KotobanomoriNo.720

言葉の森新聞

2001年7月3週号

文責 中根克明(森川林)

  7月20日(金)7.3週は休み宿題

 7月20日(金)は休みです。先生からの電話はありません。教室もありません。この日の7.3週の課題は、解説集などを参考に自分で書いて送ってください。先生からの説明を聞いた方が書きやすいという場合は、別の日の午後4時〜8時に教室に電話をして(通学の場合は教室に来て)説明を聞いてください。

  オープンソースと未来

 オープンソースがなぜ大企業のソフトに対抗し得ているのか。

 その秘密は、私の経験から言えば、人は、得をしたいという気持ちよりも、楽しいことをしたいという気持ちの方が強いからだということになると思います。

 Linuxの創始者リーナス・トーバルズの著書が「JUST FOR FUN」だというのは、きわめて示唆的です。

 私もたまに、何日も一つのホームページの作成にかかりきりになることがあります。日曜日などの暇な日に、文字どおり朝起きてから夜寝るまでずっと同じことをやっています。1日が終わって、ふと思うのは、「これが仕事だったら、まずやらないだろうなあ」ということです。何日間も食事や睡眠を忘れて熱中できるのは、それが損得の次元とは別のところにあるからだという気がします。もし、これを仕事として給料をもらってやるとしたら、かえって意欲がなくなるでしょう。

 昔、よくヒッチハイクをしました。あるとき、連れが、「ありがとう。これ取っといて」と運転手に千円札をだすと、車に乗せてくれた暴走族っぽい若者はおこりだしました。「おれは、金をもらうために乗せたんじゃねえ」。私も、よくヒッチハイクの人を乗せます。(みんなは、危ないからやらないでね(笑))。そのときに、もし「ありがとう」とお金などを出されたらやはりちょっと不愉快になります。相手に悪いので一応受け取るでしょうけど。(笑)ヒッチハイクの人を車に乗せてあげるのは、相手が喜ぶのを見るのが楽しいからです。

 これとオープンソースの運動は、似ている気がします。

 こう考えると、オープンソースの運動は、資本主義に対抗する大きな勢力として華々しく登場するのではなく、資本主義に乗り切れない人の小さなつぶやきとして静かに広がっていくように思います。資本主義が「株主の利益のために」という明確な目標を持って自立的に存在しているのと比べると、オープンソース運動は目標も基盤もきわめてあいまいです。依拠しているのは、相互の無邪気な信頼感だけです。しかし、そこに人間的な安心感を持つ人は多いと思います。

 オープンソースを一つの原理として構築していくことは、これから政治学や経済学を志す人の大きな課題になると思います。(いつも硬い結論になります。^^;)しかし、これを狂信的に志すべきではありません。私たちの知らない何か新しい原理が、未来に静かに生まれようとしているのです。大切なのは、その小さな芽を見つけるための、強さよりもむしろ感受性でしょう。

あらゆる仕事

すべてのいい仕事の核には

震える弱いアンテナが隠されている きっと……

「汲む」茨木のり子詩集より

  6月のアンケートより(その1)

●父母より(小2) 山のたよりの裏にあるリストは小2全員のリストですか。投票、自習、内容、字数、構成、題材、表現、主題、表記、国語のそれぞれの意味は?

▼教室より 山のたよりに掲載しているランキングの意味は、入会時にお渡しする「学習の手引」で説明しています。(「学習の手引」のページはhttp://www.mori7.com/guide/iguide.html)

●評価する項目

 評価する項目は、自習の日数、作文の内容、項目表の項目(字数・構成・題材・表現・主題・表記)の、合計8項目と投票です。自習点は、その週の自習の日数をそのまま点数にします。内容点は、題材や着想のおもしろさ(個性・挑戦・共感・感動)を評価しています。点数は、◎:とてもおもしろい、○:おもしろい、無印:ふつう、の3段階です。字数点は、字数をそのまま点数にします。構成点、題材点、表現点、主題点、表記点は、◎:よくできた、○:半分できた、無印:まだできていない、の3段階で評価しています。投票は、毎週、同じぐらいの学年の生徒の清書が4人分印刷されて送られてきますが、その中で自分がいちばんいいと思った人の生徒コードを自習用紙に書きます。投票された人と投票した人にそれぞれ1票が追加されます。

 ◎○の横の数字は、学年の平均を100とした場合の点数です。同じ◎でも、同学年のほかの人があまりできていないときは110〜120ぐらい、ほかの人もできているときは101〜105ぐらいとなっています。

 学期の始めの第1週と第2週は、項目の理解がまだ十分にできていない人もいる時期ですので、一応評価はしますが、進級や賞状のもとになるデータとはしません。

●「山のたより」の左側に国語問題とランキング

 「山のたより」の左側の上の方には、国語問題があります。その週の問題の答えを自習用紙に書いてください。郵便物が遅れる場合があることも考慮して、翌週の問題も載せていますが、自習用紙に書くのは今週の問題だけでいいです。国語問題の解答は、下の方にあります。自分で見て○×をつけておき、まちがえた字は正しい答えも自習用紙の空いているところに書いておきましょう。

 ランキングは同学年の生徒24人の中での順位です(学年やクラスによっては24人より少ない場合もあります)。名前(ペンネーム)で表示されている場合は、学年平均以上、出席番号で表示されている場合は学年平均未満です。毎週の勉強の目安にしていってください。

●父母より(小2) 短文暗唱と長文音読がありますが、長文音読も長文は暗唱するようにと指導した方がよいのでしょうか? また長文音読は一日に一つの長文を一回読む程度でもいいのでしょうか。

▼教室より 8ページの長文ですから、3ヶ月の間繰り返し読んでいると、長文によっては、暗唱しようという気がなくても、ほとんど暗唱に近い読み方ができるようになります。ですから、長文の暗唱と無理に言う必要はありません。普通に毎日読んでいってくださればいいです。

 私たちが文章を書くときのことを考えると、単語と文法を駆使して書いているのではなく、過去に読んだ文章の中でそのリズム感が頭に残っているものを思い出して書いていることが多いと気づきます。長文音読をしていると、そのリズム感と語彙が自然についてきます。

 大事なことは、毎日、歯磨きと同じような感覚で続けることですから、無理のないように一日一つということでやっていかれるといいと思います。

●父母より(小4) 毎週いろいろなテーマの作文を書いているようで、見せてもらってびっくりすることもしばしば……。学校の担任よりも言葉の森の先生の方がよほど家庭内の状況に精通しているのではと思い赤面しております。本人は集中力と負けず嫌いなところが長所かと思います。そこらへんをうまく刺激しますと、根が純(単も付きますが)なだけに、のびるのでは……と思っています。

 何よりも楽しく通っていることが素晴らしい。

 ただし、長文音読はかなり苦手です。

▼教室より 確かに、女の子は褒めても褒めなくてもそれほど大きな差がなく勉強しますが、男の子は、褒められて調子に乗ったときと、何かの拍子にいじけてしまったときの落差がかなり激しいです。4年生のころは、同学年との比較を意識する時期ですので、ランキングで自分ががんばって上に行ったときなどはすごくやる気が出てくるようです。できるだけ多くの生徒がランキングを励みにできるように、表示法を工夫していきたいと思います。

 4年生のころは、どの子も家庭内の事情を暴露するのが好きになるようです。それは家族から自立しつつある心の表われです。親や先生をからかうようなことを書きたくなるのもちょうどこの時期です。この時期の子供の作文は、おおらかな気持ちで見てあげてください。読む先生の方も話半分と思って読んでいますから。

●父母より(小6) 小学校3年生からはじめまして、少しずつ(マイペース)ではありますが、学習が身についているようです。長文は声に出し、すらすら読むことができます。最近では内容についての質問も出るようになりました。私(母)は聞いているだけですが、なるほどと思う文章がほとんどで、とても勉強(?)になっています。少々難解なものもありますが、上質の音楽を聴くようで心地よいものです。

 インターネットで娘の文章を見るようにしています。丸写しの部分も多いのですが、あまり沢山の指導をいただいても、十分次回に生かせないと思います。1〜2ヶ所ポイントをしぼってよろしく御指導ください。

▼教室より 6年生で毎日長文を読むという態勢を作るのは、実は大変です。3年生のころからの蓄積があるからだと思います。音読というと、小学校低学年の勉強のような感じがしますが、中学生であってもその学年の長文を最初から正しく読める子はまずいません。ふだん接したことのない難しい語彙が入っているためです。

 子供にとっては難しすぎる内容に見えても、いい文章はやはり読ませる力があるようです。内容の理解は、子供が求めたときに必要に応じてするぐらいにして、ふだんは音楽を聴くような感じで長文音読を聴いてあげるという聞き方がいいと思います。

●父母より(小4) 以前は自分の思いをただただ明文化するという作業として”作文”というものを受けとめていた子供ですが、きちんと読んでくれて共感してくださる先生という方が現れてからは、自分の思いを人に伝えようと一生懸命言葉を選んだり表現を工夫したりする姿が見受けられます。一人一担任というシステムは通添では難しいとよく言われますが、見守ってくれ、成長を喜んでくれる人がいるというのは、子供にとっては何よりも大切なことなんでしょうね。先生と子供のやりとりを側で聞きながら人を導くとはどういうことなのか、私も勉強させていただいています。

▼教室より 自分の書いたものを関心を持って見てくれる人がいるというのは、子供にとって大きな励みになります。ですから、先生だけでなく、家庭でもお父さんとお母さんが折に触れて作文を話題にしてあげると、なお効果的です。ただし、ふだん日常的な接触があまりないお父さんが子供の作文を見ると、つい欠点を指摘しがちになるということもあります。また作文や国語に自信がある人ほど、子供の作文の欠点が先に見えてしまうということもあるので、子供の作文を話題にするとき、最初のうちはあらかじめ「欠点は言わないようにしよう」と打ち合わせておくといいと思います。

 生徒−先生−父母でうまくコミュニケーションがとれるような仕組みを更に開発していきたいと思っています。

 

  光る表現(小1−小3) 2001年7月3週号

●小犬さん(いこと/小1)の作文より(けいこ先生/7.1週)

 いまおやすみをしているおともだちがいます。はやく42にんのぜんいんがそろうといいとおもいます。 評:せきがえをしたけれど、ポツンとあいているせきがあるのね。小犬さんのやさしい気もちが、おやすみしているおともだちにつたわるといいね。

●祐美子さん(いけこ/小2)の作文より(けいこ先生/7.1週)

 (おさらい会でひく『ゆめ』という曲で)いちばんたいへんなのは、きょくの長さです。このきょくはあわせて5ページもあるのです。たいへんなのもあ・た・り・ま・えです。手も足もいたくなって、1時間のれんしゅうがおわったあとは、いつもへとへと。でも、ひいているときはいい気もちになれる……。これはもしかすると、ゆめというきょくが、もっているまほうにかかっているのかもしれません。 評:音楽のすてきなまほうにかかってしまったのかな? れんしゅうのたいへんさと、『ゆめ』というきょくのみりょくが、うまくせつめいできたね。おさらい会、じょうずにひけたかな。

●直人さん(いこさ/小2)の作文より(ゆり先生/7.1週)

 さかなのちょうちんあんこうは、あたまの上からぼうみたいなものが出ていました。【評:ちょうちんあんこうが、どんなところがかわっているのかを、よくわかるように書けましたね。】

●あみかさん(いせわ/小2)の作文より(メグ先生/7.1週)

 先生が、「みんな、ゴロゴロあそびというのは、でんぐりがえしとか、どんぐりがえしとか。」とわらいながらたのしそうにいいました。【評】先生の長い会話と表情を書くことができたね。

●慧人さん(いそゆ/小2)の作文より(きょうこ先生/7.1週)

 「ドッジボールがはじまりました。ぼくは当たらないといいなぁと思いました。・・・ぼくは一回も当てられなくてかったからうれしかったです。」すごいなぁ、最初に心の中でねがったとおりになったんだね! しかも試合にもかててよかったね☆ ドッジボールが始まる前と、終わった時の気持ちをじょうずに書けました。

●椿さん(いそら/小2)の作文より(スズラン先生/7.1週)

 (うんていで最後までいったときに)「やったー」と言おうとしたら、さいごのぼうのところで、足をうってしまいました。わたしは、「いたーい」と、すこし小さな声で言って、すこし顔がいやなかんじでした。:評:うれしい瞬間だったのに、足を打ってしまって、痛い場面になったことがよくわかる表現でしたね。

●ドラちゃんさん(あよう/小3)の作文より(けいこ先生/7.1週)

 「ウワ〜ン。」と、ものすごい声をあげて、妹の鈴が泣き出しました。 評:ものすごい泣き声で始まった作文、「一体、何が起こったの?」と先を読みたくなるような、いい工夫だね。

●真章さん(ありる/小3)の作文より(スズラン先生/7.1週)

 きっぷを買っているとき、ベルが「リリリリリーン」となり、かいさつ口を通るとき、「ドアがしまります。ごちゅういください」と大きく言い、入るとうしろでドアがしまりました。お父さんと、「セーフ」と言いました。:評:あせってしまいますよね。本当にぎりぎりセーフの場面ですね。きっと、みんなも体験したことがあるでしょう。

●あやこさん(ありろ/小3)の作文より(かつみ先生/7.1週)

 私の家にあるおけでさびしくあそんでいます。  評:おけでさびしく、というところが、あいしゅうがただよっていていいね。

●稔さん(あわき/小3)の作文より(ももんが先生/7.1週)

 (ニトログリセリンは)とても大きなばくはつ力なのだから、大きくてごつごつしていて、とても大きなものかもしれません。(中略)どんな大きな音がなるのかと考えたけど、花火でだいたい四十こぐらいかもしれません。【評:「〜のような感じかな?」「まるで〜みたいかな?」と、たとえをつかって、たくさんのそうぞうができましたね(^o^)。】

●崇さん(いえの/小3)の作文より(かつみ先生/6.1週)

 「ドス。」ボールが飛んで来た。僕は、思わず心の中で、入れさせないぞとさけんだ。ボールは柱に当たってはねかえった。ゴールにならなくてよかった。  評:いい書き出しです。きんちょうかんと、りんじょうかんが両方味わえますね。

●崇さん(いえの/小3)の作文より(かつみ先生/7.1週)

 「おはよう、おそいぞ。」先生が、大きな声でいった。(ドキッ)ぼくは、いそいで着がえた。  評:なかなかいい書き出しだね。ドキッというところが、特に印象的です。

●ゆうぎさん(いくし/小3)の作文より(けいこ先生/7.1週)

 母さんは(けがをした)のくを見た時すごくびっくりしていました。その時ぼくは「そんなにすごいけがなのかなぁ。」と思いました。それで急いで近くのびょういんに行きました。ぬった数は7はりです。ぬった時ぼくはいたいというよりくすぐったかったです。 評:お母さんがびっくりするほどの大けがをしたのに、どーんとかまえていたのね。ゆうぎ君は大物だなぁ。

●プリンさん(いそり/小3)の作文より(クマのプーさ先生/7.1週)

 ピアノ教室のまわりは、まるでジャングルのようでいろいろな虫が、おそってくるよかんがしてきます。【評】夏で草や花が背が高くなって生い茂っている様子。虫や動物がその茂みからこちらをじっと見ている感じ。まるでジャングル・・とおそってくるよかん、の表現から、読んだ人がいろいろな想像をできますね。とても上手な表現です。

●うさぴょんさん(いたほ/小3)の作文より(けいこ先生/7.1週)

 「また、おいでね〜。」「また遊んでね〜。」とプールや水が言っているようでした。「またね〜。」 評:人間以外のものに、人の言葉を話させるというのは、おもしろいくふうだ。うさぴょんさんたちが楽しそうにしていたのが、プールや水にも伝わったみたいだね。

  光る表現(小4−小5) 2001年7月3週号

●ししさん(あふか/小4)の作文より(かつみ先生/7.1週)

 痛みはそんなに感じなかったのに、大変なことになったと言う感じがしてそれだけで、泣き出してしまいました。評:大変な事になったと言う感じがして、それだけで・・・というところが、どうしようどうしようと言う気持ちをうまくあらわしていますね。とてもよくかけていますよ。

●諒さん(あろつ/小4)の作文より(森川林先生/6.2週)

  お母さんが五月終わりごろに妹の幼稚園でかいこをたのんでくれました。スーパーのコロッケを入れるようなとうめいなプラスチックの入れ物に、小さい六匹のかいこが入っていました。体長七ミリくらいでした。◆評:ようすをくわしく説明している。このようにたとえや数字を使うと、どういう状態かというのがよくわかるよね。

●みかんさん(いこい/小4)の作文より(ももんが先生/7.1週)

 今日ももうすぐ、「ピピッピピッ。おふろが入ったよー。」と言う音が聞こえるころです。【評:「今のおふろと昔のおふろ」について考えた作文の結びの文章です。動作情景の結びが、とてもよく生きていますね(^o^)。】

●淳也さん(いしな/小4)の作文より(メグ先生/7.1週)

 ジャージャージャージャーという音がしておふろの水がながれた。まだからだまで入っていないのに水があふれている。【評】現在形がうまく使えたね。

●きのこさん(いすこ/小4)の作文より(こあら先生/7.1週)

 入浴ざいは色もかおりも別の世界につれていってくれるので、おもしろくて好きです。【評】そうだね。最近の入浴ざいって色もきれいで、お菓子みたいなのもあるよね。

●アミーゴさん(いそと/小4)の作文より(きょうこ先生/7.1週)

 「おふろの中では、ほんとうに、たく山楽しいことがあったりします。今度は、もっとめずらしいおふろの中での遊びを考えたいと思います。そして、わたしたちをあたためてくれているおふろくんに、かんしゃしたいです。」おふろくんという表現が、とってもしたしみがあっていいね♪ 楽しくって、あたたかいおふろ君は、きっと亜美ちゃんと仲良しのお友達なんだね。(^-^)/

●望美さん(いちえ/小4)の作文より(ポプリ先生/7.1週)

 最初、じゅんび体そうをし、その次にシャワーを浴びて中に入る。そのシャワーはものすごくつめたくて、みんなが「地ごくのシャワー」とよんでいるほどだ。シャワーを浴び、友達と、「つめたかったなあ。」などといいあいながら、プールサイドにならぶ。評:学校のシャワーの冷たさを思い出しました。いきいきと書くことができましたね。

●友葵さん(あしも/小5)の作文より(ゆり先生/7.1週)

 この前、メダカの水かえをしながら、子めだかが何匹いるか数えていた。すると、十匹もいた。合わせて十四匹だ。ホテイアオイについている卵を虫めがねで見てみたら、なんと、理科の教科書に載っているようだった。卵の中にはメダカの黒い目、メダカらしい身体があった。「おもしろ〜い。」と思っていた。 苦労して取ってきたかいがあって、ホテイアオイにはきれいな美しい紫色のヒヤシンスのような花が咲いた。メダカも優雅に泳いでいる。【実際に経験したことがとてもくわしく書けていますね。その後の情景描写もきれいです。

●すみすみさん(あない/小5)の作文より(かつみ先生/7.1週)

 私は、このことを書いて、思ったことがあります。それは、昔とは、ずいぶん変わったこともあるけれど、鬼ごっこなどは、変わっていないということです。私は、 「今も変わらない遊びを、守っていきたいな。」 と思います。評:守っていきたいな、そういう言葉があることが、すばらしい。大人の人ばかりではなく、今の子供たち自身も、遊びを一つの文化と考え、大事にしていこうとする気持ち、大事にしていってほしいですね。

●ケロちゃんさん(ありう/小5)の作文より(ポプリ先生/7.1週)

 私はママと旅行にいっていた。パパは仕事で来られなかった。帰ってきたら、なんとかめが水そうにいなかった。私が、「かめがいないよ。」というと、ママが、「死んじゃって、パパがすてちゃったのかもしれないわよ。」と、おそろしいことを言い出した。私は悲しくなって、あちこちをさがしまわった。するとママが、「あっ!いたわよ!」と言った。なんとかめは、ゆかを歩いていた。それはまるで、旅行中だった私をさがしに旅にでたようだった。急いで水にもどしたら、少しかめがうれしそうな顔をした気がした。私は、「生きていて、本当によかったな。」と思った。評:かめの気持ちがわかるのね。とてもいいたとえが書けました。

●將さん(いうや/小5)の作文より(ふじのみや先生/7.1週)

 ぼくは今と昔ではどっちがいいのかよくわからない。なぜかと言うと昔は自然があって森へ行って、虫取りなどできるけど、今も映画館に行けるし、便利なものができたからだ。だけど1日だけ、過去に行ってみたい。評:最後の一行が、意見を印象的にしています。行ってみたいね、過去に・・。

●健太さん(いせつ/小5)の作文より(メグ先生/7.1週)

 お父さんは倉庫でコウモリを捕まえたことがあり、そのときは新聞社に取材されていた。とても大きかったそうだが・・・果たしてどうか?【評】「果たしてどうか?」という、意外にも冷静なうっちーくんの感想が笑いを誘うね。

●穂香さん(すよ/小5)の作文より(きょうこ先生/7.1週)

 「私がキャンプにいって帰ってきたらかごがあるのにカブトムシがいません。お父さんに聞いてみると、【カブトムシが自分の角でふたを開けてとんでいってしまった。】そうなのです。やはり、かごは狭かったのでしょう。でも、そういうこともあっていいかなと思いました。」カブト虫の気持ちを考えてあげられた、とってもやさしい感想だね☆ でも、大切に育ててくれていたほのかちゃんに、カブト虫もきっと「ごめんね・・・」と言っていたかもしれないね。

●加恵さん(られ/小5)の作文より(メグ先生/7.1週)

 お父さんが小さいときによく遊んでいた遊びは犬やはとと遊ぶことだったそうです。それにくらべて私がいつも遊ぶ遊びはボールや鬼ごっこなどです。私はお父さんと私のうまれた時代がちがうから遊びや生活のしかたもちがうのかなと思いました。【評】お父さんの子供のころの遊びと今自分がしている遊びを比べて、感想を書くことができたね。

  光る表現(小6) 2001年7月3週号

●クリリンさん(あかの/小6)の作文より(こあら先生/7.1週)

 わたしはハムスターが大好きなので、色々なグッズも集めています。たとえばたくさん持っているシールのほとんど(8割くらい)がハムスターです。レターセット・シャーペン・ボールペン・ケシゴムなど探していったらきりがないくらいです。【評】世の中にはそんなにハムスターグッズがあるのか=、と感心しています。

●おこじょさん(あめお/小6)の作文より(メグ先生/7.1週)

 そして2000年11月22日(たぶん…)のドラフト会議で北川先生がドラフト7位でオリックスブルーウェーブに入団した。背番号は『59』。ただの59番なのに、その59の文字が巨人軍の長島監督の『3』より憧れた背番号になった。【評】北川先生がおこじょ君のヒーローとなったわけですね。プロの世界でもがんばってほしいですね。

●早紀子さん(いおよ/小6)の作文より(ゆり先生/7.1週)

 こけい飼料は、二つのタイプに分かれる。一つは主食。基本飼料だ。これは、ほとんどの栄養素がまんべんなく入っていてエサにはもってこいである。もう一つは副食。足りない栄養をおぎなうためにある。【評:ハムスターのエサのことを、テンポよく分かりやすく説明できていますね。】

●ゆうこさん(いこな/小6)の作文より(森川林先生/6.4週)

 シンガポールのゴキブリのことだがゴキブリで最高でかいゴキブリは5センチメートルでびっくり。ここのゴキブリは人間がちかづいてもすぐに逃げない。日本のゴキブリだったらバッタのように逃げていく。◆評:人間がちかづいても逃げないゴキブリ、見てみたいね。気候がいいから、ゴキブリも元気いっぱいで態度が大きくなっているんだろうね。(笑)

●ゆうこさん(いこな/小6)の作文より(森川林先生/7.1週)

 お父さんとお母さんが「早く名前を付けなさい。」と言ったので「シンタロウ。」と言った。本当はポチという名前にしたかったがつい興奮してクレヨンしんちゃんの名前を思い出して、ついシンタロウと言ってしまった。家に着いたらカーペットにはおしっこはするは、うんちはするは、と大変でした。小さいときはすごくかわいかったです。今は寝顔だけかわいいです。◆評:初めて犬を買ってもらったときのうれしさが伝わってくる。「今は寝顔だけかわいい」は爆笑。

●バンビさん(いそせ/小6)の作文より(こあら先生/7.1週)

 2つめは、おそろいのものをもらった時に、それをおそろいで身に付けているとおそろいだということで、他の人にかべを作っているように思われる事があります。だから、そういうものは一緒にどこかに行く時だけにして行くようにしています。【評】いろいろと気を遣っているのだなあと、感心してしまいました。

●MOMOさん(いたと/小6)の作文より(ミルクティ先生/7.1週)

 『うれしかったプレゼント』ガサガサと紙が声をあげた。中身は…なんと、洋服だ。私は目が丸くなった。それと同時にうれしさがこみあげてきた。こんなにうれしい日はめったにない。私は、「ありがとう。」というと友達のMさんが、「ユニクロだョ! かわいい色でしょ。」とちょっと得意気にてれながら笑った。やけにピカピカ光っている洋服はまぶしかった。<評>誕生日に思いがけないプレゼントをもらって、びっくりしつつもうれしくて…そんなMOMOさんの気持ちと、よろこんでもらえてうれしいMさんの気持ち…どちらもしっかり伝わってきたよ。書き出しの文も表現がうまいね!

●イフリートさん(らよ/小6)の作文より(ミルクティ先生/7.1週)

 『プレゼント』でも、いくら気持ちがはいっている物でも、その物を大事につかわなかったら意味がない。つまりどちらの気持ちが少しでもかけているとその物の意味がまったくなくなってしまう。だから、プレゼントをわたすほうも、もらう方も大事に、そして気持ちもいれて大事にしないといけないと思った。<評>プレゼントで大事なのは贈る人の気持ちであり、またもらった人もそれを大事にする気持ちが大切だ…贈る人、もらう人、両方の気持ちを考えて内容の深い意見が書けたね。

  光る表現(中1−社) 2001年7月3週号

●コナンさん(あえた/中1)の作文より(かつみ先生/6.1週)

 「毎日が日曜日だったらつまらない。むしろつらいことなんだよ。」  評:本当にその通りだね。毎日変化があって、忙しくて、たまにのんびりすることができるから、忙しい事がうれしいし、のんびり出来ることがうれしいと思えるんだね。

●らくださん(いうみ/中1)の作文より(メグ先生/7.1週)

 結果よりもそれまでの毎日積み上げてきた努力の方が価値のあるものだと思う。【評】確かに、何点という結果よりも、テストのために努力する姿勢の方が大切ですよね。

●トトロさん(いけの/中1)の作文より(クマのプーさ先生/7.1週)

 「努力は人を裏切りません。がんばった分だけ、あなたは成長したことになります。」「私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある。」【評】先生の重みのある言葉が理美さんの頭の引き出しの中にあって、今回の文案を考える時に結びついて生かされたのは、とても素敵なことですね。これからも素敵な言葉の引き出しを少しずつ増やしていってください。

●こめさん(いせか/中1)の作文より(きょうこ先生/7.1週)

 「数年前に、家の工事をした時、中から鳥の巣が見つかったことがあった。親鳥はすでに死んでいて、ヒナが七羽位いたが、そのうち五羽はもう死にかけていた。これを育てていきたいと思ったが、次の日にはもう全部死んでしまった。ぼくは、この時にも命の大切さを知った。」とってもじ〜んとくるエピソードだね♪ そして、この体験談を入れたことで、「生き物の命の大切さ」という意見にもぐっと説得性がましたね☆

●しっぽさん(ほし/中1)の作文より(メグ先生/7.1週)

 私は受験の時、焦ったり、緊張することはなかった。それは、自分が今までやってきたことに自信があったからだ。何事も積み重ねだと思う。チリも積もれば山となる、というのは本当なんだなあ、ということが実感できる。【評】毎日こつこつと努力を続けることは本当に大切ですね。まさに「人事を尽くして、天命を待つ」の心境で入学試験に臨むことができたとは立派です。

●スライムさん(あめひ/中2)の作文より(こあら先生/7.1週)

 今の世の中は、何をするにもテストテストとしている。こんなんだからテストは嫌われるのである。もう一度、一つ一つのことに対してテストが必要か考え、いらないテストを減らしていけば皆の反応も変わるだろう。【評】テストの方法を変えるだけではなく、「テストが必要か否か」を検討することも必要なのかもしれませんね。

●実由記さん(いそほ/中2)の作文より(こあら先生/7.1週)

 地球は少しアンバランスになっていると思います。【評】地球のバランスがよいか、と問われたら、YESと答える人はあまりいないでしょうが、実際に考えて行動している人の数は少ないでしょうね。残念ですね。

●惣さん(やき/中2)の作文より(クマのプーさ先生/7.1週)

 手助けも良いが、何か一つのことを自分一人でやりとげることが大切だ。それは、自分一人で悩んだり努力したことをやりとげれば、精神的に成長できるからだ。そこから、学んだことをほかの人に伝えても、真実味があるからだ。【評】やりとげることの大切さとその理由が、とてもよく書けていると思いました。他の人に伝えた時に真実味がある、というのもなかなか鋭い指摘だと思います。

●ひまわりさん(あなつ/高2)の作文より(こあら先生/7.1週)

 一番求められているのは、ゼネラリストでありつつ、スペシャリストであると言う事だと思う。大体のことは高いレベルまでできて、なおかつ、そのなかで得意分野をもつのだ。【評】自分の専門分野がプロジェクト、あるいは社会全体でどの座標にあるのかが理解できる、という強みがありますね。

●稔央さん(いつや/社)の作文より(森川林先生/7.1週)

  確かにこれは平均的にレベルが高く、バランスのとれた人材を育てるという従来の日本の教育の美風を損ねる危険性をはらんでいる。怠惰な生徒達は苦手科目に見向きもしなくなるかもしれないし文系と理系の分離を一層助長させるかもしれない。しかしそれは従来の選抜方法も平行して残し、組み合わせることである程度防げるだろう。より深刻なのは主体的な努力が報われない、自分の能力を伸ばそうとする生徒のやる気を削ぐような教育制度である。◆評:反対理解をよく考えている。結びの一文は、名言の効果があるね。

 

 

 

 

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