サツキ の山 4 月 3 週
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○自由な題名
○お父さんやお母さんと遊んだこと
★たびをする草や木のみ(感)
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たびをする草や木のみ――たんぽぽややしのみ――
【1】みなさんは、もう学校でならって、知っているでしょうか。植物のたねのなかには、たびをするものがあるのですよ。
いろいろのたねがたびをしますが、いちばんたのしそうなのは、たんぽぽの空中りょ行でしょうね。
【2】春、たんぽぽの花がさききってしまうと、花びらがちったあとに円いわたのような白いものがのこります。
やがて風がふくと、一本一本のわた毛が、ふわり、ふわりと、空にまいあがるのです。そのわた毛の下には、ひとつずつ、たねがついています。
【3】きもちよさそうに、空をとんでいったたんぽぽのわた毛は、風しだいで、たんぼのあぜにおりたり、みなさんのおうちをのぞいて、にわにおりたりします。
そして、そこの地面にこしをおろして、あくる年の春、めをだし、花をさかせるのです。
【4】海をたびする植物には、やしのみがあります。やしのみは、みなさんの頭くらいあります。
海岸などに生えていますので、海の中におちたものが、ふわりふわりと、海のたびをして、遠い遠い島にながれつき、そこで、めをだすことがあります。
【5】人間のきものなどにくっついて、はこばれるのは、いのこづち、ぬすびとはぎなどの草のみです。
みなさんが、きれいな花をとろうとおもって、やぶの中にはいると、きものにいっぱいついて、なかなかとれない草のみがあるでしょう。【6】それが、いのこづちや、ぬすびとはぎのみなのです。こうして、ほうぼうへつれていってもらって、めをだすばしょをみつけるのです。
きみじかなのは、ほうせんかのたねでしょう。
花がちって、あとにみができます。【7】みなさんが、たねをとろうとおもって、ちょっと手をかけでもすると、パチンと、すごいいきおいで、かわがはじけて、中のたねは、四方八方へ、とびちってしまいます。
【8】ひとところへ、たくさんのたねがおちたのでは、めがでてから、おたがいに、ようぶんをとりっこしたり、太陽のひかりをうけられないものができたりしますから、できるだけ、いきおいをつけて、遠くへちらばってとぶのです。∵
【9】てっぽううりも、これとおなじようなことをします。
たまはじきだけというきのこも、なん万こという胞子のはいっているたねを、音をたててはじきだします。
【0】それでは、このように、じぶんの力でりょ行できない木のみ――たとえば、かきのみなどは、どうするのでしょうか。
これらのみは、鳥にたべてもらって、ふんといっしょに地面に落ちて、めをだします。かきのみや、なんてんのみなどが、じゅくして、うつくしく色づくのは、鳥にはやくたべてもらいたいからだといえましょう。
こうしてみると、植物のたねのたびは、たのしいハイキングや、遠足ではなくて、めをだすばしょをさがしてあるく、ひっこしなのですね。
(「世界ふしぎめぐり三年生」より抜粋)