http://www.mori7.com/ 2000年4月週2号 通算第659号 mori7@mori7.com

言葉の森新聞

文責 中根克明(森川林)

  今週4.2週のヒント

   小1・2年 4.2週 ●自由(じゆう)な題名(だいめい)

 しんねんどがはじまって、新しい先生のこともだんだんわかってきたでしょう。新しいともだちもできたでしょう。学校のことやかぞくのことで作文に書けそうなこと思い出してみましょう。

   小3・4年 4.2週 ●大切なもの、私の先生、さようなら○○

 「大切なもの」という題名は、説明的な題名ですから、すぐに書き終わってしまうかもしれません。その大切なものをはじめて手に入れたときのことなど、過去のできごとを思い出して書いてみましょう。大切なものは、人によってちがいます。自転車とかペットのようなもの以外に、やさしい家族、仲のいい友達なども、大切なものの中に入るかもしれませんね。

   小5年 4.2週 ●私は小さい頃(感)

 要約

(1)川で溺れそうになった。

(2)そのとき元のところに無理に戻らず下流に流されるままにして助かった。

(3)怪我をして手足が動かなくなったときに、そのことをふと思い出した。

(4)「神は試練とともに脱出の道も備えている」という聖書の一節が心に響いた。

 似た例 失敗をしたときに、「あのとき、ああすればよかったのになあ」とくよくよ考えるより、むしろその失敗を受け入れて、今自分にできることにベストを尽くすという考え方が大事。スポーツなどでは、よくそういう場面があるでしょ。失敗しても「ドンマイ、ドンマイ」と言って明るくやり直す方がいい結果になるものね。

 感想 「失敗とは、人間にとって……」と考えてみよう。

 ことわざ 「122、覆水盆に返らず」「72、捨てる神あれば拾う神あり」などが使えそう。

   小6年 4.2週 ●里山を歩いていると(感)

 :美しく維持されている里山は、そこに住む人たちの手間ひまによって支えられています。みなさんも山や海などに遊びに行ったとき、「ゴミはもちかえりましょう」とか「とっていいのは写真だけ、のこしていいのは足あとだけ」などという看板が立てられているのを見たことがあるでしょう。こういう看板が立っているということは、ゴミを山のなかに捨てていったり、きれいな花を根こそぎとっていったりする人がたくさんいるからなのでしょうね。

 野生動物の住まいを分断しない緑のコリドーというのは、人間と自然のこれからの関係を作っていくうえでとても大切な考えです。山の中の道路を走っていると、「タヌキに注意」とか「シカに注意」とか「ライオンに注意」などという標識が出てくることがあるでしょう。タヌキのポン太君が向こうの山のポン子ちゃんに会いにくときに、自動車道路を横切らなくてもすむような配慮を人間がしてあげることが必要なのですね。

 ことわざは、自然を汚さないようにということで「87、立つ鳥あとを濁さず」、自然のものは自然の中で生かしていくことが大切だという意味で「135、やはり野におけれんげ草」などが使えそう。

   中1年 4.2週 ●ふだん私たちは、コインを(感)

 要約

(1)コインは丸いとみなしているが、いろいろな見方ができる。

(2)ものごとはいろいろな視点から見ることが必要だ。

(3)価値の多様化のためにレトリックは役に立つ。

 意見 いろいろな見方の必要性。反対理解は、ひとつの視点でないと行動できない。

 名言 「89、悪いことそのものが……」など。

   中2年 4.2週 ●「ふしぎ」と言えば(感)

 「私」という存在の「ふしぎ」というのがテーマです。ふだんの生活の中で大切に考えているものは、例えば、学校の成績にしてもお年玉の金額にしても、その多くは数量に換算できるものです。つまり、「私」という固有の存在に結びついたものではなく、ほかのだれでもいいだれかにたまたま割り振られた成績であったりお小遣いの額であったりすると言ってもいいでしょう。

 「自分の生涯そのものが世界のなかでほかにはない唯一の物語である」ということを自覚する機会は、生活のあわただしさに追われているとなかなか持つことはできません。児童文学の魅力とは、こういう私という存在のふしぎを自覚させてくれるところにあるのかもしれません。

 話を児童文学から広げて、映画やテレビドラマなどから受けた感動というところで書いてもいいと思います。物語から感銘を受けるのは、そこに自分の人生に結びつく何かがあると感じるからです。昔話の実例も、自分が感銘を受けた本や映画を入れて書いていってもいいと思います。先生(森川林)は、この長文を読んで、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」を連想したけど、みんなはどんな本を思い出すかな。

   中3年 4.2週 ●科学文明の発達は(感)

内容:科学文明の発達は、人間の日常から手間を省く。便利さや快適さを求める人間の欲求が文明を発展させてきたことは確かである。しかし、生きる喜びとは、感性をとぎすまし、自然の大きさと人間の魅力を日々発見することにある。

似た例:家でねっころがりながらテレビで大自然の番組を見ているよりも、実際に近くの山に登ったり川で泳いだりする方が生きている実感がわくでしょう。テレビゲームでサッカーをするよりも、実際に公園でサッカーをしたほうが、思い出に残ります。このような身近なところを出発点にして考えてみましょう。

意見:自分で実際に手足を使って行動してみることの大切さということで意見を考えてみましょう。反対理解は、本文に書いてあることを参考に自分で考えましょう。

名言:「17、経験は……」などが使えそうです。できるだけ自分で探してみましょう。

   高1年 4.2週 ●ふつう死は、心臓が(感)

 脳死の問題は、技術的な問題ではなくむしろ倫理的な問題です。それも、人類がこれまで遭遇したことのない新しい倫理の問題を提起していると言ってよいでしょう。よい悪いをすっきりと割り切ることのできない問題にどう対処していくか、一人ひとりの人間観が問われているとも言えそうです。

   高2年 4.2週 ●その昔、サングラスを(感)

 サングラスの持つ、世間から隠れているという魅力にひかれるのは、私たちが世間のわずらわしさに疲れているからではないか、というのが筆者の主張です。

 確かに、今の社会は、学校の成績や仕事のノルマなど、管理されていることがあまりに多いので、たまには管理されない自由な自分をサングラスによって取り戻したいと思うようになるのかもしれません。

 このサングラスと同じ役割を果たしているのが、最近のインターネットや伝言ダイヤルの匿名性ということになるのかもしれません。

 昔話は、そのまま「隠れ蓑」なども入れられそうですね。

   高3年 4.2週 ●さて十九世紀の(感)

内容:自然科学の発達は、歴史も細分化された客観的な知識の積み重ねで完成するという楽観主義を生み出した。しかし、資料の統一には歴史観という主観的なものが必要だ。物理学の分野でも客観主義や決定論を捨てる必要が生まれている。歴史は、歴史に参与することによって意味を持つ。

似た例:本文中の関ヶ原の例は具体的。史料がいくら増えても、そこに歴史観や価値観がなければ、その史料は単なる知識の寄せ集めに過ぎないということです。

意見:知識に裏付けられていないと単なるひとりよがりになってしまいますが、知識だけでは正しい判断はできません。大学での勉強も、勉強のための勉強でなく、どういう社会や人間を理想としているのかという自分の価値観に基づいた勉強にしていく必要があるでしょう。

   大社 4.2週 ●躾は、中、高等学校においても(感)

 「学校崩壊なんかさせるか!」の著者が説く教育論。家庭や学校での躾のあり方を考えてみましょう。

  来週4.3週は感想文です

 小学3年生以上の人は、来週4.3週は、感想文です。長文を家でよく読んでおきましょう。

 

  光る表現(小1−小4) 2000年4月2週号

ドラちゃんさん(あよう/小2)の作文より(スズラン先生/3.3週)

 スケートのこおりは、ほっかいどうのいけがかたまったようでした。評:スケート場の氷厚さが想像できますね。良いたとえでしたよ。

あやこさん(ありろ/小2)の作文より(洋子先生/3.4週)

 犬の散歩をしたら、ひっぱられてたいへんでした。そして、おうちに帰ったら「ああもうつかれた」とわたしがいいました。そしたらお父さんが犬にむかって「こら」といいました。そのあと、犬に骨をあげたら犬がしっぽをふっていました。私は、お父さんに「よかったね」と言いました。犬は、すごく大きくて、体重は、三・七キロです。ゴ−ルデン.レトリバ−の大きいので、まんまるでかわいいです。お誕生日は、十一月三日です。とても犬をかってうれしいです。評:マイケル君のお散歩は、ぐいぐい引っ張られ、たいへんでしょうね。絢矢子ちゃんがふらふらしながらそれでもしっかり紐を持ってマイケル君を散歩させている姿が目に浮かんでくるようです。大きくて、重さも三十七キロもあるそうですね。数字をいれてしっかりと書いてくれたので、よくわかりましたよ。お父さんとのほほえましい会話もよくはいっていましたね。絢矢子ちゃんがマイケル君がかわいくて、いっしょに散歩しているのが嬉しくてたまらない様子がとてもよく書けた作文でした。

奈歩さん(あさわ/小3)の作文より(みち先生/3.1週)

 (おひなまつりの白ざけ)とってもすきです。たとえば、白ざけがなかったら、一年のたのしみが一つなくなることになります。評:とてもすきだということがはっきりつたわります。まろやかな味がわかる、よい舌(した)がたのしみを多くしてくれますね。

しおっちさん(あにせ/小3)の作文より(ミルクティ先生/3.2週)

 『スキーは大スキー』もし、私がスキー板だったら、たこのきゅうばんみたいなものもくっつけて、止まりたいときには止まらせたいです。<評>このアイディアは、なかなかいいんじゃない? 止まりたいところで、ピタッと止まれたら、きもちいいだろうね。

くくりさん(あひた/小3)の作文より(スピカ先生/3.2週)

 つぎの朝、ごはんを食べおえると、キャンプファイヤー場に行きました。パンにとろけるチーズをのせてアルミにつつんで、牛にゅうパックの中に入れます。火をつけて牛にゅうパックがぜんぶもえたら、アルミをはずして、ホットドッグのできあがり。そこは、みんなのおいしいえ顔でいっぱいでした。 評:キャンプファイヤーでのりょうりのしかたもくわしく書けたし、ほんとうに「おいしいえ顔」が目にうかぶようなすてきな表現ですね。

アーサーさん(あひわ/小3)の作文より(みち先生/3.1週)

 かったのはぼくでした。ぼくはうれしかったけど年上の励馬君に少し悪い気がしました。(中略)励馬君がものほしそうにいったので、「いいよ」とぼくはいいました。(中略)励馬君の目はすごくキラキラしていて、ほんとうにうれしいんだなあとおもいました。評:あいての気持ちがよくわかるのですね。まじめに向き合っているとからですね。

ししさん(あふか/小3)の作文より(スズラン先生/3.2週)

 (急な雨で、学校のかさをかりて)このカサは、黒くてとても大きいカサだったので、と中、さくにぶつかったりしながらかえってきました。評:大人のカサだったのかな?もしかしたら、カサが歩いているように見えたかもしれませんね。

友葵さん(あしも/小4)の作文より(ゆり先生/3.3週)

 パストゥールはとまどいながらも、ジョセフ=メイステルの治療をやりましたが、もし私だったら、人間が死んでいくのを見たくないので、何が何でもぜったいに断ると思います。評:だれもやったことのない方法で治療するなんて、それも少年の命がかかっているんだからこわいものね。

裕生さん(あてい/小4)の作文より(ふじのみや先生/3.2週)

 (カレーの)まわりにまくみたいなのがはると、まるでスケート場みたいでした。 ☆「プーン、いいにおいだなぁ」、と思ってスイスイすべっていると、とつぜんドッボーン! 「わあ、からいぞ。あついぞ。」なんて叫んでしまいそうね。

ねぎちゃんさん(あとな/小4)の作文より(ふじのみや先生/3.3週)

 もしも ぼくがパストゥールのお父さんだったら、とんできてパストゥールにこう言います。「は、早くしてください。むすこが死んでしまいます。」 ☆お父さんになったつもりで、あせる気持ちを会話で表現しています。想像力がありますね。

すみすみさん(あない/小4)の作文より(はるな先生/3.2週)

 ・・・・だいぶチンチクリンのマフラーになってしまいました。(中略)でも、みじかくても長くても、先生はよろこんでくれました。とてもうれしかったです。安心もしました。そのときに、物はよくなくても、愛情やこころがこもっていれば、あげた人によろこんでうけとってもらえるんじゃないかな、とおもいました。(講評);お別れ会で、生にあげる手編みのマフラー。短い日数でよく、がんばって、編み上げましたね。そのプレゼントを先生が、ことのほか喜んでくださって、本当によかったですね。先生の嬉しそうな表情が絵にも,作文でも良くあらわせていて、なかなかの力作でした。心のこもった贈り物がどんな似大切かということを強調したので、とても共感がもてます。

 

えりさん(あなふ/小4)の作文より(ももんが先生/3.3週)

 私は、パストゥールって、びょう気でびょう気をなおしていると思います。(…中略)よぼうちゅうしゃは、どくをちゅうしゃしているのです。どくをちゅうしゃして、体がそのどくと、たたかってかつのです。そして、もう、そのどく(びょう気)が来ても、れんしゅうしておいたから、勝てるということです。私は、よぼうちゅうしゃは、『れんしゅう』だと思います。[評:パストゥールのやったことを、とてもじっくり考えることができましたね。身体がどく(病気)とたたかう練習をしたのね。そして、どく(病気)に対抗できる、強い力をつけたのですね。一見むずかしそうなことがらでも、このようにとても身近なものに置きかえて、考えることができるのです。よい「ものの見方」です。]私は、パパとママの子どものころのりょうりを食べてみたいな。[評:お母さんから小さいころ作ったお料理の話を聞いた、えりちゃんの楽しい想像です。さて、どんな味がするのかな? タイムマシンがあったら、出かけていきたいですね。]

 

むっちゃんさん(あひほ/小4)の作文より(ももんが先生/3.3週)

 一番おもしろかったところは、「きょうけんびょうウィルスは、もくてきをかえてしましました! ころさないで、ぎゃくに少年を守ったのです。」というところです。なぜかというと、ぎゃくになったとありますね。それがなんだか、あわてんぼうの子どものようでおかしいからです。[評:「あわてんぼうの子ども」というたとえの表現が、とてもおもしろいですね。「悪いウィルス」がくるっと「役立つもの」に変身して、自分でびっくりしているようすを想像してしまいました。作文の中心や、理由もしっかり書けています。]

真亮さん(あむこ/小4)の作文より(洋子先生/3.3週)

 さいごにジョセフ.メイステルは、病気にていこうできるじょうたい、つまり免疫になっていたのです。パスツ−ルは、人間にたどり着いたのです。四十年間という長い研究を生かしたからです。パスツ−ルは、すごい人だと思いました。パスツ−ルに友人がいるなんてびっくりしました。評:偉大なことをやり遂げるには、長い年月をがんばらなければならないことをしっかり読み取っていましたね。パスツ−ルに友人がいたことに驚いたようですが、何事かをやりとげるには、よい協力者や相談相手になってくれるいいお友達が必要なのですね。いいともだちを欲しかったら、自分もいいともだちでなんくてはねらないね。「類は、友を呼ぶ」ということわざもあります。お友達を、大切にしようね!

倖太さん(あむわ/小4)の作文より(ふじのみや先生/3.2週)

 「百度になったら、きじをチュルチュルと落としていくと、黒いプレートに黄色いお月さまのうかんだようになるんだ…」 「ケーキは月の表面のように穴ぼこだらけになってくる。」 「かわいそうだからひっくりがえす」 ☆ホットケーキをお月様に見立てて、愛情をこめて(^_-)、焼いているのですね。いいにおいがただよってきそうな、たとえ表現です。

ワッフィーさん(あめむ/小4)の作文より(けいこ先生/3.3週)

 春休みだからって、あまりうれしくありません。だって心の中にはいろいろ問題が行列のようにつまっているのです。(中略)春休みがすぎたら三年生はわたしたちにとってちびですね。 評:てんこう生だった元子ちゃんも、すっかり学校になじんだのだね。四年生になったら……といろいろと考えていたら、「問題が行列」のように後から後から出てきたというのが、うまい表現。不安が大きいほど、期待も大きいのではないかな。きっと来年も楽しい一年になると思うよ。「ちび」さんたちをうまくリードしてあげられるといいね。

航さん(あもこ/小4)の作文より(けいこ先生/3.2週)

 ぼくは、りょうりをつくるのがすき。いままでにつくってきたりょうりは、ひみつのふかふかたまごやき、したがとろけるスブタ、ふんわかひみつのあじつけホットケーキ。 評:たんに「たまごやき」「スブタ」「ホットケーキ」とせずに、食べた時の感じが分かるような名前のつけ方がおもしろいね。この名前を見るだけで、おなかがなりそうだね。先生も「とびきりおいしいホットケーキ」を作ってみようかな。

ゆりさん(あゆほ/小4)の作文より(さかな先生/3.3週)

 ワクチンのちゅうしゃはまるでまほうみたいだと思います。★評:病気をよぼうする「ワクチン」というふしぎな方法を、まほうにたとえるとは!!おどろきがすなおに伝わって、とても良いね。

勇之さん(あよか/小4)の作文より(ミルクティ先生/3.3週)

 これは、別の本を読んで知った事なのですが、免疫は、抗体という物で体を守ります。抗体は、細菌が入ってくると作られます。そして、同じ細菌のみにきき、少しでも形がちがうと通用しません。しかし、ウイルスなどの特殊な細菌は、少しずつですが、型をかえていきます。けれども、それに対して、抗体の方でも、ウイルスの型が少しかわっても、かわっていない部分をねらうという抗体もあるそうです。このように、ワクチンなどの研究は、どんどん進んでいきます。ぼくは、「事件が起こったのは」などを読んで、実験の段階だったのに、実さいの治りょうに使おうという勇気もすごいなと思いました。<評>説明がじょうずで、とてもわかりやすかったよ。NHKスペシャルより、勇之くんの説明のほうが、わかりやすいんじゃないかなぁ。自分の感想も、この話とうまくつなげて書けたね。うまいよ。(^o^)v

大輔さん(あよむ/小4)の作文より(ももんが先生/3.3週)

 (予防接種を行ったパストゥールの不安な気持ちについての「たとえの表現」)頭にピストルを向け、一か八かかけるようなものです。[評:パストゥールの心ぞうの音がドキドキ伝わってきそうですね。ハラハラ不安な気持ちがよく表現できました。]

智美さん(あらは/小4)の作文より(さかな先生/3.3週)

 そして、パストゥールがまた、ちがう狂犬病にきょうみをもった時私は(もし、私がパストゥールだったら、もう研究なぞしないのに。)とおどろきました。★評:「もし私が…」と想像(そうぞう)してみると、むずかしい研究にもへこたれずに立ち向かって行ったパストゥールのりっぱさが、とてもよくわかるね。

香子さん(そち/小4)の作文より(洋子先生/3.3週)

 ——省略——もしわたしだったら、こういう病気にかかったら治してあげるることは、不可能だとおもいます。でもパスツ−ルは、いろいろ実験しやっとのことで、この病気の正体をあらわしてくれたのです。私は、とても感心しました。こんな病気にかかってもよくかんがえてみれば助けてくれる道があるのかもしれないと思いました。私もパスツ−ルように大切な心を持って人をたすけたりしたいなと思いました。評:あきらめないで試行錯誤しながらがんばったパスス−ルにすごく感動したのですね。パスツ−ルのように人の役に立つことを将来したいとの気持ちもおわりにしっかり書けていました。「千里の道も一歩から」の言葉もありますね。なにごともあきらめず努力を続けることが大切ですね。

キティさん(とあ/小4)の作文より(みち先生/3.3週)

 朝起きた時わたしは、「やっと九さいになったな」と思いました。前の日の夜は、ねむくてもねむれませんでした。でも十五日になったらねむいのもわすれて、とびはねていたのです。評:ねむくてもねむれない、ねむいのもわすれてとびはねていた、すごくうれしいお誕生日ですね。

 

 

 

 

 

 

  光る表現(小5−小6) 2000年4月2週号

紗由美さん(ああも/小5)の作文より(ふじのみや先生/3.3週)

 ハエは、あそこの壁に止まろうと思って、速度をゆるめず、目的のところまでいくことができます。もし、このことを人がしようと思ったら、ハエになるしかありません。 評:一度、ハエになって同じようにしてみたいね。ついでに宙返りをしたり、まっさかさまにぶら下がってみたり(^_-)。

まささん(あうこ/小5)の作文より(ゆり先生/3.2週)

 夏になると、食料をあつめられます。それは、運動場のすみになるさくらんぼです。そのさくらんぼは、ほっぺたが落ちるほどおいしいです。「おいしいね!」「うん、学校のさくらんぼは、日本一だ!」と、しゃべりながらほうばります。評:学校でさくらんぼをとって食べられるなんてステキだね。楽しそうな様子がよく書けていますよ。そうとうな速さでとんできたハエは、そのまま速さを変えずに、ぴたりととまれます。いのちはみじかくても、いきる力は、あるのだなと思いました。評:本当だね。ハエの”たくましさ”を感じるよね。

一成さん(あおは/小5)の作文より(さかな先生/3.3週)

 「むしとゆうのは、ふつうは卵をうんでしんでしまう。だけどほにゅうるいの場合子どもを産んでも死なずに子育てをする。もしもハエみたいにしゅっさんしてしんだら、こどもがかわいそうだとおもった。」★評;ハエの立場に立って考えたところがユニークだね!

快斗さん(あちね/小5)の作文より(スピカ先生/3.3週)

 (クラブについての作文の結び。「文化ふれあいクラブ」で茶道を体験して)茶の湯を始めて、六百年前の人とわたしたちがつながったようなきがしました。 評:茶道の歴史と、自分の楽しい体験とを重ねて、伝統の重みをさりげなく表現した、すてきな結びだね。

マーボーさん(あみそ/小5)の作文より(きょうこ先生/3.3週)

  「ぼくは、まるでハエみたいにすごい速さで走っていたのに、危険な物などの前でピタリと止まれる乗り物が将来発明されれば、交通事故もなくなってずいぶん多くの人が助かるだろうなと思います。」すごくすてきな感想だね!! いつもは嫌われ者のハエだけれど、いろいろ観察していると人間にも役立つことがありそうだね☆ 乗り物を作っている方たちにも仁敬くんのこのすてきなアイデアを読ませてあげたい!! 「僕は何となく興味しんしんでさわってみたら、まるでだぶだぶのきれを着ている青虫のような感じがして、説明しにくい感触で、とにかく考えていた感じとずいぶん違い驚きました。」 そのだぶだぶの洋服があの長〜い長〜い糸に変身していくのかもしれないね☆ 洋服を着たカイコはあったかそうだったかな?? とってもじょうずに表現できたね。

雅貴さん(あめす/小5)の作文より(ももんが先生/3.2週)

 「バリバリバリバリ。」「うわっ、なんでひげそりなんか使うんや。」ぼくは、小さいころそんなことを思いました。さんぱつ屋さんには、みんな行ったことはあると思いますが、ぼくは、あほなことを考えたことを覚えています。まるでバリカンは、ひげそりのようです。[評:とってもびっくりしている姿が目に浮かびます。バリカンの形って、ひげそりにそっくりですよね。また、作文を読んでいる人のこともしっかり考えているのが、言葉のあちこちから感じ取れます。]

裕之さん(あゆな/小5)の作文より(ももんが先生/3.4週)

 散歩のときにネネがずっと入りたがっていた草むらがあったので、そこへ行ってみた。けれど、ネネはいなかった。そこで以前ネネがにげだしたときに、つかまえた公園に行ってみた。けどやっぱりいなかった。車の中で「ネネ見つかるかな。」「交通事故にあってへんかな。」と話しながら、最後におばあちゃんの家に行ってみた。すると、門からネネが鼻の先を出してクンクンいっていた。しっぽをふって庭を走り回って、喜んでいた。[ 評:家出したネネ(裕之くんの家の犬)を心配しながらさがしまわっているようすがよくわかります。どうしてその場所にネネをさがしに行ったのかも、上手に書けましたね。ネネの登場の仕方も、バツグン! 細かな表情や、動作まで、こんな風にしっかり書ける裕之くんは、本当にネネのことが大好きなんだね。気持ちが伝わってきました。]

仁美さん(あよは/小5)の作文より(さかな先生/3.3週)

 まるでハエの一生はビデオの早送りの様だと思いました。とつ然始まって、「何しよう。」と、思うひまもなく、成虫になって、死んでしまう。ボーッとしてたり、自分のしゅみとかもやってたり、一生けん命勉強したり、ゆっくり生活したりしている私にはたえられない一生だと思います。★評:ハエの一生と、自分のふだんの生活を比べているところがおもしろいね。「ビデオの早送り」というたとえもユニークだね!

侑果さん(あるす/小5)の作文より(メグ先生/3.3週)

 (ハエは)すごく努力をして短い命を大切にしているんだなあと思いました。評:ふだんは見過ごしてしまうような小さな虫にも小さな命があって、一生けん命に生きているんだね。

ちっピーさん(ちこ/小5)の作文より(ふじのみや先生/3.2週)

 自分がもし動物や生き物になるなら私は「ハムスター」というと思います。わけは、いくら、おとなしいからというカイコでもけっきょく、ガになれずに死ぬよりは、ハムスターのように自然がいいからです。たぶんだれに言っても、私と同じ答えだと思います。同じ答えの人は、少しは、カイコの気持ちになってもいいと思います。 評:人間は、たまには他の生き物の心を想像してみるといいかもね。他の人に呼びかけるような意見の書き方が、力強い印象を与えています。

 

知尋さん(あえな/小6)の作文より(みち先生/3.1週)

 (書き出し)「ZZzzzzzz...パチ」目が覚めた。(結び)多分、わたしの明日の朝は、こうだろう。「ZZZZZzzzz......パチリリリーンリリリリリーン」評:書き出し文と結び文の工夫がユニークでとても印象に残る作文です。展開して広がったものが一つにまとめられましたね。

SIGNALさん(あつえ/小6)の作文より(かつみ先生/3.3週)

 なにか気付いたとき、そのまま通り過ぎず、ふりかえってみよう。きっと新たな科学の第一歩が、かくされているかもしれないから。 評:本当にそうだね。どうせわからないから、そういう気持ちを持ってはいけないね。

ブタさんさん(あとれ/小6)の作文より(スピカ先生/3.2週)

 (算数の解法で、模範解答とはちがう正解を考えだして、先生にほめられ)一生けんめい考えだした式が、先生にも思いつかなくて、しかも、ほめられたので、うれしいような、くすぐったいような、はずかしいような気がした。 評:自分の考えたことが特別だと思えるとうれしいよね。「先生も気がつかなかった」なんて言われて、「くすぐったかった」気持ちもよくわかります。すてきな表現ができたね!

わたるさん(あにと/小6)の作文より(きょうこ先生/3.2週)

  「最上級生になったらとてもたいへんだ。...しかし、今の六年生はそれをのりこえてきた。それなのに弱音をはいてはいけないと思う。」 すてきな決心だね☆ そうだよ、そのすてきな六年生たちのまたそのすてきな後輩である航くんたちだもの。きっと乗り越えられるよね♪ 不安だけれど、がんばる!という気持ちがとてもよく伝わってきたよ!

亮さん(あひな/小6)の作文より(スピカ先生/3.3週)

 先生は、プールがすきだから、ぼくと勝負をした。けっかは、ぼくの勝ち。あとちょっとで負けそうだったけど、さいご、力をふりしぼって、ぬき、勝った。先生は、負けたのに笑ってた。(略)先生と、二百メートル、走った。この勝負もかった。やっぱり、ぎりぎりでかった。先生も、ぼくも、あせだくだくであった。 評:とてもすてきな先生とのさわやかな思い出。亮君と先生の笑顔が目に浮かぶようです。短い文で躍動感が表現できたね。

ティディーカさん(あみせ/小6)の作文より(洋子先生/3.1週)

 ———略———まるで、母のせいでおきるのが遅くなったかのようにいうと「生活習慣がついていない自分が悪いのでしょう。」とするどい一言をいわれる。評:あまえんぼうのあなたは、するどい一撃を浴びた様ね。ちょうどいい区切りですから六年生からは、目覚ましをかけて自分一人でおきてお母さんをびっくりさせてみましょう!お母さんは、どんな顔をなさるかな?「体操教室に行けばうまくなるに決まっているじゃん」———省略———とか、まるでひがんでいるように聞こえる。私は、それは間違っていると思う。上手い子でも、初めはみんなできなかったのだ。みんな一生懸命練習したからできたのだ。はじめからなんでもできる人なんているわけがないと思う。「みんな努力すれば、できる可能性はいくらでもあるということ」を忘れていると思った。たしかに、わたしも天才だからできるのよなどと思うこともあるけれど、これからはそういう考えを止めようとおもう。「千里の道も一歩から」と言う諺もある。一パ−セントの可能性を信じてなにごとにも挑戦してみようと考えている。評:どんなにうまい子でもその陰には、すごい努力があるはずなのだのだということに気がついたひとみちゃん。偉い!そしておわりの「一パ−セントの可能性を信じてなにごとにも積極に挑戦していきたい」とすごくスム−ズに意見を発展させて上手かったです。

キティさん(さあ/小6)の作文より(ゆり先生/3.3週)

 女のお産は、一生のなかでも、いちばんこんなんだと言われているが、私は、お母さんみたいに、子どもを三人以上生みたい。評:とってもステキな夢ですね。”聞いたことのある話”を使って、上手に自分の気持ちを書けていますよ。

たまごさん(せろ/小6)の作文より(スズラン先生/3.3週)

 母が勉強していた頃は、「一万年以上前には、日本には人は住んでいなかった」と教わったそうだが、今では、六十万年も前の高森遺跡が見つかって、人が火と石器を使っていたことが分かっている。祖母の話では、石器や土器を使った人達の時代は何も教わらなくて、「しずくがぽとりと落ちて日本列島になり、神様が日本を治めた」と教わって、そう信じていたそうだ。評:時代によって教えられることがこんなにも違っているという例で、興味深い話ですね。いろいろ聞いてみるのも楽しいですね。「創造とは」(要約の一部)創造は、全く新しく、すばらしいものを生み出す。そのかわり、創造は、あまりにもなぞめいているので、天才にしかできないものとかたづけがちだ。しかし、本当は、だれでも、組み合わせを試みることで、その創造を作り出せるのである。評:自分の言葉で上手に要約していましたね。

たぬきさん(のと/小6)の作文より(ゆり先生/3.3週)

 (お母さんと漢字の書き順について)すこし言い合いになり(笑)漢字辞典で調べると、僕の書き順があってる。勝ったと思う。(こんなので勝っても意味ないじゃん)。評:昔の常識と今の常識が違う例を、とても楽しそうに分かりやすく書けていますね。

 

  光る表現(中学生以上) 2000年4月2週号

小西さん(あおに/中1)の作文より(はるな先生/3.2週)

 あの話は、おじいさんがスズメを可愛がったが、おばあさんに、スズメの舌をきられ、スズメの小屋?へ行くと、はこをくれるといい、小さな箱と大きな箱、どっちかを持っていけといわれたので、小さい箱もってかえるとお宝が入っていた。おばあさんの小屋へいき、おばあさんは大きい箱をもってかえるとお化けが出てくるという話だった。僕はこの話を知り、「僕もおじいさんみたいにやさしければ良いな。」とおもった。そして、「小さな虫や、草も、大事にしよう。」とおもうようになってきた。つまりしたきりスズメの話は、一寸の虫にも五分の魂ということを伝えたかったのではないかとおもう。昔話は、小さい子が読むもので、ださいかもしれないが、内容は、人間、生きていく上で、とても大切なことではないかとおもう。 もう一つ、桃太郎の話だが、桃太郎の話では、平和が一番(最後、鬼をやっつけたあと)ということを言いたかったのではないか。 僕は、昔話とは、ぼくたちにとってなくてはならないものなのである。もし昔話がなければ、いまのような、日本はなかったと思う。(講評);長文の主題の内容に関連付けて、いい実例をさがしだせました。だれもが、良く知っている「したきりすずめ」や「桃太郎の」の昔話で説明したので、たいへんわかりやすかったです。ことわざの引用もバッチリでした。むすびの一言は、だれもが共感する感想ですね。

たば星人さん(あころ/中1)の作文より(はるな先生/3.3週)

 東京の小学校では、校庭がほ舗装されていた(中略)・・・でも、ふぜいがあってやっぱり土の校庭のほうがいい。まるで、機能がいっぱいついた時計を買ってもやっぱり前、使っていている愛着のわく古い時計をいっつもつかっているのと同じだと思う。(講評); 最近は身近な道路は、ほとんど、舗装さててしまい、自然の土の道を歩くことはめったになくなり、実例を探し出すのも一苦労ですね。でも、あなたは、転校してくる前と、今、在学している学校との、運動場を比較することを思いついたのが、すばらしい! 舗装され、ゴムチップがつかわれている水はけのよい校庭と、かたく踏みしめられた土の校庭の違いをわかりやすく、説明できましたね。そして、土の校庭のよさをたとえをつかって上手にのべたので、 感心しました。

宮淳さん(あたつ/中1)の作文より(かつみ先生/3.3週)

 四回目の始業式があってから数ヶ月たつと・・・ 評:時間の流れが分かる表現だね。四度目の卒業式とか、はじめてむかえる入社式、あとにもさきにもない、たった一度の成人式、などなど、ちょっとした表現を付け加えるだけで、年齢とか、時間の流れ、さらにはそのときの心境までも表すことができるね。

梨乃さん(ありし/中1)の作文より(きょうこ先生/3.2週)

  「まるでクロッカスをおいかけるかのように水仙がさき、部屋のとうがらしも花のつぼみをつけた。」 どんどんどんどんお花がさいていく様子をとてもじょうずに表現できたね。まだまだお花たちの追いかけっこは続いているかな? 「舗装されていない土の道はデコボコしていて歩いている実感があり、地球の上に立っているんだという感じに思えてくるけど...」 足と地球がくっついている!という感じだね。梨乃ちゃんの表現がとてもすてきで、なんだか土の道が恋し〜くなってきてしまったなぁ。

ちかこさん(ありれ/中1)の作文より(洋子先生/3.4週)

 ———省略———初めて犬が来たときは、一日中「ワンワン」鳴いて夜はなかなか寝てくれなくて大変でした。また散歩に行こう思って首輪をつけても、自分勝手に歩いてしまって散歩するのが大変でした。けれども今は、すっかり私たちになついてくれて、一日一回、鳴くかなかないかという感じになってしまってすごくおとなしいです。散歩は、昔は犬に散歩をさせられていたのに、今はきちんと私の足にくっついて必ず私の左側を歩いています。それに歩いているといろいろな人が「この犬かわいい!さわらせて!」や「この犬の名前なんていうの?」など散歩をする度にいわれます。自分のことではないのに、みんなから言われると私もうれしくなってしまいます。評:ゴ−ルデンのマイケル君がはじめてやってきた日のことから、今の様子、あなたの犬への思いまで、しっかりと具体的に例をあげながら上手に説明できていました。智哉子さんがちいさいころから愛情をこめて、いろいろ面倒をみてあげているようで、まるで智哉子さんは、調教師さんみたいですね。とてもいい犬にしつけられて、元気に育っているようすが伝わってくる素直なよい作文でした。マイケル君もきっといいお家に飼われて喜んでいることでしょうね。次回からは、常体で書く練習をしましょう。

でこはげさん(かな/中1)の作文より(けいこ先生/3.3週)

 父と一緒に土の上にあおむけになってみたが、本当は固い土が、私を包んでくれてるように思えた。 評:シンプルな表現だけど、土に対する思いがあふれている。大地と一体化しているような、おおらかな気分だね。土を「不衛生」と決めてかかっている人には、感じることのできない感覚だ。

エガさん(てせ/中1)の作文より(きょうこ先生/3.3週)

  「そこは私の家から近いため身近な植物園といえただろう。」 さまざまな植物や虫たちの住むすてきなすてきなところだったんだね。俊くんの大好きだったという気持ちが伝わってくるすてきな表現だったね☆

魔法使いさん(あちほ/中2)の作文より(スズラン先生/3.3週)

 自分の立場を明確にするなら、でしゃばるのではなく、個人の才能を生かすことが大切である。評:あまり「謙譲の美徳」を発揮しなくてもいいようですね。

 

 

 

サイコロさん(あつと/中2)の作文より(洋子先生/3.2週)

 「存在するものには、よいとか、悪いとかをいうを言う前に、すべてそれなりの理由がある」というように、「理屈と直感」そのものに良し悪しがあるのではなくて場合によってどちらのほうがいいかということが出てくるのである。評:なかなか難しい長文でしたが、名言を引用して自分がいいたいことをしっかり主張できまし人間は、本来ちゃんといいたいことは言って自分を主張するべきなのだ。しかし、それも度が過ぎると「口は、災いのもと」というように、とんだ災難がふりかかってくるかもしれない。だがやはり人間は、多少災難にあってもくじけずに自分の存在をまわりにアピ−ルしていったほうがいいのかもしれない。評:心強い意見でまとめていました。グロ−バル化されたこの時代、どんな状況で君が働くかわかりませんものね。このことを忘れずに大いに世界に羽ばたき活躍してほしいものです。

優里さん(あまこ/中2)の作文より(まさみ先生/3.2週)

 心のよろこびは、いつまでも、残っているものだと思う。それは、思い出がいつまでも忘れないことと似ている感じがする。評:心のこもった贈り物をいつまでも大切にしていたいと思うのは、その中にたくさんの思い出がつまっているからだろうね。

秀俊さん(あゆわ/中2)の作文より(メグ先生/3.3週)

 クラスの代表には僕も含めいろいろな人が立候補した。一回話し合いをすれば一年分決まったぐらいだ。評:秀俊君のクラスには、本当に積極的な人が多いんだね。「一回話し合いをすれば一年分決まる」なんて気持ちがいいよね。

GLAYさん(あおむ/中3)の作文より(ももんが先生/3.1週)

 確かに、最近の日本は、日本独特の文化より欧米の文化に目を向けていると思う。というか、自分の個性がないと思う。(…中略)私は、顔やスタイルがすごく良い人にももちろんあこがれるが、自分の夢などをしっかりもって、自分がよいと思ったことは「よい」、悪いと思ったことは「悪い」と言える、人に流されない人のほうに、もっとあこがれる。[評:人間の内面に目を向け、自分の意見をしっかりとした言葉で述べることができました。このように「私はこう思う!」と伝えることが、作文や感想文では一番大切なことですね。]

和樹さん(あきあ/中3)の作文より(まや先生/3.2週)

 日本は江戸時代の鎖国政策の影響が大きいせいか開国していうる現代ではアメリカ文化が入ってきたと同時に日本文化も世界へ広がっている。この日本文化が世界へ広がったという事実はあまり意識されていない。ドイツのある村には相撲の力士の像が立っていたり、すしバイキングの店があったり、刀や和服などのコレクターがいたりする。一方アメリカはあらゆる分野で世界をリードし、どの国にもアメリカ文化が深く入っている。しかし、それでも英語を話せない人たちは多く中にはアメリカ人の中でもヒスパニックと呼ばれる人々は英語が話せない人が多い。しかも彼らは年々増加傾向らしく、英語は話せて当然と思っている他のアメリカ人は頭を痛めている。(評:豊富な知識が光っていますね)

惇平さん(あはえ/中3)の作文より(さかな先生/3.3週)

 「私たちの幸福が、ほかの人びとの不幸に支えられているのであってはならない」というように自分の目先の幸福のために自然が汚れたりすることはあってはいけないと思う。★評:ほかの人々とは、未来の人類や地球環境をイメージしているんだね。名言が論旨にぴったり合っているね。

拓馬さん(ねき/中3)の作文より(まさみ先生/3.3週)

 皆「自分の将来の財産にするために、遊ぶように努めよう」と考えて遊んでいるはずがない。もしそうだとしたら、遊びというものは楽しいはずもない。では、何故あそぶのか。それは、楽しいときを過ごす目的であると私はにらんでいる。評:そのとおりだね。子供のころは、ただ楽しいから遊んでいたんだよね。後になって、遊びからいろいろ覚えたなって思うだけだよね。でも、その過程が、人間の成長には大切なんだね。

太公望さん(うの/高1)の作文より(スズラン先生/3.2週)

 現代では、火をみんなで取り囲むことが少なくなってきているが、火以外でもみんなの心が一緒になることが出来るものがあるはずである。人間は一人だけでは生きていけない。人間は、常に誰かに支えられているはずである。だから、個人というものにこだわらず、もっとみんなで頑張って生きていくことが大切である。評:「人は常に誰かにささえられて生きている」この気持ちが人の輪を大きくしていくのですね。火の暖かさが心の中も暖かくしてくれそうです。

由樹子さん(あるさ/高2)の作文より(さかな先生/3.3週)

 確かに、このような教育も知識という土台がないと、無駄になってしまう。だが、この知識を発展させなければ先には進めない。「未来には、一人でできる未来と、自分で作る未来がある。」この言葉のように、日本は、自分の国を自分達の手で作っていかなければならないのである。★評:日本の将来を築いていくためには、その意思と創造性を兼ね備えた若者の育成が必要不可欠なんだ、と実感させてくれます。頼もしいね。

ユウアイさん(ねも/高3)の作文より(かつみ先生/3.3週)

 未来には、ひとりでにできる未来と、自分で作る未来との二つがある。 評:まとめのまとめに持ってきた表現。書き出しでもってきても、また味のある表現だね。