KotobanomoriNo.745
言葉の森新聞
2002年1月4週号
文責 中根克明(森川林)
1.4週の国語問題の答えの書き方
1.4週の国語問題の全8問のうち、後半の4問は、長文を読んで解く読解問題になっています。
漢字問題は答えを載せていますが、読解問題は答えを載せていません。
ですから、解答欄には、次のように書いてください。
●漢字問題……答えを書いて自分で○×をつける
●読解問題……四問選択の番号を書く
(例) ○○×○4312
読解問題の解答は、次々週の山のたよりに掲載します。
1.3週の低学年の感想文
1〜3月は、学校では3学期にあたるので、学年の勉強のまとめの時期になります。
言葉の森でも、1〜3月は小学校1・2年生に感想文の課題を出しています。(1.3週、2.3週、3.3週)
しかし、感想文の課題は、最初はかなり難しく感じるものですから、生徒本人が乗り気でない場合は、通常の自由な題名で書いてかまいません。
書き方のおおまかな流れは次のようになります。
字数などは短くなってもいいですから、感想文の書き方の枠組みがわかればよいという軽い気もちで書いていってください。
このはなしをよんでいちばんおもしろかったのは……です。 わたしにもにたはなしがあります。それは…… もし、わたしが……だったら…… わたしは、このはなしをよんで……とおもいました。 |
感想文は、似た話が見つかると、生き生きとしたものが書けます。しかし、似た話が見つからないと、なかなか長くは書けません。
感想文の勉強は、作品を仕上げることに意味があるのではなく、似た話や感想を書こうとして長文を読んで考える過程に意味があると考えていってください。
小学校からの英語教育にどう対応するか
小学2年生の保護者の方から、次のようなご質問がありました。
「来年度から、小学校で英語学習が始まると聞いていますが、小学生の英語学習に対してはどんなふうに考えておけばよいか、『山のたより』で教えてください」
英語の専門家の間でも、英語教育については意見が大きく分かれています。
小学校からの英語教育を主張する人の意見に、「中高6年間も勉強していて、日常会話もできない」というものがあります。
実際に、英語が得意教科だった学生が海外に行って英語のヒアリングができずにショックを受けるというケースは多いようです。しかし、学生時代に文法をしっかり勉強した人は、時間がたち英会話に慣れてくると、文法の素養があるのでやがて英語を母国語とする人よりも正しい英語が使えるようになり、二度目のショックを受けるということです。
現在、教室に来ている中学生・高校生を見ていても、英語の得意な生徒で、中学1年生から学校で初めて英語を学んだという人がかなりいます。小学校から早期の英語教育は、高校生ぐらいになると、プラスにもマイナスにも働いていません。小学校から英語を勉強していた生徒が有利なのは、中学1年生の初期までです。
ですから、英語教育は、現在のように中学生から始めるというかたちでも特に問題はないと思います。
しかし、世界の流れは、英語がある程度自由に使えないと日常生活にも不便を感じるようになってきています。日本の会社でも、会議は英語という会社が次第に増えています。インターネットなどによるボーダーレスの世界が進行すると、英語が苦にならないという実力を高校を卒業するまでにつけておくことは必須の教養になっています。
一方で翻訳ソフトなどの高性能化により、ある程度まとまった量の読み書きは、わざわざ人間がする必要がなくなります。ですから、英語を専門に勉強したり、早めに勉強したりする必要はありませんが、中学生になったらしっかり勉強しておく必要はあるというのが現在言えることだと思います。
春の体験学習のお知らせ
言葉の森では、春の体験学習を開催しています。
ご兄弟やお友達で、言葉の森の体験学習に参加を希望されるかたは、お問い合わせください。
春休み中に過去問を
2〜3月に受験シーズンが終わり、次の学年の生徒の受験がスタートします。
高校2年生の人は、春休みに入る前に志望校を決めておく必要があります。まだこれから一年間勉強するのですから、志望校の決定は決して弱気にならずに高い目標を掲げていってください。
予備校などでは、過去問の勉強は秋から取り組ませるところが多いようですが、これでは過去問の意味が半減します。過去問は仕上げのためにあるのではなく、今後の作戦を立てるためにあるものです。
春休みの間に、必ず1年間分以上の過去問を仕上げて勉強の方向を決めておきましょう。
じょうずな叱り方
日曜日に中学生の子供のバスケットボールの試合を見てきました。
そこで感じたことは、子供が失敗をしたときの大人の叱り方が意外と大事だということです。
よく失敗した「結果」を叱る人がいます。パスミスをしたりキャッチミスをしたりするときです。勉強であればテストで悪い点を取ってきたときなどです。こういうときは、子ども自身が失敗して「しまった」と思っていますから、大人がそれに輪を掛けて叱るのは逆効果になります。大人はむしろ、子供を励ましてあげるぐらいでちょうどいいと思います。
もう一つは、「動機」を叱る叱り方です。子供がさぼったり手を抜いたりしているときに、大人が叱らずに黙認すると、歯止めがかからなくなります。落書きなども、見つけたらすぐに消すようにしていればそれ以上落書きが増えることはありませんが、しばらく放置していくとやがて落書きの無法地帯のようになってきます。叱るというのは、叱る人にとってはエネルギーを必要とすることなので、冷静に叱ろうなどと考えていては時機を逸します。「どうして、こんなことしたのかな。ほかの人が見たらどう思うかな」などとやわらかく言っていては叱ったことになりません。もっと血の気の早い叱り方をする必要があります。(笑)
叱ったあとも大事です。
まず、叱ったあとは必ず早めにそれを補うようにほめてあげることです。たまに、夜寝る前に叱ってそのまま子供を寝かせる人がいますが、それは子供にとってはつらいことです。夜叱ったら、子供が寝る前にひとこと「さっきあんなに叱ったけど、それは君の悪いところを叱っただけで、君の全体は本当はとてもいい子なんだよ」(言い方はいろいろあるでしょうが)と言ってあげることが大切です。
もう一つは、叱ったことは必ず実行させるということです。「机の上、かたづけなきゃだめでしょ」と叱っておきながら、子供が「はあい」と言うだけで遊びに行ってしまうというような場合、自分が叱ったことで満足してしまうようですと、その後の叱り方に権威がなくなります。
感情というものは伝染します。ある人が暗い叱り方をすると、その周りの人もお互いを暗い雰囲気で見るようになります。明るい叱り方をすれば、周りも明るくなります。大人の人が率先して、明るい叱り方をしていく必要があります。
朝食前の勉強
血液の流れの関係だと思いますが、食後の軽い運動は体にいいものですが、食後の勉強は体にも頭にもよくありません。
特に文章を書くような頭を使う学習は、食後よりも食前の方が能率が上がります。
朝食前の時間は、それぞれの家庭で過ごし方がほぼ決まっていますから、これまでのやり方を変えて新しいやり方を取り入れるのは難しいと思いますが、我が家の経験から言うと、朝食前の十数分の勉強はかなり能率のいいものでした。(今は子供が中学の部活動で早朝から出てしまうので、時間が確保できなくなりましたが)
長文音読のような毎日行なう短時間の勉強は、夕方ではかえって続けにくい面があります。夕方は、親に急用ができたり、子供に学校の臨時の宿題が出たりすると、毎日の決まったことがすぐにできなくなります。その点、早朝はいつも同じようなペースで過ごすことができます。
夜は早めに寝て、朝の食事前のひとときを勉強する時間にあてられると、自習なども継続しやすくなると思います。
読みかけの本を一冊
小学校低中学年のときに本をよく読んでいた子も、高学年になるにつれて次第に読書から遠ざかっていきます。
読書というものは生活の一部ですから、何日か本を読まない日が続くと、そのまま本を読まない生活に慣れてしまいます。
この状態を克服するためには、いつでも外出するときは読みかけの本を一冊持っていくと決めておくといいと思います。読書好きな子は、自然にやっていることだと思いますが。
光る表現(小1−小3) 2002年1月4週号
●りょうさん(いつみ/小1)の作文より(みのり先生/1.1週)
●りょうさん(いつみ/小1)の作文より(みのり先生/1.2週)
●真季さん(いなく/小1)の作文より(メグ先生/1.2週)
●航さん(いのも/小1)の作文より(メグ先生/1.2週)
●あき子さん(いひせ/小1)の作文より(そら先生/1.2週)
●くわがたさん(いきと/小2)の作文より(ポプリ先生/1.1週)
●充さん(いさせ/小2)の作文より(スズラン先生/1.2週)
●リッチさん(いしれ/小2)の作文より(けいこ先生/1.1週)
●あみかさん(いせわ/小2)の作文より(メグ先生/1.2週)
●さくらんぼさん(いそら/小2)の作文より(スズラン先生/1.2週)
●ゆきんこさん(いとせ/小2)の作文より(きりこ先生/1.1週)
●ミニリュウさん(いにと/小2)の作文より(ぴのこ先生/1.1週)
●カヤさん(ありそ/小3)の作文より(ゆうこ先生/1.1週)
●泰児さん(いおと/小3)の作文より(けいこ先生/1.2週)
●瑞幾さん(いおね/小3)の作文より(はるな先生/1.2週)
●とよよっちさん(いせく/小3)の作文より(ふじのみや先生/1.1週)
●春まきくんさん(いせね/小3)の作文より(メグ先生/1.2週)
●ウイングさん(いたら/小3)の作文より(メグ先生/1.1週)
●くにさん(いのか/小3)の作文より(ゆうこ先生/1.2週)
●陽子さん(いのめ/小3)の作文より(メグ先生/1.2週)
光る表現(小4−小5) 2002年1月4週号
●ビーバーさん(あにい/小4)の作文より(メグ先生/1.2週)
●ししさん(あふか/小4)の作文より(さかな先生/1.2週)
●みかんさん(いこい/小4)の作文より(みか先生/1.2週)
●ヒマワリさん(いすさ/小4)の作文より(はるな先生/1.2週)
●たんぽぽさん(いそく/小4)の作文より(メグ先生/1.1週)
●アミーゴさん(いそと/小4)の作文より(ゆうこ先生/1.2週)
●PINPAさん(いなに/小4)の作文より(みのり先生/1.1週)
●まりさん(いにほ/小4)の作文より(クマのプーさん先生/1.2週)
●薫さん(いねむ/小4)の作文より(みか先生/1.1週)
●一休さんさん(わら/小4)の作文より(森川林先生/1.1週)
●一休さんさん(わら/小4)の作文より(森川林先生/1.2週)
●DD51さん(あある/小5)の作文より(ポプリ先生/1.2週)
●友葵さん(あしも/小5)の作文より(ゆり先生/1.2週)
●くま吉さん(いにし/小5)の作文より(けいこ先生/1.2週)
●穂香さん(すよ/小5)の作文より(ゆうこ先生/1.2週)
光る表現(小6−社) 2002年1月4週号
●シュシュさん(あさつ/小6)の作文より(メグ先生/1.2週)
●シュシュさん(あさつ/小6)の作文より(メグ先生/1.3週)
●雅貴さん(あめす/小6)の作文より(みのり先生/1.2週)
●シュンさん(あよぬ/小6)の作文より(きりこ先生/1.1週)
●スヌーピーさん(いうわ/小6)の作文より(ゆり先生/1.2週)
●スヌーピーさん(いうわ/小6)の作文より(ゆり先生/1.3週)
●真太郎さん(いかせ/小6)の作文より(さかな先生/1.1週)
●ニャースさん(いくき/小6)の作文より(みち先生/1.1週)
●正人さん(いなり/小6)の作文より(森川林先生/1.1週)
●史子さん(いぬは/小6)の作文より(みち先生/1.1週)
●ウルフさん(すふ/小6)の作文より(メグ先生/1.2週)
●ひろりんさん(あしゆ/中1)の作文より(とこのん先生/1.1週)
●晃章さん(あらか/中1)の作文より(ゆうこ先生/1.2週)
●千恵さん(いうね/中1)の作文より(ゆうこ先生/1.1週)
●美絵さん(いさほ/中1)の作文より(クマのプーさん先生/1.1週)
●実由記さん(いそほ/中2)の作文より(クマのプーさん先生/1.2週)
●木枯らしさん(いとえ/中2)の作文より(ぴのこ先生/1.2週)
●潤之介さん(かな/中2)の作文より(メグ先生/1.2週)
●ムッちんさん(との/中2)の作文より(クマのプーさん先生/1.2週)
●惣さん(やき/中2)の作文より(クマのプーさん先生/1.2週)
●眠雨さん(うき/高2)の作文より(森川林先生/1.2週)
●キウィさん(いしわ/高3)の作文より(森川林先生/12.4週)
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