KotobanomoriNo.719
言葉の森新聞
2001年7月2週号
文責 中根克明(森川林)
■夏休み中の授業について
言葉の森の7−9月の予定は、課題フォルダの中の予定表に書いてあるとおりです。
夏休みは帰省したり塾の夏期講習に行ったりするために、通常の時間に授業を受けられない場合も多いと思います。
しかし、ここで簡単に8月は一ヶ月間休みということにしてしまうと、それまでに継続していた自習の習慣もなくなり、9月以降の勉強にマイナスとなるケースがよく見られます。
国語の学力は、学習塾で講義を聴いたり問題を解いたりするなかでは上がりません。言葉の森の長文音読を毎日行ない、その上で毎週作文・感想文を書くなかで上がるものです。ところが長文音読のような単調な自習は、いったん中断すると再開することが難しくなります。
したがって、一ヶ月の休会というかたちはできるだけ避けて、他の曜日や時間に振り替えたり、7月または9月の間に休みの分をカバーしたりするなど、工夫して継続していってくださるようお願いします。
夏休み中に限り、授業の振替による電話指導は、平日午前10時〜午後8時まで行ないます。(通常は、平日午後4時〜午後8時)。作文を書く時間がとれるときに、直接教室(0120−22−3987)にお電話ください。希望の週の課題を説明します。
教材の送付先を田舎などの帰省先にすることもできます。数週間田舎などに滞在する場合は、ご連絡をいただければ教材の送付先をその滞在先にして郵送します。また、先生からの毎週の説明電話もその滞在先にすることができます。ただし曜日や時間を変更する場合は、先生から生徒にはお電話しませんので、生徒から教室にお電話をして説明を聞いてください。
また、事情により休会せざるを得ないという方は、次のような扱いになりますので、ご了承ください。
この規定は、夏休み以外の休会にも同じように適用します。
ただし、(A)海外にホームステイで出かける場合、(B)病気治療のため入院する場合など、電話連絡のとれない状況での休会と、(C)受験の1ヶ月前に休会する場合は別途考慮しますので、ご相談ください)
(1)受講料
金融機関からの自動引き落としは通常と同じかたちで行なわれます。上記(A)(B)(C)以外は受講料の返金はありません。
(2)郵便物
言葉の森新聞などの印刷物は毎週同じようにお渡しします。
(3)授業の振替
その学期中(7〜9月)の間であればいつでも授業の振替できます。教室の授業時間(平日午後4時〜8時)にお電話をくださるか、直接教室においでください。
■宿題の読書感想文の書き方
(この記事は昨年の森新聞に掲載したものに一部手直しを加えたものです)
いまの感想文指導には無理がある
感想文が楽に書けるようになるのは、年齢的には小学5年生からです。小学1〜4年生は、全体の構成を考えて書くという能力がまだ育っていませんから、大人が全体の方向づけをしなければ自分で本の流れに合わせて感想文の流れを考えていくという書き方はできません。
また、小学1〜4年生の場合、似た話がうまく見つかる場合と見つからない場合とでは、作品の出来に大きな差が出てきます。大人(親や先生)が近くにいて、「この次はこんなことを書いたらいいよ」とときどきアドバイスをしてあげなければまとまった作品を書くことはできません。
なぜ学校のふだんの授業で感想文を指導せずに、夏休みの宿題というかたちで感想文を書かせるかというと、感想文は(特に低中学年の場合は)、一人ひとり別のアドバイスをしなければならないからで、30人から40人を相手にした一斉指導ではそういうアドバイスはできないからです。
子供まかせでは書けない
「なんでもいいから自分で好きな本を選んで、自分で好きなように書いてごらん」ということでは、感想文は書けません。小学生の場合は、大人がなんのアドバイスもせずに感想文を書かせるぐらいなら、感想文を書くことそのものをしない方がいいのです。単に字数を埋めるだけの感想文は、何の勉強にもなりません。
じょうずな感想文を書くコツはあるが
書くからには、じょうずな感想文を書いて、コンクールなどに入選したいとはだれもが思うことです。作品の出来具合の半分は、似た話などの題材の部分に支えられています。また、もう半分は、感想の部分の一般化の深まりに支えられています。ですから、感動のある似た話が連想できるような本を選び、感想の部分で大人の人が一般化の手助けをしてあげれば、じょうずな感想文が書けます。
しかし、こういうかたちで親や先生がアドバイスをすることは、子供にとってはあまりうれしいことではありません。また、親や先生に支えられてじょうずな作文を書いても、教育的な意義はありません。ですから、感想文の目標はじょうずな作品を書くことにではなく、ひとまとまりの本を読み、ひとまとまりの文章を書く練習をするということに置くべきです。
書き方の手順「まず本選び」
まず本選びですが、子供が「この本、おもしろいから書きたい」と言うような本が必ずしも書きやすい本であるとは限りません。子供が自分なりに似た話を見つけることができたり、想像をふくらませたりできるような本が書きやすい本です。この本選びは、大人がアドバイスをした方がいいようです。少なくとも、子供には「似た話や想像した話が書けるような本が、感想文の本としては書きやすいよ」と言ってあげるといいと思います。
書き方の手順「次に字数配分」
感想文の宿題は、原稿用紙3枚程度(400字詰めで1200字)の分量で指定されることが多いようです。これだけの分量を1日で書くというのは大変です。無理のない字数配分は、1日1枚(400字)です。感想文の宿題をするために、4日間の予定を立てて、1日目に400字以上、2日目も400字以上、3日目も400字以上と書いていって、4日目に全体を通して要らないところを削り、清書するという予定を立てれば無理なく書くことができます。
書き方の手順「1日目の400字」
本のはじめの方から一ヶ所、似た話や想像した話の書けそうな場所を選び、そこを引用し、自分の似た話を書き、最後に「たぶん」「きっと」「もしかしたら」などという言葉を利用しながら、自分の感想を書きます。
本の引用(1)
↓
似た話(1)(もし…だったらと想像してもよい)(たとえも入れる)
↓
感想(1)(たぶん、きっと、もしかしたらなどと考えてみる)
書き方の手順「2日目の400字」
2日目も同じです。本の中ほどから一ヶ所、似た話の書けそうな場所を選び、そこを引用し、似た話を書き、感想を書いていきます。
本の引用(2)
↓
似た話(2)
↓
感想(2)
書き方の手順「3日目の400字」
3日目も同じように、本の終わりのほうから一ヶ所選んで書いていきますが、最後の感想のところがちょっと違います。1日目、2日目は、引用した小さな箇所の感想でしたが、3日目は本全体についての感想を書いていきます。
小学5・6年生の生徒の場合、この感想は、「○○は(人間にとって)……である」というような一般化した大きな感想を書いてまとめます。この感想の部分は、お母さんやお父さんと話し合いをして、子供自身の考えを深めていくといいと思います。そして、「私はこれから」などという言葉を使い、この本から得たことを自分のこれからの生き方にどうつなげていくかを考えてまとめます。中学生の場合は、結びの5行に「光る表現」を入れていくとよいでしょう。
本の引用(3)
↓
似た話(3)
↓
大きな感想(○○は人間にとって……。私はこれから)
書き方の手順「4日目の清書」
4日目は清書です。お母さんやお父さんが全体を通して読んであげると、要らないところが見つかると思います(書いた人自身には、要らない部分というものはなかなかわかりません。これは大人でも同じです)。この要らない部分を削ります。次に、書き出しの部分に本の引用として情景描写の部分を入れられれば、書き出しの工夫ができます。これは無理のない範囲でやっていくといいでしょう。
書き方の手順「できたらほめる」
書いている途中でも、書き終えたあとでも、親や先生が「これは、おもしろいね」「それは、いいね」と、子供の書いた内容のいいところやおもしろいところをどんどん認めてあげることが大切です。多少おかしいところや変なところがあっても、子供が書いた内容をできるだけ尊重してあげてください。これと反対に「これは、こうした方がいいんじゃない?」「そこは、ちょっとおかしいんじゃない?」などという否定的なアドバイスをすると、勉強でいちばん大事な子供の意欲をそぐことになります。大事なことは、いい作品を仕上げることではなく、手順にそってできるだけ自力で書く力をつけることです。
教室では宿題の感想文の個別指導はしませんのでご了承ください。
感想文の指導には、生徒ひとりずつ異なるアドバイスが要求されます。更に作品として完成させるためには、書いている途中にも頻繁にアドバイスをする必要が出てきます。このような対応は、普段の勉強の中ではできませんので、夏休みの宿題のための感想文指導は、教室では行ないません。
宿題として感想文を提出しなければならないという事情のある方は、教室で練習した長文の感想文で似た話のよく書けたものをベースにして、ご家庭で書き直していかれるといいと思います。
懇談会・古典研究会のお知らせ
6月9日(土)久しぶりに父母懇談会を行いました。父母の皆様のご質問やご意見を聞き、とても参考になりました。今後は定期的に懇談会を行い、日常的に父母の皆様と教室の意思疎通が図れるような態勢を作っていきたいと思います。
しかし、懇談会の回数が増えても、いつも同じような話題では進歩がありませんので、子育てや教育に関する古典を研究しながらその勉強の成果をもとに懇談するというスタイルで今後の懇談会を進めていきたいと思います。 古典というのは、古文という意味でなく、評価の定着した良書というような意味です。
当面、「和俗童子訓(貝原益軒)」をもとに数回の予定でお話ししたいと思います。テキストなど参加者の方で用意していただくものはありません。そのつど資料を配布しますので、お気軽にお立ちよりください。
ただし、参加人数分の資料をプリントしたいので、参加される方はできるだけ事前にご連絡ください。
電話0120-22-3987 留守電0120-64-3987 ファクス0120-72-3987
メールnane@mori7.com
■第2回の懇談会・古典研究会の予定
7月14日(土)午後2:00〜午後3:00 港南台教室 内容は、懇談会・「和俗童子訓」の解説 |
※日本人の教育に対する熱心さは有名です。明治時代に、有色人種の中で唯一欧米化を成功させた原動力は、江戸時代までの寺子屋教育にあったというのが定説です。
ところがその教育熱心さは、決して日本人がもともと持っていた資質ではありません。それはやはりある文化的な歴史的な背景から生まれたものです。その最も大きな影響力のひとつが、この「和俗童子訓」だと言われています。
1710年益軒が81歳の年に書いたこの書物は、その実践的な有効性からその後の日本の教育文化に大きな影響を与えました。しかし、日本では、自国の文化を低めに評価するという傾向のために、これまで益軒が正しく評価されていたとは言えません。私も20代のときにルソーやペスタロッチを読んで感銘を受けましたが、益軒は高校の倫理の教科書で名前を知っていただけでした。しかし、その後ふとしたきっかけで益軒の著作を読み、その偉大さがよくわかりました。もちろん、一部には、現代にそのままあてはめるわけにはいかないものもあります。それは益軒の生きた時代の制約として考えておく必要があります。しかし、トータルに考えると益軒の唱えた人間教育はそのまま現代の人間教育にもあてはめられると思います。
今、日本の教育は混迷しています。激化する受験勉強と低下する学力が同時進行している状況は、まさに教育論の背骨が揺らいでいるものだと言っていいでしょう。
そのときに、益軒が、老境に至り自分の人生で確信できたことだけを控えめに述べたこの教育論は、大きな示唆を与えるはずです。
日本の文化と言うと、英語に翻訳された「武士道(新渡戸稲造)」「茶の心(岡倉天心)」など一部の限られたものか、又は「源氏物語」「枕草子」のような文学的なものしか知られていません。しかし、これだけの高い文化を築き上げた日本人が、文学の分野でだけ優れていたと考えることはむしろ不自然です。日本の文化には、まだ発掘されていない社会科学・自然科学・人文科学の大きな遺産があるはずです。その手始めとして、貝原益軒の教育論を読んでいきたいと思います。
プログラム研究会のご案内
言葉の森が1996年9月にホームページを開設したときは、まだホームページを作ること自体が珍しい時期でした。しかし、今ではホームページ作りはごく普通のことになっています。
ところが、ここに来て、ホームページにデータベースを取り入れる新しい技術が登場してきました。データベースのホームページは、ファイルのホームページと違い、データをブラウザに表示させるための何らかのプログラム言語の習得を一般に必要とします。
このプログラム言語の習得は、将来、正規の学校教育に取り入れられるようになるはずですが、現状では大学で専門の勉強をするか、会社で仕事の必要に迫られて勉強するかどちらかのかたちでなければ学習する機会はほとんどありません。
言葉の森では、この6月から新たに専用サーバーを導入しました。このサーバー導入を機会に、データベースとプログラミングの勉強に興味のある方にサーバースペースを無料で貸し出し、併せて月1回の研究会でプログラミングの勉強をサポートしていくことにしました。
データベースは、現在のアメリカで普及しているものが将来の世界標準になるという考え方から、日本で有名なPostgreSQLではなく、欧米で人気のあるMySQLを採用します。プログラミング言語は、これまでよく使われていたPerlではなく、より簡単でデータベースとの連動に向いているPHPを採用します。しかし、プログラミング言語はある一つを習得すれば、ほかの言語の習得も容易になるという性質がありますから、将来もっと新しい言語が登場したときにも、このPHPの学習は役に立つと思います。
参考となる本の多くがまだ英語で書かれているために、プログラム研究会の参加資格は一応高校生以上としています。現在のメンバーは15名で、中学生(1名)、高校生(2名)、大学生(6名)、社会人(6名)です。月1回の研究会(第2土曜午後3:30から1時間程度)は自由参加で、活動の中心はメーリングリストによるメールでの質疑応答です。したがって自宅でインターネットに接続できる環境が必要になります。
プログラミング言語の学習のような新しいジャンルの勉強は、考え方が柔軟で知的好奇心にあふれている若い年代でなければなかなかできません。しかし、現代の日本の大学教育は、こういう新しい分野をカリキュラムに入れることについては社会のニーズよりも何歩も遅れています。データベースと連動したプログラミングの技術は、文系・理系を問わず将来役に立つものになるはずですが、現状では特殊な学科を専攻しないと勉強する機会はありません。
高校生以上のみなさんで、こういう新しいことに興味のある方はプログラム研究会にぜひご参加ください。また、父母のみなさまの参加も受け付けています。全くの初心者でも勉強していけますので、ご関心のある方はぜひご参加ください。
研究会は6月にスタートしたばかりですので、まだ初歩的なところを勉強しています。また、サーバーに個人ごとのスペースを確保する関係で、定員は24名までとしています。参加を希望される方はお早めにご連絡ください。
■第2回のプログラム研究会の予定
7月14日(土)午後3:30〜午後4:30 港南台教室 参加のお申し込みは、nane@mori7.com(言葉の森/中根)まで これまでの活動内容は、http://www.mori7.com/pmpro.phpで |
6月のアンケートより(その1)
●父母より(小3)
先生のはげましや評価、光る表現などが、ずいぶん励みになっているようです。フォルダの音読と読書のおかげだと思いますが、漢字を書くのが大の苦手なのに、読みの方はいつのまにかびっくりするほど力がついていて(時々ウソもあるけど…)とりあえず、読みとばすことはできているようです。じっくりと味わったり、考えながら読んだりできるようになると、もっと楽しくなるだろうなと思います。確かに自習の習慣は、小さいほどつくようです。上の子は4年になってから始めましたが、5年になって塾が忙しくなると続かずやめてしまいました。もったいないことです。
上の子は小3のころ「十五少年漂流記」にはまってから、突然読書に目覚め、今では(小6)少しでも手があくと、すぐ本を手に取るほど読書大好き少年になりました。本に没頭するくらい勉強もすればいいのに、と思うくらい。でも、国語の点となると、これが大変で、好きな文章のときと、そうでない文章のときで、点が天と地ほど違うのです。これって、どうしようもないのでしょうか。実は私も昔そうだったのですが……。
▼教室より
読みの力がつけば、漢字はあとからすぐに追いつきます。もちろん、すぐにと言ってもそれなりの時間はかかるので、夏休みなどに集中してそれまでの学年の漢字を全部マスターするというかたちで取り組むといいでしょう。漢字は、このように短期間の集中で何とかなりますが、読む力は短期間ではつきません。ですから、小学校低中学年で、漢字はよく書けるが本はあまり読まないという子の場合、学年が上がるにつれて伸び悩む傾向があります。小学校中学年のころは勉強よりも読書優先というぐらいでやっていくとちょうどいいと思います。長文音読のような自習の習慣は、小学生の低学年ほど定着しやすいようです。5年生以上で新しく長文音読の自習を始めるのは、実はかなり難しいです。お母さんが毎日言わなければやるようになりません。今後、高学年でも取り組みやすい自習の仕方を考えていきたいと思います。
読書が好きになるかどうかは、周りの環境が大きく影響します。学校やクラスで読書運動などを進めていると、子どもも自然に本を読むようになります。小学校の間は、授業の中に読書の時間があるので、どの子もそれなりに本を読む環境に恵まれています。
しかし、読書環境でいちばん大切なのは、やはり家庭です。「学校で読んでいるからいい」と、家庭での読書指導をしないと、中学生になり学校での読書時間がなくなると、自然に本から遠ざかっていきます。現在の中高生の読書離れは、もともと家庭で本を読む習慣の少なかった子が、学校での読書指導の減少につれて自然に本を読まなくなったというものです。
ただし、読書がそのまま国語の成績に結びつくわけではありません。読書の役割は、心の世界を豊かにすることにあります。国語の成績を上げることと読書は、似ている部分もありますが、異なっている部分の方が大きいと考えておいた方がいいようです。国語の成績を上げるような読む練習とは、難読の復読です。長文音読のようにやや難しい文章を繰り返し読む練習を読書と並行して進めていく必要があります。
●父母より(小4)
プロフィールをインターネットで見るとき、パスワードがわからないので、見られないのですが、やり方を教えてください。▼教室より
パスワードは、「学習の手引」に載せています。現在は、ユーザー名がyamaパスワードもyamaです。プロフィールは自分の写真を貼っている生徒がいるため、清書は、本名で書いている生徒がいるために、パスワードを入れるようにしています。しかし、全員一律のパスワードというのは今後問題が出てくると思いますので、将来は生徒別に自分のパスワードを決めていただく予定です。
現在、実験用のページを作っていますが、そこでは、ユーザー名はローマ字の生徒コード、パスワードも同じ生徒コードというようにしています。このパスワードを本人が随時変更できるというようにしていく予定です。
●父母より(小2)
先生との会話の中で、子どももイメージを育てている様子です。作文の書き方の手引(かっこの使い方、改行の仕方など)があると参考になると思うのですが。また、推薦図書一覧表などがあると助かります。課題フォルダで教わっている児童書のロングセラーなどもお願いします。▼教室より
「書き方の手引」のようなものは、これから作っていきたいと思います。しかし、かぎかっこの使い方などは、出版社によって方針が異なりそのどれもが正しい書き方として認められています。教科書でさえ、出版社によって書き方が違います。「書き方の手引」のようなものがあると、学校で教わった書き方と違った場合、子どもが混乱するおそれがあるかもしれません。推薦図書一覧表は、ホームページに掲載していますが、作成時からだいぶ年月がたっているので、絶版になっている本もあるようです。今後、ホームページでリアルタイムに現在の推薦図書一覧表が見られるようなかたちにしていきたいと思います。今考えているのは、推薦図書の紹介と、その図書に対する先生や生徒や父母のコメント、人気ランキング、注文先などが随時更新できるようなかたちのページです。それをPHPとMySQLで今後作っていく予定です。
●父母より(小4)
好調時は一気に書き上げるのですが、途中でつまると、「何てかいたらいい?」と助けを求めてきます。こちらのアドバイスが不適なのか、バトル(よく言えばディスカッション)が始まってしまいます。噴火したまま書いた字に証拠が残り、後悔しきりです。……このようなときは、教室に電話して質問するようにしたいと思うのですが、どうかよいアドバイスをお願いいたします。▼教室より
子どもは、作文に書く材料と、それを表す表現力があれば、親や先生が止めても書きます。ときどき教室で、小学生の子が書くことが止まらなくなり、先生から「もう遅いからそろそろまとめたら」と言われても「いやだ。今日は最高新記録にするんだ」と書き続ける場合があります(笑)。「何て書いたらいい?」と聞いてくる場合は、これまでの経験上、三つのケースが考えられます。
第一は材料がない場合です。このときは「先生は子どものときこんなことがあってね……」とこちらの話を次々としていると突然「あ、あった。もういいから、あっち行って」(おいおい)と子どもが自分で材料を見つけて書き出すようになります。子どもの話を引き出そうとするよりも、こちらの話を聞かせてあげるという方が効果があるようです。
第二は表現力がない場合です。材料があってもそれを2、3行で書いてしまうと、もう後が続かないというケースです。これは、長文音読などの自習を気長に積み重ねることによって表現力をつけるしか方法がありません。長文音読は、すぐに効果が出るものではありませんが、あるときから急に成果が出てきて滑らかに書けるようになります。
第三は子どもが親や先生に甘えたいという場合です。教室でもよく、ちょっと書いては「ねえ、先生、見て」と先生を呼ぶ子がいます。家庭でも、お母さんと話をするのが楽しいということで、質問をするという子がいると思います。そのときは、お母さんやお父さんも、子どもとの話を楽しんでいかれるといいと思います。
また、子どもは、自分の書くことに自信があれば自然に質問はしなくなります。質問をするのは、書くことにあまり自信が持てないときです。このときに、大人が「自分の力でがんばりなさい」と突き放すうような態度をとることはあまりいいことではありません。教室でもたまに、子どもが「先生、なんて書いていいのかわからない」と心細そうに聞くことがあります。そういうときは、「それじゃあ、先生が今から言うことをそのまま書いていいよ」とアドバイスをしてあげます。そのことだけを見ると、先生の教えたことをそのまま書いたのだから何の勉強にもなっていないような気がしますが、子どもはそれで少しずつ力をつけています。力がついた子は自然に、自分の力で書こうとします。家庭でも、子どもが心細そうに質問をしたときは優しく「じゃあ、お母さんが教えてあげるね」と助けてあげるといいと思います。力がつけば、お母さんがどんなに「教えてあげる」と言っても、言うことを聞かないようになるはずですから、安心して優しく教えてあげてください。
●父母より(小2)
読書をする際でも、「声を出して読まないと意味がわからない」と言って、黙読しないことがよくあります。だんだん黙読の回数は増えてきてはいますが、少し心配です。▼教室より
長文音読を楽しく勉強しているのだと思います。音読よりも黙読の方が早く楽に読めるので、自然に普段の読書は黙読になっていきます。それにつれて、長文音読も次第に黙読になりがちですから、普段の読書は黙読でも、長文は必ず音読ということでやっていってください。
今、読書も音読をしているのは、音読が楽しいからというのがいちばん大きな理由だと思います。
●父母より(小4)
課題フォルダにのっている長文は、内容がかなりむずかしいのではないかと思います。子供が長文音読していても、きちんと内容を理解しているのか、感想文を書くときも、今ひとつ内容がつかめなくて書きにくそうです。▼教室より
長文音読を毎日していると、3ヶ月の間に同じ長文を日を置いて何度も読むことになります。そうすると、意味の分からない言葉も含めてまるごと消化するという感じで理解できるようになってきます。個々の言葉の中には理解できないものがあっても、全体の雰囲気として書かれていることの見通しがつくという状態です。この場合、わからない単語を辞書で調べさせるというような複雑なことはあまりしない方がいいです。わからない単語はそのままにしておいて、何しろすらすら音読できるようになることが当面の目標だということでやっていってください。せいぜい音読を近くで聞いているお母さんやお父さんが、簡単に「それは、こんな意味だよ」と説明してあげるくらいで十分です。話の好きなお母さんやお父さんでしたら、そこで子どもさんとの間で話が盛り上がることもあると思います。
こどもがひとりで読んで一回目からすっかりわかるというような文章ですと、逆にお父さんやお母さんとの話のきっかけもあまりなくて、かえって何度も読むにはものたりなくなると思います。
長文音読を長続きさせるコツは、あまり勉強的なやり方にしないことです。意味がわからなくてもいいから、何しろ最後まで音読できればいいということでやっていってください。
光る表現(小1−小2)
2001年7月2週号●樹里杏さん
(あろも/小2)の作文より(クマのプーさ先生/6.3週)大きいこいはまるでかいぶつのようでした【評】大きな口をあけてこいがせまってくるようすが、かいぶつというたとえでいきいきと表現できました。
●くわがたさん
(いきと/小2)の作文より(ミルクティ先生/6.3週)『あたらしいじゆうちょうに、なにをかくか』…略…こんどは、じゆうちょうにかいたものをかきます。あみだ、ひこうき、もぐらロボ、バス、かいぞくせん、かでんブースター、いままでのそうこきちです。…略…じゆうちょうに、えをかいているじかんは、いろいろなことをかんがえています。アイディアがまるで、いわがおちてくるみたいにでてくる。<評>くわがたくんの じゆうちょうは、ゆめがいっぱいつまっているすてきなじゆうちょうだね。アイディアがつぎつぎわいてくるようすを「いわがおちてくるみたい」と【たとえ】をつかって表現したのもじょうずだよ。(^o^)
●かっぴーさん
(いくす/小2)の作文より(けいこ先生/6.3週)(ピアノのコンクールには)うかりませんでした。ざんねんでした。ともだちのKちゃんは名前がよばれたけれど、わたしはよばれなかったので、くやしくなって心がガサガサしたようになりました。 評:「がんばったのに、うからなかった。」そんなときの心のようすを、じょうずにひょうげんできたね。おともだちがうかったのも、何だかすなおによろこべない、そんな気もちもよくわかるよ。
●智一さん
(いくせ/小2)の作文より(けいこ先生/6.2週)彼(ミッキーのぬいぐるみ)は、すわれるよろこびで、「フニャ!」として、ぼくをじっと見ています。……学校に出かけるときには、「バイバイ。行って来るね。」というように、手をふって合図すると、彼は、「グシャ。」と、かわいく笑います。ぼくが家に帰ると、彼はまるで、キリンのように首を長くしてまっています。ぼくは、大きな声で、「ただーいまー。」と言って、彼を「高い高い。」と言ってほうりなげます。すると、彼は、はな息をあらくして、「フーン。」とします。楽しくて、楽しくて目をまるくしてしまいます。 評:ぬいぐるみなのに、本当に生きているみたいだね。いくせ君の目には、こんなふうに見えているのだね。
●梓さん
(いくわ/小2)の作文より(けいこ先生/6.3週)玉ねぎはシャキシャキ、にんじんはストンストン、じゃがいもはトントンと音がなりました。 評:やさいのしゅるいによって、きるときの音もちがってくるのね。
●祐美子さん
(いけこ/小2)の作文より(けいこ先生/6.3週)(わたしがえらんだ)ハムスターが「いやいやみんなといっしょのままがいいよぉ。」と話していたかのように、うろちょろにげまわりました。……ケージにいれたら、きょうみしんしんでおぼえていました。でも、まちがえてトイレを自分のこやだとおぼえてしまいそうで、そのつぎの日はずかしそうに、「うふっおぼえまちがえちゃった。」とわざと毛づくろいしてごまかしていました。そのときわたしは(ごまかそうとしてもわかっちゃうよ。)と思いました。 評:ハムスターのうごきを、人間のうごきのようにせつめいしたのね。ハムスターに人間のことばを話させたのも、とてもいいくふう。かわいらしさいっぱいだね。
●いちごさん
(いすも/小2)の作文より(けいこ先生/6.3週)なみの音もきこえました。ザァーザァーなっていました。風がそよそよとほほえんで(い)るような気がしました。 評:なみや風のようすを、音やたとえをつかって、じょうずにせつめいできたね。さわやかだなぁ。
●南美さん
(いそみ/小2)の作文より(ポプリ先生/6.3週)きゅうりのかんさつとミニトマトのかんさつをしました。たのしかったです。どんなところがたのしかったというと絵をかくことです。ぶんとかもいろいろかきました。たとえばきゅうりのはっぱは気もちよかったです。とかきゅうりのみがちょっとなっていました。てわたしはかきました。評:たのしかったりゆうをよくわかるようにかいてくれました。
●さとしさん
(いたゆ/小2)の作文より(けいこ先生/6.3週)(バトミントンの)ハネをつくと「ポーン」とおとがします。しっぱいすると「カーン」とおとがします。ひとりでやると、まるで上に人がいるみたいで、上から下にハネが来ます。 評:ひとりバトミントンをやった話。「ポーン」「カーン」のおとや「、まるで……」をつかって、ようすのせつめいをわかりやすくまとめられたね。
●香里さん
(いたれ/小2)の作文より(ももんが先生/6.3週)(かたつむりは)四ひきです。なまえは、まきと、つむと、のっぽと、ちびです。みんなうえにのぼると、みちかちゃんが「のっぽ、つのをひっこめてよ。」といって虫かごをたたたいたら、つのをひっこめました。【評:わあ、かわいい名前がついているのね(^o^)。こんなふうに、名前やかずをくわしくせつめいすると、ようすがよくつたわってきてたのしいですね。かたつむりのようすをよくかんさつしながら、おともだちのことばもじょうずにまぜて書けました。】
●慧さん
(いつと/小2)の作文より(きょうこ先生/6.3週)「ボールはどう思っているんだろう。空をとべて気持ちいいのかな、でもたぶん『いたいっ。』って思ってるんじゃないかなぁ。だからといってよわくなげてたらドッジにまけてしまう。うぅん、むずかしーい。」ドッジボールのボールの気持ちをいろいろと想像してみたんだね。ボールさんもいろいろな気持ちをもっていそうだね。ボールさんもきっと、「うんうん、そうなんだぁ。」と、うなずいていそうだよ! とってもやさしくて、すてきな想像文でした。でも、こまってしまったみたいだね・・・。(^-^;)
光る表現(小3)
2001年7月2週号●彬誉さん
(あろに/小3)の作文より(かつみ先生/6.1週)ぼくは走り走って一周しました。 評:走り走って、というところが、一生懸命走っている様子を表していますね。よく書けていますよ。
●彬誉さん
(あろに/小3)の作文より(かつみ先生/6.3週)お母さんがいるので何かソラシピーと言う音がでると思ってしまったのです。 評:ソラシピー、というところがとても工夫してあります。気持ちが良く伝わってきますよ。
●崇さん
(いえの/小3)の作文より(かつみ先生/6.2週)黒い目が一しゅんぼくを見た。 評:黒い目、そして一しゅん、この言葉がとてもひびいています。とてもじょうずに表現できましたね。
●泰児さん
(いおと/小3)の作文より(ミルクティ先生/6.3週)「遠くへたびをする鳥」を読んで一番びっくりしたことは、わたり鳥の数が多かったことです。どうしてわたり鳥は方こうがわかるんだろう。たぶん(においとか、温度とかでわかるのかな。)と思います。もしもハトがわたりバト(わたりどり)だったら、香港が(ハトでうめつくされてる)と思います。もしもぼくがわたり鳥だったら(とちゅうでへとへとになって海に落ちる。)と思います。<評>長文を読んで思ったことを「たぶん」や「もしも…だったら」という文を使って、たくさん書けたね。v(^o^)
●瑞幾さん
(いおね/小3)の作文より(ドラえもん先生/6.3週)一番いやな鳥はカラスです。なぜかというといつもぼくの家の近くの電しんぼうにとまって、「カーカー。」とうるさいからです。もう一つの理由は、ぼくの家の牛舎の牛のごはんをつついて食べてしまうからです。でも一度カラスをかってみたいです。【評】カラスがにがてなのだけど、一度かってみたいという興味をそそいでいる部分がおもしろいね。(^o^)
●ラーメンさん
(いおら/小3)の作文より(にこにこ先生/6.2週)平和な世の中になってほしーーーーーーーい。大人の人へ、子どもを、殺さないでください。☆☆☆その通りだね。世の中には、自分のことしか考えていない人が多いのかもしれないけれど、みんなが人に思いやりを持って生きていける世の中を作っていかなければならないね。
●ゆうぎさん
(いくし/小3)の作文より(けいこ先生/6.3週)(東京ドームに行くのに)電車は二回のりました。一回目はよこすかせんです。二回目はちかてつにのりました。ちかてつはすぐつきました。 評:まず「二回のった」とせつめいして、そのあとに「一回目は……。二回目は……。」とくわしくせつめいをするのは、とてもわかりやすいね。
光る表現(小4)
2001年7月2週号●ラブリーさん
(あにせ/小4)の作文より(ミルクティ先生/6.1週)お父さんは、運動会の体操クラブの発表を見ていて、「すごかったね!」とほめてくれるし、「やめなさい!」と怒るときもあるし、笑ってごまかすときもあります。私は、そんなお父さんが大好きです。毎日会えないのは残念だけれど、電話でたくさん学校のこととか今度テニスをやるとか、たくさんたくさんお話してくれます。もうすぐ父の日なので、この前帰ってきたときにパソコンでかいた絵を印刷してあげました。それには、女の子のえと私が書いた「I LAVE パパ」と書いた物をあげました。そのときお父さんは、「ありがとう。」と喜んでいました。お母さんが、「会社のデスクマットにはさんでおいたりして。」と言っていました。お父さんは何にも言っていませんでしたが、私にとってそうしてくれたら嬉しいです。<評>いろいろなことがあるけれど、(お父さん大すき!)…というラブリーさんの気持ちが、しっかり伝わってきます。お父さんにとっても、ラブリーさんは宝物なのでしょうね。(^o^)
●大豆さん
(あのわ/小4)の作文より(けいこ先生/6.2週)ぼくたちは、水がなくては、生きることができない。でもその水を守るのも、捨てるのも人間しだいなのだ。もう、答えは出ている。もちろん守るのだ。この星は、ぼくたち人間だけのものではないということを、十分考え、覚えておいてほしい。 評:授業で水のろかそうちを作ったことの感想。人間の責任について考え、大きくまとめられたね。
●みゆさん
(あはみ/小4)の作文より(ドラえもん先生/6.3週)ぼくのは、一輪車で練習していました。学校でしました。休みの日にしました。いやだったのは、何回も転んでしまうからです。毎日、ちょっとずつすると、やっと長く乗れるようになりました。最高は、十二キロメートルできました。すっごく!とても!うれしかったです。【評】十二キロメートルも走れるなんてすごいね!うれしい気持ちがよく表現できています。☆
●ししさん
(あふか/小4)の作文より(かつみ先生/6.3週)お母さんにもらったタコ焼きも、ふわふわでとろけそうでした。 評:ふわふわで、というところが、おいしそうに書けましたね。
●秀雄さん
(あろう/小4)の作文より(ももんが先生/6.2週)(ハムスターのかごを)下に置くと、夜にアップルちゃん(ハムスター)がまわし車を回して、その音でライム君(犬)がほえて、その声で、ぼくやお母さんや、お父さんやお姉ちゃんが起きてしまうので、まわし車を回す音が聞こえないように、上に置いているというわけです。だけど、ぼくにとってはめいわくです。でも、他の人まで起こすよりは、ましだし、ハムスターは夜行せいなのでしかたがないと思いました。【評:ハムスターを二かいに置くことにした理由を上手に説明できました。自分の気持ちもすなおに書けていますね。】
●秀雄さん
(あろう/小4)の作文より(ももんが先生/6.3週)二年生のリレーで、あららと思ったことがありました。それは、四位の赤組が転んで、その後の五位の子もいっしょに転んだことです。どういうことかというと、赤組が転んで、その後にいた他の色が、転んだ赤組に足をぶつけて転んでしまいました。赤色は起きあがってふたたび走りましたが、他の色の方は、ないて起きあがりませんでした。そして、けっきょくギブアップで先生が連れていきました。【評:とても上手な説明です。その時のようすが目に浮かびます。「あららと思ったこと」という表現もいいですね(^o^) 。】
●みいきんさん
(いきゆ/小4)の作文より(ももんが先生/6.2週)「ぐわららららららら。」「ゴッーゴッー。」【評:リサイクルセンターで聞いた、焼却炉(しょうきゃくろ)の音、ユニークですね。作文の書き出しに、楽しく使えました(^o^)。】
●みかんさん
(いこい/小4)の作文より(ももんが先生/6.2週)私が、一番楽しかったのは、どろだんごがぴっかぴかになったことです。つくっていると、さらさらのこなをかけていないときと、かけているときの手ざわりがちがうことにも気がつきました。さらさらのこなをかけていないときは、ざらざらした感じで、かけているときは、ふんわりした感じです。私は、「気持ちいいね」と話しながら、何回もくり返しました。【評:さらさら、ざらざら、ふんわり、気持ちいい...。たくさんの手ざわりを表現できましたね。とてもいい(^o^)。先生もどろだんごを作りたくなっちゃった!】
●みかんさん
(いこい/小4)の作文より(ももんが先生/6.3週)お母さんの子どものころは、バレエのドラマがはやっていたので、うわぐつのさきで立って、バレリーナごっこをしていたそうです。そのころは、バレエを習っている子は少なくて、学年に一人いるかいないかぐらいだったそうです。だからみんな、バレリーナにあこがれていたそうです。今でもお母さんは、私に「いいなー。」と何回も言います。「ひとみちゃん、早くお母さんといっしょの足のサイズになってよ。」と言うときもあります。【評:お母さんから聞いたお話、とても上手に書けました。かぎかっこの言葉が生きていますね(^o^)
●まいポンさん
(いこに/小4)の作文より(ふじのみや先生/6.3週)さて、どうして失敗しても、最終的にせいこうになったりするのでしょう。それは、たぶんひらめきだと思います。「あー。失敗、またしちゃった。もうやーめよ。」と あきらめてしまっては、ひらめきがうまれません。でも、見方をかえることによって、ひらめきがうまれ、最終的にはよいけっかになります…(略) テーブルにランプオイルがこぼれるという一般的な失敗から、初めは「あーあ」と思ったベランさんも 見方を変えると、白くなっていることに気がつきました。わたしもこんな発見がしたいです。 評:「けがの功名」の深い意味を考えて、ていねいにまとめましたね。〈●どうして…たぶん〉の使い方もバッチリです。
●真裕子さん
(いさは/小4)の作文より(ふじのみや先生/6.2週)パスをしてもらったら、「タンタンタン」とドリブルして走ってい(ったら)き、「一、二、三、ポン」と言ってなげます。 評:スポーツにもリズム感が必要なんだね。
●真緒さん
(いしけ/小4)の作文より(かつみ先生/6.3週)あとわたしがヘビでみんなにこわがられていたらこう思います。(あー。みんなにきらわれたよ。さみしいな。だれかあそんでくれないかなー。) 評:例えの話を書いてくれましたね。こういう考え方はとても大切です。先生だったら、せっかく気持ちよくひるねしているんだから、キャーキャー大きな声で睡眠をじゃましないでくれたまえ・・・、なんていうヘビの気持ちを書いてみようかな。
●きのこさん
(いすこ/小4)の作文より(こあら先生/6.3週)(お母さんは)私がピアノの練習をする時、そばにいて聞いていてくれます。ありがとう。【評】好きな人にはそばにいてもらうだけで、とても嬉しいものですよね。
●ヒマワリさん
(いすさ/小4)の作文より(かつみ先生/6.3週)おいしいしっぱい(題名)評:とてもすてきな題名をつけてくれました。作文も喜んでいるね。
●YOTOさん
(いせい/小4)の作文より(ミルクティ先生/6.3週)つくえのまわりをかたづけていたら、前になくしたものが見つかったことがあります。…略…ぼくは、いやだなぁと思ってつくえのまわりをかたづけたのに、なくしたものが出てきて、とてもよかったです。…略…ぼくは、怪我の功名を読んで、失敗をしてもくじけないでがんばることがたいせつだなと思いました。<評>「怪我の功名」のような話をうまく見つけ出して書けたね。にた話が書かれていると、最後の意見もグッと強調されてつたわるね。最後に自分の意見を書いたうまいまとめかたです!
●アミーゴさん
(いそと/小4)の作文より(きょうこ先生/6.3週)「街のビルの電気や星がひかっているのです。まるで、たく山の宝物がひかっているようでした。」とってもきれいだったんだね。そんなきれいな光景をみれてよかったね♪ 亜美ちゃんの作文をよんで、わたしもすてきな気持ちになれました。
●圭さん
(いそむ/小4)の作文より(スズラン先生/5.3週)ぼくは一人で、かたつむりをじーっと見ていても、かたつむりはうごきませんでした。死んでいるのかなぁ?と思ったり、うごかないからつまんないなぁと思ったときに先生がきてしまいました。:評:折角見付けたかたつむりだったのに、しばらく見ていても動かないのは残念でしたね。かたつむりのおは休憩中だったのでしょう。
●圭さん
(いそむ/小4)の作文より(スズラン先生/6.3週)(つばめの巣の所で親子のえさのやりとりを見て)「ぼく、つばめを見たよ。」と、お母さんにおしえてあげたら、お母さんは「もうつばめがくるじきなんだね。とおい国から、海をこえて飛んでくるんだよ。すごい力だねえ。」と、ぼくに意見をもとめたけど、ぼくは、そうかなぁと、お母さんとちがう感想をもちました。:評:「いろいろな言った」という表現を考えながら書いていたことが、楽しい会話にいろいろな表情が見える表現になっていますね。そのときのようすがわかりますね。
●かばんさん
(いそも/小4)の作文より(スズラン先生/6.3週)(つばめの巣を見て)つばめの巣を見ていて思ったことがあります。それは防犯ベルです。なぜかというと、親鳥が近付くと、ピーピーと、口を大きくあけて、おちるんじゃないかと思うほど、身をのりだして鳴き続けるからです。でも、親も、口どめがわりみたいに、大きくあけている口の中に一ぴきずつエサを落とします。すると、電源をきったようにあのうるさい声がなくなります。:評:つばめの親子は本当にこんな感じですね。上手なたとえで楽しい観察になっていましたね。
●萌さん
(いたわ/小4)の作文より(にこにこ先生/6.3週)もしも、わたしが、つばめだったら、春の間は、日本で、とびまわりたいです。でも、南の国へ、かえるとしたら、みんなに、おくれないように、羽をちからいっぱいうごかして、とんでいきます。☆☆☆自分がもしつばめだったら・・・と想像して、楽しく書いてくれました。いっしょうけんめいとんでいる小さいつばめのひまわりさん、なんだかかわいいね。
●美紀さん
(いちい/小4)の作文より(けいこ先生/6.3週)わたり鳥は、じ速50キロで40時間とびつづけることができるすごい鳥なのです。ぐたいてきにいうと「ながい時間とびつづけることができる鳥」という意味なのです。鳥は、むねのほねのりゅうこつがはったつしているので、何時間もとびつづけることができるのです。 評:数字を使ったことで、鳥のすごさがわかりやすくせつめいできた。ずいぶん鳥のことをくわしく知っているね。
●晟さん
(いつい/小4)の作文より(こあら先生/6.2週)さいきんは雨がふりつづいている。でもそんな時にしかいない生物もいる。【評】雨がイヤ、というのは人間の勝手なつごうなんだよね。(笑)雨がうれしくてたまらない生き物もたくさんいるだろうね。
●れもんさん
(ふれ/小4)の作文より(ミルクティ先生/5.3週)(裏道を通って近道したつもりが…)「あれ?」わたしは、自分の目をうたがいました。ななななな、なんと! 信号が赤になったとき、たしかに後ろにいたバスに、あののろまのバスに、ぬかされていたのです。「ガガガーン。」いっしゅん車の中に沈黙が流れました。たぶん、お母さんも、私と同じように、こんなことになるなんて想像していなかったからだと思います。<評>「急がば回れ」の逆で「急がば近道」をしたらしっぱいしてしまったという話。ユーモアモード全開の楽しい表現で書けましたね。(^o^)
●れもんさん
(ふれ/小4)の作文より(ミルクティ先生/6.1週)(あれ、白組が弱くなっている。)一回戦目と二回戦目で、私たちが三人だったからかどうかは分かりませんが、白組の、私が引っ張るつなを引く人が、十人ぐらいだったのが、五人ぐらいにへっていたのです。その上、白組は、とてもつかれているようです。(ヤッター!!)私は、心のなかでさけびました。時間かせぎの一本が、取れたのです。これは、大きく赤組の有利になります。でも、まだ赤組の勝ちと決まったわけではありません。素速く移動して、他の大切なつなのお手伝いをしなければいけません。「パーン。」ピストルの音が、グラウンドに鳴りひびきました。おそるおそる、赤組のじん地を見てみると・・・。私はこの瞬間を一生わすれないでしょう。私たちが一番力を入れてきた競技に勝ったのです!「赤組、二勝一分け、白組、一分け二敗、ということで、走ってにじを勝ちとろう! 赤組の勝ち。」「ヤッター。」<評>運動会で一番燃えた競技について、自分の気持も入れてくわしくていねいに書くことができたね。描写が具体的で動きがあって…まるで、その場にいて応援しているような気持ちになりました!
光る表現(小5−小6)
2001年7月2週号●あおぞらさん
(あある/小5)の作文より(ゆり先生/6.2週)なぜ、事故にあって、ちょっとへこんだりするだけで車や単車をすてるのだろう。すてる人の考えがわからない。それにくらべてインドはどうだろうか。【評:日本での問題点を「なぜ〜」と分かりやすく投げかけています。それに対して「インドは」と話題をかえたのもうまいね。】
●あおぞらさん
(あある/小5)の作文より(ゆり先生/6.3週)ぼくは、いつものように、生き物がいないかさがしに行った。その時だった。ぼくは、木のかげにかたつむりがいるのを見つけた。しかも二ひき! そしてよーくみてみると、その二ひきは、二本のひものようなものでくっついていた。ぼくは、その時はっと思いだした。これはカタツムリの交尾だ!と。【評:カタツムリの交尾を見つけたしゅんかんのことを、テンポよくワクワクするように書けていますね。】
●友葵さん
(あしも/小5)の作文より(ゆり先生/6.3週)どこかに、『使用禁止』と、書いてあった。私は、お母さんに、「ねぇ、見て。『つかいようきんし』って書いてあるよ。」と、言ってしまった。お母さんが、「『つかいようきんし』じゃないよ。『しようきんし』って読むんだよ。」と、笑いながら言った。「お母さんだったから、笑ってごまかせたけど、友達だったら恥をかく所だったぁ〜!」と、今、思っている(笑)。 でも、これは、その時にお母さんに、言っておいた方が良かった。なぜなら、『聞くは一時の恥聞かぬは末代の恥』と言うように、今になって『つかいようきんし』なんて言っていたら、五年生として恥ずかしいからだ。【評:”恥ずかしかった話”をユーモラスに書けていますね。ことわざの引用もじょうずです。】
●すみすみさん
(あない/小5)の作文より(かつみ先生/6.3週)「じゃあ、これを貸してあげよう。」 「ありがとう。」 私の父の良いところは、ちゃんと話を聞いてくれることです。たいした話しじゃないのに、ちゃんときいてくれます。ちゃんときいてくれるので、はなしがいがあります。 評:いいお父さんなんだね。ちゃんと話を聞いてくれる、これってとても大事なことだよね。忙しいと適当になってしまうことってたくさんあるものね。
●茜さん
(あろさ/小5)の作文より(ももんが先生/6.3週)私は、一年の時から「家庭科楽しみだな〜。」と思っていました。だけど、最初のじゅ業の時に話ばかりだったので、「な〜んだ。こんなのだったんだ。つまんないな〜。」と思いました。だけど、料理をしたり、いろいろなさいほうの練習をしたら「やっぱり楽しー。」と思うようになりました。【評:気持ちの変化、じょうずに書けたね(^o^)。】
●あんみさん
(いけみ/小5)の作文より(にこにこ先生/6.3週){ママのどこが長所ではなくて、ママがいる事が長所だなぁ。}と思いました。☆☆☆すてきな言葉だね♪ママがそこにいるだけで、がんばれることや、楽しくなることがいっぱいあるんだろうね。でも、ママもきっと「綾美ちゃんといると心がポカポカ」すると思います!!
●さくらんぼさん
(とあ/小5)の作文より(かつみ先生/6.3週)私の家は、夜になると木がいっぱいしげっているので、虫の声かよく聞こえる。たまに、ずっとむしのこえを、聞いていると気持ちがいい。 評:木がいっぱいしげっているので、というところ、自然が一杯あるという感じでいいいね。聞いていると気持ちがいい、というところ、先生や読む人も、なんだか虫の声はいいもんだなあ、と思えてくるね。いい表現で書けました。
●クリリンさん
(あかの/小6)の作文より(こあら先生/6.3週)これはすずめにとってすごくふゆかいなことだと思います。だって、自分より大きい人間とかいうものに立ち退き命令みたいなものをおくられているからです。【評】視点を人間からすずめに移しているので、とても新鮮なかんじがするね。人間が『人間の立場』でしかものを考えないのは自己中なことだよね。(笑)
●けろっぴさん
(あちえ/小6)の作文より(ミルクティ先生/6.3週)『自然と絶滅』結局、絶滅を防ぐには、自然破壊を防ぐしかない。そして、これは、人間一人一人が一人も欠けることなくやっていかなければならない。一人一人が、少しずつ少しずつやっていけば、「雨だれ石をうがつ」でいつか、昔の土の道のような自然がもどってきてくれるだろう。自然環境は、人間や動植物にとって、善くなければならないのである。だから、どんどん自然破壊を進めている物をなくし、電気自動車などを使っていくと、世界の未来はきっと明るくなるだろう。自然は、絶対、地球に必要なのだ。そうすれば、絶滅もなくなるのだから。<評>絶滅寸前の動植物の保護だけでなく、もっと根本的な問題、自然破壊についての意見を書いた最後の部分。「雨だれ石をうがつ」ということわざを効果的に使って、自分の意見を印象づけていま
●雅貴さん
(あめす/小6)の作文より(ももんが先生/6.3週)みんなついつい、ごみが落ちていれば、拾う気はなく「触らぬ神にたたりなし」というかのように無視するが、拾えばいい事も起こるだろう。【評:ポイ捨てのゴミを見つけても、そのまま何もせずに通りすぎてしまう...そんな心境を、ことわざでうまく表現しましたね(^o^)。】
●SMILEY(^o^)さん
(あるわ/小6)の作文より(ドラえもん先生/6.1週)私にとって、今西先生は大切な存在の一人。なぜかって??そんなこと一言で表せるわけないじゃない。私も今西先生のように、明るくて、おもしろくて、みんなに好かれて、やさしくて・・・・・・。そんな心を持った人になりたいな。今西先生、これからもお仕事、頑張って!!応援するからね!!【評】大好きな先生に対する気持ちがよく伝わってきます。
●SMILEY(^o^)さん
(あるわ/小6)の作文より(ドラえもん先生/6.2週)少し大きめに言うと、自分の意見をしっかり言おう、ということになると思う。でも、自分の意見をいいすぎると、「わがまま」になってしまうかもしれないので注意!自分の意見をしっかり言って、いやならちゃんと、「いやだ。」っていった方がだんぜんいい。【評】自分の考えをしっかりと述べることができています。(^o
●早紀子さん
(いおよ/小6)の作文より(ゆり先生/6.2週)遊びというものは、私にとってどうか。もしも、休み時間が学校になかったら? じゅ業続きできっとたいくつだし、しんどくなってくると思う。【評:身近にある「遊び」を考えてみたんだね。「もしも」となかったときのことを考えるとよく分かるね。】
●孝太さん
(いくき/小6)の作文より(みち先生/6.4週)次もせめていきました。みごとにきまりました。まるで弓矢がまとに当たったようです。とってもうれしいです。評:ピタリときまったたとえです。息づかいや感動が伝わってきます。
●ぐみまるさん
(いけわ/小6)の作文より(ふじのみや先生/6.1週)長所はたくさんある。長所が少ないからと言って、長所だけで人生が決まると言うことは無いと思う。長所や短所は忍者のように姿を変えてやって来る。だから、特定できない。評: なるほど! 誰にでも、見えない長所があるんだね。…短所も、か^^;。
●バンビさん
(いそせ/小6)の作文より(こあら先生/6.2週)『ブランコの下の鏡』雨が降ったあとに、ブランコに乗ると、必ず下を見てしまいます。するとブランコの下の水たまりが、鏡の様にものを写しています。思わず、髪の毛にとめてあるヘアピンを付け直したりしてしまいます。【評】題名がとてもユニーク。それにこのしぐさ、わかるわかる。(笑)大人がショーウィンドーに映る自分をつい、見てしまうのに似ているね。
●バンビさん
(いそせ/小6)の作文より(こあら先生/6.3週)こうたいで5人の家を回ります。ギャ〜ギャ〜言いながら家の中に入って行くのでどの家のお母さんも急に疲れたような顔をします。【評】様子が目に浮かぶな〜。(笑)でもお母さんたちの気持ちもわかる気もするから、騒ぎすぎないようにね。(笑)
●MOMOさん
(いたと/小6)の作文より(ミルクティ先生/6.4週)『日常のぜいたくをなくす方法』インドでは自転車を、さんざん使っている。でも、日本では自転車をとことんは使っていない。私は、日本はぜいたくだなぁと思った。…略…リサイクルをすることで日常のぜいたくが消えるという事は、ゴミが減少する事につながるのだ。さあ、みんなもリサイクルをして、日常の生活にある、ゴミ問題やぜいたくをなくすよう心がけよう!!<評>日本の現状について、MOMOさんはするどい問題意識を持っているね。自分の意見をしっかり主張できた意見文です!
●ベフラッタさん
(すゆ/小6)の作文より(ふじのみや先生/6.2週)晴れの日は、やさしいお兄ちゃん。雨の日は、雨男だからお兄ちゃんではない。 評:おもしろい! ひとことで、お兄ちゃんに対する気持ちを表現できたね!
●ピカチュさん
(とや/小6)の作文より(ふじのみや先生/6.1週)「ぼくの家族のある人は、ジャンプを続けて40回ぐらいできる。その人は、また、頭をつけて40センチぐらい移動できる」 評:もしかして、家族の誰かに忍者がいるのか? 続きを読みたくなる書き出しです。
光る表現(中1−社)
2001年7月2週号●ミュウさん
(あおゆ/中1)の作文より(ももんが先生/6.2週)物まねなどの場合は、その本人に近い方がいいが、そんなことめったにしないと思うから、普段から自分らしさを出すようにして、会話を増やしていきたい。【評:「自分らしさを大切にしたい」という意見を述べる際に、物まねの話をちらりと入れたのが、ユーモラスだね。】
●ミュウさん
(あおゆ/中1)の作文より(ももんが先生/6.3週)(前略)「羽がはえていると思ってとびなさい。」と言ってくれると、頭の中で想像でき、わかりやすく、理解しやすくなる。想像というのは、頭の中で思いえがくことだから、頭の中にそのものがある状態というわけだ。だから、意識してその動作をすることができるのだ。【評:イメージ(想像)が私たちに与えてくれる力を、論理的にじっくり考えることができたね(^o^) 。】
●日本太郎さん
(あねひ/中1)の作文より(にこにこ先生/6.3週)速く走りなさいというより、ジェットエンジンのようなスピードで走りなさいといった方が印象が強くなる。☆☆☆自分で比喩の具体例を考えてみたんだね。確かに、とっても速そう!!
●あつしさん
(あむら/中1)の作文より(きょうこ先生/6.2週)「頭が良くなると、考えなくてもすぐ答えがでるけれども、すこし違った意見も考えてみないとこれこそ頭が軟らかくないのではないかと思う。まるで自分の意見を通しすぎて他人の意見を聞かないように。」なるほど! 勉強して頭が軟らかく、良くなったとしても、そこにも思わぬ落とし穴があるのかもしれないね。そんな状態をじょうずに表現できました☆
●あつしさん
(あむら/中1)の作文より(きょうこ先生/6.3週)「もしタイミングが合わなくて(比喩などの強調表現が)書けなくてもむりして書く必要はないと思う。なぜなら、一人ひとりが書く作文すべてがすばらしいからだ。まるで美しい花のように。」本当だね。それぞれが作り上げた作文は、この世にたった一つしかないものだものね。「一輪一輪のお花のように美しい」という表現に、感動してしまいました♪
●ルフィさん
(あわせ/中1)の作文より(さかな先生/6.3週)例えば日本の二酸化炭素の排出量は約5%とデータ上では少なく見える。だが、きれいな白いシャツに一滴の色水を垂らせばたちまちシミとなりそのシミを取り除くには大変な苦労がいる。小さなシミでも作らないことが大切だ。★評:比喩によって、事の重大さが印象付けられる好例だね。
●こめさん
(いせか/中1)の作文より(きょうこ先生/6.3週)「ぼくは、『大空に飛べコウノトリ』という本を読んだことがあり、この中にも人間がコウノトリを減らしてしまったことが書いてありました。・・・今は野生では日本で繁殖をするコウノトリはいないそうです。しかし、飼育上では繁殖が成功して、今は数十羽もいますが、ぼくはこのコウノトリをどうやって野生にもどすのかなと思いました。」読んだことのある本から、似たお話を感想文に盛り込めたところがとってもよかったね! そして、絶滅はなんとかまぬがれたコウノトリのお話だったけれども、崇明くんの心の中ではまた新たな心配な思いも浮かんできたんだね。似たお話からも、どんどんとお話をふくらませていくことができた、とってもじょうずな感想文でした♪
●竜太さん
(いせゆ/中1)の作文より(ミルクティ先生/6.2週)「ジュー、ジュー。」今、卵をフライパンに入れた音がしている。僕は、時どき日曜日に目玉焼きを自分で作っている。最初の時は、卵を入れる時、上からやりすぎて黄身がドロドロと出てしまったが、今はちがう。黄身をきれいな丸にしたまま目玉焼きが作れる。(両面焼きも!!) 日曜は、弟と妹が「お兄ちゃん、シナモンパンを作ってよ。」と言う。(シナモンパンとは、パンにシナモン・バター・砂糖をまぶして焼いたパンのこと。) 僕はコックみたいに「あいよ!」といってシナモンパンを作ってあげている。<評>料理の話の一こま。日曜の名コックぶりが生き生きと伝わってきます。兄弟の会話のやり取りもほのぼのとしていていいですね。
●ホームズさん
(なか/中1)の作文より(メグ先生/6.2週)行動するためには多くのことに無知でなければならない」という言葉があるが、物事を見て判断するときには、頭の中にある知識は置いておいた上で、判断しなければならない。そうして物を見ると、その物の本当の価値が見えてくるのである。僕もこれから、物の本当の価値を見つけて、素直に自分が感じたことを表現できればいいと思う。【評】知識はもちろん大切ですが、知識に縛られずにものを見ること、そしてそれを素直に表現することも忘れてはいけませんね。
●SAPPHIREさん
(ああす/中2)の作文より(ミルクティ先生/6.3週)確かにどちらの意見も大事だが、結局これは自分で考え、知的好奇心をもった前向きな考え方が一番大切なのだ。わたしは好奇心は持っているが自分で考えるということをしない。これは今後の改善点だな…と思った。<評>論理的に考えることの大切さ、直感やひらめきの大切さ…この二つの意見を「好奇心・前向き・自分で考える」という形で総合化したところが、うまいね。さらに自分にあてはめて考えたところもいい。しっかり、自分で考えていると思うよ。v(^o^)
●ナッキーさん
(あうく/中2)の作文より(さかな先生/6.2週)”人間というものは、結果から事のよしあしを判断する”という言葉があるが、事が起きてしまってからでは遅いのだ。そのためにも私達はこれから事が起きる前にその事態をいち早く把握し、阻止するよう努めるべきだ。★評:心のやすらぎをおざなりにしてきた社会、また天然資源を粗末に消費している生活に対して、鋭い警鐘となっています。
●たば星人さん
(あころ/中2)の作文より(けいこ先生/6.3週)ひらめくだけならできるだろうが、そのひらめきを活かすか、殺すかはその人の努力の仕方によって違ってくると思う。ニュートンがリンゴが木から落ちるのを見てひらめいたという話は、よく聞くが、その裏にはやはり、すごい努力があったのだと思う。「経験は最良の教師である」という名言がある。経験を積むこと=努力は最良の教師なのだからたくさん努力すれば、ひらめいたときでもちゃんとそのひらめきを活かせるのではないかと思う。 評;「ひらめき」を生み出すのも活かすのも、「努力」ということね。「努力」の大切さを強く主張できた。
●スライムさん
(あめひ/中2)の作文より(こあら先生/6.3週)確かにデータの利用や発想も必要だが本当に必要なのはひとつのことにとらわれずいろいろな見方をしていくことである。一つのことにこだわるのもいいが時には考え方を変えたりするともっとよくなるだろう。【評】科学は万能ではないし、非科学的だと思われていることは、実は単に『証明されていない』だけなのかもしれないしね。いつも心と脳みそをオープンにして、『未知との遭遇』を恐れずにいたいよね。
●コナンさん
(あろあ/中2)の作文より(ミルクティ先生/6.3週)『科学における発想と論理』しかし思いつきも大事だ。ふと思ったことがきっかけで成功した人もいる。それに、こんな言葉もある。論より証拠という言葉だ。まぁ簡単に言えば証拠がまず第一という事だ。<評>論理的に考えるだけでなく、思いつきやひらめきも大事だ…という意見を「論より証拠」という言葉を使って書いたところがユニーク。(^o^)
●実由記さん
(いそほ/中2)の作文より(こあら先生/6.3週)長所を探すのは、宝探しみたいだと思いました。【評】家族に対する愛情が伝わってきます。ザクザク発見して、幸せになろうね。
●ムッちんさん
(との/中2)の作文より(クマのプーさ先生/6.3週)『なんとなく』は、ぽ〜っとやってるとき一番に合う言葉だろう。ぽ〜っとしてるというのは、言い換えれば心を無にしてあらゆる自由な発想ができることにつながる。だから、彼は突然思いつき行動にいたったのだろう。【評】なんとなく・・この状態を順を追って分析していき、自由な発想の生まれる所以ともっていくところが独自性があっていいですね。
●太一さん
(あうけ/中3)の作文より(ミルクティ先生/6.3週)『専門化』ひとつのことばかり掘り下げて深く追求していくのも良いが、それだともし難問にぶつかったときに、自分が今まで深く追求してきた方向からしか考えを巡らすことができない。結局、最初から自分の専門とすることだけでなく、広い知識をもっていればいろいろな見方から問題の解き方を考えるから、一面だけを深く考えているより、問題を解ける確立は高いと思う。<評>専門的知識だけでは解決できない、しにくいことも、多面的に考えれば解決することが多いのではないか…という主張。自分の言葉で自分の意見をストレートかつわかりやすく文章化できていますね。
●アリーさん
(あえゆ/中3)の作文より(ミルクティ先生/5.4週)『服』名言に、「持ち物を気にするのは、実力に自信がない証拠である」というものがある。このとおりだと思う。今流行のものを全て身につけていれば、とりあえず、時代おくれとは言われないからだ。しかし、流行というものを全てとりいれるのではなく、自分に合った服装をみつけ、その上で流行をとりいれることが大切だと思う。そして、その自分に合った格好に自信をもつことが大切だと思う。私もこれからは、適度に流行をとり入れながら、自分に合った服装を探していきたいと思う。<評>「自信」というキーワードを名言と自分の意見でうまく結びつけたね。たかが服装、されど服装。その人のイメージや印象を左右するものでもあるから、自分の考えをしっかり持って選びたいものだね。
●惇平さん
(あはえ/高1)の作文より(さかな先生/6.1週)曇りのじっとりとした日に気分が晴れないのと同じように、自然にも美とは言えない面があることを私たちは認めなければならないのだ。★評:自然美の存在を認めつつ、それを絶対とする意見への反論を展開するきっかけになっています。
●ひまわりさん
(あなつ/高2)の作文より(こあら先生/6.3週)中には努力を普通の人よりせずに花をさかしてしまう人もいるだろう。そういうひとはその分その後が大変なのである。良い部分悪い部分は均等に分けられているのである。【評】好事魔多し、といいます。絶好調のときに、その後の不調期につながる種がまかれやすいものです。いつも謙虚な姿勢でいたいですね。
●眠雨さん
(うき/高2)の作文より(ミルクティ先生/6.2週)これから必要になってくるのは、技術の先駆者たちが自分の楽しみだけに目を奪われず、初心者にも使いやすい・扱いやすい、より普及するコンピュータのかたちを研究していくことだろう。記号と数列で構成されていたコンピュータの扱いを、アイコンを利用したより視覚的にわかりやすいかたちに変えたGUIは画期的な発明だった。向かう崖は険しく、頂点は雲よりも高い。しかしその険しい崖も、登りだせばあちこちに張り出した突起がある。崖の前でためらっている人々を既に高く上った人々が導くのが、これからのコンピュータ産業の課題になってくるだろう。<評>コンピュータ業界の今後の姿を崖登りに例えて書いたところが個性的でおもしろいね
●舞さん
(あおき/高3)の作文より(こあら先生/6.2週)簡単に手に入るその情報は人々が考える前から頭の中に入り込む様になった。そして、それは不覚にもあたかも自分で考え出したかのような錯覚をも生み出す。【評】大切なのは、情報を得ることそのものではなく、得られる情報を整理しそれらに対する自分の姿勢をはっきりさせることだと思いますよ。
●○○○○さん
(あう/社)の作文より(森川林先生/6.3週)本文で主張するように日本の作り出した価値を米国が消費していると捉えることもできる。しかし、消費してくれる人がいなければ生産による価値の創造がありえないことを考慮すると、浪費する米国の存在はありがたい存在と考えることが出来ないだろうか。◆評:長文の内容をよく読み取っている。経済のように複雑なものは、逆におおまかに単純化して見ていくことが必要だね。
●香奈子さん
(いし/社)の作文より(ミルクティ先生/6.1週)日本の社会にある「談合」という話し合いで決めて行くという慣習は確かに平和らしい意見であるし、実際、一時期には経済を成長するたすけにもなったはずだ。しかし、それでは人々は平和の中で自分の力を出さずに平穏で終ってしまう。今日のグローバル・スタンダードはそんな「のほほん日本人」への危機感なのだ。その刺激を持つ事は、今、出口のない不況という迷路にいる日本人にはとても大切なのではないだろうか。<評>これからは実力主義の時代になる。その中で自分の実力を十分に発揮していくべきだ。…という主張を述べた最終段落。「のほほん日本人」という言葉が言い得て妙!
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