http://www.mori7.com/ 1999年4月3週号 通算第614号 shine@japan.email.ne.jp

言葉の森新聞

文責 中根克明(森川林)

  4.3週のヒント

 小学1、2年生 自由な題名

 小学3、4年生 たびをする草や木のみ(感想文)

 タンポポのわた毛が飛ぶ季節は、まだちょっと先ですね。自分では動けない植物の種が、人にくっついたり、鳥に食べられたり、風の力を借りたりして旅行するようすを思い浮かべて、似た話を考えてみましょう。

 小学5、6年生 私は小さい頃(感想文)

 要約

(1)くずかごは重んじられていない。(2)私たちは、暮らしというものを「手に入れること」を中心に考えている。(3)しかし、暮らしの姿勢を作るのは「何を手に入れないか」ということだ。(4)大きなくずかごを置けば、生活の姿勢が変わってくる。

 似た例

 ぐっと身近に、「ぼくの机の中もガラクタでいっぱいだ」「もう読まないけど捨てるにはもったいない漫画の山がある」などと考えてみましょう。「何を持っているか」ということより「何を持たないか」ということがその人の生き方を表しているような気がしますね。

 ことわざと感想

 「71、過ぎたるは及ばざるがごとし」「136、山高きがゆえに貴からず」などが使えそうです。

 感想

 何をどれだけ持っているかということよりもその中身が問題。本当に大切なものだけを大事にして、余分なものはどんどん捨てていくシンプルな生活が必要なのかもしれませんね。

 中学生 いつから世の中が(感想文)

 要約

(1)矛盾にはよいものと悪いものがある。(2)互いに相殺しあう矛盾は悪い矛盾である。(3)しかし論理的な一貫性がありすぎると自家撞着におちいる。(4)芸術は、平面論理を嫌う。

 意見 ありきたりの表現がよくないというところで。

 名言 「54、何事もしないものだけが……」「58、人間は求めているかぎり……」など。

 高校生・大学生・社会人 何はともあれ(感想文)

 上の段右から10行目「企秦の文化戦略にとって」は「企業の文化戦略にとって」の誤りです。

 15秒のコマーシャル音楽と全体がひとつの大きな作品となっているクラッシック音楽の違いを文化の問題として考えてみましょう。

  4.4週は清書です

 4.4週は清書になります。教室に来る人は、4月からの作文をわすれずに持ってきましょう。

 これまでに返却された作文がまだ少ない人や、清書するのに適当な作文がない人は、清書用紙に直接作文を書いていきますから、書くことを準備しておいてください。

  アンケート葉書から

 3月末にアンケート葉書を出しましたが、多くの方からお返事をいただきました。ありがとうございました。順にご紹介していきます。

ご意見:たいへんていねいに御指導いただき喜んでおります。

回答:ありがとうございます。これからも、よりよい指導ができるように工夫していきたいと思っています。

ご意見:自習用紙の出し方がよく分かりません。

回答:自習用紙は、自習をしたところに○をつけて、作文と一緒にファクスで送るか郵便で送ってください。勉強の仕方でわかりにくいところは、教室にお電話してお聞きください。

ご意見:いつもお世話になっております。国語の問題を解いていて、要約をしたり文章で書いたりとなるととたんにできなかったり、学校で作文の指導がなかったり……で始めた「言葉の森」でした。口やかましい方なので、とにかく口を挟まない、文句を言わない、読まないことを心がけ、そのために、あんなに書けるようになっていたことに気づく(親バカ)のが遅れてしまいました。本当にありがとうございます。長く続けてもらえたらと願っています。

回答:作文には、その日によってでき不出来があります。よく書けたときに、たくさんほめてあげることは大切ですが、うまく書けないときに注意することはよくないようです。うまく書けないときは子供自身も自信を失っています。そういうときこそ、子供の気のつかないようないいところを見つけてあげるといいようです。

 作文に限らず勉強全体に共通することですが、いいところをほめれば、子供の力はどんどん上達します。長文の音読でも、小学校低中学年の場合は、つっかえつっかえ読むことが多いと思いますが、どんなときでも、「だんだん上手に読めるようになったね」と言うと、本当に上手に読めるようになってきます。

 これからもたくさんほめてあげてください。

ご意見:定期的に本が2冊送られることにより、これまでとは違ったものを読むようになり、読書の楽しさが広がってきたようです。とても感謝しております。

回答:図書の貸出については、すでにお持ちの本と重複するなどの問題もあるので、貸出の仕方をもっと改善していきたいと思います。また、現在の図書リストはかなり前に作られたものなので、最近の良書が載っていません。生徒のみなさんがもっと喜べるような貸出をしていきたいと思っています。

ご意見:フォルダにあるコマドリの川とかA1級とか何なのだろうと、進級・賞状のシステムもよくわかりません。毎回のレッスンはできますが、わからないことがあるのですが。

回答:学習の手引の説明が不充分でしたので、今後もっとくわしくしていきます。「コマドリの川」などというのは、学年とクラス名です。言葉の森では、毎月の清書が全員掲載されるように6人ずつのクラスを学年別に作っています。その言葉の森のクラス名を2年5組などとすると学校でのクラスと混同してしまう人が多いので、「コマドリの川」などという名前にしてあります。

 学年名は、小1=山、小2=川、小3=林、小4=森、小5=泉、小6=村、中1=池、中2=谷、中3=滝、高1=道、高2=峰、高3=丘、社=空となっています。

 クラス名は、1組=アジサイ、2組=イチゴ、3組=ウグイス、4組=エンジュ、以下同じように、オナガ、カモメ、キジバト、クジャク、ケヤキ、コマドリ、サクラ、シラカバ、スズメ、センダン、ソラマメ、タンポポ、チドリ、18組=ツバメ……となっています。

  日進月歩のコンピュータの世界

 コンピュータとインターネットの世界では、昨日まで不可能だったことが今日から突然可能になるというような技術革新が急速に進んでいます。こういう日進月歩の分野では、トップ自らコンピュータを使いこなせるということが必要になってきます。技術の成熟した分野であれば、その道の専門家にまかせておけばすみますが、今まさに急流にさしかかっているという状況では、船頭が自ら舵を切らなければなりません。知識や技術では専門家に劣っていても、気合いで舵を切るということです。

 ソニーの出井社長も大賀会長も、個人のホームページを開いています。本業の仕事が忙しい中でなぜわざわざ自分のホームページを作っているのかというと、インターネットという先端技術の概観を自分の目で見ておかなければ大きな判断ができないという意識があるからだと思います。

 明治維新のころは、オランダ語や英語がキーとなる技術(キーテクノロジー)でした。当時、志のある人はだれでも生涯のかなりの時間を割いて英語の勉強をしました。

 勝海舟は英語の辞書を二回も書き写しました。一回目は売るために、もう一回は自分の控を作るためにです。冬の夜中に火の気のない家で隣に寝ている母親の寝息を聞きながら黙々と辞書を書き写していたというエピソードが「氷川清和」という自伝に載っています。

 現代では、コンピュータとインターネットが、明治時代の英語に匹敵するキー・テクノロジーになっています。

 しかし、こういう技術革新の激しい分野では、全体を見通せる人は多くありません。コンピュータの学校に行ったり、大学でコンピュータに関連する学部を選択すれば、コンピュータやインターネットのことがわかるように考えている人は多いと思いますが、そういうことはありません。やっている勉強はどれもタコツボ的なもので、ある一つの分野をくわしく知っている人が、隣接する他の分野をほとんど知らないということはよくあります。

 だから、逆に若い人には大きなチャンスが待ちうけているとも言えます。まだプロがほとんどいない西部の荒野で、自分が思うようにデザインできる世界が目の前に開けているのです。

 コンピュータやインターネットが、川上の技術革新として発展していた時期には、そこに参加できる人は限られていました。参加するには、それなりの技術や知識や設備が必要だったからです。

 しかし、コンピュータとインターネットの川上での技術革新は、次第に終わりつつあります。既に、IBMは、コンピュータの製造そのものから撤退する動きを見せています。今、コンピュータの製造は、いくつかの部品を組み合わせれば個人でもできるようになっています。技術革新は現在、川上から川下に移行しつつあるのです。

 川下での技術革新とは、個人の生活や仕事に密着した分野で、コンピュータやインターネットの利用が始まるということです。若い人たちが活躍する場は、ますます広がっていきそうです。

 

  光る表現コーナー 1999年4月3週号

セシルさん(あたと/小2)の作文より(とこのん先生/4.1週)

 イヌイットのつくった家は、まるで丸いバニラアイスのようなかたちなんじゃないかな。とぼくは思います。その家を大きいバニラアイスとまちがえて食べてしまいそうなかんじです。 評:すばらしい想像力ですね。イグルー(イヌイットの家)をなにと似ていると思うかは人それぞれ。個性が感じられます。

高光さん(あつわ/小2)の作文より(とこのん先生/3.3週)

 (おままごとの)おかあさんのやくは、すごくたいへんだなと思いました。ポポがたいへんだなと思ったことは、あかちゃんのせわをするのと、しょっきとかをかたづけることです。 評:おかあさんて、忙しい!おかあさんのお仕事って、たくさんあるよね。

山田さん(ふれ/小2)の作文より(ゆり先生/4.1週)

 ログハースから出てうちにかえろうとおもっていたとき、のぶひこくんがとびこんできて、「ボールがないよ。」といいました。評:「とびこんできて」ということばが、のぶひこくんのあわてたようすがよくわかっていいね。

友葵さん(あしも/小3)の作文より(スズラン先生/4.1週)

 「ナイスボール、すごいよ。塩崎さん。この調子でガンバレ!」と言われたら、「よし!この調子でガンバルぞ!」と、やる気が出てきます。評:先生にほめてもらったときの気持ちが出ていますね。がんばってね!

しょうたさん(あたの/小3)の作文より(もとばと先生/4.1週)

 今週の土曜日の夜に横浜ベイスターズたいジャイアンツの試合があるのでたのしみです。お母さんが、「雨がふらないといいね。」と言ったのでぼくはしんぱいになっててるてるぼうずをつくろうと思いました。評:横浜球場は屋根がない球場なので雨が強くふると中止になってしまいますね。てるてるぼうずのちからではれるといいですね。

ペンギンさん(しろ/小3)の作文より(かつみ先生/4.1週)

 とり方は、したから囲いこむようにしてとります。   評:そうか、囲いこむようにしてとればいいんだね。先生も子どもと試してみようっと。

秋間さん(つて/小3)の作文より(とも先生/4.1週)

 わたしは(あつしくんは、つらいのにがんばってきたんだな)と思います。(たぶんみんなの心のなかでもこう思っているかな)と思います。…評:思ったことが長くくわしく書けていていいね。「たぶん」を使って、みんなの気持ちをそうぞうして書いたのもとてもよく書けているね。

キティさん(とあ/小3)の作文より(みち先生/4.1週)

 わたしはあやとびとうしろとびが大すきです。(中略)うしろとびはうしろからとんでこわかったりするので、「まだひもがこないかな」といったりします。でもいちばんすきなのはあやとびです。すこしはとべるけどうんがいいときはたくさんとべます。わたしはだからうんがいいといいな。うんがいいといいな。とおもいながらとびます。評:心の中をすなおにひょうげんできましたね。

弘将さん(やあ/小3)の作文より(もとばと先生/4.1週)

 ぼくはそのおなじクラスのともだちと、「せんせいやさしいといいね。」といっしょにいっていました。そのときはしんぞうがどきどきしていました。評:クラスがえのときのきたいとふあんがとてもじょうずにかけましたね。

パフィーさん(あおけ/小4)の作文より(ゆり先生/3.3週)

 上から見ると火口はとてもとっても大きくて火星のようにごつごつして、まわりはようがんでつつまれているような感じでした。評:火山の火口を見るなんて、いい経験をしたんだね。見たままの様子をとても分かりやすく書けているよ。

吉田さん(あこて/小4)の作文より(みち先生/4.1週)

 (妹の入学式)妹がおもだちのお母さんたちに、「おめでとう」と、いわれるのが、今日はすこしうらやましかったです。わたしの入学式のことは、もうとっくのむかしにわすれてしまいました。評:入学式の主役は妹さんでぴかぴかの一年生ですね。四年まえのぴかぴかのさおりちゃんの今は、それいじょうに良いけいけんをしているのでしょう。

 

 

寛史さん(あなに/小4)の作文より(もとばと先生/4.1週)

 (屋久島でのやまのぼりの感想で)自然は人をたすけようとしているのに、なんで、自然をうらぎってこわしちゃうんだろう。人は自然の気持ちをしらないといけないね。評:自然は無償(みかえりをもとめないこと)で人間にいろいろなものを与えてくれているのに、人間のしていることは少し度が過ぎますね。

誓子さん(あいい/小5)の作文より(かつみ先生/4.1週)

 私がサッカーを好きになったのは、4年生の2学期の時だった。   評:具体的な数字がでていること、なんでもないように思うかもしれないけれど、実はとても大事な事なんだね。より興味が沸くし、より作文が身近に感じられるんだね。自分の4年生の2学期はどうだったか、イロイロな事が頭の中でかけめぐること。読む人があれこれ考える事は、とても楽しい事。そのきっかけを作ってくれるこのような一文は貴重なんだね。良く書けているよ。

信長さん(あえほ/小5)の作文より(かつみ先生/4.1週)

 僕の特徴は絶対確実に打つ打法。その名も、百率打法。しかも打ったら長打しかない。       評:ぜひぜひ見てみたいなあ。その百率打法。こっそり練習しているところ、見に行っちゃおうかなぁ??

山本さん(あきき/小5)の作文より(スズラン先生/4.1週)

 なわとびは昔からずっと伝えられてきた遊びで、みんなが親しみやすいものだ。なわとびのなわに親しめば、あんなに細いなわだけどとべるようになるだろう。なわとびのなわだって友達だ。評:なわとびの良さがとても強く伝わってきました。

ひろりんさん(あしゆ/小5)の作文より(ふじのみや先生/4.1週)

 「位置についてっ よーい・・どん!」 いっせいにスタートした。走る走る走るっ!ただそれだけだ。 評:緊張が最高に高まった状態で、必死に走る様子が短い言葉の中によく表れています。短距離走の速い足の動きが目に見えるようです。

ミッキーさん(けく/小5)の作文より(かつみ先生/4.1週)

 私は友達に言われるほど、プールが得意なのかなと思いました。   評:友達にほめられたり、すごいよねって言われたりすると、気持ちがいいよね。

柳沢さん(なお/小5)の作文より(みち先生/4.1週)

 てつぼうを回ると、そこは、まるで雲のきれいな湖だからです。それは、青空です。評:素直に感げきしたのですね。どこの湖をおもいだしたのでしょうか。

古尾谷さん(なみ/小5)の作文より(とこのん先生/4.1週)

 (霜柱をふむと)「さっくさっくさっく」と音がするのだ。とてもおもしろい。まるで、クッキーを包丁できったような音、かんしょくがする。 評:分かる分かる!上手い表現ですね。その音が聞こえてきそうです。

南里さん(ふと/小5)の作文より(かつみ先生/4.1週)

 何でかと言うと踏み切り版の音が好きだからです。    評:飛び箱をとぶときにパーンという、音がいいんだね。先生は、苦手なので、パーンという音を聞くとドキッとします。

茉有さん(ああの/小6)の作文より(かつみ先生/4.1週)

 買ってもらった一輪車を見て、ころんだり、ケガをしたらこわいなあ、ということより、早く上手になれたらいいなあ、と思いました。   評:度胸が違うんだね。いつも前向きな茉有ちゃん。とってもすてきだね。

小西さん(あおに/小6)の作文より(ひまわり先生/4.1週)

 体操の友達はみんなきたえられた猿のようだ。(評)身軽に技をこなしている様子が想像されますね。

里江さん(あすき/小6)の作文より(まや先生/4.1週)

 「どうして急にうまくなったんだ?」 うたがいとうれしさの気持ちでいっぱいだった。それからの事。バトミントンが大好きになった。 (評:急にうまくなって、びっくりしながらも喜んでいる気持ちが、とてもよくわかります。短い言葉でかんけつに書いているところも、まるでバトミントンのはねがはねるリズムのようで、いいですね。)

はみちゃんさん(あすよ/小6)の作文より(かつみ先生/4.1週)

 得意なスポーツの無い私は、新しい事に挑戦し、失敗したらまた次へと繰り返していくのだ。   評:若さを感じるよね。失敗してもくじけずに、自分にぴったりの世界を見つける為、自分の底力を試すため、自分の可能性を確かめる為にチャレンジする…すてきなことだね。

納本さん(つな/小6)の作文より(ひまわり先生/4.1週)

 ぼくとしては、勉強とスポーツの天びんをつりあわせるのが良いと思う。(評)天びんという言葉がふさわしいですね。

清水さん(てあ/小6)の作文より(スズラン先生/4.1週)

 スポーツとは、人間にとって体をきたえるだけではなく、精神もきたえてくれるものだなあと思った。評:水泳をしているうちに、学んだことがたくさんあったようですね。同感できる意見です。

パリパリさん(にみ/中1)の作文より(スズラン先生/4.1週)

 せっかくある長所も、短所が足をひっぱってしまい、人間的にマイナスになってしまうかもしれないのだ。・・中略・・だから私は、まず、短所を無くさないことには、長所が輝かないと思う。評:自分の短所を知り、それをなくす努力が大切ということですね。

アッポさん(うえ/中3)の作文より(スズラン先生/4.1週)

 「短所をなくす一番よい方法は、今ある長所を伸ばすことである」という言葉があるように、短所はなくなることはないが、長所を伸ばすことによって、短所を目立たなくすることは可能である。評:自分の長所をより大きく育てていくことが、プラス思考につながるようですね。

太公望さん(うの/中3)の作文より(スズラン先生/4.1週)

 短所を直すには、結構努力をしなければならない。まず、自分についてよく考えることが大切である。評:自分の長所、短所を自覚するのはなかなかできないことですが、自分自身を知るということが大切なようですね

 

 

 

 

 

 

  ホームページより 1999年4月3週号

 言葉の森のホームページには、インターネット経由で送信された生徒の作品が毎日更新されて載っています。今回は、その中のいくつかをご紹介します。でも、これらを見て自分の子供との比較はしないでね。(^o^)/

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名前:尾崎美佑(小5)

題名:私も小さい頃

 この作者は、川溺れそうになった。その時元のところに無理に戻らず下流に流されるままにして助かった。怪我をして手足がうごかなくなったときに、そのことをふと思い出した。

「神は試練とともに脱出の道も備えている。」という聖書の一節が心に響いた。

 私は三才くらいの頃、この作者と似たような経験をした。自転車に乗っているお姉ちゃんを三輪車でいっしょうけんめい追いかけていた。ちょっとしてから、お母さんがちゃんとうしろから付いてきているかどうか確かめようとうしろを向いた。そのはずみに、ペダルから足が離れてしまった。その道は坂道だったので私は三輪車に乗ったまま後ろ向きで滑って行った。三輪車が斜めに向きを変えた時に、ボジャン!と音がして私はみぞに落ちてしまった。みぞに落ちたしゅんかん、目の前が真っ暗になった。そのまましばらく流されていた。手足をバタつかせて何とか止まろうとしたけど無理だった。トンッ。かぺにあたって、水といっしょにせきとめられた。

 その後、お母さんが私を溝から引き上げてくれた。そのあと家に戻ってシャワーをした。真っ黒だった体が元に戻った。開けられなかった目もやっと開けられるようになった。私はその時は、作者と同じでけがやきずは全然なかった。

 お母さんが、

「赤ちゃんとか小さい子は、ていこうしないから高いところから落ちたりしても、けがはしにくいんだって。でも、本当にドキッとした。何ともなくてよかった。」

と言った。

 私は、

「そうなのかぁ。すごいなぁ。」

と思った。これからも気を付けようと思う。

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名前:飯島 正憲(小6)

題名:うわあ逃げろ

 私は家の近くを流れている渡良瀬川から大切なことを学んだと思う。その川で溺れて一緒に遊んでいた子供達の姿が見えなくなり、自分の身長よりも深い所に流され、もとのあそんでいたところにもどろうと、ひっしに暴れたが力尽き頭に「絶対絶命」の四文字が浮かんだ時、ある事に気が付いた。この川は浅い所もさっき遊んでいた所の他に沢山あるという事に。

「そうだ、元居た場所に戻らなくてもいいんじゃないか。」

わたしは、あさせにつくまで川の流れに身を任せ、何とかピンチを免れた。

 こういう経験は誰でもあると思う。僕にだってある。……………二年前。

 季節は秋、友達と遊んでいたら、「待ちなさい!!ジョン!!!」という声が聞こえた。と思ったらいきなり縄を引きずった犬が襲ってきた。(突進してきた)友達は咄嗟に避けたが、僕はどうして良いか分からない。やむを得なく逃亡した。

 しかし犬は僕を追いかける。追いかける追いかける追いかける「おいつかれるーー」「走ると疲れるーーなーんちゃって…」洒落など言っている場合ではない。犬がもうすぐそこまで来ているのだ。絶体絶命の大ピンチ!!!!

 とその時、ある事に気が付いた。「そうだ!!」犬は動くものを見ると追いかけたくなる傾向がある。だから走る(逃げる)のをやめて木の真似でもすれば……

 思い立ったらすぐ実行。早速やってみる事に。《キキー》急ブレーキをして止まってみた。(流石に木の真似は怪しまれそうなのでやらない)するとどうだろう犬のほうもぴたっと止まり、飼い主のほうへ走っていった。

 たすかったーーーーこうして僕は何とかピンチを免れた。

 神様はいつ誰に試練を御与えになるか分からない。(冒頭に書いたのが試練)しかし!!!!試練には必ず脱出する手段はあるしれんが。

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名前:Teru(中1)

題名: 伸ばすという事

 「長所」と「短所」。私は、人の長所などをよく見るが、あまり自分の長所を見ない。だから私は、母に、

「あのひとってああなんだよ。」

と言うと、

「あんた、人のことをよく言うけど自分はどうなの?」

と言い返される。私は、ずっと答えなかったがこの機会に考えてみたいと思う。

 まず「短所」。私が思うのは最後までがんばらず、すぐあきらめる事。ピアノの発表会の練習をしてる時、

「もういいよ。どうせヘタクソだから。」

と弱音を吐く。そしたら母は、怒り、

「でもせいっぱいがんばらなきゃいけないでしょ!?」

と言われる。ピアノだけではなく、図工、算数、体育などもそうだ。他にも短所はあるがこれ一番の短所だと思う。

 次は「長所」。いつの日か、学校で『自分の長所と短所を見つめよう!』という授業をやった。その時長所は書けなかった。というより分からなかった。そして家に帰って母に、

「私の長所って何だろう…。」

と聞いてみた。

「うーん、そうね。…」

と母はだまってしまった。

「そんなに悩むほどないの!?」

と私は、わざと悲しそうに言ってみた。

「いや、そうじゃないんだけど…。そういうのは自分で考えてみて。」

と母は、答えた。とその時、この前学校で先生に、

「田中さんは朗読とか上手いわね。アナウンサーに向いてるわよ。中学でもそれを活かしてね!」

と言われた事がある。

 「長所」については、この長所を中学でも活かし、もっと伸ばしていきたいと思う。「短所」は、ずっと短所にしないで少しずつ伸ばして行き、いつか長所にしたいと思う。

 この作文は、自分を見つめる良い機会だったと思う。

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