a 長文 10.1週 0u
 「人魚姫(ひめ)」に登場(とうじょう)する魔女(まじょ)や、海賊(かいぞく)映画(えいが)に出てくる海の魔物(まもの)は、なぜかタコの姿(すがた)をしています。外国では、「人喰い(く )○○(まるまる)」といえば、サメではなくタコを思い浮かべる(おも う   )人もたくさんいます。日本人のように、タコはこっけいでしかもおいしい、と考えるのはどちらかといえば少数派(は)なのです。
 長らく怪物(かいぶつ)扱い(あつか )されてきたタコですが、最近(さいきん)の研究(けんきゅう)によると、この生き物(い もの)は、実は(じつ )とても賢い(かしこ )ということが分かってきました。
 タコは、無(む)脊椎動物(せきついどうぶつ)の中ではきわめて高度(こうど)に発達(はったつ)した脳(のう)を持っ(も )ています。ある科学者(しゃ)は、蓋(ふた)のついたびんに好物(こうぶつ)のえさを入れ、タコに与え(あた )てみました。するとどうでしょう。タコは試行錯誤(しこうさくご)の末(すえ)見事(みごと)に蓋(ふた)を回してえさにありついたのです。また、ある水族館(すいぞくかん)での話では、一匹(いっぴき)のタコは夜な夜な排水(はいすい)管(かん)を伝っ(つた )て隣(となり)の水槽(すいそう)に忍び込み(しの こ )、魚を食べていたということです。この動物(どうぶつ)は、経験(けいけん)からいろいろなことを学習(がくしゅう)していくのです。
 タコの数ある特技(とくぎ)のうちでも特に(とく )珍しい(めずら  )のは、その独特(どくとく)の変身(へんしん)術(じゅつ)です。あまり見事(みごと)に変身(へんしん)するので、海に慣れ(な )たダイバーたちでさえ、タコのすぐそばを泳い(およ )でいながらその存在(そんざい)に全く(まった )気づかないことがあります。このため、タコは、「海のカメレオン」とも呼ば(よ )れています。
 この芸当(げいとう)を可能(かのう)にするのは、その特殊(とくしゅ)な皮膚(ひふ)の作りです。タコの皮膚(ひふ)には、色素(しきそ)を持つ(も )細胞(さいぼう)が二百万個(こ)ほどもあります。一平方(へいほう)ミリメートルあたり約(やく)二百個(こ)という数です。そして、それぞれの細胞(さいぼう)には赤か黄か黒の色素(しきそ)が含ま(ふく )れています。タコは、その細胞(さいぼう)を取り巻い(と ま )ている筋肉(きんにく)を縮め(ちぢ )たり緩め(ゆる )たりして、無地(むじ)になったり模様(もよう)入りになったりと、またたく間(ま)に変身(へんしん)します。タコは皮膚(ひふ)の質感(しつかん)を変化(へんか)させることもできます。岩にへばりつき、皮膚(ひふ)をそのごつごつした岩肌(いわはだ)に似せ(に )て、完全(かんぜん)に岩になりきるのです。
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 最近(さいきん)発見(はっけん)されたミミックオクトパスというタコは、さらにうわてです。形や動き(うご )方まですっかりまねて、ほかの生物(せいぶつ)そのものに化け(ば )てしまうのです。そのレパートリーは幅広く(はばひろ )、ヒラメ、ウミヘビ、エビなど何にでも変身(へんしん)してしまいます。ヒラメに化け(ば )たタコに、仲間(なかま)と勘違い(かんちが )した本物(ほんもの)のヒラメがついてくることもあります。これでは天敵(てんてき)もすっかりだまされてしまうでしょう。この賢い(かしこ )「海のカメレオン」は、まさにアカデミー賞(しょう)ものの名優(めいゆう)なのです。

「タコさん、人間にも化ける(ば  )ことができるんですか。」
「さあ、それはやっタコとないなあ。」
「近所(きんじょ)のおじさんが、そうみたいなんですけど。」
「わあい、言っちゃおう。」

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(Μ)
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a 長文 10.2週 0u
 クロソラスズメダイは、イトグサという藻(も)をえさにしています。スズメダイはさんご礁(   しょう)にすみますが、沖縄(おきなわ)の琉球(りゅうきゅう)列島(れっとう)のクロソラスズメダイは、このさんご礁(   しょう)の中にたくさんのイトグサを育て(そだ )ています。自分(じぶん)で自分(じぶん)のえさを育て(そだ )ているので、「自給自足(じきゅうじそく)」というわけです。 
 では、クロソラスズメダイはどんなふうにイトグサを育てる(そだ  )のでしょう。さんご礁(   しょう)の中にはイトグサ以外(いがい)にもたくさんの種類(しゅるい)の藻(も)が生息(せいそく)しています。クロソラスズメダイは、自分(じぶん)が食べる(た  )イトグサ以外(いがい)の藻類(そうるい)が成長(せいちょう)し始める(はじ  )と、口でそれを抜き取り(ぬ と )ます。イトグサは、こうしたクロソラスズメダイの保護(ほご)なしには、生存(せいぞん)競争(きょうそう)にやぶれて、その場所(ばしょ)は、他(た)の藻類(そうるい)に覆わ(おお )れてしまうのです。
 クロソラスズメダイは、自分(じぶん)の育て(そだ )ているイトグサを食べ(た )てしまうニザダイや、時には(とき  )ウツボのような肉食(にくしょく)性(せい)の生き物(い もの)をも追いはらい(お    )、自分(じぶん)の藻(も)を大切(たいせつ)に守り(まも )ます。ですから、ライバルがいなくなったイトグサはぐんぐん大きくなれるわけです。イトグサは、「クロソラスズメダイさん、ありがとう。ウツボの思うつぼ(おも   )にならなくてよかったよ。おれいにぼくを食べ(た )てね」といっているようです。 
 クロソラスズメダイは一匹(ぴき)一匹(ぴき)がなわばりを持つ(も )魚(さかな)ですが、自分(じぶん)のなわばりの中にあるえさの藻(も)だけを管理(かんり)して、まるで芝生(しばふ)のようにしげらせています。
 似(に)た例(れい)で、アメリカ大陸(    たいりく)に、キノコを育てる(そだ  )ハキリアリがいます。自分(じぶん)の巣(す)の中に葉っぱ(は  )を運び込み(はこ こ )、それを噛み砕い(か くだ )た中でキノコを育てる(そだ  )のです。ハキリアリは、はりきってキノコを育てる(そだ  )ので、キノコはアリの巣(す)の中で、ありがたいことだと思っ(おも )ていることでしょう。

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(φ)
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a 長文 10.3週 0u
 包丁(ほうちょう)で指(ゆび)を切ってしまったり、転ん(ころ )でひざをすりむいたり、そんな怪我(けが)をした経験(けいけん)はだれにでもあるでしょう。そんなとき傷口(きずぐち)から血(ち)が出てきます。ひどい怪我(けが)の場合は血(ち)が流れ出る(なが で )こともあります。痛い(いた )のはもちろんのこと、普段(ふだん)はあまり見ることのない赤い血(ち)がにじみ出てくるのですから、しばらくは大騒ぎ(おおさわ )してしまうかもしれません。その騒ぎ(さわ )がおさまり、心も平静(へいせい)を取り戻す(と もど )頃(ころ)、傷口(きずぐち)ににじんでいた血(ち)は、糊(のり)のように固まっ(かた  )てきているはずです。やがて少しずつ乾い(かわ )て固く(かた )なり、かさぶたになるのです。 
 血(ち)、つまり血液(けつえき)にはたくさんの働き(はたら )があります。傷口(きずぐち)から出てきた血液(けつえき)が固まる(かた  )のは、血小板(けっしょうばん)という物質(ぶっしつ)が働い(はたら )てくれるためです。血液(けつえき)はいくつかの成分(せいぶん)が合わさって形作られていますが、血液(けつえき)の中で血小板(けっしょうばん)が占める(し  )割合(わりあい)は約(やく)五パーセントにすぎません。ふだん静か(しず )な血小板(けっしょうばん)は、怪我(けが)をしたときにだけ、まるで決勝(けっしょう)戦(せん)のように大活躍(かつやく)するのです。
 では、けがをしたときに血小板(けっしょうばん)はどのように働い(はたら )て血(ち)を止めるのでしょうか。血管(けっかん)のどこにも傷(きず)がなく、止血(しけつ)の必要(ひつよう)がないときの血小板(けっしょうばん)の形は、丸くて平たく(ひら  )、まるでおはじきのようです。そのおはじきは血液(けつえき)の流れ(なが )とともに、体中をめぐっています。町中を巡回(じゅんかい)するおまわりさんといったところでしょうか。
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 ところが、血管(けっかん)に傷口(きずぐち)ができるという緊急(きんきゅう)事態(じたい)が発生(はっせい)すると、巡回(じゅんかい)中の血小板(けっしょうばん)たちはあっというまに現場(げんば)に集まっ(あつ  )てきます。そのときは、おはじきだった体を金平糖(こんぺいとう)のように変化(へんか)させます。この変身(へんしん)は「血小板(けっしょうばん)の活性(かっせい)化(か)」と呼ば(よ )れています。平たかっ(ひら   )た体はボールのような球状(きゅうじょう)に変わり(か  )、おまけに何本もの手足が飛び出し(と だ )てきます。この手足は偽足(ぎそく)と呼ば(よ )れますが、「にせのあし」と書かれたその字のごとく、まるで足のような働き(はたら )をします。緊急(きんきゅう)時の血小板(けっしょうばん)は、この偽足(ぎそく)をじょうずに操っ(あやつ )て血管(けっかん)の中をすばやく移動(いどう)します。そうして傷口(きずぐち)に血小板(けっしょうばん)が集まっ(あつ  )てきたところが、糊(のり)のようになった状態(じょうたい)なのです。
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長文 10.3週 0uのつづき
 ここからかさぶたができるにはもう一つ別(べつ)な物質(ぶっしつ)の力を借り(か )ねばなりません。その物質(ぶっしつ)とは、やはり血液(けつえき)中に存在(そんざい)するフィブリンというタンパク質(    しつ)の一種(いっしゅ)です。このフィブリンが糸のようになり絡み合っ(から あ )てできたネットが傷口(きずぐち)を補強(ほきょう)します。こうしてかさぶたが完成(かんせい)するのです。すばらしい連係(れんけい)プレーと言えそうです。 
 さて、傷口(きずぐち)を補強(ほきょう)してくれるフィブリンですが、このような糸状(いとじょう)のものが血液(けつえき)の中に流れ(なが )ていたら、血液(けつえき)はうまく流れる(なが  )ことができず、つまってしまいます。そこで、フィブリンは害(がい)のない別(べつ)な形に姿(すがた)を変え(か )て出番を待っ(ま )ています。フィブリンのもとになるものは、血液(けつえき)の中では一つずつばらばらになって静か(しず )に流れ(なが )ています。緊急(きんきゅう)事態(じたい)が発生(はっせい)すると、これがいくつもつながって糸状(いとじょう)のフィブリンに変身(へんしん)するのです。

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(ω)
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a 長文 10.4週 0u
 カタツムリとナメクジは、どちらも巻き貝(ま がい)のなかまで、大昔(おおむかし)、海(うみ)に住ん(す )でいました。海(うみ)に住ん(す )でいたころは、ナメクジにも殻(から)があったのですが、どういうわけか、ナメクジは殻(から)を捨て(す )てしまいました。もっと身軽(みがる)になりたいと思っ(おも )たのかもしれません。カタツムリは、海(うみ)に住ん(す )でいたときのまま、今(いま)でも殻(から)をつけています。殻(から)のないナメクジは、水気(みずけ)のないところではからからになってしまいます。一方(いっぽう)、カタツムリは、雨(あめ)が降る(ふ )まで、殻(から)の入り口(い くち)に膜(まく)をはって待つ(ま )ことができます。 
 カタツムリの殻(から)は、ヤドカリのようにだれかにもらったものではなく、生まれながら(う     )に身(み)につけているものです。この殻(から)は、体(からだ)からしみ出し(だ )た石灰(せっかい)分(ぶん)で作ら(つく )れ、体(からだ)にくっついているので、カタツムリの殻(から)と体(からだ)とを引き(ひ )はなすことはできません。この殻(から)があるおかげで、カタツムリは、いつでも敵(てき)から身(み)をかくすことができますが、ナメクジは、カタツムリのように殻(から)の中(なか)にかくれることができないので、夜(よる)にしか行動(こうどう)しません。
 ナメクジに塩(しお)をかけると小さく(ちい  )なっていきます。これは、塩(しお)をかけられたことによって、ナメクジの体(からだ)の中(なか)の水分(すいぶん)が外(そと)に出(で)ていくためです。塩(しお)だけではなく、砂糖(さとう)やこしょうでも同じ(おな )です。ナメクジは、とけていなくなってしまったように見え(み )ますが、じっさいには、水分(すいぶん)がなくなったために小さく(ちい  )なるだけです。もちろん、そのままにしておくと死ん(し )でしまいますが、水(みず)をかけてやると、まるで魔法(まほう)をかけられたように、また元気(げんき)になります。
 もともとは海(うみ)の中(なか)の生き物(い もの)だったカタツムリとナメクジ。陸(りく)に上がっ(あ  )てからは、殻(から)を捨て(す )てしまったナメクジの方(ほう)が苦労(くろう)が多(おお)そうです。歌(うた)にも歌わ(うた )れて人気(にんき)のあるカタツムリに比べる(くら  )と、ナメクジは少し(すこ )分(ぶ)が悪い(わる )ようです。ナメクジは、びんぼうくじをひいてしまったと思っ(おも )ているかもしれません。
 言葉(ことば)の森(もり)長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(Λ)
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a 長文 11.1週 0u
 1夜空(よぞら)を明るく(あか  )照らす(て  )丸い(まる )月(つき)。昔(むかし)から、月(つき)にはウサギがいて、おもちをついていると言わ(い )れています。確か(たし )に、月(つき)の模様(もよう)をよく見る(み )と、杵(きね)を持っ(も )たウサギがおもちをついているように見え(み )ます。2しかし、月(つき)に住ん(す )でいるのはウサギだけではないようです。北(きた)ヨーロッパでは、月(つき)の模様(もよう)を、本(ほん)を読む(よ )おばあさんや水(みず)を運ぶ(はこ )男女(だんじょ)に重ね合わ(かさ あ )せています。3さらに、南(みなみ)ヨーロッパでは、大きな(おお  )はさみを持っ(も )たカニ、東(ひがし)ヨーロッパでは横向き(よこむ )の女性(じょせい)、アラビアではほえているライオン、カナダではバケツを運ぶ(はこ )少女(しょうじょ)など、同じ(おな )模様(もよう)でも国(くに)によってとらえ方(かた)はさまざまです。 
 4では、どうして月(つき)には模様(もよう)があるのでしょうか。それは、月(つき)にはクレーターや海(うみ)などがあり、地球(ちきゅう)から見る(み )と、クレーターは白っぽく(しろ   )、海(うみ)は黒っぽく(くろ   )見える(み  )ためです。この海(うみ)の部分(ぶぶん)がウサギになったり、カニになったり、ライオンになったりするのです。5海(うみ)と言っ(い )ても、地球(ちきゅう)の海(うみ)のように水(みず)があるわけではなく、濃い(こ )色(いろ)の玄武岩(げんぶがん)でおおわれた平原(へいげん)となっています。月(つき)の海(うみ)は、月(つき)の地表(ちひょう)の十六パーセントを占め(し )、そのほとんどが月(つき)の表(おもて)と呼ば(よ )れる地球(ちきゅう)を向い(む )ている側(がわ)にあります。6ですから、地球(ちきゅう)に住む(す )私(わたし)たちは、その模様(もよう)を楽しむ(たの  )ことができるのです。まるで、月(つき)がこちらを向い(む )て、私(わたし)たちにつきあってくれーたーかのようです。
 7月(つき)は地球(ちきゅう)よりも小さい(ちい  )ために重力(じゅうりょく)も小さく(ちい  )、大気(たいき)をつなぎとめておくことができません。地球(ちきゅう)に落ち(お )てくる隕()石(せき)のほとんどは、地球(ちきゅう)の大気(たいき)との摩擦(まさつ)で燃え尽き(も つ )てしまいますが、月(つき)には大気(たいき)がないので隕()石(せき)がそのままぶつかります。隕()石(せき)がぶつかった跡(あと)も、月(つき)の模様(もよう)となっています。
 8ガリレオは、初めて(はじ  )望遠鏡(ぼうえんきょう)で月(つき)のクレーターを見(み)たとき、「青眼(せいがん)をちりばめたクジャクの尾(お)のようだ」と言っ(い )たそうです。
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9望遠鏡(ぼうえんきょう)で見る(み )月(つき)には、肉眼(にくがん)で見る(み )のとはまた違っ(ちが )た感動(かんどう)があります。望遠鏡(ぼうえんきょう)のなかった昔(むかし)の人(ひと)たちが月(つき)を見(み)て想像(そうぞう)をふくらませたように、ときには、夜空(よぞら)を見上げ(みあ )て自由(じゆう)に空想(くうそう)を広げ(ひろ )てみるのもおもしろいものです。0

 言葉(ことば)の森(もり)長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(Λ)
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a 長文 11.2週 0u
 左胸(むね)の下の方に手を当ててみると、心臓(しんぞう)がドキドキと規則正しく(きそくただ  )動い(うご )ているのがわかります。心臓(しんぞう)は、全身(ぜんしん)に血液(けつえき)を送り出す(おく だ )ポンプの役割(やくわり)をしています。心臓(しんぞう)は、動物(どうぶつ)が生きているかぎり、休みなく動き(うご )続け(つづ )ます。動物(どうぶつ)が生きていられるのは、心臓(しんぞう)が休むことなく体のすみずみまで血液(けつえき)を送り(おく )続け(つづ )ているからなのです。
 血液(けつえき)は体中に酸素(さんそ)や栄養分(えいようぶん)を運び(はこ )ます。酸素(さんそ)は、息(いき)を吸う(す )ことによって肺(はい)から血液(けつえき)の中に取り入れ(と い )られます。栄養分(えいようぶん)は、食べ物(た もの)を摂取(せっしゅ)することによって腸(ちょう)から血液(けつえき)の中に取り入れ(と い )られます。心臓(しんぞう)は、昼も夜も休むことなく働き(はたら )続け(つづ )ています。もし、心臓(しんぞう)が休憩(きゅうけい)したら、酸素(さんそ)や栄養分(えいようぶん)が体に回らなくなってしまいます。いくら私(わたし)たちが「栄養(えいよう)はもうええよう。」と言っても、心臓(しんぞう)はその動き(うご )を止めません。 
 激しい(はげ  )運動(うんどう)をしたり、緊張(きんちょう)したりすると、心臓(しんぞう)の鼓動(こどう)が速く(はや )なります。これは、体や頭が酸素(さんそ)や栄養分(えいようぶん)をたくさん必要(ひつよう)とするため、血液(けつえき)の流れ(なが )を速く(はや )しようと心臓(しんぞう)の動き(うご )が活発(かっぱつ)になるからです。
 血液(けつえき)の仕事(しごと)は、酸素(さんそ)や栄養分(えいようぶん)を送り届ける(おく とど  )ことだけではありません。不要(ふよう)になったものを回収(かいしゅう)する働き(はたら )もしています。二酸化炭素(にさんかたんそ)や老廃(ろうはい)物(ぶつ)を回収(かいしゅう)してくれるのです。酸素(さんそ)や栄養分(えいようぶん)が通る血管(けっかん)は動脈(どうみゃく)、二酸化炭素(にさんかたんそ)や老廃(ろうはい)物(ぶつ)が通る血管(けっかん)は静脈(じょうみゃく)といいます。 
 心臓(しんぞう)は、にぎりこぶしくらいの大きさで、こぶしをにぎったり、ゆるめたりするような動き(うご )をくりかえしながら、体中に血液(けつえき)を循環(じゅんかん)させています。心臓(しんぞう)は、手や足の筋肉(きんにく)とは違う(ちが )、非常(ひじょう)に丈夫(じょうぶ)な特別(とくべつ)の筋肉(きんにく)でできています。また、脳(のう)からの命令(めいれい)で動い(うご )ているのではないことも一つの特徴(とくちょう)です。ふつう、体の筋肉(きんにく)は、脳(のう)の命令(めいれい)で動い(うご )ていますが、心臓(しんぞう)の場合は脳(のう)の命令(めいれい)とは関係(かんけい)なく、ひとりでにちぢんだり、ふくらんだりしているのです。
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 さて、心臓(しんぞう)のドキドキという音ですが、この音は心臓(しんぞう)の中についている弁(べん)が閉じる(と  )ときの音です。ストーブに石油(せきゆ)を入れるポンプを思い浮かべ(おも う  )てみましょう。ポンプで石油(せきゆ)を吸い込む(す こ )とき、まず下のふたが開い(ひら )て石油(せきゆ)を吸い込み(す こ )ます。その石油(せきゆ)を吸い込み(す こ )終わる(お  )と、ふたはすぐに閉じ(と )てしまいます。次に(つぎ )、石油(せきゆ)を送り出す(おく だ )ときには、別(べつ)のふたが開い(ひら )て石油(せきゆ)が別(べつ)の方に流れ(なが )ていきます。ポンプは、二つのふた、つまり弁(べん)を開い(ひら )たり閉じ(と )たりしながら、石油(せきゆ)を送り出し(おく だ )ているのです。
 心臓(しんぞう)もこの石油(せきゆ)ポンプと同じしくみになっています。心臓(しんぞう)の中にもふたがあり、このふたが開い(ひら )たりしまったりしながら、血液(けつえき)を送り出し(おく だ )ています。心臓(しんぞう)の弁(べん)は、流れ(なが )た血液(けつえき)が逆(ぎゃく)周り(まわ )になって戻っ(もど )てこないように、音がするほど強くしめます。この音がドキドキという音になって聞こえるわけです。 
 哺乳類(ほにゅうるい)や鳥類(ちょうるい)の心臓(しんぞう)は、田んぼの田の字の形のように四つの部屋(へや)に分かれています。爬虫類(はちゅうるい)や両生類(りょうせいるい)の心臓(しんぞう)は三つの部屋(へや)に、魚類(ぎょるい)の心臓(しんぞう)は二つの部屋(へや)に分かれています。石油(せきゆ)ポンプにはもちろん一つの部屋(へや)しかありません。部屋(へや)が分かれていると、それぞれの部屋(へや)で役割(やくわり)を分担(ぶんたん)できるので、心臓(しんぞう)の性能(せいのう)がよくなります。
 人間の心臓(しんぞう)は、田の字の向かっ(む  )て左上から体中の汚れ(よご )た血(ち)を回収(かいしゅう)し、それを左下に集め(あつ )て肺(はい)に送り込み(おく こ )ます。肺(はい)できれいになった血液(けつえき)は田の字の右上で集め(あつ )られ、右下から勢い(いきお )よく再び(ふたた )全身(ぜんしん)に流れ(なが )ていきます。

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(Λ)
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a 長文 11.3週 0u
 高い(たか )ところから飛び降りる(と お  )とき、地面(じめん)に着地(ちゃくち)する瞬間(しゅんかん)に、ひざを曲げ(ま )てやわらかく地面(じめん)に着く(つ )ようにします。もし、ひざをまっすぐに伸ばし(の  )たまま着地(ちゃくち)をしたら、ひざを痛め(いた )てしまいます。同じ(おな )高(たか)さから飛び降り(と お )ているのに、どうして衝撃(しょうげき)が違う(ちが )のでしょうか。 
 その秘密(ひみつ)は、力というものの性質(せいしつ)にあります。力は、重(おも)さと速(はや)さをかけたもので、「力」=「重(おも)さ」×「速(はや)さ」ということになります。例えば(たと  )、あなたが走っ(はし )ていって、おすもうさんとぶつかるのと、一年生のけんちゃんとぶつかるのと、どちらが衝撃(しょうげき)が強い(つよ )でしょうか。おすもうさんの方(ほう)が重い(おも )ので、あなたははねとばされてしまうでしょう。ただし、一年生のけんちゃんが実は(じつ )ゾウの一年生だったとしたら、あなたはけんちゃんにもはねとばされてしまうかもしれません。このように、重い(おも )ものは大きな力を持っ(も )ているのです。 
 では、速(はや)さはどうでしょう。野球(やきゅう)をしているとき、バットを思いっきり(おも    )振っ(ふ )てうまく当たっ(あ  )たのでホームランになったとします。同じ(おな )場面(ばめん)で、バットをスローモーション撮影(さつえい)のようにゆっくり振っ(ふ )ていたらどうでしょう。どんなにうまく当たっ(あ  )ても、ゴロにしかなりません。同じ(おな )重(おも)さでも、スピードを出しているときの方(ほう)が力があるのです。 
 着地(ちゃくち)するときにひざを曲げる(ま  )のは、ちょうどこのスローモーション撮影(さつえい)をしていることと同じ(おな )です。足の裏(うら)が地面(じめん)に着く(つ )瞬間(しゅんかん)が、ほんの少し(すこ )ゆっくりになるのです。その差(さ)は例えば(たと  )、〇・一秒(びょう)で着地(ちゃくち)するところが〇・二秒(びょう)で着地(ちゃくち)することになっただけかもしれません。しかし、それでも力は二分の(ぶん )一に減っ(へ )てしまうのです。 
 この原理(げんり)はいろいろなところに応用(おうよう)できます。けん玉をするとき、玉をお皿(さら)に乗せる(の  )瞬間(しゅんかん)にちょっとひざを曲げ(ま )ます。すると、玉がお皿(さら)に着地(ちゃくち)する時間(じかん)がほんの少し(すこ )ゆっくりになるので、玉はとても入れやすくなります。こんなふうにして、玉がうまく入るようになったらたまりませんね。
 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(Σ)
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a 長文 11.4週 0u
 カエルは両生類(りょうせいるい)ですから、陸上(りくじょう)の生活(せいかつ)にも水中の生活(せいかつ)にも、どちらにも都合(つごう)のよい体(からだ)のつくりをしています。
 まず、体(からだ)全体(ぜんたい)を見てみましょう。先のとがった頭(あたま)、首(くび)がなく頭(あたま)がそのまま体(からだ)につながった形(かたち)は、水を切っ(き )て泳ぐ(およ )のに大変(たいへん)便利(べんり)です。
 うしろ足は、指(ゆび)と指(ゆび)のあいだに薄い(うす )膜(まく)がある水かきになっていて、水をいきおいよく蹴る(け )ことができます。しかし、水かきが小さく、泳ぐ(およ )のがへたなカエルもいます。それは、ヒキガエルで、卵(たまご)をうむときのほかには、ほとんど水に入りません。また、アマガエルやモリアオガエルは、指先(ゆびさき)に何(なに)にでも吸い(す )つく吸盤(きゅうばん)がついていて、木の枝(えだ)や葉(は)に登っ(のぼ )て暮らし(く  )ます。
 カエルのうしろ足の腿(もも)は、丈夫(じょうぶ)な筋肉(きんにく)がはりめぐらされていて、水や地面(じめん)を強く(つよ )蹴る(け )ことができます。アメリカのカリフォルニアでは、毎年(まいとし)世界中(せかいじゅう)からカエルを集め(あつ )て、カエルとび大会(たいかい)がひらかれます。ウシガエルは三段跳び(さんだんと )のチャンピオンで、これまでに五メートルという記録(きろく)がのこっています。これは体(からだ)の長(なが)さの約(やく)二十五倍(ばい)です。人間(にんげん)は、オリンピックの選手(せんしゅ)でもせいぜい身長(しんちょう)の約(やく)十倍(ばい)ですから、大変(たいへん)な跳躍(ちょうやく)力です。
 カエルは夜行(やこう)性(せい)の動物(どうぶつ)です。昼(ひる)は穴(あな)の中や茂み(しげ )に隠れ(かく )ていて、夜(よる)になると活発(かっぱつ)に動き(うご )まわります。その暮らし(く  )に合う(あ )ように、昼(ひる)は瞳(ひとみ)を絞り(しぼ )こんで光(ひかり)をおさえ、夜(よる)は、少し(すこ )の光(ひかり)でも物(もの)が見えるように瞳(ひとみ)を全部(ぜんぶ)開き(ひら )ます。
 目の構造(こうぞう)も変わっ(か  )ています。人間(にんげん)とは反対(はんたい)に目の下まぶたが動き(うご )ます。陸(りく)にいるとき、下まぶたは下がったままですが、水の中に潜る(もぐ )と、さっと下まぶたが上に動い(うご )て目を覆っ(おお )てしまいます。下まぶたが透明(とうめい)ですから、ちょうど備えつけ(そな   )の水中メガネのようです。
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 カエルには、このほかにも変わっ(か  )た種類(しゅるい)がいます。
 ヒックリカエル、デングリガエル、イキカエル、ツッカエル、ソリカエル、キガエル、ハキカエル、トッカエル。それでは、そろそろ、モウカエル。

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(Κ)
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a 長文 12.1週 0u
 1西洋(せいよう)には「トマトが赤くなると医者(いしゃ)が青くなる」ということわざがあります。真っ赤(ま か)に実っ(みの )たトマトを食べると、お医者(いしゃ)さんが困る(こま )ほど、だれも病気(びょうき)にならない、という意味(いみ)です。2これは少々大げさな言い方だとしても、トマトの赤さのもと、リコピンには病気(びょうき)を予防(よぼう)する働き(はたら )があります。また、トマトには、ビタミンCも多くふくまれています。
 3このことわざとそっくりなもので、日本には「柿(かき)が赤く色づくと医者(いしゃ)の顔が青くなる」という言葉(ことば)があります。柿(かき)にはビタミンやミネラルが豊富(ほうふ)に含ま(ふく )れています。また、柿(かき)の葉っぱ(は  )や渋(しぶ)にも多くの栄養素(えいようそ)が備わっ(そな  )ています。4おもしろいのはカキのヘタの部分(ぶぶん)で、しゃっくりを止める働き(はたら )があるということです。
 イギリスには、「一日にひとつのリンゴは医者(いしゃ)を遠ざける」ということわざがあります。5リンゴには病気(びょうき)を予防(よぼう)したり、回復(かいふく)に役立っ(やくだ )たりする作用があるからです。「サンマが出ると医者(いしゃ)が引っ込む(ひ こ )」などというのもあります。このように身近(みぢか)な食べ物(た もの)がことわざになっているものは少なくありません。
6「秋ナスは嫁(よめ)に食わすな」ということわざがあります。これはおいしい秋ナスを、お姑(しゅうとめ)さんがお嫁さん(よめ  )にわざと食べさせない、と考える人もいます。7しかし実は(じつ )、秋にとれるナスは体を冷やす(ひ  )ので、これから子どもを生み育てる(そだ  )お嫁さん(よめ  )には食べさせすぎないように、という心遣い(こころづか )がこめられているとも言われています。さて本当はどちらでしょうか。
 8このほかにも、ヨーロッパでは、「レタスは恋(こい)の炎(ほのお)をしずめる」という言い方があります。レタスの切り口から出てくる白い汁(しる)には、精神(せいしん)を安定(あんてい)させたり、眠気(ねむけ)をさそったりする働き(はたら )があるのを、しゃれた言い回しで表し(あらわ )ているのです。
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 9変わっ(か  )たところでは、「ミョウガを食べると物忘れ(ものわす )をする」というのもあります。これは次(つぎ)のような話から伝わっ(つた  )たとされています。昔(むかし)、お釈迦様( しゃかさま)の弟子で物忘れ(ものわす )の激しい(はげ  )人がいました。0その人は自分の名前も覚え(おぼ )られなかったので、お釈迦様( しゃかさま)が名札(なふだ)を首にかけてあげました。やがて、その人が亡くなっ(な   )たあと、お墓(はか)のまわりに見知らぬ植物(しょくぶつ)が生えました。それが「茗荷(みょうが)」と名づけられた、というお話です。しかし、ミョウガを食べると物忘れ(ものわす )をするということはありません。逆に(ぎゃく )ミョウガの香り(かお )には集中(しゅうちゅう)力を高める効果(こうか)があるそうです。
 「大豆(だいず)は畑(はたけ)の肉」「アボカドは森のバター」「カキは海のミルク」などなど、簡潔(かんけつ)なたとえにされているものも数多くあります。どれも実に(じつ )うまく食べ物(た もの)の効用(こうよう)を表し(あらわ )ています。

 言葉(ことば)の森長(ちょう)文作成(さくせい)委員(いいん)会 α
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a 長文 12.2週 0u
 1アメリカのモンタナ州(しゅう)は、ジュラ紀(   き)や白亜紀(あき)の恐竜(きょうりゅう)の化石(かせき)がたくさん発見(はっけん)される場所(ばしょ)です。このあたりで、タマゴの殻(から)の破片(はへん)のようなものがたくさん見つかり、これが大発見(だいはっけん)につながりました。2タマゴの殻(から)の周辺(しゅうへん)をさらに調査(ちょうさ)すると、直径(ちょっけい)三メートルほどもある、クレーターのような形の巣(す)が見つかったのです。この巣(す)の中から、赤ちゃん恐竜(きょうりゅう)の化石(かせき)がたくさん出てきました。3これは、この場所(ばしょ)でカモノハシ竜(りゅう)のタマゴが孵化(ふか)したことを示し(しめ )ています。また周辺(しゅうへん)からは、大人のカモノハシ竜(りゅう)の化石(かせき)が見つかりました。
 4タマゴの殻(から)が細かく割れ(わ )ている理由(りゆう)は、赤ちゃん恐竜(きょうりゅう)が足で踏みつけ(ふ   )たからでしょう。つまり、タマゴからかえった赤ちゃんは、しばらく巣(す)の中で生活していたということになります。5巣(す)の中から見つかった赤ちゃんの骨(ほね)は、大きさがさまざまで、いちばん小さいものは全長(ぜんちょう)二十五センチメートル、大きなものは一メートルほどありました。6恐竜(きょうりゅう)の親は、赤ちゃんが生まれてから一メートルの大きさに成長(せいちょう)するまで、エサをあげて子育て(こそだ )をしていたのでしょう。これは、親鳥が巣(す)の中のヒナにエサを運ぶ(はこ )のとよく似(に)ています。7このカモノハシ竜(りゅう)の仲間(なかま)には、「よいお母さん恐竜(きょうりゅう)」という意味(いみ)のマイアサウラという学名がつけられました。
 更に(さら )、巣(す)の中をよく調べ(しら )てみると、植物(しょくぶつ)の破片(はへん)の化石(かせき)が数多く見つかりました。これは、親が子に運ん(はこ )だエサの植物(しょくぶつ)とは違う(ちが )ものです。8なぜエサでもない植物(しょくぶつ)が、たくさん発見(はっけん)されたのでしょう。
 鳥はタマゴを生むと、タマゴの上に乗っ(の )て温め(あたた )つづけます。タマゴがかえるには、一定(いってい)期間(きかん)決まっ(き  )た温度(おんど)を保つ(たも )必要(ひつよう)があるからです。恐竜(きょうりゅう)の場合はどうでしょう。9マイアサウラの親の大きさは八メートル近くあり、体重(たいじゅう)は何トンもあったと考えられます。これでは、タマゴの上に乗っ(の )て温める(あたた  )わけにはいきません。そこで、自分が温める(あたた  )代わり(か  )に、タマゴの上を植物(しょくぶつ)でおおって温度(おんど)を保っ(たも )たのです。0
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こうしておけば、直射(ちょくしゃ)日光で暑く(あつ )なりすぎたり、夜間に冷え(ひ )すぎることもありません。また、植物(しょくぶつ)は発酵(はっこう)によって熱(ねつ)を出すので、それによってタマゴを少しずつ温める(あたた  )ことができます。
 このような巣(す)は、同じ場所(ばしょ)から複数(ふくすう)見つかっています。マイアサウラは集団(しゅうだん)で子育て(こそだ )をしていたのでしょう。生まれたばかりの赤ちゃん恐竜(きょうりゅう)は弱く、敵(てき)にねらわれやすいのですが、集団(しゅうだん)を作って生活をしていれば、いつも大人のマイアサウラが赤ちゃんを守る(まも )ことができます。
 発見(はっけん)された化石(かせき)は、これまでわからなかった恐竜(きょうりゅう)の行動(こうどう)を、私(わたし)たちに教えてくれるものでした。化石(かせき)をくわしく調べる(しら  )ことで、私(わたし)たちは大昔(おおむかし)の恐竜(きょうりゅう)の生活の仕方(しかた)まで知ることができたのです。

 言葉(ことば)の森長(ちょう)文作成(さくせい)委員(いいん)会 κ
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a 長文 12.3週 0u
 1あさは ぼうっとして、あくびが でたり、しせいも わるいのに、ごごは げんきに なる 子(こ)が おおぜい います。
 こうなるのは、あさねぼうの ためです。2あさは のうが 目(め)を さまして いないので、きちんとするように めいれいが だせません。それで、しせいも ぐにゃぐにゃに なるのです。
 3せっかく、せなかを のばす れんしゅうをしても、のうが ねぼけて いたのでは、なんにも なりません。
 4あさねぼうの 子(こ)は、よるに なっても げんきで、おそくまで おきているので、また あさねぼうを することに なります。

 ぐっすり ねむっても、おきたばかりの ときは、 だれでも のうが ねぼけています。
 5あたたかい パジャマを ぱっとぬいだり、せのびを したり、手(て)や 足(あし)を うごかしたり、つめたい 水(みず)で かおを あらったりしていると、のうが はっきり 目(め)をさましてきます。
 6がっこうが はじまる、一じかんはん まえに おきて、のうが きちんと 目(め)を さましてから、がっこうへ いきましょう。
 7あさ はやく おきて、げんきよく せいかつして いれば、あなたの のうは いつも、よく はたらきます。

 にんげんが、ほかの どうぶつと ちがうのは、二ほんの足(あし)で 立っ(た )て あるき、手(て)と ことばが つかえる ことです。8それと、それができる、りっぱな のうを もっている ことです。
 けれども、あるくための ほねや きんにくが よわくなったり、のうを あまり つかわない 子(こ)が ふえています。
 9みなさんの のうや からだは、つかえば つかうほど つよくなり、うまく はたらくように なります。
 そとで はしりまわって あそんだり、のうを きちんと はたらかせるようにして、げんきな 子(こ)に なってください。0

「せなかをぴんとのばそう!」(偕成社(かいせいしゃ))
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a 長文 12.4週 0u
 1ストラディバリ()という人(ひと)の作っ(つく )たバイオリンは、ストラディバリウス()と呼ば(よ )れています。このバイオリンは今(いま)からおよそ三〇〇年(ねん)前(まえ)に作ら(つく )れました。2そのころストラディバリ()は、一二〇〇挺(ちょう)のバイオリンを作っ(つく )たとされていますが、今(いま)見つかっ(み   )ているのは、そのうちの六〇〇挺(ちょう)ほどです。3もちろん、今(いま)でも使える(つか  )ばかりか、ストラディバリウス()は世界一(せかいいち)いい音(おと)を出す(だ )バイオリンだとされています。ですから、世界中(せかいじゅう)のバイオリン演奏(えんそう)者(しゃ)のあこがれの楽器(がっき)となっています。4ストラディバリウス()の値段(ねだん)は、数(すう)億(おく)円(えん)もするので、売る(う )人(ひと)も、買っ(か )て持ち主(も ぬし)となった人(ひと)も、なくさないように厳重(げんじゅう)に注意(ちゅうい)しています。5そこで、一挺(ちょう)ずつ名前(なまえ)がつけられていて、鑑定(かんてい)する人(ひと)が見(み)たらすぐにわかるようになっています。
 なぜストラディバリウス()は、そのようにすばらしい音(おと)がするバイオリンになったのでしょうか。6最近(さいきん)の研究(けんきゅう)では、そのころは寒冷(かんれい)な気候(きこう)が続い(つづ )たため夏(なつ)と冬(ふゆ)の年輪(ねんりん)の差(さ)が少なかっ(すく   )たからではないかと言わ(い )れています。7木(き)は、夏(なつ)には速く(はや )成長(せいちょう)するので密度(みつど)が薄く(うす )なり、冬(ふゆ)にはゆっくり成長(せいちょう)するので密度(みつど)が濃く(こ )なります。この密度(みつど)の差(さ)が年輪(ねんりん)となって現れ(あらわ )ます。8ストラディバリ()が生き(い )ていた時代(じだい)は寒い(さむ )気候(きこう)が続い(つづ )ていたので、バイオリンの材料(ざいりょう)となる木(き)の密度(みつど)が今(いま)よりもずっと均一(きんいつ)だったということです。9しかし、高価(こうか)なバイオリンを分解(ぶんかい)して確かめる(たし   )ことはできないので、確か(たし )なことはまだわかっていません。0

 言葉(ことば)の森(もり)長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい) λ(らむだ)
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