00エニシダ の山 2 月 1 週
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★じゆうなだいめい
○節分、マラソン
○まめまき
○幸之助は、自転車屋を(感)
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【1】幸之助は、自転車屋をやめました。そして、知り合いの人をたよって、電燈(でんとう)会社にはいり、工夫(こうふ)になりました。ものおぼえのよい幸之助は、三年もすると、すっかり電気のことをおぼえてしまいました。【2】そして、せっせとお金をためて、こんどは、じぶんで電気屋をはじめました。
電気屋といっても、長屋をかりて、かんたんな機械を買いいれ、電燈(でんとう)のソケットをつくったのです。
【3】でも、もともとわずかなお金しかありませんでしたし、ソケットは、おもったように売れませんでした。
(こまった、こまった。このままでは、せっかく買いいれた機械も、売ってしまわなければ、あしたから、たべていけないじゃないか……。)
【4】幸之助は、ある日、日(ひ)がくれるのも気づかずに、うでぐみをしてかんがえこんでいました。すると、となりの家から、おかあさんと子どもが、なにかしきりにいいあっている声がきこえてきました。
【5】「電燈(でんとう)をこっちへおくれよ。本がよめないよ。」
「おかあさんだって、このしたてもの、どうしても、こんやじゅうに、しあげなけりゃならないんだもの、電燈(でんとう)がいりますよ。おまえが、こっちへきて、勉強すればいいじゃないか。」
【6】たった一つ、へやにさがっている電燈(でんとう)を、おかあさんと子どもがとりあいっこしているのでした。
そのころは、どこの家でも、一つか二つの電燈(でんとう)を、あっちへひっぱり、こっちへひっぱりして、つかっていたのです。【7】電燈(でんとう)線をふやすには、とてもたかいお金がいりました。
幸之助は、そのとき、ふとかんがえました。
(もし、一つの電燈(でんとう)線から、かんたんにもう一つの線をひけるようにできたら……。【8】そうだ、ソケットをくふうして、ふたまたにすればいいじゃないか。ふたまたソケットをつくってみよう。)∵
あくる日から、幸之助はいっしょうけんめい、ふたまたソケットをつくりはじめました。
【9】「ほう、これはべんりなもんだな。」
ふたまたソケットは、どこの家でもよろこばれ、とぶように売れました。そして、幸之助の工場は、どんどん、大きくなっていきました。
【0】むかし、自転車屋ではたらいたことも、むだにはなりませんでした。ソケットのつぎに、幸之助は、自転車につける電池のランプをつくって、またおおもうけをしたのです。
(今西祐行())
「子どもに聞かせるえらい人の話」(実業之日本社)