http://www.mori7.com/ 2000年5月週2号 通算第663号 mori7@mori7.com

言葉の森新聞

文責 中根克明(森川林)

  インターネット利用の今後の予定

   インターネットで教室の講義の様子を放送

   図書の貸出もホームページからできるように

 ソニーの出井氏が、朝日新聞のインタビュー記事で「インターネットはユカタン半島に落ちた隕石だ」と述べていました。これを受けて、日経産業新聞の記者は、「歴史にたとえるなら、むしろカンブリア期の生物大爆発に」という記事を書いていました。

 この5月に東京と大阪でNTTの定額常時接続サービスがスタートしました。また、日本の第一位と第二位のケーブルテレビ会社が合併したので、ケーブルによるインターネット常時接続の普及も更に早まりそうです。

 現在のインターネットで、何が普及のネックになっているかというと、一つはパソコンの故障しやすさで、もう一つは高い電話料です。定額常時接続が実現すれば、このうち電話料の問題はなくなります。また、日本の家電業界のパワーを見ると、パソコンを使わずにインターネットに接続できる端末が今後次々に開発されるでしょう。

 こういう状況をふまえて、言葉の森もインターネットを利用した教室運営を更に進めていきたいと考えています。

 第一は、教室での講義の様子を放送することです。すでに実験的にページを作っていますが、ホワイトボードに書いた絵やみんなの勉強の様子の後ろ姿などをスライドで流し、先生の生の講義(7〜8分)を放送しています。必要なソフトはフリーで提供されていますから、自宅で毎週、教室の講義を見ることができるようになります。

 第二は、ホームページから図書の貸出をできるようにすることです。これもすでに実験のページを作っていますが、教室に今どの本がどのくらいあるかわかるようにしておき、希望する人はそれをその場で借りられるようにしていく予定です。

  小3・4年は5.3週に長文の感想文

 小3・4年生は、来週5.3週に感想文の練習があります。

 長文音読の自習は、毎日していると思いますが、5.3週の長文は特に何度も読んでお父さんやお母さんと似た話を話し合っておきましょう。

 小学3年生の「牛のお通りで電車がとまる」は、国や民族によって違った文化があるという話です。この長文に書かれていること以外にどんな例があるか聞いてきましょう。

 小学4年生の「急がばまわれ」は、急いだためにかえって失敗した例などを思い出してくるといいでしょう。

  今週5.2週のヒント(小1−小5)

小1、2年 5.2週 ●自由(じゆう)な題名(だいめい)

 ゴールデンウィーク中にあったできごとで、まだ書いていないことがあったら書いてみましょう。お父さんやお母さんと出かけた話を書くときは、そのときのお父さんやお母さんの会話(かいわ)を思い出して入れるようにすると、そのときのふんいきがよくつたわってきます。

 会話を思い出すときは、とくに味(あじ)のある会話を思い出して書くようにしましょう。ふだんの会話は、「はやくしなさい」「しゅくだいすんだの」「べんきょうしたの」と、耳にタコができるくらいなんどもきくおなじような会話が多いものですが、旅行(りょこう)などに出かけると、そのときにしか言わないような、または、そのお父さんやお母さんしか言わないような特別(とくべつ)な会話が出てくるものです。そういう会話を思い出してみましょう。

小3、4年 5.2週 ●集めているもの

 小学校中学年から高学年にかけては、ものを集めたくなる時期にあたるようです。カード、切手、レゴブロック、さけぶた(酒蓋)など、みなさんも集めたことがあるでしょう。

 先生(森川林)のうちの子供も、小学生のころ、よくさけぶたを集めていました。「『いいちこ』はたくさんあるんだけど、この『菊正宗』が珍しいんだよなあ。『月桂冠』は、もう持っているし」とかなんとかよくわけのわからんことを言っていました。

 いまは中学生になって、トレーディングカード集めに熱中しています。「『生ける屍(しかばね)』が、まだないんだよなあ。『セラの天使』はかなり強いんだけど」など、これもあいかわらずよくわからんことを言っています。

 動物もものを集めるようです。カラスが光るものを集めたり、リスやハムスターが食べ物を集めたりするのを聞いたり見たりした人もいるでしょう。先生のうちの犬も、この前、家族の靴下を集めて靴下の中で眠っていました。

  訂正 4.3週の言葉の森新聞で、小3の解説のところに「『きみじか』は『きみぢか』のあやまりです」と書いてしまいましたが、これはあやまりではありません。漢字で書くと「気短(きみぢか)」なのですが、うっかり「身近」という言葉を連想して訂正してしまいました。小3の人には訂正のプリントを別に添付しました。(^^ゞ

小5年 5.2週 ●さて、人間を科学的に(感)

 内容:(1)機械の科学は進んだが、人間の科学はなかなか進んでいない。(2)人間は、機械と違って生きている。(3)人間は、機械と違って、進歩する。

 解説:人間と機械の違いを想像して考えてみましょう。自動販売機で、「いらっしゃいませ」などとしゃべる機械がありますが、そのあいさつが人間のあいさつと根本的に違うところはどこか、などと考えてみるとヒントになるでしょう。ことわざは、「人間は、機械とは違って……である」というようなかたちで大きく考えてみましょう。人間の持つよい面とは、ここでは、「進歩すること」「努力できること」などかな。ことわざと名言は「111、人間は一本の葦にすぎない」「89、玉磨かざれば……」「94、使っている鍬は光る」など。

  今週5.2週のヒント(小6−中3)

小6年 5.2週 ●少年のころの桜は(感)

 内容:桜の散り始めのころ、枝を離れた花びらが地面に達するまでの状態を表わす言葉がないのに気がついた。昔、信州でカラマツの葉が地表に降り積む様子を見たときも同じ思いを抱いた。そういう言葉は日本語にあるのだろうか。

 解説:桜の花の散る様子を「私だったらこう表す」と書いてもいいでしょう。言葉に言い表せないものの例を自分なりに考えてみてもおもしろいと思います。

 日本語の特徴は、豊かな擬声語・擬態語を持っていることです。「風が吹く」という同じことがらを表すときでも、さわさわ吹く、そよそよ吹く、ビュービュー吹く、といろいろな言い表わし方ができます。同じように笑い方でも、「わはは」「おほほ」「えへへ」「うふふ」「いひひ」(おいおいブキミだぞ)といろいろなニュアンスがあります。お父さんが「おほほ」と笑ったらおかしいし、お母さんが「ふはははは」と大魔王のように笑ったらこれもおかしいでしょ。その場面にふさわしい細かいニュアンスの違いがあるのが日本語の特徴です。

 ことわざは、いろいろな表現があるがちょうどぴったりのがないという意味で「帯に短し、たすきに長し」。的確な表現を考えようとして言葉は豊かになってきたという意味で「38、窮すれば通ず」など。

中1年 5.2週 ●生物界の中でヒトという種を(感)

 内容:(1)動物は限られた環境で適応した体を持っている。(2)人間は、学習によって力を身につける。(3)人間の学習は、また社会的な学習でもある。

 解説:意見は、学習の大切さということになるでしょう。犬や猫は生まれ落ちたときから特に学習をしなくても、立派な犬や猫として成長していきます。もちろん、親から学ぶことはあるでしょうが、人間の学習の量に比べたら比較にならないほど少ないものです。これに対して、人間は学習をしなければ、まともな人間にはなりません。

 反対理解は、勉強のし過ぎの弊害などを考えていくといいと思います。名言は、「28、辞書のような……」「45、短所をなくす……」などが使えそうです。

中2年 5.2週 ●こればかりは自分で(感)

 内容:私たちはもっとシンプルに生きることができる。このことを知るには、第一に旅をして浪費文明に侵されていない地域の生活を体験することだ。第二に過去にシンプルライフを実践した人と自分を比較してみることだ。例えば、良寛は無一物だったが豊かな心を持っていた。私たちは便利さや快適さによって自分たちの生が見えなくなっているのではないか。

 解説:シンプルな生活で生きるほうが心豊かに生きられるというのがテーマです。自動ドアとか自動販売機とか、考えてみると、なくても別に不自由しないものが身の回りにたくさんありそうですね。

 イソップ童話に「シカとライオン」の話があります。立派な角を自慢し、細い脚を嘆いていたシカがライオンに追われ、やぶの中で角が枝にからんで動けなくなってしまうという話です。知っているかな。

 手に触れるものを何でも金に変えることを望んだ王様もいました。逆に貧しい人たちに自分の目の宝石などを次々に与えていった王子の像もありました。

 シンプルな生活のよさを(A)の意見として書き、豊かで便利で快適な生活を(B)の意見として書いてみましょう。結びの(C)の意見は、「シンプルな生活と豊かな生活と外見こそ違うが、それらの生活を通して人間が目指している中身は、幸福という共通なものである。人間にとって本当に幸福な生活とは何かを考えていくことが大切だ」のように、次元を変えてまとめていくといいでしょう。

中3年 5.2週 ●何を読むかという前に(感)

 内容:読書については、まず夢中で読むという体験をすることが必要である。とにかく面白く楽しい本を読んで、読書の楽しさを知るとよい。テレビによっても楽しみは味わえるが、それは私たちを外へ引き出すものである。それに対し、読書は自分の中へ引き戻し、自由自在に豊かに想像力の翼を広げることができ、自由感をもたらすものである。読書の楽しみを知ることによって、日常のいろいろな楽しみ、スポーツ、映画、音楽なども一段と豊かに深く楽しめるようになる。

 解説:「51、読書とは、自分の頭で考えることではなく、他人の頭で考えることである。(ショーペンハウエル)」「52、読書は人間を豊かにし、討議は人間を役立つようにし、文章を書くことは人間を正確にする。(ベーコン)」「読書を廃す。これ自殺なり。(国木田独歩)」「部屋に書籍がないのは、体に魂がないようなものだ(キケロ)」など。

 意見は、読書の大切さということで書いていきましょう。小さいころに読んだ本で印象に残っている本などを思い出すと書きやすいでしょう。反対理解は二つ考えられると思います。(1)「読書だけでなく実際にいろいろなことを体験することも必要だが」、(2)「自分が苦手だと思う難しい本も試しに読んでみるということも必要だが」。

 

 

 

 

 

 

 

  今週5.2週のヒント(高1−大社)

高1年 5.2週 ●一つの集団は(感)

 内容:一つの集団は裏切者と犠牲者を生み出すことによって完成される。神に対する絶対的な帰依だけでは、集団は不安定である。集団の内部を律する緊張を生み出すために、キリスト教は内部にユダという裏切者を生み出した。集団がこのような自己完結を目指すのは、集団が衰弱しはじめている証拠である。

 解説:キリスト教にユダが現れず、キリストが長生きして晩年は孫たちと幸せに暮らしていたという展開になったら、キリスト教の性格はもっと違ったものになっていたでしょう。

 あらゆる組織は裏切り者と犠牲者を必要とするというのは、国内がピンチになると他国との戦争を始める国の例などで考えられそうです。また、人が何人か集まると、すぐに派閥のようなものができます。その派閥の結束力は、他の派閥との拮抗関係によってもたらされます。学校のクラスなどでも、先生の悪口を言っていると盛り上がるでしょう(笑)。裏切者や敵対者がいなくても活力を維持できる集団や個人を私たちは目指すべきでしょう。

 名言は、「27、自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのであてはならない」など。

高2年 5.2週 ●魏志倭人伝によると(感)

 解説:時は時計の針で表される単なる座標なのではなく、それ自体が生きたひとつの「もの」なのだ、というのがテーマです。かけがえのない時は、人によって違います。現代の社会では、決められた定刻どおりに事を進ませるのでなければ文明人とは呼べません。もし電車やバスの運転手が、「夕焼けがあまりにもきれいだから今日の運転はやめよう」などと言ったら乗客は怒り出すでしょう。(インドでは、牛が動くまでバスを停めておくこともあるらしいのですが)

 小学校の勉強などを見ていても、せっかく熱中している図工を一時間で仕上げて、次は算数などという勉強の仕方が多いと思います。子供は、座標としての時ではなく生きた時を生きているので、こういうこまぎれの時間割に慣れるまでが大変です。

 時計を持たない動物は、おなかがすいたら食べて、眠くなったら寝ています。ロビンソンクルーソーは、漂流してたどり着いた島で、まず日付がわかるようにカレンダーを作りました。ここが人間の大人と動物の違うところです。子供はまだ動物に似ているので、大人からいつも「早くしなさい」「次はこれをしなさい」「その次はさっさとあれをしなさい」と言われ続けています。ピーターパンやドラえもんなどは、時間を座標としてとらえず生きたものとしてとらえる子供の世界の感覚をよく表しています。

 4.3週の「現在『子供』の問題が(感)」の長文で、読点となるべきところがカギカッコになっているというミスプリントがありました。

高3年 5.2週 ●就業人口の半分以上が(感)

 内容:社会の発展段階は、就業人口の半数以上が従事する産業に時代を代表させ、狩猟社会、農業社会、工業社会、情報社会と分けることができる。情報社会の次の社会に要求されるものは、労力でも知識でもなく感動や感激を創造する能力である。この感性社会では技術は芸術的なものになる。

 解説:時代は既に感性社会に進みつつあるのに、私たちの意識はいまだに労働集約的な農業社会や設備集約的な工業社会や知識集約的な情報社会の意識のままであり、それが社会の各方面に矛盾を引き起こしている、という主題で書いていくといいでしょう。学校などは特に、感性を伸ばすよりも知識を詰め込むような勉強の仕方が多いようです。

大社 5.2週 ●アメリカはキリスト教文化の(感)

 内容:アメリカでは個人の利益を中心に、社会を対立の場としてとらえている。これに対して日本では個人を社会との共生の関係においてとらえている。日本では「石の上にも三年」という言葉があるように丹精を込めたものに価値を見出すが、アメリカの「コンフリクト・オブ・インタレスト」という資本主義の哲学は「最小の労力と時間で再々の利益をあげること」に価値を見出している。

 解説:企業買収などは、時間をお金で買うという意味できわめて資本主義的な合理性のあるものです。しかし、日本には、自分で苦労して一から育てることに価値があるという考えが根強く残っています。これまでは、資本主義的な合理精神の面が強調されていましたが、これからは日本の「丹精を込める」価値観が次第に見直されてくるのかもしれません。両者の意見を比較して考えてみましょう。

 

  光る表現(小1−小4) 2000年5月2週号

ミニパンダさん(あもろ/小2)の作文より(ミルクティ先生/4.3週)

 『みんなでしゅくだいをしたこと』あやかちゃんがいいました。「はるなちゃんと、ひろかちゃん。ここって、どうかくの。おしえて。」と、けしごむでけしながらいいました。だから、わたしはおしえてあげました。「ここは、空だよ。」とおしえると、あやかちゃんは、「あっ、そうか。」と手をたたきながらいいました。<評>会話のあとに、その人のようすをいれて じょうずに書けたね。「●声顔動作のようす」が、はいっていると、会話も、ずっと生き生きしてくるね。

ドラちゃんさん(あよう/小2)の作文より(けいこ先生/4.2週)

 二年生になりました。まえとおなじこうしゃですが、なんだか、びっくりしました。 評:学年がかわると、しんせんな気もちになるんだね。今までかよっていたこうしゃが、ちがうようなかんじがしたんだね。こうしゃがかわったのではなく、大介くんがちょっぴり大人になったんだとおもうよ。カレイとひらめは一つ目こぞうの目が、くっついたようでした。 評:さかなの顔をじっと見ていると、何だか別のものに見えてきそうだね。ちゃんと二つ目があるのに、「一つ目こぞう」みたいにかんじるのは、目がくっついているからかな?

真章さん(ありる/小2)の作文より(メグ先生/4.2週)

 きんぎょは、すばやくうごくので、かわいかったです。かわいいからいえでかってみたいと思いました。評:さいごに真章君の思ったことがくわしく書けたね。なぜかわいいと思ったのか、その理由も書くことができたね。

アトラさん(あたそ/小3)の作文より(けいこ先生/4.2週)

 グローブがかわってぼくもかわりました。 評:新品だったグローブが、練習していくうちに、ぼろぼろになっていく……グローブのへんかと自分じしんの成長を、重ね合わせてうまくひょうげんできたね。

敦さん(あにい/小3)の作文より(めもま先生/4.3週)

 「学校の畑にホウセンカが生えていました。それでぼくがさわろうとしたら、いきなり、パチン!というはげしい音で種が飛びちりました。」(評)元気に飛び散っていくホウセンカの種の旅の様子が、とてもよく伝わってきます。

瑛世さん(いいこ/小3)の作文より(ゆり先生/4.1週)

 学校でとんでみた時は、れんしゅうしていた時よりもかんたんに十回とべたのでわたしは、自分でも、おどろいてしまいました。評:おうちでれんしゅうしたから、学校ではうまくとべたんだね。びっくりしたけどうれしかった気持ちが伝わってくるよ。はじめはほかのハムスターにくれべて小さかったのに、いまではすごく太っています。評:あきよちゃんがとってもかわいがって大切にしてあげたから、丸まると太ってきたんだね。

さるきちさん(あある/小4)の作文より(ゆり先生/4.1週)

 コロは、ぼくが、学校から帰ってくると、待ってましたと、言うように、しっぽをふってぼくの体をなめに来ます。評:弘毅くんもコロのことが大切だけど、コロも弘毅くんのことが大好きなんだね。

真亮さん(あむこ/小4)の作文より(洋子先生/4.2週)

 「え〜、ひで君が中国に引っ越しちゃうの〜」「まじっ、ひで中国にいっちゃうの?」と言う感じで大騒ぎになりました。評:読む人に「どうしたんだろう、その先きが知りたいな」と言う気持ちを起こさせる文のでだしが、すごく上手でしたね。そのあとにお友達のことをしっかり現在形「ます、です」をつかって説明できていたのもよかったです。

穂香さん(すよ/小4)の作文より(きょうこ先生/4.3週)

  「私がこの話を読んでおもったことは、この『ミイラ取りがミイラになる』ということわざは、人のことをよく知って作ったことわざだなということです。なぜかというと、私の書いたにた話にも『いつの間にか』と自然に書いてあるからです。」 なるほどぉ、それくらいこのことわざのような現象は人にはよくあることなのかもしれないということだね☆ 「いつの間にか」起こってしまうくらい自然なことなのね。ほのかちゃんの感想は説得力あるね☆

えびすさん(せや/小4)の作文より(みち先生/4.2週)

 ぼくだったらぜったいにミイラ取りにはいきません。評:ぜったいにと強調したところに積極的な気持を書くことができたね。

瑞季さん(てく/小4)の作文より(かつみ先生/4.3週)

 わたしのお母さんがこどものころ「あじのもと」というちょうみりょうが作られ親戚のおばさんが、「これは、かがくのふしぎなお薬だよ。頭がよくなるんだ。」といってくれたそうです。 評:いい具体例をだしてきたね。味の素はそれはそれは、画期的な発明であったし、新しい時代を運んだ調味料だったんだよ。でも、最近は、古きよき日本の食生活が見直されているね。

キティさん(とあ/小4)の作文より(かつみ先生/4.3週)

 わたしのお母さんがこどものころ「あじのもと」というちょうみりょうが作られ親戚のおばさんが、「これは、かがくのふしぎなお薬だよ。頭がよくなるんだ。」といってくれたそうです。 評:いい具体例をだしてきたね。味の素はそれはそれは、画期的な発明であったし、新しい時代を運んだ調味料だったんだよ。でも、最近は、古きよき日本の食生活が見直されているね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  光る表現(小5−小6) 2000年5月2週号

紗由美さん(ああも/小5)の作文より(ふじのみや先生/4.2週)

 その時、いっしょに入院していた人が、「神様は、くるしい試練にあわせるけれど、それをこえる力もあたえてくれるんだよ。」と、教えてくれたそうです。その時から、お母さんは、前向きにこころをこめてやれば、いつか、自分のためになっていくと思うようになったそうです。 評:思っていないことが起こって、苦しい気持ちになったら、先生もこの一節を思って、がんばろう。

まささん(あうこ/小5)の作文より(ゆり先生/4.3週)

 ほかにも、あるのにつかっていないものがたくさんあるんだ。こうして借金のようにいらないものがたまっている。これをつけたして、使用無用の借金地ごくなーんちゃってハッハッハッ。評:おもしろいたとえを考えたね。ユーモアたっぷりの楽しい文章です。

クリリンさん(あかの/小5)の作文より(とこのん先生/4.1週)

 だから私はスマッシュを打ちかえす方法と新しい技を作っています。今度の試合では圧勝したいと思っています。 ガンバルゾー! 評:スマッシュに敗れた前の試合がとってもくやしかったんだね。自分で攻略法を考えるなんて、すばらしい!!次の試合はぜひ「圧勝」してね!!

ナズナさん(あもせ/小5)の作文より(かつみ先生/4.3週)

 息が止まるほど痛いといううわさが頭の中をかすめた。 評:ピンチのときって、結構頭の中でいろいろなことを考えているんだよね。その様子がよくわかります。

俊輔さん(あやゆ/小5)の作文より(かつみ先生/4.3週)

 僕の町はまだ昔の時代かもしれない。 評:いい表現がたくさんあったのですが、この表現を選びました。昔の時代かもしれない・・・この表現の中に、時間の幅があって、一瞬、タイムスリップさせてくれます。読者にこのような気持を与える文章って、すてきだね。

裕之さん(あゆな/小5)の作文より(ももんが先生/4.2週)

 この文しょうの中で、筆者が言いたいのは、どんなときでもパニックを起こさずに見方を変えて、冷静に考えれば、またべつの解決方法が見つかるということだと、ぼくは感じた。[評:筆者からのメッセージをしっかりと受け止め、自分の言葉でまとめられましたね。大成功!]

コナンさん(あえた/小6)の作文より(洋子先生/4.3週)

 前の私は、ひまさえあればテレビばかりを見ていた。面白くなくてもついついダラダラしてしまう。テレビを見ていると「漫画でもいいから本を読んで、テレビだけはやめてほしいなぁ−。」と注意された。そして、諺や歴史の漫画をかってもらい少し読むようになった。小説は、いわれてじゃあ読んでみようかな?と思うくらいだった。 五年生になって言葉の森を始めてから貸し出し図書が送られてきて、「クレヨン王国」のシリ−ズがすごく夢のあるはなしで、面白くて自分でも買って読むようになった。これをきっかけにいろいろな本を読むようになった。夢のようなことを想像したり、いままで知らなかったことがわかるようになった。がっこうでも先生に誉められたし。国語の成績が三学期に三段階でとうとう三になった。読書をしたかいがあったのかなぁととおもっている。評:コナンちゃんの体験的実例として、読書の楽しみを知るようになったいきさつがとてもよくかけていましたね。初めのころは、長文が難しくて弱音をはいたこともありましたね。先生も途中でギブアップしなかった美希ちゃんに拍手を送りたい気持ちです。これからもいろいろな本に挑戦してみてね。

ティディーカさん(あみせ/小6)の作文より(洋子先生/4.2週)

 この前、五年生全員でがっこうの行事で冬の生活体験学習で、清里へ行った。———省略———プログラムのなかで「散歩」と言うものがあった。先生たちが都会そだちで雪を触ることも、雪の中散歩することもしたこともない私たちに雪の冷たさなどを知ってもらおうとおもってやってくださったみたいだが、これが楽しかった。なぜか木のあるところにいるとほっとする。あるいていたら小さな橋があった。もしかしたら、小川が凍っているかもと思って、友達と手が冷たくなりながらも雪を掻き分けてみると案の定、小川はこおっていてた。私は、私の家のちかくにもこんなふうなに森や山があればいいのにと思った。評:自分らしい体験実例として清里にいったときの体験、そのとき感じた思いがとても素直に書けていました。学校の先生方の意図をよくわかっているのに感心しました。雪の冷たさも忘れてかきわけている姿から雪の冷たさ、小川を発見した時の喜びが読む人にもつたわってきましたよ。

晃章さん(あらか/小6)の作文より(メグ先生/4.2週)

 ポイすては一人一人がこころがけてくれればぜったいになくなると思います。評:実際にハイキングに行って感じたことを書けたね。晃章君の願いが込められているね。

キティさん(さあ/小6)の作文より(ゆり先生/4.1週)

 冬の空にすいこまれていく、なわとびのここちよい音。なわとびは、私が一番得意なスポーツだ。評:なわとびをしているときの様子をきれいに表現した、とってもうまい書き出しですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  光る表現(中学生以上) 2000年5月2週号

SAPPHIREさん(ああす/中1)の作文より(ミルクティ先生/4.2週)

 確かに、たくさんのことを見つけて一つにしぼるのは難しいというのは事実だが、私は、たくさんのものを見つけて喜びや楽しみや発見をすることが大切だと思う。見つけすぎていっぱいの楽しさを感じてもいいし、少しずつ見つけてちょっとずつ楽しさを感じてもいいと思っている。私は欲張りだから、いっぱいの楽しさを感じていたい。<評>「Bという意見もあるけれど、私はAがよいと思う」という是非の主題を、きれいに書けたね。自分の意見Aだけで書くと、視野が狭い感じになるから、こういうように反対の意見Bも入れることがポイントだね。

マサさん(あうて/中1)の作文より(さかな先生/4.3週)

 「僕は矛盾しているほうがいいけれど、そうじゃない人もたくさんいるのですこしずつ理解していって、矛盾している論理派になりたいです。」★評:矛盾している論理派…。論理的な矛盾派よりは筋が通っているのかしら?考えると訳がわからなくなりますが、矛盾の面白みを愛する主旨にぴったりの表現で結んだね。

おかゆさん(あすこ/中1)の作文より(ふじのみや先生/4.1週)

 たしかに楽しむだけでもよいが、やはり挑戦は大切だ。楽しむだけでは音楽にしても勉強にしても、何にしても、中途半端で終わってしまう。 評:「楽しめればいいんです」という言い方をよく耳にしますが、それだけでは成長しないと自分の経験から考えたのね。

宮淳さん(あたつ/中1)の作文より(かつみ先生/4.2週)

 レトリックはつなわたりをやるように慎重に使わなくてはならない。 評:最後のまとめの文章。ここでまるで~なように、と言う表現を使うなんてとてもおしゃれだね。こういういろいろな使い方を試していくことはとてもいいことです。今度はどういう形、どういう形態にチャレンジするのかな。楽しみにしています。

由希子さん(あとえ/中1)の作文より(きりこ先生/4.3週)

 なんだか気持ちが晴れない・・・。まるで曇り空のような気持ちになると思う。これはすべて空想事だが、もしこれが現実だとするととても困る。困るというよりめいわくだ。

エガさん(てせ/中1)の作文より(さかな先生/4.3週)

 「確かに正しいことは大切だが、矛盾が良い。世の中何(で)もまともに物を言ってしまう。矛盾とはその笑いのない世の中に笑いをもたらすものだと思う。」★評:論理に失敗した矛盾ではなく、論理では説明できない矛盾の中にこそおもしろみがあるね。実例も冴えていましたね。

裕子さん(あねさ/中2)の作文より(きょうこ先生/4.2週)

  「本は高いからとか、長いからとかで読んでいない人もいると思う。でも......本を読んで、将来の夢が決まる人もでてくるだろう。ぜひ、皆にも読んでもらいたい。」本には確かに読みづらい面があるのかもしれないけれど、こんなにたくさんのすてきな面があるのだから、ぜひ皆にも読んでもらいたいという裕子ちゃんの熱い気持ちがとてもよく伝わってきたね♪

イフリートさん(てる/中2)の作文より(スピカ先生/4.1週)

 (書き出し)「なに、○○(イフリート君の名前)がそうじを最後までやらないで帰っただと。まったくあいつは何事も最後までやらん奴だな。」などと先生が口走っているのかなと思いながら僕はそうじが今週ないグループの友達と話しながら帰っていた。今日はまちにまったゲームソフトの発売日。これだけはゆずれない、そうじをさぼってでも友達と買いに行かなければ・・・そう本能が感じとっていたのだ。 評:よく工夫された書き出しで、ユーモアたっぷりな表現に笑わされました。「ゆずれない」気持ちがよーく伝わってきたよ。

TERUさん(ふり/中2)の作文より(メグ先生/4.2週)

 他と比べて自分の実力を見るのも一つの方法だ。しかし、自分の中で、自分の実力のことを考えるのも一つの方法だと思う。私は、そちらのほうが良いと思う。自分で自分を見つめて自分に足りないもの、または、良いところを見つけて、自分を見失わないようにしてほしい。評:他人と比べて見えてくる自分ではなく、本来の自分の姿を見失わずに、しっかりと見つめていくことが大切ですよね。

恵利子さん(あしほ/中3)の作文より(みち先生/4.2週)

 輝く自分になりたい。この作文を書いてもう一度自分を見直せた気がする。評:書くことで自分を冷静にみつめる機会が出来たことを大変うれしく思います。苦しい部活の練習を乗り越えて生き方が決まりましたね。さらに磨きをかけて輝いてくださいね。

たこ星人さん(こむ/中3)の作文より(きょうこ先生/4.2週)

 「サッカーなどスポーツのゲームがあるが、ゲームでやるよりも外で友達とわいわい傷を負いながらスポーツをする方が楽しい。外で遊ぶことで健康になり、笑顔で元気な人になれる。」 指先だけを使ったゲームも楽しいけど、体全体を動かして元気いっぱいにみんなとするスポーツは最高なんだね! ゲームでは傷を負うこともなく安全だけれど、それでは得られないものもあるのね。 生き生きとした元気な意見でした!

GTOさん(えま/高1)の作文より(きりこ先生/4.2週)

 大事なのは挑戦してみようとする強い意志なのだと私は思う。夢への挑戦、それは失敗を恐れずにどんな高い壁があってもそれを乗り越える根性とチャレンジ精神=挑戦をもつべきだ。自分の夢があるから行動する!行動するから夢が生まれる!

由樹子さん(あるさ/高2)の作文より(さかな先生/4.2週)

 「一人の敵も作らない者は、一人の友も持たない。」という言葉がある。このように、時には人に自分の思いを素直にぶつけ、喧嘩をしたりして本来の自分というものを表現することが大切だと思う。そうすれば、だれもが信頼できる人間関係ができ、自分の世界も広がっていくのではないか。★評:人間関係が希薄化してきた現代の問題について、しっかり考察しているね。