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1998年10月2週号 通算第589号 shine@japan.email.ne.jp言葉の森新聞
10月10日(土)は休み・宿題です
10月10日(土)は、教室はお休みで、先生からの電話もありません。
この日の10.2週分は宿題となりますので、自分で考えて書いておきましょう。先生の説明がないと書きにくいという人は、別の日にふりかえて教室に電話をするか、別の日にふりかえて教室においでください。
10.2週のヒント
小3・4年生 10.2週 3●秋を見つけたこと
秋を見つけた話を書いていきましょう。ちょうど今ごろは、クリやブドウが八百屋さんの店先にならんでいるころです。イチョウの木にもギンナンが実りはじめました。木々も少しずつ紅葉しています。どんな秋を見つけてこられるかな。
小5・6年生 10.2週 「鼓笛隊を先頭に(「た」の長文1)」
小学5・6年生の人には、二種類の長文が入っています。「な」という長文がむずかしい方で、「た」という長文がやさしい方です。「た」の長文を感想文で書く場合、作文課題集にはその題名が載っていませんので、題名は適当につけておいてください。
アインシュタインは、小さいころから、いつも「どうして?」「どうして?」と疑問に思ったことをまわりの人に聞いていました。みなさんも、ふしぎに思ったことをお母さんやお父さんに聞いたことがあるでしょう。今、疑問に思っていることもあるかもしれませんね。似た話が見つからないときは、「もし、ぼくがアインシュタインだったら」「もし、ぼくがそのときのお父さんだったら」などと考えてみましょう。
小5・6年生 10.2週 5●そこをなんとか(長文1)
むずかしい字がたくさんあって、読みにくい長文です。家でお母さんやお父さんに読み方を聞きながら、ふりがなをつけずに読めるようにしておきましょう。
日本人は、はっきりと「イエス・ノー」を言わずに、あいまいに返事をすることが多いという話です。みなさんも、道で友達に会ったときに、「どこに行くの?」「うん、ちょっとね」「あ、そう」などという会話をしたことがあるでしょう。
また、日本の絵画などは、余白を残しているものが多く、その余白を見る人の想像にまかせています。言葉でも「説明しきらない」、絵でも「描ききらない」というのが日本文化の特徴です。
ほかに、どんな例があるか、お母さんやお父さんに聞いてみましょう。
中学生 10.2週 5●産業革命以来(長文1)
これまでの建築は、芸術性と工学的な技術に重きが置かれていました。しかし今、建築は次第に人間の生物学的な面を重視するようになってきています。
SFなどで出てくる未来都市は、幾何学的なデザインのものが多いようです。一見、そういう幾何学的な都市の方が清潔で合理的で住みやすい感じがするかもしれません。しかし、もし実際にそういう都市に住むとしたら、何週間かたつうちにだんだんストレスがたまってくるでしょう。
家で飼っている犬や猫でも同じです。人間がきれいに敷物を敷いてやっても、必ずといっていいほどぐしゃぐしゃにしてから落ち着いて寝るようです。
部屋の掃除をしたときなど、見た目はきれいでもすごく使いにくくなってしまうことがあるでしょう。もちろん、あまり汚くても使いにくいのですが……。
高校生・大学生・社会人 10.2週 5●最近のいじめの例では(長文1)
作文課題集の10.2週 10.3週 11.2週 11.3週 12.2週 12.3週は、いずれも「4」番の課題が●優先課題です。
いじめは昔からありました。しかし、昔のいじめは、年長者が年少者に手加減をする中でのいじめで、人間関係を学ぶための子供文化のひとつという面も持っていました。しかし、世代関係がなくなるにつれていじめは役割として固定化するようになりつつあるようです。また、競争や攻撃性をタテマエとして排除することが、かえっていじめをなくしにくくしているようです。
今の学校や社会は、競争や差別を無理に否定しようとしているところがあります。タテマエとしては競争を否定し、実際には受験競争という単純な競争が子供たちの生活を支配しています。勉強も含めていろいろな競争がもっとオープンに行われることが健全な社会の条件なのかもしれません。
自分の体験をもとに似た例を考えてみましょう。
誤字訂正
長文集「た2」上段16行目「ねえ、おじ
きん→「ねえ、おじさん長文集「な1」下段6行目 どのように
ぅめるか→どのようにうめるか長文集「な1」下段16行目 ですらあるといえ
ょぅ→ですらあるといえよう
光る表現コーナー
98年9月11日〜98年10月4日
皆さんが書いた最近の作文の中から、光る表現を選んで載せています。
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横山さん(あえま/小2)の作文より(かつみ先生/月日918)シェリーはおさんぽにいくとき、とびついてきます。」【評:おさんぽがだいすき、とてもよろこんでいるようすがよくわかります。】
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ペンギンさん(しろ/小2)の作文より(かつみ先生/月日915)(リレーのバトンのわたしかたが)おぼえるのはかんたんだったのですが、からだがなかなかうまくうごきません。【評:からだがおぼえるのには、どうしてもじかんがかかるよね。それをよくわかっているのですごいなあとおもいます。でも、からだがいちどおぼえたら、あたまではわすれても、からだがしっかりおぼえてるよ。きっとこれからそういうけいけんをたくさんしていくとおもうよ。】
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秋間さん(つて/小2)の作文より(ひかり先生/月日923)「栞ちゃんなおったんだね!よかったね。」「栞ちゃんよく来たね。みんな、栞ちゃんが来たお祝いに「きつねにょうぼう」の本をよんであげましょう。」と先生がいいました。ほんとうに、みんなが声をかけてくれて、久しぶりにあってとってもうれしかったです。「評」温かいクラスの雰囲気がそのままつたわってくる、会話文がかけましたね。そしてなにより、病気で長い間学校に行けず、久しぶりに皆と会えた栞ちゃんのうれしい気持ちが素直に表現できました。
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三須さん(ああて/小3)の作文より(かつみ先生/月日915)まるで、思いっきりからてチョップで木がきれてしまったようないたさでした。【評:そうとういたかったんだね。】
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三須さん(ああて/小3)の作文より(かつみ先生/月日924)わたしは、あの少年よりいいと思います。なぜなら、ちゅうしゃをするととってもいたくても、たすかるとわかっているからです。評:そうだよね。痛くても、病気が治ると思うとがまんできるよね。もし、しんでしまうかもわからないちゅうしゃだったら、やりたくないし、がまんもできないよね。
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ゆりさん(あおへ/小3)の作文より(かつみ先生/月日915)びょういんでハブラシでこすられたとき、あのときは、そんなにいたくなかったけど、今かんがえると、いたそうです。【評:今考えるといたそう、というのが、とてもすなおでいいですね。よそうがつくと、みがまえてしまって、本当はいたくないのに、いたいように感じてしまうこともあるよね。】
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脇本さん(あそむ/小3)の作文より(あかね先生/月日909)(横浜国際プールに行って)ついて外に出たらすごく広くて、わたしは一りん車でまわってみたら気持ちよさそうだなと思いました。プールのカウンターまでつくのが5分くらいかかりました。(評)本当に広かったんだね。
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荘司さん(すふ/小3)の作文より(あかね先生/月日909)(ローラーブレードをして遊んでいて)ぼくがころんでつぎのうしろの人の足がぶつかっていたかったので、ぼくはゆめとおもいたかったです。(評)本当にゆめだったらよかったのにね。(^^;いたかったことがとてもよくつたわってくる表現です。
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丸山さん(せと/小3)の作文より(もとばと先生/月日916)ぼくは(エレクトーンのふたにてを)はさんで、しまいました。・・・次の日、ぼくのいとこの大知君が、エレクトーンをぼくと同じ5時間ひいていました。しかも、かくしボタンもぼくとおなじとこをおしてしまいました。あとゆびをはさんだのまでおなじでした。だから、ぼくは、ほんとうは、大知君とぼくはまるで兄弟だとおもいます。(評:ここまでおんなじことがかさなるとびっくりしますね。)
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カイリューさん(せほ/小3)の作文より(スズラン先生/月日917)一年前の、ときょうそうの練習のことでした。体育の時間に、はしっていたら、石につまずいて転んでしまいました。・・中略・・まるで、かかしが、風でたおれたようでした。評:ばったりたおれた姿が見えるようですね。
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ケッピーさん(そゆ/小3)の作文より(ひかり先生/月日918)おばあちゃんはいつもやさしいです。だって、いつもわたしが学校からかえってくると「おかえり−!」といってくれます。「おてだまかして」というとおばあちゃんは「下におてだまをふたつおいて、上に一つなげて下の二つとってから、うえに投げておいた一つのおてだまを、とればじょうでき!」とおしえてくれます。「評」本当におばあちゃんと慧子ちゃんとのほのぼのとしたやりとりや、また会話からやさしいおばあちゃんの人柄がくみとれます。
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飯田さん(あいい/小4)の作文より(かつみ先生/月日915)おかしいのと、いたいので、「いひひひひひ…いたひ…うふふ。」とか、意味のわからないことを言いました。【評:いひひひひ…のところで、たくさんの人が私もあるある、と思っていますよ。先生にもこういうけいけんがあります。】