KotobanomoriNo.693

言葉の森新聞

2000年12月4週号

文責 中根克明(森川林)

  12/29(金)〜1/3(月)は休み。新年は1/4(木)から

 課題フォルダの予定表に書いてあるとおり、12/29(金)〜1/3(月)はお休みです。新学期は1/4(木)から始まります。

  1.1週の「新聞」と「山のたより」は教材と一緒に

 1月1週の「言葉の森新聞」と「山のたより」は、新学期の教材と一緒にお送りします。

 新学期の教材は、前学期配達に時間のかかる地域があったことを考慮し、今回はかなり早めに発送します。(12月21日ごろ発送予定です)

 1月1週の課題は、この新学期の教材と同封されている「山のたより」をもとに取り組んでください。

  オンラインコースの紹介

 オンラインコースは、インターネットの掲示板とメールを利用したコースです。

 オンラインコースでは、山のたよりや言葉の森新聞などのプリントは郵送ではなくメールで毎週送られます。作文はホームページの掲示板から送っていただきます。現在は教材のみ郵送しておりますが将来は教材もホームページで見ていただくかたちになります。

 また、オンラインコースでは、担当の先生からの電話指導はありません。しかし、電話のきっかけがある方が勉強しやすいという場合は、平日4時〜8時土曜2時〜5時の範囲で授業の時間に事務局から毎週連絡の電話を入れます。

 電話や郵送というコストのかかるアナログ部分を使わないため、受講料は通常のコースよりも引き下げております。

 通常コースとオンラインコースの間の移動は月単位で行なうことができます。オンラインコースを受講する際に必要なものは、生徒個人用のメールアドレスです。

 くわしくは事務局までお問い合わせください。

 

オンラインコース

(遠方通信費なし)

通常コース

(遠方通信費1500円)

小学生

6500円

7500円

中学生

7500円

8500円

高校生

8500円

9500円

社会人

8500円

9000円

  パソコンをいつから使わせるか

 アンケート葉書の集約を現在行なっています。詳細は「言葉の森新聞1月2週号」以降に掲載しますが、その中から一つ「パソコンをいつから使わせるか」というご質問があったので、私(森川林)の考えを簡単に述べたいと思います。

 パソコンとインターネットをめぐる情勢はきわめて急速に進歩しているので、社会のあちこちで不均等な発展を示しています。

 大学生や社会人に関しては、現在既にパソコンとインターネットを利用しない生活は考えられません。これは私が言っているのではなく大学や社会の先端で仕事をしているほとんどの人が言っていることです。大学生では自分のメールアドレスを持っていない人には、多くの企業で就職の門戸さえ閉ざされています。

 しかし、小中学校の教育や家庭での日常生活ではパソコンやインターネットはまだ必需品ではありません。それは日本が韓国や台湾など身近なアジアの諸国よりもパソコンとインターネットの分野で後れをとってしまったからという事情もありますが、それ以上に教育や生活の分野に不可欠なコンテンツがまだパソコンとインターネットの進歩に追いついていないからです。

 ですから小中学生の勉強について言えば、今いちばん効率がいいのは昔ながらの紙と鉛筆と消しゴムを使った勉強です。インターネットを利用した教育は今ではまだ内容の点でも使いやすさの点でもはるかに見劣りがします。

 しかし、かつて織田信長の鉄砲隊が武田勝頼の騎馬軍団を破ったような場面が、これから社会のさまざまな分野で展開されていくと思います。今はちょうどその長篠の戦い前夜というところです。

 こう考えると、小中学生がパソコンやインターネットを利用することについてはまだあわてる必要はないが、いずれは必ず必要になるということが言えると思います。このあたりの判断は、個人の好みの問題と言ってもよいでしょう。

 現在は、過去の洗練された紙と鉛筆の世界で勉強をすることを中心にして、パソコンやインターネットは内容が充実してだれでも十分に使えるようになってから取り組むということでもいいと思います。

 しかし、私は(これも好みの問題ですが)どうせ世の中の動く方向がわかっているならば、今はたとえ不十分でもその方向に合わせていった方がよいと考えています。

 小中学生にパソコンを使って作文を書かせると、だれでも最初の日は1時間も2時間もかけて百字程度の文章しか書けません。多くの子は、こんなに面倒なら手書きの方がいいと言います。これは家庭でパソコンを使って子供に作文を書かせる場合も同じだと思います。

 しかし、ここで大人が、「たとえ今は面倒でも、これから必要になるんだからがんばってやりなさい」という毅然とした態度で臨めば、子供は数ヶ月でそれに適応します。そしてやがて、手で書くよりもパソコンで書く方がずっと能率がよいという状態になります。

 パソコンで文章を書く練習をするという時間のかかる基礎技能は、小学4、5年生のまだ時間の余裕のある時期に習得する方がいいと思います。中学生や高校生になり部活や勉強が忙しくなるとなかなかこういう練習時間をあらためて確保するということができなくなります。逆に小学1、2年生でローマ字をまだ習っていないうちにひらがな入力を覚えてしまうと、あとで直すのにかえって時間がとられますから、やはりローマ字を覚えたあとのなるべく早い時期に始めるというのが妥当なところだと思います。

 インターネットを使うと、目が悪くなる、電話代がかかる、ゲームで遊ぶようになる、危険なサイトがあるという心配をする人も多いと思います。

 視力に関しては、慣れない最初のうちは画面を凝視するのでそのために一時的に目に負担がかかるようです。ですから、最初のうちは時間を制限するようにしておくとよいと思います。パソコンに慣れてくれば画面を遠くから見て操作できるので、読書をするのと同じ感覚で使えるようになります。

 電話代がかかるということに関しては、フレッツISDNの定額サービスが既にほぼ全国で使えるようになっていますし、今後ADSLや光ファイバーの環境も整うことを考えると、もう問題にならなくなっていると思います。

 ゲームで遊ぶようになるとか危険なサイトがあるということに関しては、家庭でテレビを見る時間やお菓子を食べる時間を制限しているように、ルールを決めておけば問題はないと思います。テレビゲームが普及し始めたころ、多くの家庭でゲームのやり過ぎが問題になりました。このため、ゲームそのものを禁止する又はゲーム機そのものを買わないという家庭もありました。しかし、今では多くの家庭で、ゲームをする時間にその家庭なりの一定のルールを決めるというかたちで対処していると思います。

 もう一つ、親自身がパソコンやインターネットにくわしくないという問題がありますが、これはパソコンやインターネットを簡単に使えるようになりたいという姿勢自体に問題があると思います。新しいものごとに取り組むときは、やはりそれなりの勉強が必要です。書店に行けばいろいろな入門書がありますから、適当なものを何冊か買って読めばそれで大体のことはわかります。

 パソコンにくわしい身近な人に聞くとたいてい「勉強などしなくてもやっているうちに自然にできるようになるよ」という言い方をされると思います。確かにそういう面はどんな習い事でもありますが、「自然にできるようになる」というアプローチの仕方が逆に敷居を高くしているように思います。試行錯誤で自然にできるようになるよりも、何冊かの入門書を読んで体系的に身につける方が遠回りのように見えても実は確実で簡単です。

 このように書くと「書店にも本がたくさんあって、どういう本がいいかわからない」という人もいると思います。よく私は高校生などに冗談半分に「新しい分野を勉強したいと思ったときは、手当たり次第に十冊買って順番に読んでいけばいいよ」と言います。実はこれは本当です(笑)。どんなに未知の分野でも手当たり次第に十冊ぐらい読んでいると、全体像がつかめてきます。パソコンやインターネットではよく売れている定番の本が書店に積んであると思いますから、2、3冊で十分だと思います。

 

 

  光る表現(小1−小2) 2000年12月4週号

●隆大さん(いえみ/小1)の作文より(ゆり先生/12.1週)

 始めに食べたベーコンとサケをいっしょにしたすごくおいしい料理は、おなかの底までしみてくるようなおいしさでした。<評>めずらしいお料理を食べることができたんだね。「おなかの底までしみる」おいしさって、じょうずな言い方だなあ。とってもとってもおいしかったってよくわかるなあ。

●航さん(いかほ/小1)の作文より(ポプリ先生/12.1週)

 こずせんせい、ぼくがどんなにさくぶんがすきだかわかった?ぼくは、さくぶんを、かくと、きもちがワクワクします。やっとさくぶんをかけたぞ、こずせんせいみてくれるかな?とおもうからです。評:さくぶんがだいすきなようす、よくわかりますよ。

●くわがたさん(いきと/小1)の作文より(ミルクティ先生/12.1週)

 『一がっきのこおりおに』こおりおには、いそがしい。…略…たくろうくんは、じどう車のようにはやかった。<評>おにになると、みんなをつかまえて こおらせるのが たいへんだよね。「いそがしい」という言葉のつかいかたが、じょうずだよ。走るのがはやいお友だちのことを【たとえ(まるで…のよう)】で うまく表現できたね。

●ドラちゃんさん(あよう/小2)の作文より(けいこ先生/12.2週)

 おかあさんの弱点は高いのです。高いところといっても、いみが二つあります。一つは、かんらんしゃなどの高いところがイヤ。もう一つは、ねだんが高いのはかわないゾー。 評:お母さんの弱点「高い」には、「地上からはなれた高いばしょ」と「ねだんが高い」の二つのいみがあるんだね。おもしろい!!

●フリちゃんさん(あらり/小2)の作文より(さかな先生/12.1週)

 わたしは、目がくるくる回りそうになってしまいました。なぜかというと、大きいからです。★評:東京の中央郵便局を見学に行ったときのこと。あまりの大きさにびっくりした気持ちが、ぐんぐん伝わってくるね。

●ヤマユーさん(ありは/小2)の作文より(けいこ先生/12.1週)

 ぼくは自分でクロールがうまいと思ったのでおよぎ方をおしえます。 評:とくいなことがあるというのは、いいことだね。人におしえることで、自分自身(じぶんじしん)でも、よりポイントがはっきりわかるようになるのだね。

●りゃりゃさん(いいに/小2)の作文より(洋子先生/12.2週)

 「私は、手があいていればいつもお皿をならべています。そのほかにもおせんたくものをたたんだりしています。」———略———「お母さんのお手伝いは、たいへんだけれどわたしがやらなかったらそのばいおかあさんがつかれるので、毎日してあげたいです。」評:あなたのお手伝いは、毎日の生活のひとつになっているようですね。そのかげには、理子ちゃんのお母さんへのやさしいおもいがあったのですね。だからこそまいにち楽しくできるのがよくわかり感心しました。理子ちゃんみたいな女の子をもったお母さんは、幸せ者ですね(^o^)。

●ハム太郎さん(いおせ/小2)の作文より(けいこ先生/12.2週)

 (ゆう園地でのったのは)高いところからすごいスピードでびゅんとおちてくるのりものです。いすにすわってぶるぶるふるえていました。上に上るとき、、そじぞうさまのようにかたまっていました。……おわったら、なにがなんなのか、わからなくなってしまいました。こわかったけど、なぜかまたのりたくなってしまいました。 評:「びゅん」「ぶるぶる」「おじぞうさまのよう」と、いろいろな表現(ひょうげん)のくふうができた。「こわいけど、またのりたい」というのは、「絶叫(ぜっきょう)マシン」の楽しさだね。

 

  光る表現(小3−小4) 2000年12月4週号

●ピッチーさん(あねあ/小3)の作文より(けいこ先生/12.1週)

 私のクラスの先生は、山崎先生と言います。「先生、何歳?」と聞くといつも「16歳だ。」と言っていますが、たばこが大好きだし、16歳だなんて変です。……先生が大きな声でどなりそうな時はそうぞうがつきます。なぜかというと、先生がおこる前、鼻の下がのびるからです。先生がどなりそうになると、みんなは耳をふさぎます。こんな先生だけど、先生の元々のキャラは、「ちびまるこちゃん」に出てくる野口さんタイプです。野口さんはどんなタイプかというと、表はこわくてうらはおもしろいという意味です。……これから「ちびまるこちゃん」を見るたびに先生を思い出してしまいそうです。 評:担任の山崎先生を、よく観察しているから、こんなにくわしく書けるんだね。

●ちび豆さん(あのわ/小3)の作文より(けいこ先生/12.2週)

 (友だちのG君は)おねえちゃんのことがすきです。おねえちゃんがちょっとかみをきったとき、一番早くきづくのです。 評:ちび豆君はするどいなぁ。何だか、G君の様子をそうぞうして、心がホカホカしてきたよ

●諒さん(あろつ/小3)の作文より(森川林先生/12.2週)

 よくたのまれる仕事は、おかたづけとお皿あらいですが、どちらもきらいです。なぜきらいかと言うと大変でつかれるからです。お母さんもきらいだから、ぼくにたのむのです。評:ハハハハハ。なるほどね。うーん、ユーモアのセンスがあるなあ。

●ハッピーさん(あろる/小3)の作文より(けいこ先生/12.2週)

 (けんしょうに当たったことを聞いて)わたしのかおがパァッ!! と明るくなった気分でした。でも一つ心配なことがありました。それは、ざっしには『かな川県の○○○○(自分の名前)』とかいてあったので、もしかしてかな川県の中でどうせいどうめいの人がいるかもしれないので、それがひじょうに大きなもんだいでした。ですからわたしは、こう思っていました。「よし!! もしちがう人だったら一日中ないてやる!!」 評:うれしいときには、表情が明るくなるものね。でも、しょう品がとどくまでは、何だか心配……。そんな気持ちの動きがうまくまとめられた。

●ヒロさん(いうぬ/小3)の作文より(けいこ先生/12.2週)

 「あーあ。のれないなー。」「のれないとつまんないよー。」え、何をやってるかって? 一りん車です。……ぼくは、最初乗れなくてやりたくなかったけど、村き君が上手でくやしかったかられんしゅうをがんばってみることにしました。 評:「  」で作文を始めて、その後に状況(じょうきょう)をくわしく説明するのは、いい組み立て方だね。「……です」の使い方もうまくできた。

●みづほさん(いきゆ/小3)の作文より(ももんが先生/12.1週)

 その犬は、きたなくて、つめがのびて、くびわをしていなかったので、すて犬か、まよい犬か、のら犬だろうと思った。学どうに入ると、女の子は「キャーキャー!!」言うし、男の子は「すげーでけー犬だなー!!」と言うから、『わたしたちについてきた』なんて言えないな〜と思った。犬は、くるくるくるとまわって、たなにのせてある『ビーフこんがり』というおかしをおとして食べた。みんなあっけにとられて見ていると、先生が二人入ってきて、おいだそうとした。【評:みんなの声を教えてくれたので、教室のふんいきがよく伝わってきますね。また、ちょっぴり言えないような、すなおな気持ちも書けています。それにしても、おかしまで食べちゃったとは、おかしー!(← だじゃれのつもり);^_^A 】

●さるきちさん(あある/小4)の作文より(ゆり先生/12.1週)

 「ぼくの大切なものは、犬のコロだー。」<評>いきなりズバッと気持ちを表現したおもしろい書き出しだね。それだけさるきちくんはコロが大事だってことだね。

●友葵さん(あしも/小4)の作文より(ゆり先生/12.2週)

 「3!2!!」「ドキドキドキドキドキドキ……」「1!!!シュート!!!」「ヤッター!ヨッシャー!!」と、すごい声が聞こえてきます。<評>残り時間一秒で決めたバスケットボールのシュート! 緊張感いっぱいのドキドキする書き出しができましたね。 

●しょうたさん(あたの/小4)の作文より(きょうこ先生/12.1週)

 【ぼくは材料を見て、なんで鏡があるのかと思いました。作り方を教えてくれる先生が、「鏡が、三枚入っていて、無限の像が広がって見える。」と、言ったのでビックリしました。万げ鏡の中に鏡があるなんて、初めて知りました。「鏡にきずをつけちゃぜったいだめだよ。」と、言っていたので、鏡はすごく大事なんだなと思いました。ビーダマの万げ鏡も作るので、初めて聞いて知りました。めずらしい万げ鏡を作れるのでうれしかったです。】先生の言葉を聞くたびに驚いて、そして納得している捷太くんの顔が浮かんできそうでした。初めて知ることがいっぱいで、めずらしい万華鏡を作れるという喜びも伝わってきたよ☆

●むっちゃんさん(あひほ/小4)の作文より(ももんが先生/12.1週)

 ひげだってちゃんとついています。さわるとつやつや光って、つるつるしています。上を向いて「どうだい。」といっているようないばりんぼです。【評:宝物のピーターラビットのぬいぐるみのようす、上手に説明できました。ぬいぐるみの表情から、気持ちを読みとって表現できたのは特によかったですよ(^o^)。】

●Yutaさん(あみひ/小4)の作文より(洋子先生/12.2週)

 開始早々プロのようなドリブラ−が三人ほど抜いてやってきました。評:ベスト四に残り、西が丘のサッカ−場でやりたいという願望を強く胸に秘めてのぞんだ試合は、笛の音とともに始ったんだね。なかなか手強い相手だなということが、たとえをつかってうまくかきだせていた。そのあとの試合の経過も順序良くかけていたよ。

●めいさん(ありか/小4)の作文より(さかな先生/12.2週)

 上の級の人は、まるでサメのように泳ぎます。★評:速く上手に泳ぐ様子がうまく書き表せました。

●有貴さん(いおし/小4)の作文より(ふじのみや先生/12.2週)

 七月二十日は海の日で僕の誕生日です。自分で初めて選んだ本が「海の宝物」だったのはぐうぜんじゃないような気がします。評:海と自分との関わりを心の中から発見したんだね。一番最後のしめくくりの文としても印象的です。

 

  光る表現(小5−小6) 2000年12月4週号

●知紗さん(いいく/小5)の作文より(ドラえもん先生/12.1週)

 でも、私は、それでいいと思います。一人一人考えがちがってもそれは、自分の意見なので、私はずっと、サンタクロースさんを信じ続けます。【評】このようなしっかりとした自分の意見を持つということは大事なことですね。これからも、しっかりとした意思を持って、人に流されないようにしていきましょう。(^o^)丿

●美佳さん(いうわ/小5)の作文より(ドラえもん先生/12.2週)

 「祐加ってな、・・・・・・って言いはんねんで。聞いたときに大人みたいにいいこと言うからめっちゃびっくりしたわ。」というと、お母さんは、あきれて言うようなねっちょりした言い方で、「・・・・・・」と、いつも言います。【評】ねっちょりした言い方で、という表現がおもしろい!スヌーピーさんは、例えがじょうずですね。>^_^<

●早紀子さん(いおよ/小5)の作文より(ゆり先生/12.1週)

 「ラン。元気ぃ?えさだよぅ。」自分の手に少々、えさをのせ、ケージに持っていきます。するとランがいっしゅんでにおいをかぎつけたかのようにすばやくやってきます。おかし系にはめがない、まるで私のようです。<評>ハムスターのランにえさをあげるときの様子を、くわしく生き生きと書けたね。ランも飼い主の早紀子ちゃんににて(?笑)食いしんぼうなのかな?

●真太郎さん(いかせ/小5)の作文より(さかな先生/12.1週)

 お父さんとお母さんは、びっくりして声も出なかったそうです。★評:「ないしょの話」だけれど、ここなら大丈夫でしょう?心配がうれしい驚きに変わった瞬間が伝わってきますね。

●ベフラッタさん(すゆ/小5)の作文より(ふじのみや先生/12.1週)

 ニガウリはうすくきっていためて、ソースをつけて、たべました。わたしは「わ、にが」と、言いました。みんなも「にがい、にがい」と、鼻の上にしわがよっています。評:顔の表情で、にがみをあらわしたね。うまい!

●なりあきさん(あそき/小6)の作文より(森川林先生/12.1週)

 「早起きは三文の得」ということわざがあるが、ぼくは、ぎりぎりまで寝ていて、早起きはしないので分からないが、早起きをすると本当に得をするのかなぁ。(笑)評:ユーモアで入れたんだね。

●なりあきさん(あそき/小6)の作文より(森川林先生/12.2週)

 自分がやりたいことを人から反対されたが、それをやった人の中に、スティーヴン・ウィリアム・ホーキングがいる。この人は、8歳か9歳の時に科学者になるよう決心した。評:調べた実例を入れたところがいいね。◆「好きこそ物の上手なれ」ということわざがあるから、自分の好きなことをやったほうがいいと思う。でも、「下手の横好き」もあるから、自分の好きなことがいいとも限らない。(笑)評:ことわざをうまく使っている。しかも、おもしろく(笑)

●ゆみっちさん(あにわ/小6)の作文より(とこのん先生/11.3週)

 (ピアノをやめたいと思ったこともあったが、)でも、こうして、今も続けている。それはなぜだろうか?しかも、今はやめたいとは思わない。(略)そして、私はピアノが好きなのだ。  評:なぜピアノをつづけているのか、その自分への問いかけへ対する明確な答えが述べられています。それだけピアノを通じて得たものが大きい、という表れでもあるね。

●あつしさん(あむら/小6)の作文より(きょうこ先生/12.1週)

  「競技場に入る時、チケットをもらったのは中村選手からでした。とってもうれしかったです。まるで、ライオンとか動物がなついてくれたようなうれしさでした。」中村選手はあつし君のあこがれの大好きな選手なんだものね。そんな選手の手からチケットをいただけただなんてね! まさか近づくことなんてできない!と思っていたような動物であるライオンという表現がでてきた気持ち、よ〜く分かるなぁ。ものすごいおどろきと、よろこびがいっぺんに伝わってくるようなじょうずな表現でした☆

●ムーミンさん(あやめ/小6)の作文より(さかな先生/12.3週)

 人というのは、だれかにいわれてやったときはちっともやったいみがないが、じぶんで、やるときは,2倍の速さで、勉強ができる。だから勉強は自分から進んでやるようにすることだ。★評:自分から進んで勉強するのは気持ちい良いね。「2倍の速さで」という言い方がわかりやすい。

●佐保さん(あるま/小6)の作文より(ふじのみや先生/12.1週)

 「早起きは三文の得」というが私にとってはいくら得をしても、早起きはつらいものだ。何だか、布団が私をはなしてくれないようで(実際には私自身がはなしたくないのだが)、動くことができない。これからはがんばって朝寝坊をなくそうと思う私だが、明日にはきっと朝寝坊をし、困っているだろう。 評:もう一人の私が、困っている私を見つめて「しょうがないなぁ」と笑っている感じ。こういう書き方は、楽しいね。

●龍太郎さん(いあせ/小6)の作文より(森川林先生/12.3週)

 人間にって勉強とは、目標に向かう為の一つの道だと思う。この道を進んだところに、夢があるんだと思う。評:「勉強とは」という一般化が高学年らしい。最初は面倒だと思うけど、やり出して軌道に乗ってくると、だんだんおもしろくなってくるんだよね。

●チョコさん(いえほ/小6)の作文より(かつみ先生/12.3週)

 グサ——————ッと心臓をうちぬかれたような感じがしたな。   評:心臓をうちぬかれたような感じ、いい表現だね。そういう気持ち、きっとこれからもたくさん経験していくんだろうね。そして、その度に大人になっていくんだろうね。

●キティさん(さあ/小6)の作文より(ゆり先生/12.1週)

 バイキングのオムレツとお母さんの作ったオムレツをくらべると「月とスッポン」ぐらいのさだった。(いいすぎ?笑)<評>お母さんの作るオムレツがそれほどおいしいってことだよね。同じオムレツなのに、作り方やあたたかさがちがうと全然味が変わるものなんだね。

●たぬきさん(のと/小6)の作文より(ゆり先生/12.3週)

 人間にとって勉強とは苦しい目的ではなく、自分の夢を実現する手段である。<評>締めくくりの一文。格言っぽくかっこよくまとめられたね。

 

  光る表現(中以上) 2000年12月4週号

●ナッキーさん(あうく/中1)の作文より(さかな先生/12.1週)

 本当の人間らしい生活とは、いずれ死が来ることを深く自覚することだ。”私たちの人生は、私達が費やしただけの価値がある”のように、価値ある人生にするため、日々努力するべきだ。★評:鋭い指摘です。心に留めて生活していきたいものですね。

●ユッコさん(あるろ/中1)の作文より(ドラえもん先生/12.1週)

 高級な料理の方の「おいしさ」は味がおいしい。しかし、協力して作った料理の方は、協力して作る価値や、自分たちががんばって作ったという達成感の良さだと思う。【評】いいところに気がついたね。高級料理の「おいしさ」もいいけど、達成感を味わった「おいしさ」というものも大切にしていきたいですね。

●エガさん(てせ/中1)の作文より(とこのん先生/12.2週)

 第一の理由に、行列というルールを守ることによって世の中がスムーズになるからだ。(略)第二の理由にルールを破ることによって物事がめちゃくちゃになるからだ。評:「行列」の意義について、とても端的に理由が述べられています。

●横浜太郎さん(あわか/中3)の作文より(メグ先生/12.2週)

 ここに来て日本はティーンエイジャーであるといえよう。反抗期に入って自立するのか。それともこのまま欧米に依存したまま生きていくのか。日本は今、重大な選択を迫られている。評:「ティーンエイジャー」、「反抗期」といった比喩表現がうまい。正常な成長過程を経るなら、当然、「反抗→自立」といくはずですね。

●GOさん(うみ/中3)の作文より(けいこ先生/12.3週)

 「死」を自覚していきるということは、毎日を精一杯生きるということである。「毎日を精一杯生きていれば、いつ死んでも悔いはない。」ということを「葉隠」は言いたいのだろう。つまり、毎日を精一杯生きるということ=(イコール)死を自覚して生きるという事だ。私たちは、「死」と隣り合わせに生きている。その事を意識し、生活する事。「死」と向き合い、前向きに生きていく事が大切である。それが、私たちにできる「死」との生き方である。 評:「死」を考えることは、すなわち「生」を考えること。生きる充実感を得るための提言を、うまくまとめられた。引用した『葉隠』のように、切れ味のいい文だ。

●YESさん(せし/中3)の作文より(スピカ先生/12.1週)

 いつも簡単にしゃべっている言葉。この言葉はある意味色々な道具として使うことができます。人を死に追い遣ったり脅迫したりすることもできる恐ろしい道具です。でもその反面ひとを楽しませたり笑わせたり幸せにしたり慰めたり偽ったりできると思います。言葉はひとと意志をやり取りする為にはもっとも必要な道具です。 評:言葉をいろいろな面から考察し、その怖さも暖かさも評価できた。確かにそうだよね。"☆"

●GTOさん(えま/高1)の作文より(森川林先生/12.3週)

 肉体の疲労と神経の疲労が一致してこそ、本当にものを理解することができるのだと思う。評:長文の内容をよく消化している。長文も読むのに苦労する方が身につくしね。

●正博さん(いえわ/高3)の作文より(森川林先生/12.1週)

 眠いという欲求は体が休息を欲しているという事である。それに従って眠るのは怠惰とは絶対に言わない。人間は動物なのだから寝たいときに寝るべきなのだ。霊長類だとか言って下手にこれを否定すると早死にするだけだ。評:「朝寝坊」という身近なテーマを人間一般の問題としておおきくとらえたところがいいね。

●アツコさん(とれ/社)の作文より(森川林先生/11.3週)

 「となりのトトロ」と「風の谷のナウシカ」、「もののけ姫」がある。どれも全体的なテーマとして人間と自然の共存が謳われていて、自然の恐ろしさを伝えると共に、その偉大さ、大切さを訴えている。そこには、共存のためには、一方的ではなく、相互の理解と敬意の念が不可欠であるというメッセージがある。またその理解も簡単にうまくいくものではなく、摩擦や葛藤を経て初めて実現する過程がある。評:理解が葛藤を経て実現するという見方が鋭い。そういう理解の仕方が実は大事なんだろうね。

 

 

 

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