http://www.mori7.com/ 1999年5月2週号 通算第616号 mori7@mori7.com

言葉の森新聞

文責 中根克明(森川林)

  小4・小6年生の一部に新短文集

 小学4年生と6年生の人の一部に、以前と同じ短文集が行っていました。これらの人には、新しい短文集を別にお送りします。5月2週からは新しい短文集で勉強をしていってください。

  ホームページの引越しが完了しました

 言葉の森のホームページが、これまでのhttp://www.mmjp.or.jp/shine/から、http://www.mori7.com/に引越ししました。連休中に引越しの作業をしましたが、ファイルを移すだけでなく新しいサーバーに合わせてプログラムを変えなければならないファイルが多数あったのでかなり時間がかかりました。

 わからないことが出てくると近所の書店に関連する本を買いに行ったり、関係する情報のあるホームページを検索したりと、約一週間、朝から晩まで引越しの作業をしていました。幸い、いろいろな偶然に助けられて(何日も考えてもわからなかったことのヒントがたまたま立ち読みした本に出ていたりなど)どうにか引越しが完了しました。まだ一部にリンクのつながっていないところがありますが、早急にリンクをつけていく予定です。

  短文の暗唱は余裕をもって

 自習で「短文の暗唱」がありますが、なれていないうちは、この暗唱にとても時間がかかります。何時間も同じ短文を読んでいるのに暗唱できないとなると、親も子供も嫌になってくると思います。

 しかし、これは、まだ文章を読んで暗唱するという脳の回路がうまく働いていないために時間がかかっているだけのことです。

 勉強でもスポーツでも、新しいことをマスターしようとするときは、一日できるようになろうと思わずに、何週間かかけてできるようになればいいと余裕をもって取り組んでいくことが大事です。

  5.2週のヒント

 小学1、2年生 自由な題名

 小学3、4年生 野山の散歩

 5月の晴れている日は、暑くもなく寒くもなく気分も自然に明るくなりますね。野山の散歩に出かけて、そのことを作文に書いてみましょう。

 小学5,6年生 さて人間を科学的に(感想文)

要約 (1)機械の科学は進んだが、人間の科学はなかなか進んでいない。(2)機械と違って、生きている。(3)人間は、機械と違って、進歩する。

似た例 人間と機械の違いを想像して考えてみましょう。自動販売機で、「いらっしゃいませ」などとしゃべる機械がありますが、そのあいさつが人間のあいさつと根本的に違うところはどこか、などと考えてみるとヒントになるでしょう。

感想とことわざ 「人間は、機械とは違って……である」というようなかたちで大きく考えてみましょう。人間の持つよい面とは、ここでは、「進歩すること」「努力できること」などかな。ことわざと名言は「111、人間は一本の葦にすぎない」「89、玉磨かざれば……」「94、使っている鍬は光る」など。

 中学生 生物界の中で(感想文)

要約 (1)動物は限られた環境で適応した体を持っている。(2)人間は、学習によって力を身につける。(3)人間の学習は、また社会的な学習でもある。

意見 意見は、学習の大切さということになるかな。反対理解は、勉強のし過ぎの弊害などを考えていくといいと思います。

ことわざと名言 名言は、「28、辞書のような……」「45、短所をなくす……」などが使えそう。

 高大社 一つの集団は(感想文)

 キリスト教にユダが現れず、キリストが長生きして晩年は孫たちと幸せに暮らしていたという展開になったら、キリスト教の性格はもっと違ったものになっていたかもしれません。

 あらゆる組織は裏切り者と犠牲者を必要とするというのは、国内がピンチになると他国との戦争を始める国の例などで考えられそう。

 名言は、「27、自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのであてはならない」などかな。

  5.3週のヒント(5.3週は作文のテストです)

 小学1、2年生 自由な題名

 小学3、4年生 牛のお通りで電車がとまる(感想文)

 国によってルールがちがうという例をお父さんやお母さんから聞いてみると書きやすいと思います。あいさつの仕方や食事の仕方など、ある国では行儀のいいことがほかの国では行儀が悪いというような例は数多くあるようです。

 小学5,6年生 モグラは食虫類に属し(感想文)

要約 (1)モグラは大量にミミズを食べる。(1)その生活に合わせて前足がシャベルのように進化した。(2)人間の手は、道具を作り出すことによって、高い文化を創造した。(4)意図的に作られた道具を持つことが人間と動物との大きな違いである。

似た例 人間の作った道具と動物の本来持っている体の特徴を比較してみましょう。たとえば、鳥は空を飛びますが、飛べない人間は飛行機を作りました。魚は海に潜りますが、潜れない人間はアクアラングを作りました。いろいろありそうですね。

感想とことわざ 「人間とは、……」と大きく考えてみましょう。または、「道具とは……」と考えてもいいでしょう。ことわざは、逆の意味で「86、多芸は無芸」。モグラの手は役に立つがそれ以外には使えないという意味で「92、長所は短所」など。「132、もちはもち屋」なども使えそうです。

 中学生 話し上手の人が(感想文)

要約(1)話し上手の人は、間(ま)をとるのがうまい(2)すきまもなく力を入れた状態は、かえって効果的でない(3)パリの風景画で一点だけ朱の入った絵が印象に残っている。

意見 緩急のリズムの大切さというところかな。スポーツをしている人は、フェイントとかフェイクとかいう動作を知っているでしょう。猪突猛進ばかりでないところが大事なのですね。

名言 「83、ライオンは一匹の……」と言うが、年中全力を尽くしているわけではない。「26、時間を作る第一の方法は……」など。

 高大社 知人に「釣り」を(感想文)

 「流れる時間」と「積み重ねる時間」がキーワード。「流れる時間」というのは、過去から原因をひきずり未来に向かって目的や結果をひきずる時間のことですが、そういう時間と一緒に流れているだけでは、自分を回復する時間というものがなくなってしまいます。時間だけでなく社会との関連でも同じようなことが言えます。いつも社会とのつながりを意識して生きていると、たまには孤独に休息したいと思うようになります。過去とも未来とも社会とも切り離されている時間というものが、人間らしく生きるためには必要なようです。名言は「61、人が旅行するのは、到着するためでなく旅行するためである」などが使えそうです。

  ミス訂正

 小1・2年生 2ページ目の長文「さかなのめだまがひっこし

上の段 左から1行目 めひらめひらめ

 小1・2年生 短文集 1ページ目 B

 しおのみちひは、潮の満ち干のことでミスプリントではありません。

 小5・6年生 5.3週の長文「モグラは……」

上の段 左から13行目 捕乳類哺乳類(ほにゅうるい)

下の段 右から 8行目 梶棒棍棒(こんぼう)

 高大社 5.3週の長文「知人に「釣り」を……」

上の段 左から 8行目 情み重なる積み重なる

  アンケート葉書から(その3)

 3月末にアンケート葉書を出しましたが、多くの方からお返事をいただきました。順にご紹介していきます。(紙面の関係で少しずつしか載せられませんがご了承ください)

ご意見:教材の工夫が毎回されているので、すばらしいと思います。

回答:長文集などは、保護者のみなさんの声で、少しずつ読みやすいものになりました(昔は、横書きだったり、一行が長かったり、字がちいさかったりと、いろいろ読みにくい点がありました)。今後も、ご要望を生かしながら、使いやすい教材にしていきたいと思います。

ご意見:長期的な取り組みを考えています。一年間の流れ(課題、到達目標等)がわかるといいと思うのですが……。

回答:数年前は、全体の流れがわかるように一覧表を作っていましたが、手作りの教材をコンピュータ化する際の再編集に時間がかかっていたために、ここ数年は全体の流れなどを発表していませんでした。次学期からは、教材再編も一段落するので、大きな流れがわかるようにしたいと思います。

 

  光る表現コーナー 1999年5月2週号

 セシルさん(あたと/小2)の作文より(とこのん先生/4.2週)

 みんながかえった後にぼくはろうかのかべについた足あとをぞうきんでふきました。そのときふきそうじのおばさんに「かべ、ふいてくれてるの。えらいね。」といわれました。ぼくは一年生にきれいな校しゃをつかってほしいからみがいていただけなのにほめられてとてもうれしかったです。 評:とてもすばらしい心がけで、先生は感動しました! いつまでもその気持ちを大切にして下さいね。

 岩ばにいたら強いなみがザバーンときてあたまからバシャーンと水をかぶってしまいました。  評:カタカナを上手く使って、波のようすを生き生きと描いています。

アミさん(あなほ/小2)の作文より(もとばと先生/4.3週)

 わたしはおしいれのなかはいいなとおもいました。だってだれもみつかたないですきなことができるから、わたしはまるでドラえもんになったきぶんでした。

だいきさん(あのわ/小2)の作文より(ひまわり先生/4.3週)

 〜まるでいんせきのようにボールがはやいのです。(評)とんでくるボールのいきおいを感じるね。ボールをよけられるかなあ。

友葵さん(あしも/小3)の作文より(スズラン先生/4.3週)

 この前、お母さんが、げんかんの前で、「あっ。家に小さなお客様だよ。」と、言うので行ってみたら親指くらいの小さなお花でした。評:植えたはずがない所にお花を発見したおどろきがわかりますね。

しょうたさん(あたの/小3)の作文より(もとばと先生/4.3週)

 たびをする草や木のみのお話にでてくるたまはじきだけににているきのこが公園にあって、おしたらほうしがでてくるまでけむりのようでした。音はシューといった音でした。評:とてもよく観察できていますね。

ひろみさん(あちや/小3)の作文より(とも先生/4.2週)

 (先生になりたての先生がたんにんになったので)だからたんにんになって、とてもうれしかったです。はじめてなら、やさしくしてくれそうだと思いました。・・・(中略)・・・おこった顔は見たことがありません。お母さんのおこった顔と、どっちがこわいかな。・・・評:先生をどう思っているのかよくわかるね。おこった顔のくらべっこは、できればずっとわからないほうがいいね!

裕生さん(あてい/小3)の作文より(ふじのみや先生/4.2週)

 でもあんなこうえんにぼうくうごうがあるなんておもってもいませんでした。評:いつも遊んでいる公園で、意外(いがい)なものを発見したときのおどろいた気持ちを、うまく表現(ひょうげん)できました。

えりさん(あなふ/小3)の作文より(とこのん先生/4.1週)

 (サッカーでパパに勝った後)パパは、ほとんど本気だったと話しますが、本とかな、本とかな、とふしぎに思いますが、 評:先生もお父さんにかけっこやうでずもうで勝った時、同じことを思いました。きっとえりなちゃんがとっても上手だったんだと思うよ! おともだちを作れば、たすけ合うこともできるし、ふやせば二人、三人、四人、五人、六人といっぱいになって百人。うわぁすごーい。これのくりかえしで学校じゅうのみーんなと友だちになれるといいな。 評:あたらしいお友達ができる喜びや期待が、よく伝わってきます。

みさきさん(あにた/小3)の作文より(とも先生/4.2週)

 わたしは、文を書いていて半分しか書けなかったので、先生に見せたらおこられると思ったけれど、おこられなくてうれしかったです。・・・評:こわいんだけど実はとってもやさしい先生。半分まででも、がんばったことをちゃんと見ていてくれているんだよね。

ペンギンさん(しろ/小3)の作文より(かつみ先生/4.3週)

 今では、クラスの中でも強いほうになっていますが、一年のころは三メートルもとばないくらいでした。  評:今では10メートルくらい投げられるんだよね。成長したんだね。

瑞季さん(てく/小3)の作文より(ゆり先生/4.3週)

 お話の中にふしぎにおもったこともありました。それは、草や木のみです。だって、いきてもいないのに、私の家やみんなの家の中をこっそりのぞいて、にわに、めをだすなんて、すごいふしぎ! 評:ほんと。いきていて「おじゃましま〜す」と入ってくるみたいだね。

プリンさん(あえは/小4)の作文より(ふじのみや先生/4.2週)

 草野先生は、動物にたとえると「ナマケモノ」〜 評:なかなかするどい観察力ですね。でも草野先生に知られたら、宿題をふやされてしまうかも(^_^;)。

キティさん(とあ/小3)の作文より(みち先生/4.2週)

 「ほさか先生は、かなえちゃんのおばちゃんにかみのけをかたぐらいのばしたような先生だよ」とおしえてあげたら「ふーんだいたいわかってきたな」といいました。評:たとえとーーぐらいをつかって、わかりやすくつたえられたね。

ポプリさん(あおえ/小4)の作文より(ひまわり先生/4.3週)

 わたしは、一番やってみたい事があります。それは、ほうせんかの中をうちにしてみたいです。(評)秘密の部屋にできそうだね。

パフィーさん(あおけ/小4)の作文より(ゆり先生/4.1週)

 (ボーリングの)ピンは、「ボテゴチャガチャゴロビテ。」と、お父さんのように、はじけるほどのよいあたりではありませんでした。評:あまりカッコウよくたおせなかった様子をおもしろい音で表せたね。

千陽さん(あすえ/小4)の作文より(はるな先生/4.2週)

 一番気になったところは、血のめぐりがほとんど止まってもよいくらいだから、出たとき、歩くとき、ふらふらになってしまうと思います。・・・・・わたしのお母さんは「わたしも、のんびり、ずーっとねていたいな」、そう言っていました。(講評):冬眠しているいきものの立場(たちば)になって、かんがえているから、吉岡さんはとってもやさしいなーと感心しました。そして、 お母さんの発言が、とてもユーモラスで、共感を覚えて、おもわず、うふふふとわらってしまいました。

寛史さん(あなに/小4)の作文より(もとばと先生/4.3週)

 (たねを)ぼくも1回ぐらいはこんできてやったことがあるよ。(中略)むちゅうであそんで帰ってくるとぼくはたねのはこびやになっていました。「あーあ、ただでたねをはこんじゃったよ。後でせいきゅうしにいこうっと。」評:たねのたっきゅうびんになったのですね。

まなみっちさん(しあ/小4)の作文より(スズラン先生/4.3週)

 私達は、たねがつくのをいやがっているけれど、それも、何かの植物が、あらたな誕生をねがって、たねを作って、人についているのだと思います。評:種が運ばれていく自然の営みはすごいですね。

大典さん(せと/小4)の作文より(もとばと先生/4.2週)

 (今度の先生は)シャレをいつも言っています。たとえば、うんとこしょうんことしょとか、べんきょうは自分のへやでやんないとだめといって台所でやったらしょうゆこぼししょうゆになるよなどなどいっています。評:せんせいのつまらないようでおかしいギャグがさくれつしていますね。

エコチャンさん(せゆ/小4)の作文より(まや先生/4.1週)

 そうしてやってみると、けれなくても、もう一回チャレンジという力がわいてきました。その体育の時間は、すぐ終ってしまったけれど、またやりたいな! と言う感じがきたのでうれしかったです、でも、心の中には、もし私が、サッカーせんしゅならみんなに負けないのに! と思いました。(評:このやる気。初めてのサッカーを、とても楽しんだことがよく分かりますね。)

康平さん(てい/小4)の作文より(スズラン先生/4.3週)

 川に遊びに行ったとき・・略・・やぶに入っただけなのにぬすびとはぎが体にくっついてしまいました。今考えると、遠くへひっこしするために、ぼくにひっついてきたんだなぁと思います。評:長文を読んで新しい発見をしましたね。

博基さん(ふた/小4)の作文より(とこのん先生/4.3週)

 いっしょうけんめいあきらめずにやったらできることが分かりました。  評:あきらめずにがんばったなわとび。そのきもちをわすれずに、いろんなことにチャレンジしてね。

浩太郎さん(らゆ/小4)の作文より(ひまわり先生/4.3週)

 たんぽぽのわたげがひとつになると、パラシュートになる、一番下にあるのが人間で、一番上にある白い毛は、パラシュートの、ほになる。(評)もしたんぽぽのパラシュートに乗ったら、どんなものが見えるだろうね

イフリートさん(らよ/小4)の作文より(ミルクティ先生/4.3週)

 『たびをする草や木のみ』でも風のかたむきでかわるし、もし水におちてしまえばゲームオーバー。風がくるまえに雨がふってしまっても、ゲームオーバー。コンクリートにおちてしまえばまたゲームオーバーになってしまって〜。<評>ゲームオーバーという表現がおもしろいね。無事に土のあるところに、たどりつけるタンポポは幸運なんだね。

誼さん(あてゆ/小5)の作文より(かつみ先生/4.3週)

 きれいだと気持ちもさっぱりするし、ひろくなる。  評:さっぱりする…その通りだね。

信長さん(あえほ/小5)の作文より(かつみ先生/4.3週)

 「物」をすてないけれどすてる。矛盾していてたった少しの文章です。しかし、よく考えると奥が深いのです。   評:なるほどねえ、と思わせる書き出しだね。今回の作文にはこのほかにも、ひかる表現がたくさんあったよ。さすがだね、龍之介君。

バカボンさん(あつう/小5)の作文より(洋子先生/4.3週)

 ぼくは、自分の部屋にくずかごがなかったのでかなしく思った。そしてこの文の最後におおきなくずかごにするといいと書いてあるけれど、ぼくは、まず、くずかごを買おうと思った。そして、くずかごを買うときには、大きいものを買おうと思った。評:自分の部屋にくずかごがなかったので、君は、いちいち二階から下へ持っていって捨てていたそうですね。君の部屋に似合うものを買うといいね。それも大きいのをね! 「大は、小をかねる」と言いますものね。

史弥さん(あてろ/小5)の作文より(スズラン先生/4.2週)

 (初めての野球の試合で)ぼくは、どうしよう、どうしようと思いながら、フライのボールをとろうと思ったが、手のひらではじいてしまった。ぼくはがっかりして、心の中で、ぼくは初めてやったんだから、最初からとらずに、一つ年上の友君にとってもらえば良かったんじゃないかと思った。評:こういう失敗をすると、練習もがんばってするようになるわけですよね。

真以さん(あにも/小5)の作文より(せっぱ先生/4.2週)

 「日本語は小さい頃から、あまりうまくないし、英語も、うまくないので、あの世とこの世をさまよう、ゆうれいとおなじことでした。」評:小さい頃、アメリカに住んでいて、自分がどっちつかずにいる感じが、いるのかいないのか分からない「ゆうれい」でうまく表現できていますね。

ゆみみちゃんさん(あにわ/小5)の作文より(とこのん先生/4.3週)

 (バスケットボールにクラブが決まって)もっともっとせが高くなりたいけれど大変だなぁ。と思いました。四年生の時は家庭科クラブでおかし作りがとても楽しかったけれど、今年はビシバシともう練習だ!!  評:思いがけず決まってしまった「第3希望」のバスケットボール。多少の不安を抱えながらも、がんばろうとする前向きな姿勢に、こちらも応援したくなります。

ミッキーさん(けく/小5)の作文より(かつみ先生/4.3週)

 まるで宝石のように大切にとっておいたら、たぶんそれはいつまでも私の部屋にいるでしょう。  評:まるで…が上手く使えているね。ところで、大事なおもちゃって何かな???

みかんさん(つろ/小5)の作文より(ふじのみや先生/4.3週)

 「くずかごって、くさいし、きたないから、どろんこにはまったブタみたい」 評:あまりさわりたくないな、という気持ちをユニークに表現しましたね。

真沙実さん(なお/小5)の作文より(みち先生/4.2週)

 海で遊んでいるといきなり大きい波が、「ザブン、バシャン」と、すごい音をたてながら私をふきとばしました。わたしは、その時、空中にうかびながら、バック転をしたようにかんじました。評:波とバック転の勢いを重ねあわせ、感じがよくわかります。

ホームズさん(なか/小5)の作文より(みち先生/4.3週)

 思い出の詰まった物を捨てるに捨てられない。(略)くずかごに(くずっと)笑われる。

SAPPHIREさん(ああす/小6)の作文より(ミルクティ先生/4.3週)

 その時に流行した物を買って、はやらなくなったら使わない。これだと、買った意味がないし、ゴミ箱も、それをつきはなして、絶対入れようとはしないだろう。物というのは、みんな役目を持っている。その役目のつとめが終わってから、ゴミ箱というやすらかな場所に入るのだ。<評>役目を終えないうちに捨てられる物の哀しみや、自分勝手な理由で物を捨てる人間に対するゴミ箱の怒りを書き表した印象的な文章。

チーターさん(あしせ/小6)の作文より(みち先生/4.2週)

 言葉の森もしんけんに長文もよんでしんけんにやっている。「捨てる神あれば拾う神あり」「覆水盆に返らず」という。失敗とは、人にとってその失敗が次にいかせる。それは、人間が一つ進歩しているように思える。評:今の自分の心境が現われているようです。進歩したね。

しおりさん(あそと/小6)の作文より(ふじのみや先生/4.2週)

 「ひらめきは、忘れたころにやってくる」 評:「天災」を上手に言いかえたしおりさん流のことわざ。なるほど。そのとおりかも知れません。

 

 

ミニドラさん(あつの/小6)の作文より(ミルクティ先生/4.3週)

 百円くってみろ! ひゃーくえん。<評>思わず、笑っちゃった。(^o^)ここで読み手をリラックスさせた後は、ゴミ問題についてのまじめな意見を展開して、メリハリのある書き方ができたね。

ヘノチャさん(けら/小6)の作文より(みち先生/4.2週)

 まだ小さくて、無じゃきな一年生が、まるで、自分の妹や弟のように思えた。(略)教室に入ったしゅんかん、かわいらしい一年生の顔が目に入った。評:かわいーと思う気持ちがよく書けました。

駿介さん(らる/小6)の作文より(ミルクティ先生/4.3週)

 『くずかご』だけど、一つだけすてられない物があった。それは、一年生の時につかっていた教科書だ。かたづけている時に、お母さんに言われた。「それは、一生の思い出だから、すてちゃだめだよ。」と。ぼくも、一年生の教科書は、一生に一度の物だから、大切にとっておかなくちゃなと思った。<評>自分の思い出がつまっている物は、世界に一つきりしかないものね。

まりりんさん(あなり/中1)の作文より(ふじのみや先生/4.3週)

 私は、決まりを守ろうとする。けど、すぐ他人をうらやましいなあと私はつくづく思う。評:心の中で矛盾する二つの気持ちを素直に見つめています。

GLAYさん(あおむ/中2)の作文より(もとばと先生/4.1週)

 私は「個性」という言葉が好きだ。でもみんなが短所一つなくいいとこばかりの人だったら個性もなにもみんな同じになってしまう。それに自分では短所だと思っていることも、逆に長所になる場合もたくさんある。例えばドラえもんの声の大山のぶ代さんだって・・・評:とてもわかりやすい例で説明できました。

俊哉さん(えり/中2)の作文より(スズラン先生/4.1週)

 短所を減らそうとしているだけでも、長所を伸ばそうとしているだけでもだめで、どちらも意識するということだ。・・中略・・人間には生まれ持った才能がある。その才能を生かすも殺すも、長所と短所の考え方しだいかもしれない。評:自分で伸ばしたいと思う能力にこだわってみるのもいいかもしれませんね。

たこ星人さん(こむ/中2)の作文より(まや先生/4.1週)

 分かりづらいので成績でたとえてみよう。英語の成績が1の人と3の人と5の人がいる。1の人と5の人はまるで話しが通じない。だけど3の人と5の人だとある程度話はできる。だから3の人を通じて5の人と1の人は話ができる、ということだ。(評:なるほど。ユニークで、本当に分かりやすい説明だね。)

ペー吉さん(うき/中3)の作文より(ミルクティ先生/4.2週)

 言葉をのべる上で聞き手の注意をひきつける方法は、多面的な事だという。たとえば、「雨は濡れるから嫌だ」という認識が私達の中にある。ところが、「雨は好きだ。辛いことを流してくれるから」と表現すると、聞き手は「おっ」と思う。最初の「雨は好きだ」の一言で、なぜこいつはあんなものが好きなんだろうと、興味をひかれる。そして、次の一文で、なるほど、そういう考え方もあるかと感心する。<評>レトリックについて書かれた長文の感想です。レトリックの例がうまいですね。

ドリカムさん(うせ/中3)の作文より(ふじのみや先生/4.2週)

 基礎となるものをちゃんと理解すれば、応用となっても、「基礎」という土台があるのだから、それをフルに活用して、組み替えたりみる角度を変えたりして工夫すれば良いと思う。評:違う立場からモノを見るには、やはりまず基礎が大切だ、ということをスポーツによってさとったのですね。

藤巻寿子さん(かえ/高1)の作文より(とも先生/4.2週)

 医者にとって、医学が自分のためのものに変化していくのではないか。お金のため、権威を得るため、自分の欲求を満たすためだけの医学にすり変わっているようにさえ感じられた。その結果、“人間”の治療が“モノ”の治療のように見えてしまうのではないだろうか。…評:脳死移植会見での医者の様子を見ての感想。提供者の家族もこう感じていたとしたら…。鋭い問題提起をしているね。

愛さん(たの/高1)の作文より(とも先生/4.2週)

 「存在するものには、すべてそれなりの理由がある」と言うように、時代が変わっても昔の文化を大切に残す必要があると思う。また、今の文化にも良いところがたくさんあるのだから、次の世代に残るような文化にしていかなければならないと思う。・・・評:名言をじょうずにつかって最後のまとめをしているね。

T.Oさん(いう/高3)の作文より(せっぱ先生/4.2週)

 「その「中間的身体」から生きている臓器を、必要としている患者に移植する事によって脳死身体の「資材」化への道が開け、役に立たない自明の死から「役に立つ」死へと転化する。」評:「脳死移植」と言うものを捉えるのは困難なもの。それを端的に表現しきっている様がうまい。