アカシア3 の山 5 月 3 週
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★自由(じゆう)な題名(だいめい)
○ぼく(わたし)のお父さん(お母さん)
○大時計の針
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腕時計には秒針がついているのに、駅にあるような大きな時計に秒針がないのはなぜでしょうか。
腕時計の秒針は、たいへん細くて軽くできています。針を動かすときに、重さの影響を受けるのを少なくしているのです。サイズが小さく軽いと、小さな力で動かすことができます。ところが、駅などに取り付けられる時計は、遠くからでも見やすいように大きく作られています。大きくなれば針も丈夫に作らなければならず、どうしても重くなってしまうため、簡単には動かすことができなくなります。
さらに、同じひとつの時計の中でも、針を動かす力に違いが出てきます。時計の文字盤の12から6までの位置では、針は上から下へ動くため、針の重さで速く動こうとします。ところが、6から12までの位置では、重力に逆らって針を持ち上げなくてはならないため、動きが遅くなってしまいます。しかも、針の傾く角度によって、針にかかる重力が違うので、いつも同じ力で同じ速度を保つということにはなりません。
したがって、大きく重い秒針を正確に動かすためには、秒針の速度を調節するための複雑な機械を付けておかなくてはなりません。大きな時計では、針や時計本体の重さに加えてさらに装置の重さが増えることになります。こういった理由で、大きな時計には秒針が取り付けられなくなったのです。
このことは秒針だけではなく、時針や分針にも言えます。だから機械に負担をかけずに正確に動かすために、大きな時計の分針は、三十秒に一回動くような仕組みになっています。∵
伊豆の土肥(とい)海岸には、世界最大の針を持つ時計があります。ここでは、時計を地面に水平に設置することで、針にかかる重力をいつも同じに保てるような工夫がされています。ギネス記録の大時計(おおどけい)の針は、大空に向かってハリ切って時を刻んでいます。でも、地上からは、ちょっと時刻が読みづらいかもしれません。
「大時計(おおどけい)さん、ずいぶん大きくていばっているみたいですね。」
「おお、どけい。」
言葉の森長文(ちょうぶん)作成委員会(μ)