KotobanomoriNo.717

言葉の森新聞

2001年6月4週号

文責 中根克明(森川林)

  6.4週の「山のたより」にはこれまでの講評

 6.4週の「山のたより」には、4月1週からの講評をすべて載せています。そのため、左側のランキングのページはありません。

 7.1週の「山のたより」は、教材と一緒にお渡しします。

  6月29日(金)は休み

 6月29日(金)は第5週なので、教室はお休みです。先生からの電話もありません。

  プログラム研究会その後

 プログラム研究会には、現在、中学3年生から社会人まで約14名が参加しています。

 それぞれの人が、言葉の森の専用サーバーに50MBのスペースを持ち、そこで自分のホームページを作り、その中でPHPとMySQLと英語の勉強をしていく予定です。英語は必ずしも勉強しなくていいのですが、PHPとMySQLのテキストはまだ英語で書いてあるものが多いので、プログラムの勉強ついでに英語もやっていくということです。

 月に1回研究会を持ち、そこで自由な意見交換をしていきます。ふだんの活動は、独学とメーリングリストです。自分でテキストとなる本を読んでプログラムを作り、わからないところはメーリングリストなどで情報を交換します。月に1回の研究会はメーリングリストでカバーできないところを補うという位置づけです。

 50MBのサーバースペースを作る関係で、研究会の人数は24人まで先着順ということにしておきたいと思います。参加を希望される方はお早めにどうぞ。参加できるのは、言葉の森の生徒・元生徒・父母・先生です。

 第1回の研究会はメンバーの中には全くの初心者という人も多かったので、最初はHTML文書を作ることを7月までの宿題としてスタートしました。

 次回のプログラム研究会は7月14日(土)午後3:30港南台です。

 なお、同日、第2回目の父母懇談会を、貝原益軒などの古典を教材にして行なう予定です。7月14日(土)午後2.00港南台。

  なぜプログラムの勉強か

   ●インタラクティブでメンテナンスフリーのホームページ

 インターネットは既に社会の基本的なインフラになり、インターネットを利用することはだれにとっても必要な技術となっています。

 インターネットの利用には、情報の受信と発信という二つの方向がありますが、技術を学ぶというときに問題になるのは、主に発信の技術の方です。

 情報発信のひとつの具体的なかたちがホームページです。

 このホームページ作成の分野で今大きな変化が起こっています。そのひとつは、静的なホームページから動的・インタラクティブなホームページへの変化です。これはホームページに掲示板を設置するなどというかたちで既に多くのサイトで実現されています。もうひとつは、メンテナンスの容易なホームページへの流れです。ホームページを初めて作るときはそれほど難しくありません。難しいのは途中で全体の構造を変えたり新しいページを追加したりするときです。

 ホームページのメンテナンスの手間を考えると、これからは、ファイル中心のページからデータベース中心のページに移行していく必要があります。例えば百枚のファイルがある場合、そのファイルに変更に加えるには百枚それぞれを書き直さなくてはなりません。しかしその情報がデータベースに収まっていてそのデータベースから百通りのファイルをプログラムで生成しているのであれば、その生成の仕方を指示するプログラムを一つ書き直せばそれで済むということです。

 これからはこのホームページを作る技術というものが更に一般的なものになってきます。例えば、趣味のサークルでホームページを作る、家族や親戚でホームページを作る、自分で小さなお店を始めるためにホームページを作る、自分の作品を発表する場としてホームページを作る、という具合です。

   ●WindowsかLinuxか

 インタラクティブでデータベース化されたホームページを作る方法を考えるとき、OSについて二つの大きな選択肢があります。一つはWindowsで、もう一つはLinuxなどのPC-UNIXです。

 ウィンドウズは、豊富なアプリケーションソフトとGUIによる使いやすさの点で多くの人に支持されています。実際にオフィスでの仕事でウィンドウズのアプリケーションソフトを使っていないところはほとんどないと思います。このウィンドウズのソフトを使うと個人が手軽にデータベースと連動したインタラクティブなウェブページを作ることができます。しかしウィンドウズの特徴は、これを個人のレベルからビジネスのレベルに発展させようとすると途端に大きな費用を必要とするということです。またウェブサーバーとしてのWindowsは安定性にまだ問題があります。更にWindowsはセキュリティ上の攻撃を受けやすいという面があります。

 これに対してLinux(PC-UNIX)は、ちょうどその反対の関係にあります。つまり、アプリケーションソフトがまだ整っていません。ウィンドウズと全く異なるシステムなので勉強しないと導入できません。しかし、コストはどんなに大規模にしても無料です。またウェブサーバーとしての安定性に定評があります。セキュリティ上の問題があってもオープンソースなので世界中のユーザーがすぐに対応する方法を探します。

 今後、Windowsが低価格になり、Linuxが使いやすくなるというかたちで両者のOSは接近してくると思いますが、基本的なシステムが違うので、違いはずっと残ります。

 このときに最初に、使いやすいからということでWindowsでシステムを組んでしまうと、途中からLinuxに変更するのは大変です。もちろんその逆も言えます。

 安定性や機能やコストや導入の難しさなどいろいろな要素を考慮した結果、言葉の森ではLinuxをメインにしていくことにしました。

   ●PHPとMySQL

 インタラクティブなホームページを作る際の主なプログラムには、Perl、PHP、JSP、ASPなどがあります。Perlは現在かなり広く使われています。PHPは最も簡単だと言われています。JSPは高機能だが難しいと言われています。ASPはウィンドウズ環境でしか使えません。いずれのプログラムでも大体のことはできるので、言葉の森ではデータベースとの連動などの操作がしやすいPHPを主なプログラム言語に選びました。しかし、PHPはPerlから発展するかたちで新しくできた言語で、日本ではまだ普及していません。参考書もあまり出ていません。またPHPに対応しているプロバイダも日本にはまだほとんどありません。しかし、欧米ではPHPとMySQLを使ったページが多数できているので、やがて日本でも普及してくると思います。

 ホームページのデータベースとしては、PostgreSQL、MySQL、Oracle、マイクロソフトのSQLServerなどがあります。このうちLinuxで使えるフリーのデータベースはPostgreSQL、MySQLです。日本ではPostgreSQLの方が先に普及しましたが、欧米ではMySQLの方が高速だということで人気があるようです。しかし、日本のプロバイダやホスティングサービスでデータベースに対応しているところはほとんどありません。特にMySQLに対応しているところはないようです。欧米での普及を考慮して、言葉の森ではMySQLを主なデータベースとして採用することにしました。

 PHPもMySQLも日本での普及が進んでいないのは、日本語対応にまだ不十分なところがあり、その不十分なところをそれぞれのユーザーがプログラムの工夫で回避しなければならないという事情があるためです。しかし、日本語対応が進めばハードルはずっと低くなりますから、普及は急速に進むと思います。

 PHPとMySQLというのは作文の勉強にあまり関係ないように見えますが、このPHP/MySQLシステムが軌道に乗れば、教材や指導や運営が今よりも更にインタラクティブになります。生徒の側では常時高速接続がこれから急速に普及するでしょうから、言葉の森の側もそれに対応したより高度な指導・運営をしていく必要があると思います。

 

  光る表現(小1−小2) 2001年6月4週号

●祐美子さん(いけこ/小2)の作文より(けいこ先生/6.2週)

 (ホタルの)ひかりかたは、やさしくこころをつつんでくれるかのように「ホワーン」とひかっていました。一かいだけ、ながれぼしのように、上に上がってきました。ひかりのつよさは、プラネタリウムの一とうせいのようなつよさでした。……わたしは、自分の目でホタルを見られてとてもうれしかったです。このことをちゃんと、思い出のアルバムにしまっておきたいです。 評:ホタルのやさしい光のせつめいが、じょうずにまとめられた。思い出のアルバムの中で、いつまでも光をはなっているだろうね。

●みのりさん(いこの/小2)の作文より(メグ先生/6.3週)

 おとうさんとおかあさんといもうとが、「ひりょうをまいているんだね。」と言いました。わたしは、「あんなにひりょうをまくんだなあ。」とおもいました。【評】みのりちゃんの思ったことがくわしく書けたね。

●真水さん(いすく/小2)の作文より(ももんが先生/6.2週)

 ほうじがはじまったころに、おぼうさんがきて、おきょうをとなえてくれました。わたしには、(もにゃもにゃ。)しかきこえなかったです。【評:このように、自分が感じた通り(聞こえた通り)のことを表げんするのは、とてもいいですね(^o^)。】

●慧人さん(いそゆ/小2)の作文より(きょうこ先生/6.2週)

 「それでとうふのつくりかたがわかったのでおうちでもつくりたいなあとおもいました。」おとうふ屋さんをたずねて、とうふのつくりかたを聞いて、「自分でも作ってみたいな!」という気持ちになったんだね☆ 心の中で思ったことをとってもじょうずに書けました♪

●椿さん(いそら/小2)の作文より(スズラン先生/6.2週)

 (ひよこを見て)そこには、黄色くてふわふわですごくかわいいひよこがいました。「ぬいぐるみみたいだな」と思いました。わたしはだっこしてみたかったけど、ちょっとこわくてできませんでした。:評:小さなひよこには「ぬいぐるみみたい」というたとえがぴったりですね。こんどひよこを見たときは思いきってだっこをしてみるといいですね。

●香里さん(いたれ/小2)の作文より(ももんが先生/6.2週)

 しゅくだいがおわったあと、おもしろいおもちゃであそびました。そのおもちゃは、ナイフをあなのな中にいれると、なかにあるかいぞくが、とぶかとばないかわからないおもちゃです。わたしは四かいとびました。わかばちゃんは八かいとびました。とんだときわかばちゃんとわたしは、そのおもちゃからはなれて「キャー。」とか「イヤーン。」とかいいます。とばなかったら「セーフ。」といいます。【評:とてもていねいなおもちゃのせつめいですね。このようにじゅんばんにあそびかたを書いていくと、ぜんぜんしらない人が読んでもよくわかります。かぎかっこのことばもじょうずに書けました!(^o^)。】

●汰さん(いつえ/小2)の作文より(こあら先生/6.1週)

 どんどんあなをほって、どんどん水をいれて、どんどんひろげてどんどんひろげる。評)土と水であそぶのがとてもすきで、むちゅうになっているようすがつたわってきます。

●慧さん(いつと/小2)の作文より(きょうこ先生/6.2週)

 「小さいはっぱのうちにおちちゃうはっぱもある。それは、かみさまがあたえたしれんなのかもしれない。・・・おちたはっぱもほかのものに生まれかわるかもしれない。つぎは、どんなものに生まれかわるかな、がんばれはっぱ。」おちてきてしまったはっぱたちを見てけい君が感じたことを、とってもじょうずに書けました! 小さなできごとかもしれないけれど、こんなにたくさんのことを考えてみたなんてすごいなぁ☆ おちてしまった小さなはっぱにもけい君の気持ちがつたわるといいね♪

  光る表現(小3) 2001年6月4週号

●真章さん(ありる/小3)の作文より(スズラン先生/6.1週)

 (巨人戦の野球観戦で)一回、すぐむこうにファウルボールがとんできました。とてもびっくりしました。わけは、テレビではいくらすごい球でも、画面をつきやぶって出てきません。けれど、目の前にとんでくるかもしれないのは、球場での試合いです。:評:実際にボールが飛んでくる迫力を感じた瞬間ですね。やっぱり野球場で見るのが楽しそうですね。

●あやこさん(ありろ/小3)の作文より(かつみ先生/6.2週)

 マイケルの大すきなのは、何だと思う?   評:外国の絵本にでてくるような、ユーモアたっぷりの表現だね。

●りんちょさん(いしろ/小3)の作文より(スズラン先生/6.2週)

 (初めてのテニスの試合で)だい二しあいは、あいての体が大きいから、かてないと思ったけれども、きあいを入れて「さあこい。」と、大きな声を出してボールをうちました。:評:気合を入れるときは大きな声を出すのが良さそうですね。がんばっていたことがわかりますね。

●春まきくんさん(いせね/小3)の作文より(メグ先生/6.3週)

 よくクワのはのウラにいってしまうカイコ。日かげがすきらしい。(中略)カイコはよく夜になるとムシャムシャと食べている。昼間はよく日かげにあるはっぱを食べている。【評】観察したことだけでなく、春まき君の想像したことも書けたね。

●アッキーさん(いそか/小3)の作文より(ももんが先生/6.2週)

 ゆかが木でつくられているので、きずがはいったらいやなのでマットをしくと、それが、ちょっとだけへっこんでしまいました。でも、こままわしができたので、心がそれでいっぱいでした。(中略)いもうとにもみせました。するといもうとが、「どうしたら、そんなにじょうずにまわるの? ようたんにも、おしえて。あと一かいまわしてー。」といったのでまわすと、またせいこうしました。【評:「できごと」と「心の中で思ったこと」を上手にまぜて書けましたね。いもうとさんのことばも、はなしたままの生き生きとした形で書けています(^o^)。】

●まーくんさん(いたは/小3)の作文より(さかな先生/6.2週)

 だけど(巨人の)うえはらがなげると、とっても、とっても、とってもはやくおわりました。だって、やきゅうのしあいが、はじまったのが6じで、やきゅうのしあいがおわったのは、8じ45ふんぐらいだから、ぼくは、うえはらが、なげると、とってもはやいなーとおもいました。★評:こんな風に時間をはっきりと書いておくと、本当にゲームが早く終わったことがよくわかるね。

●マーヤさん(いちこ/小3)の作文より(さかな先生/6.2週)

 わたしが(カタツムリを)「つん。」とつついたり、「つんつんつん。」としてみたりすると、「わぁ。」とでもいうようにかくれた。(かくれんぼかなぁ。)とおもったけど人間がこわいのかもしれない。★評:マーヤちゃんとカタツムリの動きが目に浮かぶよう・・・。とても面白いね。

  光る表現(小4) 2001年6月4週号

●ビーバーさん(あにい/小4)の作文より(メグ先生/6.2週)

 屋上からの景色は、最高でした。これから向かう琴ヶ浜への道も、あやとりのひものようにしか見えませんでした。【評】屋上から見た道を、あやとりのひもにたとえたところがうまいね。

●ピッチーさん(あねあ/小4)の作文より(けいこ先生/6.2週)

 (何にしよう・・・・)私はとってもなやんで、なやんで、なやみになやんで、やっと思いつきました。 評:図工の題材選び。「なやんで」を繰り返したことで、そのときの気持ちを強く伝えられたね。

●アーサーさん(あひわ/小4)の作文より(みち先生/5.2週)

 「チャッポン」(水の音の書き出し)、ドアが「ギィー」と開きました。評:...。

●アーサーさん(あひわ/小4)の作文より(みち先生/5.3週)

 僕は、今まで曇っていた心がパッ明るくなり『よし、負けないぞー』と支度に取り掛かりました。...僕は『本当は一人の方が強いのになあ』と思ったけれど小林さんに悪いので、心の中にしまっておきました。ボールはゴール目の前までミサイルのように飛んでおじさんの靴に跳ね返りびくのほうに飛んできました。『チャンス』と思った瞬間おじさんが僕の弁慶の泣き所を思いっきり蹴ってきました。...そして痛いやら悲しいやら、僕の心はズタズタでした。『こういうことを理不尽というんだな』とつくずく思いました。

●ししさん(あふか/小4)の作文より(かつみ先生/6.1週)

 ぼくは、そのとき『ヤッター!! 』と思いました。そのとき『すげ〜』とか『すげーな宍戸』という声が聞こえてきました。ぼくは、そのとき、スターになった気分になりました。またとってみたいな〜と思いました。  評:スターになった気分になりました。というところが、一番いいね。

●大河さん(いうめ/小4)の作文より(ポプリ先生/6.2週)

 学校からでてちょっとすると赤っぽいむらさき色とみず色のきれいなあじさいがさいていました。ぼくは、とてもきれいだなと思いました。・・・もう一人の友だちとどんどん歩いていくとこんどは、つぼみがいっぱいあるあじさいをみつけました。でも回りは、あじさいの花がさいていました。まるであじさいのかんむりみたいでした。評:きれいなあじさいの様子がよくわかります。

●拓樹さん(いこや/小4)の作文より(ふじのみや先生/6.2週)

 「リーリーリーゴッ」…(略)たぶんこれは、ゆめの中で野球をしていて、ぼくがランナーコーチでランナーに指示をしていたと思います。だから、ぼくはよけい暑くてふとんをとっていると思います。そしていつも朝おきるとなんとなく体がつかれているように思います。 評:ゆめの中でも、いっしょうけんめいなんだね。 おつかれさま!

●かずさん(いしす/小4)の作文より(かつみ先生/6.2週)

 矯正の夜(題名)  評:しぶいところがいいね。

●きのこさん(いすこ/小4)の作文より(こあら先生/6.2週)

 今日もキックベースかなぁと思っていたらハンドベースでした。手で打つところが変っただけだけれど、少し不安になりました。評)せっかく少し上手になったと思ったら、ルールが変ったらそれは不安になるよね。(笑)あわてる気持ちがよく伝わってきました。

●アミーゴさん(いそと/小4)の作文より(きょうこ先生/6.2週)

 「フラフープがまわっていると、まるで、やきゅうのたまが速いスピードでなげられて、わたしのおなかのまわりを、少しあたりながらまわっているような気がします。」とっても不思議な感覚だね☆ でも、目をつぶると、野球の球がぐるぐるまわっているようすがうかんできそうだなぁ♪ じっさいにフラフープをしたことのある亜美ちゃんにしか書けないユニークでじょうずな表現でした。(^-^)/

●かばんさん(いそも/小4)の作文より(スズラン先生/6.2週)

 小さいかたつむりを手にのせて、目をちょんっとさわってみました。すると、ひゅるひゅるっとちぢんでしまいました。でも、しょっかくものこっていたので、さわるとまた、ちぢんでしまいました。しばらくすると、目がニューッと出てきたので、こんどは早くぜんぶおしてみました。すると、かたつむりはのっぺらぼうになってしまいました。:評:かたつむりの動きが見えるようですね。かたつむりはびっくりしていたかも。

●ミニまろさん(いそれ/小4)の作文より(けいこ先生/6.2週)

 (家に泊まりにきたおばあちゃんは)「きのうふうちゃんがうるさかったもので、一すいもできなかったよ。」とクレームをつけました。「そお?」この音になれたお父さんとお母さんとわたしには、ちょっとも聞こえませんでした。実は、このカラカラの音は、ふうが回し車を回す音だったのです。次の日の朝、一家は気持ちよく起きました。けれど、おばあちゃんの他に、一すいもできなかった人がもう一人いました。その人は、忘れちゃいけないもう一ひきのペット「ナッツ」です。ナッツはふうの小屋と2階建てになっていて、ナッツの小屋は下の方だったので、そうとうメーワクだったのでしょう。目を細め、ふらふらしながら出てきたナッツは、「まぁ〜ったくふうのやつめ。うるさかったわねぇ〜。」と言っているかのようでした。 評:登場人物の様子が、とてもていねいに説明できた。フラフラのナッツがもし言葉が話せたら……。「  」の使い方も効果的にできたね。

●望美さん(いちえ/小4)の作文より(ポプリ先生/6.2週)

 休み時間の終わりのベルが鳴った時私は(たぶん他の人も)二十分の休み時間が、十分くらいだったように思えた。さっきは、五分間もおにになっているような感じがしたのに、と思った。評:集中していっしょうけんめい遊んだのね。そんな体験は良い作文をかくためのにとても大切なことだと思いますよ。

●一休さんさん(わら/小4)の作文より(けいこ先生/6.3週)

 失敗は、必ずしも悪いことではない。それを自分なりに乗り越えて明日も希望へつながればいいということです。 評:「怪我の功名」の感想文のまとめ。「怪我」を「功名」につなげる(つなげられる)のは、こういう前向きな気持ちなのかもしれないね。

  光る表現(小5) 2001年6月4週号

●友葵さん(あしも/小5)の作文より(ゆり先生/6.2週)

 国じゅうで一人だけがそれを努力しても、変化はあまりないと思うけど、もし、国じゅうの人、みんなが、それを努力したら、木、一本ぐらい鉛筆に使わなくてもよくなるんじゃないか。 そういうふうに、一人一人が努力したら、もっといい国になると思う。【評:「木、一本」からえんぴつは何本くらい作られるんだろうね。でも、たくさんの人がむだづかいをやめれば十分「木、一本」は節約できるだろうね。】

●しょうたさん(あたの/小5)の作文より(きょうこ先生/6.1週)

 「そうしたら、まむしに注意と書いてある看板がありました。楽しかった遠足がこわくなってきました。」楽しい気持ちからおそろしい!という気持ちへ突然、変化したようすがよく伝わってきたよ。(^-^;) 捷太くんの青ざめた顔が浮かんできそうだね..。

●博美さん(あちは/小5)の作文より(メグ先生/6.3週)

 私たちは、自分で見たり聞いたりしたことでものごとを判断したり、理解したつもりになったりしないようにしなければなりません。【評】博美さんの意見をはっきりと示すことができたね。

●すみすみさん(あない/小5)の作文より(かつみ先生/6.2週)

 とは言ったものの、会社の社長ではないので、難しいなと思うので、じぶんができる、最大限の『物を大切にすること』から始めようと思います。

●えりさん(あなふ/小5)の作文より(ももんが先生/6.1週)

 「すばやく、すばやく、とにかくすばやくまぜて、オムレツ形にするのよ。」「ほほう。」そして、私は、さっそくやってみることにしました。「まぜて、よせて」んんん〜。クリーム色がこげたような色のたまごやきが、やきたてのおいしいかおりといっしょにできあがりました。【評:生き生きとした会話や、色と香りが、とても上手に入っていますね。うーん、おいしそう(^o^)。】

●ケロちゃんさん(ありう/小5)の作文より(ポプリ先生/6.1週)

 学校からでてちょっとすると赤っぽいむらさき色とみず色のきれいなあじさいがさいていました。ぼくは、とてもきれいだなと思いました。・・・もう一人の友だちとどんどん歩いていくとこんどは、つぼみがいっぱいあるあじさいをみつけました。でも回りは、あじさいの花がさいていました。まるであじさいのかんむりみたいでした。評:きれいなあじさいの様子がよくわかります。

●けいさん(いかわ/小5)の作文より(スピカ先生/6.2週)

 でも、この前の給食の時だ。私は、今まで一口くらいしか食べなかった。が、一口食べると、また一口・・・・・・、と食べているうちに全部食べてしまった。まるでメロンに魔法をかけられてしまったようだ。 評:今まできらいだったメロンが好物になった瞬間だね。その経過がとてもよくわかるように書けています。不思議な感覚を「魔法」にたとえたのもじょうず!

●健太さん(いせつ/小5)の作文より(メグ先生/6.3週)

 知識と習慣・文化は人間のメガネでそのメガネのピントを調節できるのは今のところメガネ本体だけのようだ。【評】知識・習慣・文化をメガネにたとえたところが工夫したね。

●うさぎさん(いそに/小5)の作文より(スズラン先生/6.1週)

 (キックベースで)わたしの番がきました。わたしは大きく息をすってはきました。わたしは二回ファーボールをしてしまいました。三回目、わたしは、グットボールをにらみました。そしてボールをおもいっきりけりあげました。:評:ボールをけるときの緊張感が出ていますね。

●穂香さん(すよ/小5)の作文より(きょうこ先生/6.2週)

 「私がこの話を読んで思いわかっことは、国々の人の考え方はそれぞれ違うとわかった。けれど、だからといってインドはインド・日本は日本ではなく、この価値観の違いとして、ここは、インドを見習わなくてはいけないところだと思った。」物をとっても大切にするインドのお話を読んで、単に考え方が違うということがわかったという感想だけではなく、さらにそこから自分の意見をのべられたところがいいね☆

●さくらんぼさん(とあ/小5)の作文より(かつみ先生/6.2週)

 私は、「とことんまで、使い切る。」という、言葉が好きだ。良いことは日本も、まねしたいな。  評:とことんまで、先生も刺激を受けました。大事にしていこうね。

●加恵さん(られ/小5)の作文より(メグ先生/6.3週)

 私はこの話をよんで「知らぬが仏」のことわざのように本当に知らないほうがとくのときがあるのだなと分かりました。【評】確かに、何も知らないほうが正しいものの見方ができるということはありますね。

  光る表現(小6) 2001年6月4週号

●紗由美さん(ああも/小6)の作文より(ふじのみや先生/6.1週)

 例えば、子どもが〜をやろうと思っている(のに)、親が〜をしなさいというと、たとえ、親が言ったことをやろうと思っていても、その気持ちは風にとばされて消えていってしまうだろう。 評:風にとばされる…という表現に、言葉や気持ちのはかなさを感じさせますね。

●シュシュさん(あさつ/小6)の作文より(メグ先生/6.3週)

 メダカだけでなく外来種にじゃまされて絶滅をしそうなものがたくさんいるらしい。人間は動物達の世界によけいなものをもちこんだり、必要なものをとりのぞいたりして、手を出さないほうがいいと思った。【評】ただ単に「自然を守ろう」という月並みな結びではなく、「よけいなものを持ち込まない」という点にも触れたところがすばらしいです。

●ハムさん(あそみ/小6)の作文より(メグ先生/6.3週)

 人間が守らないと、自然だって絶滅するのは当たり前だなあ、ということが分かった。 あと、私が未来のことに想像するのは未来になって、生き物や自然は、どんな生き物や動物が絶滅したり、たくさん増えたりするのかが、私はとっても楽しみだ。【評】私たち人間がしっかりと自然を守り、未来に伝えていきたいですね。

●けろっぴさん(あちえ/小6)の作文より(ミルクティ先生/5.4週)

 「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」というように、どんなものも集めすぎるとあとでじゃまだ。五百円玉だって、百個も二百個もあったら困ってしまう。トレーディングカードを千枚も二千枚も持っているとブームが去ったら処分に困ってしまう。集めているもの(コレクション)は、その時人間が、それを集めて得をする、又は楽しいと思っている証拠である。コレクションは、集めている段階では、それをして得をする、楽しいと思っているが、後では、意味がないと考えることが多い、と僕は考える。<評>コレクションについて、集めている時の楽しさだけでなく、その後、飽きてしまった時のことまで考えたところがユニーク。ことわざと意見がピッタリ合っているね。

●シュンさん(あよぬ/小6)の作文より(きりこ先生/6.1週)

 動物にたとえるとお父さんはタカでお母さんはつばめでぼくはクマでお姉ちゃんはシカです。<家族を動物にたとえたところがおもしろいね。>

●知紗さん(いいく/小6)の作文より(にこにこ先生/6.1週)

 とにかく苦手なんて一つもない先生に、「どうして、そんなに特技があんの?」と聞くと、「特技なんて、努力したらできるわ」と言われた時、初めて先生が不思議、と思った。☆☆☆こんなふうに答える先生、かっこいい!!日本人はとにかく謙虚なのがいい、というところがあるけれど、努力すればどんなことだってできるんだ、と身をもって教えてくれる先生、すてきだね。

●ウルフさん(すふ/小6)の作文より(メグ先生/6.3週)

 図書室で図鑑を見ていたら今ではいない魚・虫・・動物などが写っていた。なぜ昔いた動物などがいないのだろうか?たぶん環境破壊をしているからだと思う。環境が壊れると豊かじゃない・さわやかじゃない・空気がおいしくなくなる。人間が、自然を守らないと環境が、壊れると思う。【評】すでに存在しない魚や虫が図鑑にのっていたという話は、危機感を感じさせますね。私たち人間が自然を守らなければ環境はどんどん悪化していくでしょう。

●ちっピーさん(ちこ/小6)の作文より(ふじのみや先生/6.2週)

 「急がばまわれ」ということわざがあるがこれは、余裕や遊びにも関係があると思う。遊びや余裕は、子供にとって学んでおくべき大切な授業の一つだ。評:ことわざや、言葉の選びかたを工夫して、印象深い意見にまとめています。

●イフリートさん(らよ/小6)の作文より(ミルクティ先生/6.1週)

 家族の長所もわかりにくいが、さらにわからないのは自分の長所だ。ほかの人は少しわかるが意外に自分の長所を考えてみるとなかなか見つからないのだ。でも、お父さんやお母さんは、どこでも友だちがつくれるのがぼくの長所だと言っていた。…略…自分の長所は、なぜか親がほとんど知っている。なぜだろうか。それはたぶん親は毎日子供を見ているからその子供がどういういい所をもっているか、悪い所があるかはわかるのだろう。もしも自分が親になったとき、自分の子供の長所を最大までのばしてあげれればいいと思った。<評>自分の長所は見えにくいもの。でも、親はちゃんと長所も短所もわかってくれている。それはどうしてなのだろう? 「家族の長所」というテーマで、親と子供の関係まで掘り下げて書いたところがすばらしいです。イフリート君のような考えの人ばかりなら、児童虐待などもなくなるだろうにね。

 

  光る表現(中1−社) 2001年6月4週号

●たごさくさん(あによ/中1)の作文より(ミルクティ先生/6.2週)

 確かに、知識がなさすぎるのも逆にこまる。しかし、「行動するには多くのことに無知でなければならない」という名言があるし、「経験は最良の教師である」という名言もある。多くのことを経験し、学んでいけば先入観にとらわれず正しい答えがかならず見つかるだろう。<評>自分の意見を強調するために、名言をうまく使えましたね。あてはまる名言を二つも見つけたところもさすがだね。

●龍太郎さん(いあせ/中1)の作文より(メグ先生/6.3週)

 例えば、ピアノを弾くときに、卵を持つようにと教わった方が分かりやすいはずだ。剣道でも、竹刀を持つ時雑巾をしぼるように持つと教わるのも、その方が分かりやすいからだ。人間は、便利なものを考えたものだ。もし、比喩が無ければ説明に時間がかかって大変だった。【例】比喩がなかったら、説明しづらいことってたくさんありますよね。

●らくださん(いうみ/中1)の作文より(メグ先生/6.3週)

 私がこの詩の中で一番心に残っている場所は、「何度でも打ち上げよう」と、言う所だ。諦めずに何度でも夢に向かって頑張ることを教えてくれた気がする。諦めてしまったらそこで夢は終わってしまうのだ。前へ進めと励まされている気もする。【評】この詩の良さをしっかりととらえているね。

●奈央さん(いしえ/中1)の作文より(メグ先生/6.3週)

 この詩には、比喩が使われているが、その比喩はとても便利である。例えば、私は学校で剣道部に入ったが、竹刀を持つ時の事である。「竹刀を持つ時、右手は卵を持つ時のように軽く持ちなさい。」と注意をうけた。先輩達は、きっと中1に分かりやすいよう比喩を使って下さったのだと思う。又、足についても注意をうけた。「右足は、紙が1枚入るぐらい浮かせなさい。」実際にやって見ると難しいが、これもまた先輩達が気をつかってくださったのだ。とてもありがたい事である。このように比喩を使うと、とても分かりやすい。【評】手の形や足の置き方など、実際にこの通りにするのはむずかしいでしょうが、比喩のおかげで、イメージはすぐに頭に浮かびますね。

●スライムさん(あめひ/中2)の作文より(こあら先生/6.2週)

 地球に生まれてしまったからには、地球にも私たちにもよい生き方をしなければならない。そのためには、相手から何かもらったり自分たちから何かをあげたりしながら、共存していくべきだろう。評)本来は地球も人間も生態系の一部で、一緒に生きていかなければならないことを思い出させてくれました。

●愛音さん(いそよ/中2)の作文より(ミルクティ先生/6.1週)

 人間には、人それぞれの長所がある。どんな小さなことでも、よいところがある。「この人は絶対いいところなんてない。」とか思っていても、その人とも交流を深めると、「はっ?」と気づくことがある。みんな人間だから…。<評>家族の長所を書いたあとのまとめの意見です。大きく「人間」という視点から「長所」について深く掘り下げて考えることができていますね。

●青ちゃんさん(ひえ/中3)の作文より(ふじのみや先生/6.1週)

 テレビを見ていると、いろいろなことがわかる。知ることも多い。しかし、それを知ることで、知らないことも増える。  評:テレビが持つ「わかりやすさ」の別の一面をうまく切り取って表現できたね。

●怜さん(あもい/高1)の作文より(けいこ先生/4.1週)

 弱った身体にドラッグを用いること、弱った組織にユダを作り上げること、一時的には効果をあげるようにも思えるが、これは本質的な解決策にはなり得ない。本質的は解決策とは、自律性を持ち、しっかり自立すること。誤った解決策を選ばないためにも、自己のしっかりとした考え方が必要である。 評:ユダを生み出すというのが、安易で間違った解決策であるということを、ドラッグとうまく重ねて主張できた。

●UZI.SMGさん(そお/高2)の作文より(ミルクティ先生/6.2週)

 コンピュータのようなハイテク機器は、はっきりいって一般人向けに開発されたものではない。ノイマンたちが作り上げた元祖コンピュータはそもそも人間がやっていられないような計算をこなすために作られ、しかもその目的は世界最高峰の頭脳を集めての原爆製造であった。大きさも当初はビル一つを埋め尽くすほどの容量が必要だった。その後も宇宙開発のような特殊な、限られた人々のために発展し、一般人向けの兆しが見えたのは小型化が進みマックOSやウィンドウズOSが登場してからだ。このような背景を考えれば、今のパソコンなど驚異的なわかりやすさ、高性能である。機械の進化ばかりに頼ってないで自力で理解して自分のスキルにしていこうという向上心を持つべきだ。難しいのはあたりまえ、困難なんかあたりまえ、そんなことでためらう必要はない。という開き直りに近い心構えを持った方がいいと思う。「天よ我に七難八苦を与えよ」といった人がいるが、困難を楽しむという一見矛盾した発想を持って生きるのも面白いかもしれない。<評>コンピュータ開発の歴史に触れながら、ユーザの向上心、さらには困難を楽しむ余裕を鼓舞している部分です。これを読んで「あっ、痛っ!」と感じる人も多いのでは…。(^^;

 

 

 

 

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