イバラ の山 9 月 3 週
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★じゆうなだいめい
○おてつだいをしたこと

○こんなことができたらいいな
★ファーブルは(感)(できるだけ自由な題名で)
【1】「おや。」
 ファーブルは、びっくりして立ちどまりました。小(こ)とりのすが、あったのです。【2】すのなかには、青空のようないろをした、うつくしいたまごが六つ、おぎょうぎよくならんでいました。
「すばらしいなあ。」
 ファーブルは、むねがわくわくしました。

 【3】すのなかから一つとりあげると、そっとポケットへいれました。うれしくてうれしくてたまりません。そのまま、池のほうへいちもくさんにかけだしました。
 【4】けれど、それからしばらくたつとファーブルは、ふーふーいきをきって、また、すのところへはしってかえりました。【5】そして、さっきのたまごを、だいじそうにポケットからとりだしたのです。
「ごめんね。」
 ファーブルは、たまごをそっと、もとのところへならべてやりました。

【6】「ごめんね。おまえは、ノビタキって名まえのとりなんだってね。そして、はたけのわるいむしをたいじして、おひゃくしょうさんをたすける、いいとりなんだってね。【7】ぼく、いま池のそばで、きょうかいのぼくしさんにそれをおそわったの。ちっともしらなかったんだもの。ごめんね。」
 【8】ファーブルはそういうと、ぴょこんと、とりのすにあたまをさげるのでした。
 ピーチク、ピーチク……。
 【9】たまごのように、まっ青な大空では、ひばりがしきりにないていました。【0】

(二反長半(にたんおさなかば)編 白木茂著 「美しい話・いじんの心」より)