アカシア の山 6 月 1 週
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★自由(じゆう)な題名(だいめい)
○土や水であそんだこと、たまごを使った料理
○めだつ人
○たつ鳥後を(感)
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【長文が二つある場合、音読の練習はどちらか一つで可。】
【1】日曜日に、西公園に遊びに行きました。お父さんと一緒にザリガニ釣(つ)りをするためです。タコ糸とスルメを用意していきました。西公園は、もうすっかり夏です。ぼくたちは、竿になりそうな木の枝を探しました。【2】すぐにちょうどよい大きさの枝が見つかりました。早速、それを拾って池に向かいました。
池には、たくさんのハスの葉があります。のぞきこんでみると、水の中でハスの茎にしがみついているザリガニが見えました。
【3】「お父さん、あそこあそこ。あそこにいるよ。」
と、ぼくが指をさすと、お父さんも池をのぞきこみました。
「どれどれ。今日はたくさん釣れそうだな。」
と嬉しそうです。
リュックサックからタコ糸とスルメを取り出して、竿の準備を始めました。【4】お父さんは、
「葉っぱと葉っぱの間に投げ入れろよ。」
と言って、ぼくに竿を渡してくれました。ぼくは、狙いを定めて竿を投げ入れました。思ったところにスルメが入りました。
ほんの十秒くらいで、スルメが引っ張られました。【5】ザリガニがスルメに気づいて食いついたのです。お父さんは、
「そらきた。」
と声をあげました。
「まだ引くな。ザリガニがしっかり食いつくまで、もうちょっと待てよ。よし、今だ。引け。」
と指示します。【6】今だと言われたところで、くくっと竿を引っ張りあげると、ザリガニがスルメに食いついていました。
「やった!」
ぼくは思わず声を上げました。∵
釣り上げたザリガニを捕まえようとすると、ザリガニはハサミを大きく上げ、尻尾を丸めて後ずさりします。【7】まるで「こっちに来るな」と逃げているようです。ぼくは、ザリガニの顔をじっと眺めてみました。丸くて真っ黒な目をしています。よく見ると、なかなかかわいい顔です。
一匹(ぴき)つかまえたあと、同じようにして、ぼくたちは次々とザリガニを釣り上げました。
【8】「これで五匹目だ。」
と、ぼくが言うと、
「それ、こっちもまた釣れたぞ。」
と、お父さんが言います。ぼくは何度か場所を移動して、少しでもたくさん釣れるように工夫してみました。
【9】帰るときに数えてみると、ぼくとお父さんの釣ったザリガニは、全部で十七匹でした。持ってきたバケツの中で、ザリガニたちはガサガサと音を立てていました。【0】
(言葉の森長文(ちょうぶん)作成委員会 ω)∵
たつ鳥 後を 濁さず
【1】ピクニックなどに いくと、おべんとうの からばこや、おかしの はいっていた ふくろなど、ごみが でますね。 その ごみを きちんと きまった ごみばこに いれていますか。【2】ごみばこが なかったら、ごみを いえまで、もって かえりますか。
水鳥は、水を よごさないで とびたちます。【3】「水鳥の とびたったあとの 水べは にごっていない」と いうことから、たちさるときには あとかたづけをして、きれいにしておくこと といういみの ことわざです。【4】ピクニックなどに いっても、このことわざのように きちんと かたづけてから かえりたいものですね。【5】「つぎにくる人に めいわくを かけたり、いやな おもいを させたりしないように 気をつけましょう」ということです。
【6】このことわざには、「しごとや たかい地位を しりぞくときには、いさぎよく やめていくこと」という いみも あります。
【7】まわりの人たちに めいわくがられているのに、 いつまでも そのしごとや 地位に しがみついているのは、みぐるしいことです。
「とぶとり あとを にごさず」とも いいます。
【8】おばあちゃんは、ながいあいだ すんでいた いえから マンションに ひっこすことに なりました。とても ふるくなった そのいえを、いっしょうけんめい そうじ しました。にわにも ざっそうが 一本も はえて いません。
【9】「もう、すまないのに どうして きれいに するの。」
と わたしが きくと、
「たつとり あとを にごさずと いってね。ながいあいだ おせわに なった いえだから きれいに してから ひっこしたいの。」
と おばあちゃんは いいました。【0】
「ことわざものがたり二年生」(西本鶏介(けいすけ)著 偕成社)より