エニシダ の山 1 月 1 週
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★じゆうなだいめい
○クリスマス、おおみそか、お正月
○うれしかったこと
カエルの冬眠
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【一番めの長文は幼長の一~三月のものを再掲しています。】
【1】夏の間、あんなにたくさん見かけたカエルは、冬にはまったく見かけなくなります。カメやヘビも、冬の間は見かけません。しかし、また春になると、姿を現すようになります。【2】カエルにしてもヘビにしても、あんなに毛がなくてつるつるの体では、さぞ冬には寒いことでしょう。それに、冬の間は、エサにする虫などの生きものもとても少なくなります。【3】それでは、こういう生物たちは、寒い冬をどうやってすごしているのでしょう。
じつは、カエルやカメやヘビなどは、冬の間、冬眠といって、地面の中(なか)や池の底、木の穴など、比較的暖かそうで安全な場所にかくれて寝ているのです。【4】カエルやヘビは変温動物といって、外の気温が下がってくると、自分の体温も同じように下がってしまいます。だから、冬になって気温が下がって活動できなくなると、冬眠してしまうのです。
【5】この冬眠の間は、体の中に蓄えたエネルギーを使って生きていますから、エサを食べる必要がありません。息さえしなくても大丈夫なものもいるといいますから驚きます。【6】息もせずに生きられるとはちょっと生意気ですね。こうして、まるで死んだように眠り続け、カエルのいなくなった世界は静まりかえるのです。
【7】春になり、外が暖かくなってくると、眠っているカエルたちの体もいっしょに温まり、体温が上がってきます。すると、カエルたちの体は再び活動を始め、「ああ、おなかがすいたなあ」と、外に出てきます。【8】そのころには、エサたちも冬眠から目覚めたり、新しく生まれたりしてたくさんいるので、おなかいっぱい食事をすることができます。
「眠れる森の美女」という、魔法使いに眠らされたお姫様の話があります。∵【9】お姫様は王子様のキスで長い眠りから目覚めますが、「眠れる森のカエルたち」にとっては、春の暖かい太陽が、まるで「王子様のキス」のように思えることでしょう。カエルたちは、太陽の暖かさで次々と我に返るのです。【0】
言葉の森長文(ちょうぶん)作成委員会(τ)∵
【1】昨日の土曜日に隣の家のサトシがぼくの家に遊びにきました。サトシにはアリサという名前の妹がいます。アリサとお母さんはバレエの練習があるので、サトシはお留守番です。
最初に、ぼくたちはベイブレードで遊びました。【2】サトシはたくさんのベイを持っています。トイザラスに行くといつも売り切れになっている珍しいベイも持っています。ベイの数では負けているけど、ぼくは頑張りました。対戦結果は引き分けです。
そのあとは、一丁目公園に行くことにしました。【3】お母さんは、
「今日は寒いからお家(うち)の中で遊んだら。」
と少し困った顔をして言いました。ぼくは、
「大丈夫だよ。行ってくるね。」
と、玄関を出ました。外は寒くて、風がぴゅうぴゅう吹いていました。【4】やっぱり家の中で遊べばよかったかなあと思いながら、ぼくはポケットに手を突っ込みました。一丁目公園には、タケシとシンジがいました。ぼくたちはいっしょになって鬼ごっこをしました。たくさん走り回ったのでまるでお風呂上(あが)りのように体がぽかぽかになりました。
【5】家(いえ)に帰るとちょうど三時のおやつの時間でした。
「みんなで百円ショップに行って好きなものを買っておいで。」
と、ぼくのお母さんがお財布を出しながら言いました。サトシとぼくの双子の妹のカスミとヒカリは百五円ずつもらいました。ぼくだけ二百十円もらいました。【6】どうしてかというと、お母さんが、
「お母さんの分もひとつ買ってきてね。」
と、こっそり言ったからです。
ぼくの家を出て坂を降りていくと左側に百円ショップがあります。ぼくは四個で百円のコーナーで選びました。【7】買ったものは、どらチョコとジュースとベビースターとあわです。あわはラム∵ネのお菓子です。それを食べると、口の中は泡だらけになります。まるでモリアオガエルのたまごのようです。サトシもぼくの真似をしてあわを買いました。【8】二人(ふたり)で口を大きく開けてカスミとヒカリに見せたら、
「うわあ、まずそう。」
と逃げられました。
「おいしいよなあ。」
と、ぼくとサトシは顔を見合わせて笑いました。まだ食べたことがないから、味が分からないのだなあとぼくは思いました。【9】お母さんにはチョコレートのお菓子を買ってきてあげました。お母さんは、
「ありがとう。このお菓子、大好き。」
と喜びました。ぼくはいいものを買ったなと嬉しくなりました。楽しい土曜日でした。【0】
(言葉の森長文(ちょうぶん)作成委員会 ω)