1996年4〜6月  第6週号 通算第479号             言葉の森

言葉の森新聞

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おわびとお礼

4月から評価表を全面的に改定したことにともない、入力ミスや連絡のおくれなどで、生徒のみなさんに種々のご迷惑をおかけしたことと思います。ここにおわび申し上げます。

言葉の森では、顔の見える小人数での学習を、協調的な競争を励みにして、全教科にわたって取り組んで行く予定ですが、この試みに使っているパソコンのソフトとハードに、信じられないほどの多数のトラブルがあり、その間、エラーを直す作業と平行して教室の運営をせざるを得ませんでした。

このトラブルの原因は、言葉の森で行っている作業がほかのどこでも行っていないようなタイプの操作をパソコンに要求していたためであったようです。

幸い、この連休中にだいたいのエラーを修復して、すべてのソフトとハードがウインドウズ95上でスムーズに動くようになりましたので、今後、運営と指導にもっと力をいれていけると思います。

作文の勉強は、小学校の高学年からは、勉強の中では最も苦しい種類の勉強になります。文章を書く作業は、予想以上の大きな精神的エネルギーを必要とするからです。この苦しい勉強を、できるだけ明るく楽しく進めていけるように、言葉の森では今後もいろいろなくふうをしていきたいと思います。

予定は自習表をごらんください

毎日の予定は、自習表に書いてあります。休講や宿題の連絡は、なるべく前の週に担当の先生がするようにしていますが、時に連絡がもれてしまうこともあります。祝日や月の第5週は、休講や自宅での宿題になることが多いので、先生からの電話が来ないときは、自習表で確かめてみてください。

「山のたより」の見方

今学期から、全生徒を対象に、「山のたより」という評価表をおわたししています。この評価の見方を説明します。

  1. この評価は、作文のできぐあいを、生徒が理解でき、かつ努力できる客観的な表現項目のできぐあいとして評価しています。これが「素点」として出されているものです。
  2. しかし、項目のできぐあいには、難しさの差があります。単に自分がその項目をできたかどうかだけでなく、同学年のほかの人とくらべてできたかどうかを見たほうが、自分の実力がより客観的にわかります。これが「確率点」として出されているものです。
  3. 確率上の点数とは、同学年の生徒の点数の分布が、最も自然の状態に近い正規分布になっているものとみなして、その生徒の点数が、全体の上位何パーセントにあたるかを見たものです。確率点では、これを例えば上位20パーセントの場合は8点、上位30パーセントの場合は7点というふうにあらわしています。
  4. 正規分布では、平均点付近の人数がいちばん多いので、ふつうにできている人は、5点前後、よくできている人は7、8点となります。学校などでのこれまでの点数の付け方は、百点満点の絶対評価であることが多かったので、5点というとすごく悪い点数のように感じると思いますが、正規分布での5点は、普通の点数です。
  5. 1万人中の総合順位も、同学年の生徒の総合点が正規分布になっているものとみなしての確率上の順位ですから、普通にできていれば5000番前後、よくできていれば2000〜3000番ぐらいというふうに見ておいてください。
  6. これらの点数や順位は、毎日新しいデータが入るたびに再計算しています。したがって、素点そのものは変化しませんが、確率点や順位は、ほかの人のできぐあいとの比較で毎日変動しています。
  7. 第1週と第2周の評価は、生徒のみなさんがまだ書き方のよくわからない状態でとりくんだ作文の評価ですので、最終的な集計では、計算の中に入れないようにします。
  8. 点数の入力でミスがあった場合は、過去の週にさかのぼって訂正していますので、ご不審な点がありましたら、ご連絡ください。