キンモクセイ の山 8 月 3 週
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★じゆうなだいめい
○家で飼(か)っている生き物のこと

○小さいころから大切にしているもの
○「おや、かわいそうに。」(感)
【1】「おや、かわいそうに。」
 ある朝のこと。なんのきなしに、りょうかんさまがゆかの下を見ると、たけのこがあたまをだしています。【2】たけのこは、ゆかにあたまがとどいて、もうのびることができないでいます。
【3】「きのどくなことじゃ。まてまて。」
 りょうかんさまはかなづちをもってくると、めりめりめりと、ゆかいたをはがしてしまいました。
【4】「たけのこさんや、もう、だいじょうぶだ。さあ、のびておくれ。」
 【5】りょうかんさまはそういってうれしそうなかおをしました。
 【6】十日ばかりたちました。たけのこはぐんぐんのびて、こんどはやねにつかえました。【7】するとりょうかんさまは、やねのむぎわらをぬいて、やねにあなをあけ、そこからたけのこをだしてやりました。
 【8】うちの中にはえた、たけのこのそばにすわって、りょうかんさまはにこにこしながら、ながめていました。
【9】「あっ、これはまあ。」
 りょうかんさまのうちのまえをとおりかかった、村のおひゃくしょうさんはこれを見て、あいた口がふさがりませんでした。【0】
 
 (宮脇 紀雄著 「偉人の話」より)