チカラシバ の山 8 月 4 週
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○自由な題名
★清書(せいしょ)
○アフリカ・オーストラリア・南アメリカの
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アフリカ・オーストラリア・南アメリカの三大陸には、肺魚というさかながいて、真水の中に住んでいます。肺魚という名まえからもわかるように、うきぶくろが、たいへん肺によく似ています。
肺魚も、ふだんは、えらで呼吸をしていますが、雨のない季節に水が干あがってくると、肺、すなわち、うきぶくろで、呼吸をするようになります。
南アメリカの肺魚は、自分の住んでいるぬまがかわいてくると、まず土にあなをほってはいりこみ、からだが水から出るにしたがって、うきぶくろで呼吸を始めます。土がすっかりかわいてしまいますと、からだがからからにかわかないように、ねばっこい液でからだをくるんで、ふたたび、雨の季節になるまで、じっとしています。
このように肺で呼吸することのできるさかなが、だんだん水から陸に上がってきて、やがて、すっかり陸上動物になってしまうことが、想像されないでしょうか。実際に三億年ぐらいのむかしに、空気を呼吸するさかなが、陸上と水中と両方で生活するようになって、両生類のなかまが生まれ出ました。
動物が陸上で生活するためには、陸上に植物がはえている必要があります。たとえ肉食の動物でも、そのえじきになる動物は、植物を食べているのだし、すみかや、かくれがとしても、植物が必要だから、植物がはえていなければ、動物は生活できません。
だから、どう考えても、陸上生物が生まれる前に、陸上植物が生まれているはずなのです。動物は、植物のあとをついて、水中から陸上に上がりました。
陸地に植物が大いにしげって、動物が住めるようになったときに、さかなから両生類が生まれたばかりでなく、それと前後して、サソリやこん虫、そのほかいろいろの陸上動物ができました。それが、今から三億年ぐらい前のことなのです。∵
(八杉龍一「進化の道しるべ」)