KotobanomoriNo.723

言葉の森新聞

2001年8月2週号

文責 中根克明(森川林)

  6月のアンケートより(その3)

●父母より(中1) 先日、中学へ入って初めての中間考査の結果が返ってきました。私立女子校で中学受験をして入学したからでしょうか、国語の成績が上位で全く差のない結果でした。娘は国語が不得意なので下の方だということが明らかでした。周りのお友達が読書の大好きな人がたくさんおられて、毎日図書室に通っているのでついていっているようです。今はそういった様子ですが、先生の言われる「読書」をしていたら、そのうち……と信じています。読書をするだけでも、読み方というのがあるのでしょうか?

▼教室より 中学生の場合、読書がそのまま国語の成績につながるということはありません。読書と国語の成績が関係しているのは、小学校低中学年までです。

 というのは、読書と一口に言ってもピンからキリまであるからです。国語の成績に結びつくような読書は、かなり難度の高いものです。しかし、普通に図書館で自分の好きな本を借りるという場合、子供はまずそういう難しい本は選びません。しかも、自分の実力以下の易しい本を選んで読んでいると、逆に国語の成績が低下することもあります。

 中学生よりも高校生の方が、この傾向は顕著です。高校生の国語力向上に必要な読書は、更に難度の高いものになります。しかし、そういう本を読む高校生はきわめて少数です。

 ですから、読書は自分の人生を豊かにするためのものであって、国語の成績を上げるためのものではないということをはっきりさせておく必要があります。国語の成績を上げるのは、長文音読のように、難しい文章を繰り返し読む勉強です。

 幅広い読書をしながら、一方で長文音読のような復読の勉強をするということでやっていくといいと思います。

●父母より(中1) 長文音読を始めて2ヶ月以上たち、だいぶ慣れてスラスラ読めるようになってきました。行間にもう少しスペースがあったら、もっと読みやすいと思います。パソコンが大好きで、ひとりで積極的にいろいろやっています。清書をパソコン書きしたいようですが、おすすめのタイピング用ソフトがありましたら教えてください。

▼教室より かわ先生に紹介された面白いサイトがあります。

http://www.e-typing.ne.jp/

 私(森川林)もここでタイピングの練習を少ししてみましたが、とてもよくできています。

 これまでは、ソフトをダウンロードするかたちで練習している人が多かったと思いますが、これからはウェブ上で練習するというのが主流になりそうです。

 ちなみに、ソフトをダウンロードするなら、このページがいいと思います。

http://www.vector.co.jp/vpack/pickup/win/edu/comp/index.html

 しかし、タイピングの練習にいちばんいいのは、実際に作文を書くことです。教室の子供たちは、みんな、タイピングの練習などせずに、直接自分の書きたいことを作文に書く中でタッチタイピングを覚えました。そのかわり、最初は2時間かかってやっと5行というような状態でしたが。

 これからはパソコンの操作は絶対に必要になってきます。パソコンがある家庭では、子供にその気がなくても、できるだけ手書きではなくパソコン書きにするようにしていくといいと思います。

 長文の行間は、アクセス97というマイクロソフトの製品を使って印刷しているので、まだ行間を空ける機能がありません。英語圏では、日本語圏と違って、行間という考え方がきわめて希薄です。アルファベットは文字の高さがそれぞれ違うので、行間を空けて読みやすくする必要がないためです。

 しかし、新しいHTMLの規格では、行間を空ける指定ができるようになりました。現在の「言葉の森新聞」のページは行間を空けて表示しています。

 将来は、このHTMLをMySQLというデータベースと結びつけてプリントするかたちにしていきたいと思っています。そうすると行間を空けて読みやすく表示できるようになりますが、まだしばらく先になります。

●父母より(小4) 長文音読と短文暗唱が表現力や読解力を育てることを知り、子供もほとんど毎日長文音読と短文暗唱をしています。でも、感想文を書く週以外の長文は、読むだけになってしまうので、毎週の国語問題に、長文集からの読解の問題があればいいなと思うのですが……。

▼教室より そのとおりです。すみません。作ります。(笑)

 現在、教材の仕組みを大幅に変えようと思っています。ゲームのように、前の学期の課題でやったことがアイテムとなって、次の課題に取り組むときに生かされるというようなかたちです。そういう関連付けの一環として、長文集を国語問題として活用するということを考えています。

 しかも、これを、教材作りを専門とする人が作るのではなく、オープンソース的な運動として取り組めるようにしたいと思っています。

 だんだん話が遠大になってくるので、よけい実現しにくくなるのかもしれませんが、先生ばかりでなく生徒や父母の声を反映させながらの教材作りをしていきたいと思っています。

  高校生は学力を低下させないための自覚を

 現在の教育の問題を見ると、一方で小学生時代の過度の受験勉強があり、他方で高校生・大学生の著しい学力低下があるという二重構造が見えてきます。

 2002年から文部科学省は、ゆとり教育を更に推し進める新学習指導要領を実施しようとしています。これは現在の教育問題の解決を更に困難にする可能性を持っています。

 小学校時代は基礎学力をしっかり身につける一方でのびのびと遊び、中学高校大学へと進むにつれて本格的な勉強をするというのが、勉強の理想的な姿だと思われますが、現状はおおまかに言うと、この逆です。

 小学校は行事に追われ、基礎学力の育成ができていません。だから、心ある親は、子供を学習塾に通わせるか、家庭学習で支えるかたちで、学校教育の不足を独自に補わなくてはなりません。

 しかし、それ以上に問題なのが、中学・高校での学力低下です。小学生時代にほとんど勉強をしなかったような子でも、中学に入ってやる気になれば、小学校時代の勉強はすぐに取り戻すことができます。また、中学時代の勉強の不足は、高校時代に取り戻すことができます。年齢による吸収力の差はきわめて大きいのです。

 私(森川林)の高校時代、物理のある先生が「今、君たちが難しくてわからないようなことでも、二十歳になれば簡単にわかるようになるよ」と言っていました。そのときは、そういうものかと思っているだけでしたが、今になると、その意味がよくわかります。年齢が上がるほど勉強力も向上していくのです。

 しかし、高校時代の学習は、大学入試の影響を受けます。その肝心の大学入試で、受験科目数が削減される状態が続いています。受験科目に合わせて高校時代の勉強をしてきた生徒が、今度は大学生の学力低下を引き起こすという事態を生み出しているのです。

 こうなると、企業も独自に防衛せざるをえません。数学なしで経済学部を受験できる現状があれば、企業が経済学部の学生を採用する場合、独自に数学の試験を課す必要が出てくるということです。同様に、読書をほとんどしない高校生・大学生がいるという現状があれば、企業は独自に読解や作文の試験を課さざるをえなくなります。近年の就職試験で作文の試験が出されるというのは、作文力を見れば総合的な国語力を見ることができるからです。

 大学入試科目に絞った勉強は、一見能率がよいように見えますが、それは高校生の学力を空洞化させるものです。高校生の人は、そのことを自覚して、受験のための勉強ではなく、自分自身の向上のための勉強に取り組んでほしいと思います。

  コトとバノ、その後

 教室にオカメインコを放し飼いにしたいと思い、5月に2羽の雛を買いました。名前は、コトとバノです。かなり適当な名前です。

 中学生のころから、ジュウシマツを手乗りにして遊んでいたので、オカメインコも同じようなものだと思い、気軽に飼い始めました。しかし、私の育て方が悪く、あわれ、コトとバノは数週間でお墓の中に。(T_T)

 その後、本を読んで勉強した結果、失敗の原因がわかりました。餌を温めて与えるのですが、レンジで温めすぎたようなのです。その結果、餌がおもちのようになってしまいました。鳥の胸にあるソノウという餌をためておく場所は、人間の消化器官と違い、消化酵素などは出さずただ単にためておく場所です。すると、餌がおもちのようになった場合、そのまま詰まってしまうことになります。ときどきソノウのマッサージをしてやるといいらしいのですが、そのときはまだ勉強不足でそのことを知りませんでした。

 悲しみから立ち上がった6月、再びオカメインコを2羽買いました。名前はコト2世とバノ2世。しつこいです。

 今度は順調に育ち、朝・昼・晩と部屋中を飛び回っています。シャーペンで文字を書いていると、芯のところにかみついて引っ張ろうとします。パソコンを打っていると、キーボードの上に乗って画面をつついています。首筋のところをなでてやると、ゴロニャーンとねこのように甘えてきます。オカメインコは、人間になつくという点では一番で、寿命も20年と長いそうです。しかし、1年目の雛までは育てるのが難しく特に最初の冬を越えるまでが大変だそうです。でも、まあ何とかこの調子で育っていくでしょう。

 しかし、ひとつだけ予想外のことがありました。あちこちにフンをするのです(笑)。これでは、教室で放し飼いにするわけにはいきません。残念ながら、教室ではケージの中に入れて、静かに飼う予定です。

 まだ雌雄はわかりませんが、もし、コトとバノの子供が産まれたら、名前はモリ1、モリ2、モリ3……としていく予定です。(もう少し工夫がないのか)。まだ先の話ですが、ご希望の方がいればお譲りしますね。

  食事の回数と睡眠時間

 以下の話は、単なる実験ですから、若い成長期にある人は真似をしないでください。(なら書くなというつっこみが入りそうですが。笑)

 ネットワーク「地球村」の代表である高木善之さんは、1日1食で3、4時間しか寝ずに仕事をしているそうです。その話を聞いてしばらくしてから、私も、あるとき夕食をとらないで寝てみました。すると、朝の目覚めがすっきり。最初は、こんなことでいいのかと思っていましたが、そのうち、夕食をとらないことが当たり前のようになってしまいました。そこで、今度は昼食も。(おいおい)

 もともと、力仕事をしているわけでもないし、一日に必要なエネルギーの量は、たかが知れています。昼食も夕食もとらないと、朝食がやはりおいしいです。これで朝食もとらなかったら、ほとんど植物です。

 こう見てくると、人間の体にはまだ秘められた適応力が眠っているようです。よく冷たい滝に打たれたり、はだしで火の上を歩いたりする人がいますが(私はやりません、熱そうだから)、そういうのもたぶんちょっとしたコツや練習で誰にでもできるのだと思います。

 IT化が進んでいますが、その一方で、人間の身体の再発見ということが21世紀の新しいフロンティアになる予感がします。

                             山のたより8月2週号

  8.1週号と8.2週号は同時に送ります

   8/11(土)〜8/17(金)は休み宿題

 言葉の森新聞は、8.1週号と8.2週号を同時に送っています。

 8/11(土)から8/17(金)まで教室は休みで、この週の作文は自宅での宿題となります。

 先生の説明を聞いたほうが書きやすいという人は、言葉の森の休みの日以外で、平日午前10時〜午後8時の間に教室に電話をして説明を聞いてください。また、この時間以外の質問などは、メールでnane@mori7.comまでご連絡ください。

  言葉の森の推薦図書

 言葉の森の推薦図書の一覧表です。作成日がやや古いので、中には絶版になっている本もあります。近いうちに、新しい推薦図書一覧表を作る予定です。

 

  光る表現 2001年8月2週号

●小犬さん(いこと/小1)の作文より(けいこ先生/7.3週)

 (いとこの)としきは、四月十七日うまれのあかちゃんで、いっしょにおとまりするのは、はじめてです。いっしょにおふろにはいるとなぜかとしきは、ねてしまいます。きっとおふろがきもちいいからだとおもいます。としきがうんちをするのにふんばると、すごいかおになります。すごいおとといっしょにうんちがでます。それではみでたこともあります。わたしは、そのおむつをかえてあげました。わたしがおしょくじをもぐもぐとしているところをとしきがみると、まるでカニさんのように、ぶくぶくよだれをだしました。としきもはやくごはんをたべたいのかしら。……としきがはやく大きくなって、おむつをかえてあげたかわりに「ジュースをかってきて!」というわたしのめいれいをきいてくれるといいです。 評:あかちゃんのようすをよくかんさつして、「どうしてかな。こうではないかな。」としっかりかんがえられたね。たとえもじょうずにつかって、あかちゃんのようすをせつめいできた。まとめもたのしいね。

●かっぴーさん(いくす/小2)の作文より(けいこ先生/7.3週)

 火がすこししかでない花火は、ピチピチと音がしました。すごい火がでる花火は、ビュウビュウとなりました。せんこ(う)花火みたいな花火は、ピチパチピチパチとなりました。(一番下の妹の)文ちゃんは、花火をやるのがはじめてなので、「こわいこわい・と言っていました。……まるできれいなお花みたいだと思いました。 評:音のひょうげん・「まるで……」をじょうずにつかえたね。しゅるいによって、音のちがいがあるのを、しっかり書き分けられた。

●直人さん(いこさ/小2)の作文より(ゆり先生/7.3週)

 (水ぞくかんで)ワニは、きばをとがらせていました。かみつかれたらころされるかなと思いました。【評:ワニのきばを近くで見るとこわいだろうね・・・】

●みのりさん(いこの/小2)の作文より(メグ先生/7.3週)

 おかあさんが「つゆをいれるのをわすれているよ。」とうちわであおぎながら、言いました。【評】「うちわであおぎながら」というおかあさんの動作が書けたね。いかにも夏という感じですね。

●いちごさん(いすも/小2)の作文より(けいこ先生/7.3週)

 (マーライオンのまわりの)ふん水は、海のなみが二つかさなったようだったり、ダンスをしたり、ザーと音がしてうたったりおどったりしているようでした。もしわたしがふん水だったら、とってもたかく上がってシンガポールの町を見たいです。 評:ふん水を人のようにひょうげんしたり、自分自身(人)をふん水だとかんがえたりしたことで、楽しさいっぱいの文になったね。

●昂生さん(いせぬ/小2)の作文より(メグ先生/7.3週)

 「きょうはありがとう。またくるからね。バイバイ。」にっこりして言った。【評】昂生くんが、かわいいえがおで、手をふるようすが目にうかぶようです。

●慧人さん(いそゆ/小2)の作文より(きょうこ先生/7.3週)

 「24日火曜日には魚つりをします。なんの魚がつれるのか楽しみです。」ほんとだね、どんなお魚とであえるのだろうね♪ 魚つりを楽しみにしているけいと君のわくわくしている気持ちがよく伝わってきます。(^-^)/

●ゆうちゃんさん(いいし/小3)の作文より(メグ先生/7.3週)

 一番むずかしかったのは、鳴子を鳴らすことです。たぶん、持ち方がむずかしいからです。鳴子の音は、トントンとまるで、たいこの音ににていました。【評】「たぶん」ということばを使って、鳴子を鳴らすのがなぜむずかしいのかを考えることができたね。

●俊吾さん(いかゆ/小3)の作文より(スピカ先生/7.3週)

 「今日は、ざんねんなお知らせがあります。くまがいりょうくんがてんこうすることになります。」と、先生がいったとたんにみんなが、「エー。」と、さけびました。 評:会話がとてもじょうずに書けています。みんなの反応を「さけびました。」にしたところがくふうしたね。その驚きと悲しさがよく伝わってきました。

●フレディさん(いせそ/小3)の作文より(ふじのみや先生/7.3週)

 (ようし、明日来てみて、なかったらあきらめよう。)と考えて、その次の日に学校へ来ると、つくえの上に、あのぼうしが!! そのしゅんかん、体じゅうにつまったいきが、フ〜〜ッと外に出たように感じました。 見つかって本当によかったです。 評:自分の気持ちを、よくかんさつして書いたね。

●アッキーさん(いそか/小3)の作文より(ももんが先生/7.3週)

 そのあとに、川に入りました。とてもつめたくて、きもちがよかったです。ふかいところやあさいところがいっぱいあってこわそうだったので、リーダーの手をもって行きました。ふかいところがいっぱいあったけど、かた足だけいれて、あとは、石のところをあるきました。【評:「自分や周りのようす」と「思ったこと」を上手にまぜて書けました。水の気持ちよさも伝わってきますね(^o^)。】

●うさぴょんさん(いたほ/小3)の作文より(けいこ先生/7.3週)

 なんで(学校の)先生がミニ先生を作ったのでしょう? ……自分も教える立場になることが、べん強になるからだと思います。教えてもらう人も、先生よりミニ先生のほうが聞きやすいと思います。先生はこわいからしつもんがなかなかできないけれど、ミニ先生はやさしいからです。 評:テストの成績がよかった人が、ミニ先生になって、他の人に教えてあげたのね。ミニ先生の役割をしっかり考えられた。

●マーヤさん(いちこ/小3)の作文より(さかな先生/7.3週)

 もし、わたしが、ロベルトだったら、ロベルトと同じように、げんかんのドアの前で、つったっていたでしょう。なぜかと言うと、今、家族の中で、いちばたい切でした。それをなくしてしまったのです。★評:ロベルトのおかれた状況を考えて、気持ちを想像することができたね。相手の身になって考えるやさしさが感じられる。

●みゆさん(あはみ/小4)の作文より(ドラえもん先生/7.3週)

 ほとんどやっていたのは、「ジャジャーン」かたもみをしたことです。夜ぐらいになったらほとんどの日しました。お母さんは、うれしそうでした。お母さんのかたのかんじは、すごい、こうてつのようだった。【評】こうてつのようにかたくなったお母さんのかたを毎日もみほぐしてあげていたのね。お母さんのかたがこっている様子や、家族のあたたかさがよく表現されていますね。(^o^)

 

●ししさん(あふか/小4)の作文より(かつみ先生/7.3週)

 ぼくが叫ぶより先に女子があまりにも大きな声で叫ぶのでぼくはその勢いにのみこまれてしまいました。  評:その勢いにのみこまれてしまいました、というところがいいね。様子が手にとるようにわかるよ。

●みかんさん(いこい/小4)の作文より(ももんが先生/7.3週)

 「さあ、うちますよ。チクーッ。」(いったー。)【評:「きょうふのよぼうせっしゅ」という作文の書き出しです。ドキドキしますね。はりがささるしゅん間と、そのいたみがよく表れています(^^ゞ。】

●まいポンさん(いこに/小4)の作文より(ふじのみや先生/7.3週)

 でも、どうして、悪いことをしようとしても、一言でおさまるのでしょう。それは、悪い気持ちのほうが強いけど、心のすみに“それをやっちゃいけない”と思ういい心があるからだ思います。  評:みのすけさんは、ぎりぎりで、自分のいい心に気がついたんだね。

●稜さん(いしお/小4)の作文より(スズラン先生/7.3週)

 巳之さんはランプと別れたくないから、この商売を守ってきたのだと思います。・略・巳之さんとランプは兄弟ぐらいの仲だったのだなと思いました。:評:巳之助さんとランプの関係に、上手なたとえを使っていましたね。

●きのこさん(いすこ/小4)の作文より(こあら先生/7.3週)

 今私は明るい電気の下で書いています。【評】(ランプから電灯への変化の話が課題文でした)現代から課題文の時代を考えているのを示すことで、一歩引いて、冷静にながめているのを相手に感じてもらえるね。

●ミニまろさん(いそれ/小4)の作文より(けいこ先生/7.3週)

 お母さんに聞いてみると、私のおじいちゃんおばあちゃんも三十年続けてきた商売がうまくいかなくなって、十年前にお店をたたんでいなかに帰っていったそうです。その理由は、近所に大きくてきれいなスーパーマーケットができてしまたからです。そのときのおじいちゃんおばあちゃんの気持ちは、くやしくてさびしかっただろうなぁと思います。そう考えると巳之さんも同じ気持ちなんだな、と思いました。私は巳之さんに「巳之さんがんばれっ! 早くいい仕事を見つけてね。」と、おうえんをしたくなりました。 評:にた話を見つけたことで、巳之さんに対する気持ちが変化していったことを、うまく感想に結びつけられたね。さて、この文の続きで巳之さんはいい仕事を見つけられるかな。先を読むのが楽しみだね。

●友葵さん(あしも/小5)の作文より(ゆり先生/7.3週)

 今になって思うと青虫を気持ち悪がって悪いと思っている。なぜなら私がご飯を食べているのを、恐竜などに気持ち悪がられたら、「人間の事、知らないくせに。」と思い、腹が立つからである。だから、たぶん、その青虫も、「人間め。青虫のことよく知らないくせに。」と怒っていただろう(笑)。【評:う〜ん、恐竜にとっては人間の食べ物なんて”おやつ”にもならないだろうね。友葵ちゃんらしい楽しい発想だ!】 

●すみすみさん(あない/小5)の作文より(かつみ先生/7.3週)

 1学期中は、ほとんどずっと平泳ぎの練習に専念していました。  評:専念していました、という表現がいいね。

●さくらんぼさん(とあ/小5)の作文より(かつみ先生/7.3週)

 途中で、はりが指の辺りに突き刺さってしまったり、必要の無い所をぬってしまったりで、とてもたいへんだったけと最後までできました。  評:悪戦苦闘していた様子がよくわかります。がんばったね。

●ハムさん(あそみ/小6)の作文より(メグ先生/7.3週)

 いつも学校のテストを見せるけど、一学期の理科のテストが悪すぎて、見せないでファイルにはさんでおいた。そうしたら、私がお風呂に入っていた時に、お母さんに見つけられて、万事休す。お母さんが見たら、がっかりしてびっくりして、あいた口がふさがらなかった。【評】お母さんの表情の書き方がおもしろい。冷静に観察しましたね。

●雅貴さん(あめす/小6)の作文より(ももんが先生/7.3週)

 では、もしむちゃくちゃきれいだったらどうだろう。机はピカピカで、机の上には何も置いていない。引き出しの中もきちんと分類されて、部屋のどこを見ても何も必要のないものは、ないというような部屋だったらどうだろう。よごしてはダメと緊張してしまうだろう。だから自分の部屋は自分の使いやすいようにすれば良いのだ。【評:「もし〜」と想像を広げて、どんな部屋が自分にとって過ごしやすい部屋なのかをしっかり考えることができたね。(^o^)】

●ひろりんさん(あしゆ/中1)の作文より(とこのん先生/7.3週)

 時代が進んで変わらないものはないが、親子の関係は人類が滅びない限りずっと変わらないのだ。評:とかく難しくなったと言われる『親子関係』。その不安をいっぺんに吹き飛ばすような力強い結びの言葉です。

●たごさくさん(あによ/中1)の作文より(ミルクティ先生/7.3週)

 ぼくは、昔のように親子がお互いにわかりあえる関係が一番理想的だと思う。その理由は第一に、親子関係がしっかりしていれば、児童虐待や子が親を殺すなどということは絶対にありえないと思うからである。また、よくニュースでいじめのことが話題になる。ぼくはいつも、どうして親に話さないのかと思う。親に話さないというのは結局お互いに理解していないのである。<評>親子関係のあり方について、多発する親子間の事件だけでなく、いじめの例もいれて、自分の意見をより強く主張しており、説得力がありますね。

●日本太郎さん(あねひ/中1)の作文より(クマのプーさ先生/7.3週)

 環境問題や病気などの社会の進歩が必要になることがあるからである。【評】今、環境問題はとてもタイムリーだし、医学の進歩も目覚しい・・人間が21世紀を生きる上で不可欠なこれらに着目して、理由のひとつに取り上げたのがいいいですね。

●トトロさん(いけの/中1)の作文より(クマのプーさ先生/7.3週)

 自分の子供時代とくらべず、自分の子のいい所を発見するようにつとめ・・【評】今回のテーマの中での提言としても光っていますが、これはいろいろな場面でとても重要なことだと思います。とてもいい言葉に出会った、という感じで印象的でした。

●惣さん(やき/中2)の作文より(クマのプーさ先生/7.3週)

 だから、僕も1人の世界じゃなくて、自分の知らない世界を知って大人になっていきたいし、そのいろいろな世界の人たちのことも知っていきたいと思う。【評】惣君の年代の人だけでなく、老若男女、みんながこんな思いをずっと大切にしていけたらすてきですね。

 

 

 

 

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