http://www.mmjp.or.jp/shine/ 1998年10月4週号 通算第591号 shine@japan.email.ne.jp

言葉の森新聞

  10月4週は清書です 

 10月4週は清書です。担当の先生のアドバイスを参考にして、返却された作文の中から自分でいちばんよいと思うものを選び、清書用紙に清書してください。清書はできるだけファクスではなく郵便で送ってください。

 今回、返却した作文は、9月から10月にかけて書いたものです。新しく教室に入ったばかりの人は、返却される作文がない場合もあります。また、返却された作文の中に清書するようなものがない場合もあります。そのときは、清書用紙に直接自由な題名で作文を書いて送ってください。

 清書の仕方は、課題集の中の「学習の手引」に書いてあります。名前を載せてほしくない人は、表には名前を書かずに裏に書いてください。また、清書用紙の空いているところには、絵などを書いて楽しい清書にしてください。

 この清書は、全員の分を11月ごろに発行する「広場」に掲載し、インターネットに掲載し、そのあと新聞社に送ります。(新聞社に送るのは希望した人のみ)

  次回11.1週は作文の中間テストです。(予告)

 11.1週は作文の中間テストです。項目表の●の項目ができるように書いていきましょう。高校生以上の人は75分以内で書けるようにしておきましょう。

  小3・4・5・6年生 11.1週 私の好きな(苦手な)食べ物

 5・6年生の人は、調べたデータを入れて書いていきましょう。データ実例は、数字を意識的に書く練習です。どうしてもデータ実例が見つからないときは、お父さんやお母さんに取材した話を書いていきましょう。

 食べ物のデータ実例は、そのまま、「11.外食で食べたいもの 1位 寿司 13.5%」などが使えそうです。

 ことわざは、「88、蓼食う虫も好き好き」「114、花よりだんご」「140、良薬は口に苦し」など、たくさんありますね。

  中学生・高校生・社会人 11.1週 持ってきてはいけないもの

 小学校ではクラスによって「漫画を持って来てはいけない」などの規則があったでしょう。遠足に「ゲームボーイを持って来てはいけない」などもあったかもしれません。中学や高校では、「ポケベルやPHSを持って来てはいけない」というところがあるでしょう。最近では「ナイフを持って来てはいけない」が加わったところもありそうです。米国では「学校に銃を持って来てはいけない」というところがあります(すごいね)。昔の学校では、「学校にカエルやヘビを持ってきてはいけない」などの規則があったかもしれません。

 高校生のオートバイ乗車に関して「3ない運動」というものがあります。「乗らない、買わない、免許をとらない」というものです。持つことによって使い方がコントロールできるようになるという考えもありますし、どうせコントロールできない人がいるのだから最初から持たないようにするべきだという考えもあります。

 中学生や高校生の中には「パソコンを買ってインターネットにつなげてほしい」とお母さんやお父さんに頼むと、「だめ。そんなの買ったらこれまで以上に遊んで、勉強する時間がなくなっちゃうから」などと言われた人もいるでしょう。

 「持つ」に似たもので「着る」「格好をする」などもあります。学校に「私服で来てはいけない」「下駄で来てはいけない」「茶髪で来てはいけない」などの規則があるところもあるかもしれません。個人の自由と集団の制約というところでも書けそうです。

 データ実例は、「16、収入増よりも時短」を選ぶ人が多いなどという例から、社会全体が自由を大事にする方向に向かっている、などとつなげることもできそうです。「12、企業の宣伝費」から現代が所有欲を喚起される時代だと書いてもいいでしょう。「25、年間ゴミ排出量」から不用なものが多いと書くこともできます。

  10月29・30・31日は休み(再掲)

 10月29・30・31日は、お休みです。先生からの電話はありません。教室もありません。宿題もありませんから、この日はゆっくり本を読んだり外で遊んだりしてください。

  ミスプリント訂正

 長文集「な」3の上の段2行目「村人はのことを言う前に」→「村人はのことを言う前に」

  胃袋を丈夫にする

 子持自然恵農場(こもちしぜんめぐみのうじょう)という養鶏場では、鶏が本来の生命力を発揮して健康な卵を産めるように、生まれたての雛に三日間、粒のままの玄米を食べさせ内臓を強くするそうです。1985年つくば科学博で有名になった、一本のトマトに1万3千個もの実を実らせるハイポニカ農法でも、苗の初期の時期に低肥料で根の吸収力を高めておくという工夫をしていました。

 寒いときに風邪を引かないようにと厚着をすれば、皮膚は弱くなります。やわらかいものばかり食べていれば、顎や歯は弱くなります。宇宙飛行士は無重力の状態で暮らしていると、体全体の筋肉が弱くなり骨からもカルシウムが溶け出していくそうです。

 同じことが読書にも言えます。自然に任せていると、子供は漫画のようなやわらかい本ばかり読みつづけます。はじめは易しいものから慣れてきたら次第に難しいものへ、とは多くの人が思うことですが、難しい本物に最初から接してしまう方が、易しいものから難しいものへと段階的に進むよりも楽であることが多いのです。

 大学生の読書でも同じです。入門書のような本を何冊読んでもクイズ番組のような知識しか身につきませんが、原典を最初に読んでしまえば、必ず自分の中に生きた思考として残るものがあります。胃袋を丈夫にできるのは若い時期です。20代までに難しい本を読まなければ一生そういう本は読めません。大学生のみなさんは、学生時代のうちにぜひ入門書ではなく原典を先に読むようにしていってください。

  光る表現コーナー98年10月12日〜98年10月19日

宮崎さん(あこい/小1)の作文より(かつみ先生/月日1010)

 おかあさんのきらいなところは、おこるところです。そうしたらいやなきもちがします。 評;ほんとうにかなしい、いやなきもちがするよね。しょうじきなきもちがかけていますね。

ぷゆゆさん(あたひ/小1)の作文より(かつみ先生/月日1010)

 しどぐみが18てんで、あかぐみが20てんで、あかぐみがかちました。

ぷゆゆさん(あたひ/小1)の作文より(かつみ先生/月日1016)

 せんせいにも、いつかきかせてあげるから、たのしみにしていてください。じょうずだから、まっててね。 評;ことばのもりのせんせいたちは、みんなゆいこちゃんのピアノをたのしみにまっているからね。

飯田さん(しい/小1)の作文より(まや先生/月日1016)

 よこづなが、でてきました。きんきらきんのエプロンをしていました。 [評]なるほど、化粧回しのことですね。

ニルスさん(あそな/小2)の作文より(スズラン先生/月日1010)

 「ドミノでおしろを作ったこと」五個目のドミノがおっこちたあと、下のところがこわれました。こわれたときは、まるで、大きなドアがあいたようでした。評:こわれていくようすが良くわかりましたよ。

ペンギンさん(しろ/小2)の作文より(かつみ先生/月日1015)

 十五分間あてられなかった。十八人の中の一人になった。 評;ぐたいてきなすうじでひょうげんしているので、どれくらいがんばったかわかるね。

佐藤さん(られ/小2)の作文より(あかね先生/月日1013)

 とても長いミミズがいたので、びっくりして(ひろった)ドングリをぜんぶおとしてしまいました。「あっ。」でも、楽しかったからいいや、と思ったけれど、ほんとはほしかったです。(評)「あっ。」という短い会話の中に、すべてが表現されていますね。(^^;

三須さん(ああて/小3)の作文より(かつみ先生/月日1014)

 (しいのみをひろって、おともだちが)「フライパンでやいてたべよう。」といいました。わたしはびっくりしました。それからあそんで、うちでおかあさんに「フライパンでやいてたべたいの。」といいました。おかあさんが、「えーー。」といいました。 評;本当に食べられるの? という疑問いっぱいのきもちがよくあらわれていましたよ。

プリンさん(あえは/小3)の作文より(スズラン先生/月日1010)

 (土星をみたとき)「うわっ、すごい。なんか、わっかがついてるよ!」と言うと、お母さんが、「すごいね。」と言いました。土星は、木星より小さくて、少しあっかぽいです。評:土星を見たときの気持ちがでていますね。

パフィーさん(あおけ/小3)の作文より(ゆり先生/月日1003)

 (いとこのけっこん式に)私も、白いドレスをきていきました。少し、てれくさいきもちでした。評:きれいな白いドレス。うれしいけど、ちょっとはずかしいきもちがよく分かりますよ。

尾島さん(あおは/小3)の作文より(もとばと先生/月日1016)

 あのススキなんだかつったっている人間みたいだと思った。評:ススキは風が吹かないと、うなだれている人のように見えますね。

ゆりさん(あおへ/小3)の作文より(かつみ先生/月日1015)

 お母さんに「ちゃんとかたづけなさい。」と言われてかたづけないと、2回目のときは、言い方がこわくなるので、かたづけたくなくなります。 評;ゆりちゃんのきもちがすなおにひょうげんできたね。

チョチコンさん(あさお/小3)の作文より(ゆり先生/月日1003)

 (運動会のダンスで)ほかの組がくるのをだるいのに手を上に上げてたたいて、まっていました。評:ダンスがはずかしくイヤだなあと思う気持ちが、「だるいのに」に表れていておもしろいですね。

ミニリュウさん(あさつ/小3)の作文より(ひまわり先生/月日1013)

 ドングリをもってかえることにしました。(略)黒のサインペンでかおをかいてあげました。(略)「ニコニコドングリニンゲン」と名前をつけました。評:どんぐりを見つけて、うれしかった気持ちが伝わってくるね

九反さん(あたや/小3)の作文より(あかね先生/月日1015)

 「もしぼくだったらバイオリンをだれかにあげてほかのことをします。」「アルバートは、なんでせっかくヤコブおじさんにすうがくのべんきょうをおしえてもらったのに、どうしてバイオリンをやりたくなったのかと思いました。」(評)素朴(そぼく)で正直(しょうじき)な感想が、個性的です。

カイリューさん(せほ/小3)の作文より(もとばと先生/月日1017)

(横浜球場での横浜対ヤクルト戦観戦中に)ファウルボールが来て、ちょうどぼくのところに来ました。ぼくはしっかりキャッチしました。まるでぼくはヤクルトの、ライトの人でとったようなかんじでした。評:ファウルボールがとれたなんてすごい!!!