ウツギ の山 11 月 1 週
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★じゆうなだいめい
○いたずらをしたこと
◎どうぶつえん
○あいさつにしたをだす
全速力のちびっこマラソン大会
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【1】十一月最後の日曜日、万博公園でちびっこマラソン大会がありました。私は、二年生女子の部に参加しました。一年生と二年生は、一・五キロメートルを走ります。
万博公園に着いたら、すぐランニングを始めました。【2】さくらちゃんが、
「ああ、もうしんどい。いずみちゃん、まってえ。」
と、私を呼びました。私も、転げるように走って、大きな長い橋を渡りました。さくらちゃんの顔は、とても辛そうでした。その場で足踏みをして待っていると、ようやく、さくらちゃんが追いついてきました。【3】やっとゴールに着いたときには、まるでお風呂上がりのように、体がぽかぽか温かくなっていました。
ランニングが終わると、コーチが、
「おい、一年、二年こっちきて。」
といったので、小太郎くんと、私と、さくらちゃんは、コーチのところに駆け寄りました。
【4】「ちょっとここを走ってみて。」
と言われたので、そのコースを三本(ぼん)走ったあと、ちびっこマラソンのコースを教えてもらいました。思っていたより短いような気がしました。
一年生が、最初に走っていきました。【5】次は、自分たちが走る番です。
「ようい。」
という声が聞こえたとき、急に胸がドキドキしてきました。喉もからからに渇いてきました。
「どんっ!」
という合図で、みんな一斉にバタバタと走り出しました。∵
【6】ところが、後ろのだれかが、いきなり私の背中をドーンと押してきました。その拍子で、私は、ばったりと転んでしまいました。私の前にいた子も、転びました。転んでしまった私たちだけ取り残され、みんなどんどん走っていきます。
【7】「くやしーい。」
と、心の中で叫びながら立ちあがり、前の子に、
「ごめんね。だいじょうぶ?」
と声をかけました。相手は、頷きました。最初に押した人が、謝らないといけないのに、私が謝ってしまいました。
【8】押した子は知らんぷりなので腹が立ちました。頭がカッカしたせいか、ものすごい勢いで走って、十人か十二人くらい抜かしました。いつもよりずっと速いスピードだったはずです。まるで風のようだと思いながら走りました。
【9】あっという間にゴールに着きました。私のタイムは、七分三十秒、順位は、四十四位でした。悔しかったけれど、押された分を、少し取り返しました。もしも転ばなかったら、今までの中で一番のタイムだったかもしれないなと思いました。だから、四十四位でも満足でした。【0】
(原作 ポメラニアン 編集 言葉の森長文(ちょうぶん)作成委員会)