ススキ2 の山 12 月 4 週
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◎自由な題名

★清書(せいしょ)

○ネズミを食べる巨大ガエル(感)
 【1】二十世紀の終わりごろ、マダガスカルで、約七〇〇〇万年前のものと思われるカエルの化石が発見されました。その化石は、南米にいるツノガエルによく似ていて、しかも体長が五〇センチ、体重は四・五キロもあったと思われる大きなものでした。
 【2】現在生息している世界最大のカエルは、アフリカに棲むゴライアスガエルです。「ゴライアス」というのは、旧約聖書に出てくる巨人、「ゴリアテ」の英語風の読み方です。【3】ゴライアスガエルは、種類によっては、体長が三〇センチメートルくらい、体重は三キログラム近くになります。
 【4】日本の水族館では、ゴライアスガエルに、餌としてハツカネズミを与えていますが、一飲みで食べてしまいます。このカエルは、現地では貴重なタンパク源として食用になっていますが、つかまえるのは大変そうです。
 【5】さて、新しく見つかった巨大な化石のカエルには、「悪魔のカエル」という意味の名前がつけられました。この「悪魔のカエル」は、歯や丈夫なあごを持っていました。【6】これによく似たツノガエルが、大きな口で自分の体の半分ほどもあるネズミを飲み込むこともあることから、このカエルもかなり大きめの生き物をエサとしていたのではないかと考えられています。
 【7】約七〇〇〇万年前の地球は、白亜紀でした。ティラノサウルスやトリケラトプスといった恐竜たちが、我が物顔に歩き回っていた時代です。小型の恐竜の赤ちゃんなら、このカエルに食べられてしまったかもしれません。
 【8】このカエルが生きていた時代、まだ人類は出現していませんでしたが、もしもいたとしたら、人がカエルに襲われる、などということもあったかもしれません。【9】それとも、知恵があって何でも食用にしてしまう人間のことですから、逆においしく、「悪魔のカエル」をいただいていたのでしょうか。【0】
 言葉の森長文作成委員会 τ