃太郎は、犬や猿やキジにキビ団子をあげるときに次のように歌っている。『あーげましょう。あげましょう。これから鬼の征伐についてくるならあげましょう』。既にこのときに、桃太郎の頭の中には、『鬼の征伐』という成功イメージが言葉として定着していたのである。これがもし、『これから、鬼との勝つか負けるかわからない厳しい戦いに着いてくるならあげましょう』などと歌っていたら、だれも着いてこなかっただろう。」
第四段落は、反対理解と総合化の主題と名言の引用。「確かに言葉には大きな力がある。しかし、大事なことは、言葉自体にあるのではなく、その言葉を実感できるような体験を蓄積していくことではないだろうか。そのためには、小さなところから成功体験を積み重ねていくことが必要だ。『短所をなくすいちばんよい方法は、今ある長所を伸ばすことである』という言葉がある。言葉の持つプラス面を生かしていけば、そのマイナス面も自然になくなっていくはずである。」
Re: ●私たちは、「手を上げよう」と(感)
第3段落を、「しかし、経験が伴わないと、暗示も効力を発揮できない。」とした場合の「昔話実例」。
イソップ物語の「北風と太陽」。北風は自らの力を過信するあまり、「北風が吹くと人はどうなるか」ということについての経験を生かすことができなかったのですね。
●私たちは、「手を上げよう」と(感)
言葉が行動のブレーキになる場合の昔話実例として『みにくいあひるのこ』。本当は白鳥の子供であるのに、「みにくい、みっともない」と言われつづけてきたために、みじめなきもちになってしまいます。
●私たちは、「手を上げよう」と(感)
【ミニヒント】
ハンス・クリスチャン・アンデルセン作の「人魚姫」の童話は、≪言葉が行動にも影響を及ぼす≫ということについては、とても悲しい 結末となりましたね。
→嵐に遭い難破した船から王子を救い出した人魚姫は、王子に恋心を抱く。
(...中略...)
人魚姫は海の魔女の家を訪れ、声と引き換えに、尻尾を人間の足に変えるという効き目のある飲み薬を貰う。その時、「もし王子が他の娘と結婚するような事になれば、姫は海の泡となって消えてしまう」と警告を受ける。更に人間の足だと歩く度にナイフで抉られるような痛みを感じる事になるとも告げられた。王子と一緒に御殿で暮らせるようになったが、声を失った人魚姫は王子を救った出来事を話す事が出来ず、王子は人魚姫が命の恩人である事に気付かない。
王子は偶然浜を通りかかった娘が命の恩人と勘違いしてしまい、やがて王子と娘との結婚が決まる。悲嘆に暮れる人魚姫の前に現れた姫の姉たちが、髪と引き換えに海の魔女に貰った短剣を差し出し、王子の流した血で人魚の姿に戻れる事を教える。
愛する王子を殺す事の出来ない人魚姫は死を選び、海に身を投げて泡に姿を変え、空気の精となって天国へ昇っていった。
→言葉が行動のブレーキになったので、真実を話せない人魚姫の切ない気持が、読者は痛いほど、強く感じることでしょうね。
12.2週
●外国人に日本語を(感)
内容:欧米人は「いいえ」をはっきり言うが、日本人は「いいえ」をはっきり言うことをためらう。欧米人の「いいえ」は、事実に対して向けられているが、日本人の「いいえ」は話し手の意向に対して向けられている。日本人の表現の仕方は外国人には理解しがたい。
解説:意見は、「文化の違いを理解することの大切さ」。又は、「これからの国際化時代では、日本人も事実に基づいて『いいえ』をはっきり言うことが必要だ」という意見でもよいでしょう。あるいは、「相手の気持ちを配慮して『いいえ』を控えめに言う日本人の感覚をこれからも大切にしていきたい」でもよいと思います。中学2年生の総合化は「欧米人の考えもわかる」「日本人の考えもわかる」「だから大事なことは……だ」というかたちで考えてみましょう。中学3年生は、上に述べた意見のいずれかをそのまま自分の生き方に関連させて考えてみましょう。
名言は、「短所をなくすいちばんよい方法は……」「人間は強くなるほど……」「やさしさが性格の弱さで……」「悪いことそのものが……」など
中2 12.2週のヒント ●外国人に日本語を(感)
第一段落は要約です。
第二段落は、意見Aと体験実例。「欧米人のように「いいえ」をはっきり言うことは大切だ。曖昧な態度を取らず、自分の意志をはっきりと示せば誤解を招くおそれがない。」体験実例ははっきり意思表示をしなかったために誤解を招いてしまった話など。
第三段落は、意見Bと昔話実例。「しかし、日本人が「いいえ」をはっきりと言わないのは相手に対する思いやりの気持ちが働くからだ。相手の気持ちを配慮する日本人の奥ゆかしさは大切にすべきだ。」昔話の実例は、結婚できないことはわかっていても、数々のプロポーズにはっきり「いいえ」と断ることをしなかったかぐや姫の話。相手を思いやるかぐや姫の優しさは日本人独特のものかもしれません。(そのわりには、男性たちに厳しい試練を与えましたが。^^;)
浦島太郎は、本当は龍宮城にそれほど長いこといたいと思わなかったのですが、断りきれないままずるずると長い時間を過ごしてしまいました。また、玉手箱も、本当はもらいたくなかったのですが、断りきれないままもらってきてしまいました。日本人的だなあ。(ホントか)
第四段落は、反対理解と総合化の主題と名言の引用。「確かに誤解のないように自分の意志を伝えていくことも相手に対する思いやりを持つこともどちらも大切だ。しかし、いちばん大切なことは、「悪いことそのものがあるのではない。時と場合によって悪いことがあるのである。」という名言があるようにはっきり言うべきときとそうでないときとを見分け、その場に応じた態度を示すことだ。」または、「確かに欧米人の考え方にも日本人の考え方にもそれぞれに良さがある。しかし、いちばん大切なことは国による文化の違いを理解していこうと努めることである。」
または、「はっきり言うのもいい方法だし、控えめに言うのもいい方法だ。しかし、いちばん大事なのは何を伝えるかという目的である。」
Re: ●外国人に日本語を(感)
複数の意見その二:「しかし、相手のことを思いやって、言い方に工夫をすることも大切だ。」など。その場合の「昔話実例」。イソップ物語から。「きつねとつる」きつねがつるに、お皿に入ったスープを出したそのお返しに、つるはきつねに、壺に入った食べ物で仕返しをしたという話です。お互いにこんな意地悪をしていたのでは、とても相互理解には至りませんね。
●外国人に日本語を(感)
『昔話実例』『はだかの王様』。王様のへつらったり、権威にさからえない大人たちは、「いいえ、王様、あなたははだかです」と言うことができず、王様のおろかな行いを止めることができませんでした。権力のトップに立つ者は、必ずそばに、批判したり、いいえと意見を出してくれるものがいないと、そしてその意見を受け入れる器がないと、本当に良いことはできません。しかし、太平洋戦争中、「いいえ、戦争をしてはいけません」といった人々はみなとらえられ、弾圧されました。時として、「いいえ」ということは、自分の命をかける勇気ある行動になってしまうこともあるのですね。「いいえ」ということばが受け入れられる人であり、世の中にならないといけませんね。
反対の例として『かさじぞう』。もの言わぬおじぞうさまを見て「寒かろう」とかさをかぶせてあげるおじいさん。「いいえ、おじぞうさまは石だから寒さなど感じませんよ」と言ってしまうのは、情けのないことだ、という日本人のやさしさが現れていますね。このヒントを書いている筆者は、以前会社の常務に「頭がいい人ははいといいえをはっきり言い過ぎるが、すぐに『いいえ』と言い切ってしまわず、かならず『はい』と言える道はないか考えてから言いなさい」。「いいえ」と反対するだけでなく、必ず「対案」を出すのが、相手もなっとくする建設的な言い方なのです。
12.3週
●一人一人の話が(感)
内容:宇宙飛行士は、宇宙で共通の体験をしているように思われる。ラッセル・シュワイカートは、宇宙空間で仕事をしているとき、機械の故障のために数分間何もしない時間を持った。そのときに地球を見て、シュワイカートは「自分は『私』ではなく、地球の全生命の過去と未来を含めた『我々』なのだ」という意識を持った。この個体意識から地球意識への脱皮は、今すべての人々に求められている。
意見:意見は、個体意識から地球意識への脱皮ということで考えてみましょう。具体的には、自分のことだけでなく相手のことも、自分の国のことだけでなくよその国のことも、人間のことだけでなくほかの生命のことも考えていく意識が必要だということです。中学2年生の総合化は、「自分の利益を考えることも必要だ」「しかし、全体の利益を考えることも必要だ」「だから、大事なことは……」と考えてみるとよいでしょう。
名言:名言は、「私たちの幸福が……」などが使えそうです。
中2 12.3週のヒント ●一人一人の話が(感)
第一段落は要約。
続けて、第二段落は、意見Aと体験実例。「自分の利益を考えることは、もちろん大切だ。例えば、バスケットボールやサッカーの試合にしても、自分が相手よりも勝ちたいという気持ちがあるから、互いに力をつけていける。私も……。」
第三段落は、意見Bと昔話実例。「しかし、全体の利益を考えることも必要だ。昔話の「桃太郎」でも桃太郎が鬼退治に行ったのは自分の利益のためではなく、村全体のことを考えたからだ。犬やキジや猿も、自分の利益だけを考えたら、わずかキビダンゴ一つで、はるばる鬼が島まで行かないだろう。」
第四段落は、反対理解と総合化の主題と名言の引用。「確かに自分の利益を考えることも全体の利益を考えることも大切だ。しかし、「私たちの幸福が、ほかの人びとの不幸に支えられているのであってはならない。」という名言がある。いちばん大切なことは、自分の利益の追求が他の人々に利益に結びつくような社会を作ることだ。」
●一人一人の話が(感)
[昔話実例]→ミニヒント
「これはただ事ではない、とつぶやきながら、五兵衛は家から出てきた。今の地震は、別に烈しいというほどのものではなかった。しかし、長いゆったりとしたゆれ方と、うなるような地鳴りとは、老いた五兵衛に、今まで経験したことのない不気味なものであった。……」
これは、小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)の『稲むらの火』というお話です。その時、五兵衛は稲むら(ススキや稲束を積み重ねたもの)に火を放った。(...中略...)山寺では、この火を見て早鐘をつき出した。「火事だ。庄屋さんの家だ」と、村の若い者は、急いで山手へ駆け出した。続いて、老人も、女も、子供も、若者の後を追うように駆け出した。はじめて我にかえった村人は、この火によって救われたのだと気がつくと、無言のまま五兵衛の前にひざまづいてしまった。
この火を目印に村人を誘導して、彼らを安全な場所に避難させました。
これは、安政元年(1854)に紀伊半島広村を襲った大津波のとき、被災した人々のために敢然と立ち上がった人の活躍ぶりを描いたものです。この頃、実在した浜口梧陵(はまぐちごりょう)という人のお話です。故郷の復興のために身を粉にして働き、被災者用の小屋の建設、農機具・漁業道具の配給をはじめ、各方面において復旧作業にあたりました。また、資材を投げうってまた、津波から村を守るべく長さ650m余り、高さ約5mの防波堤の築造にも取り組んだそうです。「しかし、全体の利益を考えることも必要だ」という第二段落の実例に使えそうです。
また、藩主による苛政を藩や江戸役人、幕府老中や将軍にも訴えた佐倉惣五郎や、他にも、大塩平八郎のお話なども、参考にしてみてください。