アカシア3 の山 5 月 2 週
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★自由(じゆう)な題名(だいめい)
○ぼく(わたし)のゆめ、かっている生き物
○のやまのさんぽ

○レコードの仕組み
 世界で初めて音を記録する機械を発明したのはエジソンです。彼は、薄い金属の錫を筒のようにしたものに、音の強さによって深さのちがう溝を刻みました。音は、空気がふるえて聞こえるものなので、大きな音は深い溝、小さな音は浅い溝として記録することができます。このエジソンの発明にさらに工夫が重ねられ、音は自由に記録や再生をすることができるようになりました。
 最初、筒状だった記録器は、やがて薄い円盤状のものになりました。これはレコードと呼ばれ、昭和の時代には、音楽はレコードで聴くものでした。ちなみに、「レコード」というのは、英語で「記録」という意味です。
 レコードは塩化ビニルというプラスチックでできていて、音は表(おもて)と裏の両面に細かい溝として刻まれていました。ダイヤモンドの針がその溝に沿って動くときに、その針の震えが音になって聞こえるという仕組みでした。溝はレコードの両面に刻まれているので、全部を聴くためには、途中で表(おもて)と裏をひっくり返さなければなりませんでした。
 レコードはプラスチックでできているので、何度も繰り返し聴いていると、溝のでこぼこがすり減って、音が悪くなります。また、雑音も入りやすくなりました。
 レコードは、今ではすっかりCDなどに取って代わられてしまいましたが、雑音を含めたレコードの音に温かみがあっていいという昔ながらのファンも根強くいるようです。そういうファンの人たちに言わせると、オーケストラの演奏などのレコードでは、楽器の当たるかすかな音、演奏者の息づかいなども聴こえてくるそうです。∵
 今はもう過去のものになったレコード時代には、こんな会話もあったでしょう。
「ドーコレ、いいレコード。」
ひっくりかえしても、
「ドーコレ、いいレコード。」

 言葉の森長文(ちょうぶん)作成委員会(τ)