KotobanomoriNo.738

言葉の森新聞

2001年12月1週号

文責 中根克明(森川林)

  アンケート用紙を同封

 11月4週に、通信の生徒対象に父母電話面談を行ないました。通学生徒については、12月1週に教室で父母面談を行ないます。ここで出されたご意見やご質問は、今後、言葉の森新聞に掲載していきたいと思います。

 12月1週の言葉の森新聞には、アンケート用紙を同封しています。今回のアンケート用紙には、先生からのひとことは載せていません。メールアドレスの変更や、教室へのご意見ご質問などがありましたら、お書きください。

  自宅サーバーで作るホームページ

 現在、個人でホームページを作っている人が増えています。インターネット接続のプロバイダのほとんどは、ホームページ用のスペースを用意しています。

 しかし、このホームページのスペースは容量も数十MBとそれほど多くなく、CGIの使用に制限があるなど、本格的に作り出すといろいろ制約を感じることが多くなります。

 一方で、現在、ブロードバンド・常時接続が急速に普及しています。またサーバー用のPCパソコンも9万円を切る価格で手に入るようになりました。

 すると、今後、ホームページ作りは自宅でのサーバーでという人が次第に増えてくると思われます。自宅サーバーであれば、容量も数十GBですし、CGIでもPHPでも使用に制限はありません。

 自宅サーバーの難点は、WindowsXPなどで作るとソフトがかなり高額になること、Linuxなどで作ると勉強することがかなり多くなること、にあります。しかし、世の中の流れは、この方向に動いています。

 ホームページ作りは、一方ではジオシティーズに見られるように簡単な操作で作れる手軽なものの方向に発展し、他方では自宅サーバーをLinuxやWindowsXPで運用するという高度な方向に発展していくと思われます。

  日本の唯一の地下資源「勤勉」

 月刊誌「致知」2001年10月号に、ヤナセ会長梁瀬次郎氏の「吉田茂翁の言葉を人生の指針として」という記事が載っています。

 別のあるとき、吉田翁は次のように言われました。

「日本には地下資源がないと言った。だが、実は一つだけある。それは、勤勉だ。この唯一の地下資源を失ってしまったら、日本人は惨めなことになるよ」

 残念ながら、吉田翁のこの予言は、かなり当たってしまったようです。

——中略——

 吉田翁の晩年の丸い笑顔を写真で見るたびに、私は、日本人はもう一度、力を合わせて働き、日本の唯一の地下資源である勤勉を取り戻さなければならないのではないか、という思いを禁じえないのです。

 今の子供たちの勉強の仕方を見ていると、小中学生のころは、親の世代の小中学校時代よりもずっと長時間の勉強をしています。しかし、高校生になると総じて、親の世代よりもずっと勉強時間は少なくなるようです。生涯の学力を決めるのは、小中学校時代の勉強の量ではなく、高校生以降の勉強の量ですから、日本人全体の学力が現在次第に低下しているのではないかと思います。

 その根は実は、親の世代の考え方にあるようです。日本の経済・文化・科学技術を支えてきたものは、日本人の勤勉さと正直さでした。しかし、戦後の文化の中で、勤勉であることがあたかも進歩的でないもののように否定的にとらえられるようになったのです。

 それでも、現在の親の世代は、その前の親の世代の価値観の中で育ったので、実際の姿としては勤勉でした。しかし、自分たちが親になった今、子供たちに勤勉であることの価値を主張することができなくなっているようです。

 今のところ日本は、経済の面でも科学技術の面でも、世界の一流国として通用しています。しかし、そういう日本の社会を支えている層が次第に薄くなっているように思います。

 先日、PHPというプログラム言語で作られたウェブカレンダーを言葉の森のホームページに設置しようとしました。世界中のプログラマたちがネットを通して開発に参加しているオープンソースのプログラムです。ところが、中国語も韓国語も含めて世界の18種類の言語で翻訳されているテキストにまだ日本語の訳だけがありません。日本人の若者が開発に参加していないからでしょう。日本の科学技術の層の薄さを象徴しているように思えてなりません。

 真面目に勉強をしたり仕事をしたりすることが尊いことだという価値観を、まず自分や自分の身の回りから伝えていく必要があると思います。

  オブジェクト指向のプログラム

 プログラムの世界で、今急速に進んでいるのは、ファンクション指向(function oriented)からオブジェクト指向(object oriented)への流れです。車で言うと、マニュアルシフトからオートマチックシフトへの流れと同様のものだと言っていいでしょう。自動車の変速機も、オートマチックが出始めたころの評判はさんざんでした。しかし、今ではマニュアルシフトの乗用車はほとんどありません。パソコンの世界でも、コマンドによる入力からマウスによる操作に移行することによって、パソコンが一挙に大衆化しました。

 PHPなどのプログラム言語も、ファンクションの組み合わせで作る方がパズルを解く感覚で楽しみがあるようですが、現在は次第にオブジェクト指向のプログラミングが中心になってきています。

 データベースの発展についても同様の動きが起きています。データベースソフトは、もともと直観的に操作しやすいカード式のものが主流でした。特に、日本ではコンピュータが普及するずっと以前から梅棹忠夫氏や川喜田二郎氏などによるカードによる情報整理法が発達していたので、カード式のデータベースが導入しやすい状況がありました。しかし、情報間の高度な組み合わせができる点で、次第にリレーショナルデータベースが普及するようになりました。今、個人や中小規模の会社がウィンドウズ環境で使うデータベースソフトとしては、マイクロソフト社のアクセスというリレーショナルデータベースがほぼ定番となっています。

 しかし、ワードやエクセルと比べると、アクセスは個人が習得するにはやや敷居が高く、使いこなしている人はそれほど多くありません。それはリレーショナルデータベースで、情報相互の関係を作ることが直観的に理解しにくいからです。

 これが更にMySQLなどのように、コマンド入力で操作するリレーショナルデータベースになると、その複雑さは倍加します。例えば、「テーブルAのデータのうち、テーブルBのデータと一致しているものを選んでアルファベットの降順に並べる」という単純な作業でも、コマンド入力では、次のように書かなければなりません。

「selectテーブルA.データ as A, テーブルB.データ as B, from テーブルA left join テーブルB on テーブルA.データ = テーブルB.データ order by テーブルA.データ desc」

 勉強して身につけてしまえば何ということもないものかもしれませんが、こういう呪文のようなコマンドを使える人を増やすためにIT教育に力を入れるよりも、もっと直観的に使える敷居の低いソフトを開発する方が自然でしょう。

 オブジェクト指向のデータベースは既にいくつも生まれていますが、まだ定番と言えるほどのものはありません。しかし、今後オブジェクト指向のデータベースとオブジェクト指向のプログラム言語が発達してくると、個人でももっと自由にデータを整理したり加工したりすることができるようになってくると思われます。

  家庭での反復学習

 今40代の人が小学生のころは、家庭での勉強はほとんどしなかったと思います。また学習塾なども少なく、学校から帰ってくるとかばんをそのまま玄関に置いて、暗くなるまで近くの原っぱで友達と遊ぶという生活をしていたと思います。

 今の子供たちは、それに比べると、塾に通ったり、家で通信教材こなしたりと、学校以外での勉強時間はずっと増えています。しかし、それにも関わらず、小中学生の基礎学力は昔よりも低下しているように思えてなりません。

 それは、学校での勉強の仕方に問題があるからだと思います。昔の子供は、読み書き計算の基礎をじっくりマスターしました。教える先生に、基礎を徹底して反復することが学力の基礎だという考え方があったからです。しかし、戦後の新しい風潮として、機械的な訓練よりも理屈で理解することが大事だという考えが広まり、それが基礎の反復をおろそかにする原因になっていったようです。

 算数の勉強を子供に教えたことのある人は、一度や二度の説明では、子供がその場で理解したように見えても実は定着した学力にはなっていないことを何度も経験したことがあると思います。逆に、その場で理解できないことでも、機械的に反復していると、やがて理解できるようになるというのが学習の本来の姿です。

 「続見える学力、見えない学力」で岸本裕史氏は、次のように述べています。

親がかつては三か月かかって教えられたかけ算数九九を、いまでは一か月ちょっとで教わることになっています。子どもたちの祖父母は半年かけて教わり、父母は三か月かけて教わったかけ算九九です。ところが同じ遺伝子をもらっているいまの子どもが、その半分にも満たない授業時間で完全に覚えきることができるのでしょうか。

 岸本氏が昔担任した小学2、3年生の子供たちで、かけ算などの基礎をじっくりやった生徒たちほどその後の成績の伸びが順調だったそうです。

 言葉の森では、毎日の自習として長文音読などの反復学習をすすめています。しかし、この反復学習のいちばんの壁になるのが、親自身の迷いなのです。今の親の世代は、自分たちは反復学習で教わってきましたが、同時に、機械的な反復よりも理屈による理解の方が価値があるということを教えられた世代です。そのために、自分の子供に対しては、機械的な反復練習をさせることにためらいを感じてしまうのではないかと思います。

 この考えを克服し、低学年の子供たちには、学校で不足しがちな基礎の反復を家庭でカバーしていくことが大切になっています。

 

  光る表現(小1−小2) 2001年12月1週号

●りょうさん(いつみ/小1)の作文より(みのり先生/11.2週)

 ぼくは、あしをまえのほうでけって、おへそにてつぼうをひきつけました。するとくるりと一かいてんしてできました。かぜにふきとばされたみたいできもちよかったです。(評)すごいスピードでまわったかんじだね。いっしょうけんめいなりょうくんをかぜがてつだってくれたのかもしれないよ。

●るーたんさん(いてふ/小1)の作文より(ポプリ先生/11.3週)

 わたしは、学校で、あさがおのたねをまきました。めがでてきたときお水をあげました。そのとき、ゆらゆらゆれて、「ありがとう。」といっているようでした。わたしのあさがおは、ぐんぐんのびてミナちゃんのあさがおをぬかしました。おへそよりたかくのびました。つぼみも、つきました。わたしは、おおよろこび。ピンク、むらさきのいろのはながさきました。評:あさがおもるーたんにあえてうれしかったのね。よかったね。

●くわがたさん(いきと/小2)の作文より(えみ先生/11.3週)

 ぶうちゃんは「すてきだぶう。ねじれすべり台が、さいこうだ。」とうれしそうに言うでしょう。【評】ぶうちゃんがしゃべっているすがたが目にうかぶようです♪ぶぅぶぅ♪

●リボンさん(いけこ/小2)の作文より(けいこ先生/11.3週)

 「Iさんどうぞー。」と先生がよんでくださったので、一しゅん体がかたまってしまいました。わたしはこんにちはという声が小さくなってしまいました。まずおかあさんからちゅうしゃをしました。おかあさんは何ごともなかったかのように先生と話していました。いよいよわたしの番です。……「すーっ」としょうどくをします。わたしはもうみぶるいしていました。そしてはりをちくり、「いたっ!」小さな声で言ってしまいました。足のつまさきまで元気をすいとられたように、だらーんとしてしまいました。 評:ちゅうしゃはドキドキ。だんだん元気がなくなっていくリボンさんのようすが、ていねいにせつめいできたね。たとえもじょうずにつかえているし、平気そうなお母さんのようすを入れたのもとてもおもしろい。

●リッチさん(いしれ/小2)の作文より(けいこ先生/11.3週)

 (夏休みに書いたかんそう文が、コンクールでゆうしょうして)びっくりしていたので、家に帰って、言ったは言ったけれど、すぐにはおちつけませんでした。わたしはおどろいていて「ゆうしょうしたんだよ!」としか、言えませんでした。でも、お母さんが「リーちゃん、なんかいもかきなおして、よかったね。かきなおしてなければ、ゆうしょうどころじゃないよ。」と言ってくれました。わたしは、おちついたときには、もう、えがおでした。 評:何回も書きなおしをしたことで、とてもいいかんそう文になったのね。お母さんのことばで、うれしさがこみ上げてきたみたいね。おめでとう!

●真水さん(いすく/小2)の作文より(ももんが先生/11.1週)

 とうめいのガラスや青いガラスやふかみどりと赤っぽいガラスもおちていました。【評:まあ、きれい! たくさんの色が書けましたね(^o^)。】

●裕子さん(いせて/小2)の作文より(メグ先生/11.3週)

 きゅうしょくで、すきなのは、かやくうどんです。はじめて、名まえをきいたとき、まるでばくはつした名まえのようでびっくりしました。もし、ほんとうにかやくだったら、わたしは、のこします。【評】おもしろいたとえがつかえたね。おなかの中でばくはつしたらたいへん!

●昂生さん(いせぬ/小2)の作文より(メグ先生/11.3週)

 ホテルの中は広くてきれいでした。まるで、ごうかな家みたいでした。【評】「ごうかな」ということばをよく思いついたね。

●さとしさん(いたゆ/小2)の作文より(けいこ先生/11.3週)

 (夜ごはんのすきやきには)牛肉が入っているので、きょう牛びょうをしんぱいしながら食べました。きょう牛びょうのげんいんは、プリオンですが、そのプリオンが肉に入っているかもしれません。 評:「プリオン」のことをよく知っていたね。お父さんかお母さんにおしえてもらったのかな。

●ひまわりさん(いにこ/小2)の作文より(けいこ先生/11.2週)

 (ピアノで今やっている)楽しきのうふがおわったとき、わたしは、ぱっと先生の顔を見ました。先生は、こう言いました。「また、わ音をもっとけんきゅうしてきてね。」わたしはがっかりして、思わず、「えー。」と言ってしまいました。ママも大きなためいきをつきました。「えー、もう一週間やらないといけないの、もう楽しきのうふあきちゃった。」とわたしはがっかりした声で言いました。 評:きょうこそごうかく、と思っていたのにダメだったのね。なつきちゃんもお母さんもがっかりしているようすが、ていねいにせつめいできたね。

●ミニリュウさん(いにと/小2)の作文より(ぴのこ先生/11.3週)

 そのことをまねしてやってみたら、一回だけ二じゅうとびができました。とてもうれしくて、やったと言っちゃいそうになってしまいました。【評】がんばったね!やった−!

  光る表現(小3) 2001年12月1週号

●カヤさん(ありそ/小3)の作文より(ゆうこ先生/11.3週)

 でも、ほんとうは、やさしい人なので、見ためで考えてはいけないと思いました。そんな人が、この世界に、いっぱいいるといいです。【講評】そうだね。世界中に博士みたいにやさしい人がたくさんいるといいですよね!昂くんの「やさしさ」も心に響いてくる一文ですね。

●あやこさん(ありろ/小3)の作文より(クマのプーさん先生/11.3週)

 「え、どうやって、あたまをよくするのかな?と中からもうべんきょうするのかな?」【評】とても素直なかんそうを心の声であらわせました。机の上でのあんきする勉強だけでなく、いろいろなかたちでたくさん勉強したんじゃないかしら。でもきっとかれは勉強が楽しいのでしょうね。

●ラーメンさん(いおら/小3)の作文より(ふじのみや先生/11.1週)

 お母さんにカレーのルーをわたすと「ありがとう助かった。」と言われて、まるで心の中に太陽がいるように、あったかく晴れ晴れとした気分でした。 評:読んだ人の心も、ほーっとあたたまりますよ~~(^○^) ~~

●アッキーさん(いそか/小3)の作文より(ふじのみや先生/11.2週)

 「まずそー」と へんなこえがきこえたので、私が林先生に、「先生、池内と田中がまずそー。って言ってきた。」と、いうと林先生が「くうなって いったれいったれ。」と小さい声で言ったので、私と、あいちゃんで、「くうな。くうな。」といってやりました。  評:言ったことばを、そのまま書いたので、動きがありますね。 ほんとうに声が聞こえてきそうです!

●紗季さん(いにわ/小3)の作文より(さかな先生/11.3週)

 横をむくと、しかのさんがせきぞうのようにかたまって、ししょくのふくろをにぎっていました。★評:発表前にきんちょうしているお友達の様子をおもしろく書き表したね。

  光る表現(小4−小5) 2001年12月1週号

●ビーバーさん(あにい/小4)の作文より(メグ先生/11.2週)

 僕は、悪戯をしたとき、苦笑します。でも、すぐばれます。でも、今回は、まるでいたずら職人のように知らんぷりとお笑いでうまくごまかせて、いい雰囲気になったと思います。【評】苦笑してしまうからばれるのでは?「まるでいたずら職人のよう」というたとえはよく考えたね。

●みゆさん(あはみ/小4)の作文より(ドラえもん先生/11.3週)

 栄養のバランスもよくて肉とか魚を食べなくてもくらしていけるからびっくりしました。せまい所でもいっぱいできるなんてと思いました。【評】文章をよく理解して、思ったことをたくさん書けましたね。お米がもっと好きになったかな。(^o^)

●浦島太郎さん(あもほ/小4)の作文より(けいこ先生/11.1週)

 右を見るとディズニーシー、左には目てき地の試合場です。すごいはく力で、ちゅう車場には車がいっぱい、ぼくはつばを「ごくり」と飲みこみました。もう、きんちょうしてドキドキします。 評:空手のしあい場を前にしてのきんちょうを、「ごくり」「ドキドキ」などの音のひょうげんをうまく使って、わかりやすく説明できたね。

●秀雄さん(あろう/小4)の作文より(ももんが先生/11.1週)

 (秋は)食べ物が一番みのる季節かなあと思いました。まるで、食べ物の秋まつりで、春夏冬は休んでいるみたいでした。【評:たのしいたとえですね(^o^)。おいしいものがいっぱいとれる、秋の収かくのうれしさを上手に表現しています。】

●秀雄さん(あろう/小4)の作文より(ゆうこ先生/11.3週)

 十一月も半分すぎて、立冬になったので、朝から夜まで寒いと思いましたが、それほどはなく昼は暑かったです。僕は、「学校にジャンバーを着ていきなさい。」と、言われたのでジャンバーを着てから学校に行きました。【講評】季節感、情緒あふれる作文の書き出しになりましたね!

●みいきんさん(いきゆ/小4)の作文より(ももんが先生/11.1週)

 シシリア風ピザは、なすとチーズがぷりぷりしているので、大好きです。かぼちゃの好きなとこは、クリームほどあまくはないのですが、とろっとしておいしいからです。【評:おいしいそうですね!「ぷりぷり」「とろっ」と、食感が、とてもじょうずに表現できました。】

●みかんさん(いこい/小4)の作文より(みか先生/11.1週)

 今日は、秋だけど暑い日だったので、海の水がつめたくて、ちょうどよかったです。今日作ったヤドカリ公園は、ヤドカリがにげられるようにして帰りました。私は電車の中で、(ヤドカリさん、元気でね。)と思いました。そして、(とても楽しい遠足だったな。また、行きたいなあ。)と思いました。評:ひとみちゃんの、素直でやさしい気持ちがつたわる表現ですね。

●みかんさん(いこい/小4)の作文より(みか先生/11.2週)

 今日は、秋だけど暑い日だったので、海の水がつめたくて、ちょうどよかったです。今日作ったヤドカリ公園は、ヤドカリがにげられるようにして帰りました。私は電車の中で、(ヤドカリさん、元気でね。)と思いました。そして、(とても楽しい遠足だったな。また、行きたいなあ。)と思いました。評:ひとみちゃんの、素直でやさしい気持ちがつたわる表現ですね。

●真裕子さん(いさは/小4)の作文より(ふじのみや先生/11.2週)

 どういうふでばこかと言うと、三だんだてでシールがついている物です。かってくれた、ときいたとき、私は、「よっしゃー!」と思いました。  評:うれしい! やったー!という気持ちを、おもいきって書けたね。

●かずさん(いしす/小4)の作文より(けいこ先生/11.2週)

 私は1週間に1回バスに乗ります。1回貸し切りじょうたいになったことがあります。運転手さんと、私の二人きりになると運転手さんが、「どいてくれい」や、車が渋滞になっているときに、「こりゃやばいなー」と、ひとり言をボソボソと言っていました。私は、バスに乗っていつもはきんちょうしないのに、サッカーの練習試合の時と同じ位きんちょうしました。バスをおりる時は、がまんしていたトイレから出た時のようにホッとしました。 評:運転手さんのつぶやきがおもしろいなぁ。きんちょうしたことや、バスを下りてほっとしたことも、たとえを使ってわかりやすく説明できたね。 

●きのこさん(いすこ/小4)の作文より(ゆうこ先生/11.3週)

 ザンネン!田んぼにはなぜ、かかしや糸がはってあるのかわかっただけになってしまいました。田んぼの米は鳥や虫に食べられても、鳥や虫・花を育てます。そして、毎年同じ所で作れます。あたりまえに思っていたのに、ヨーロッパの小麦はつがうのを知りました。せまい日本で二年おきに場所をかえていたら、いくらあってもたりなくなりそうです。毎年作れるのは水がいいせいだということもわかりました。十一月十一日にNHKテレビで「イネ・知られざる一万年の旅」という番組がありました。中国からつたってきたイネが日本でどのように発展してきたかをやっていました。その中で、たわわに実ったイネが風で、海の中の波のようにうねっていました。【講評】実りある経験談を、表現力豊かに描かれているね!!

 

●ヒマワリさん(いすさ/小4)の作文より(こあら先生/11.2週)

 点字を打つときにむずかしいことは、かがみ文字に打たないとちゃんとした点字にならないことです。【評】「かがみ文字」という表現はわかりやすいね。きっと点字を打つときもイメージしやすかったんじゃないかな?

●ノンキィさん(いちえ/小4)の作文より(ポプリ先生/11.3週)

 ・・・ぎ問がとけた。答えは「中国から」だ。お米は私の知っている以上に多くの長所を持ち、日本の文化を育てて来た。この文章で、お米がいかにすばらしいのか、少しだけ、わかったような気がする。評:大きな意見でまとめたね。

●キティさん(いぬこ/小4)の作文より(ゆうこ先生/11.3週)

 アインシュタイン博士は、すなおで温かい性格、その上天才だったから、外見もきれいにすればなおよかったのになぁと、私はすぐ思いました。『ライオンのたてがみのような、白髪を、なびかせ…』を読んだ時、私はこれって小泉そうりだいじんににてるぞ!と、思いました。アインシュタイン博士も髪を切れば、もうちょっと、かっこよかったかも。私も、靴下をときどきはいていません。でも、外に出る時は、ちゃんとはきます。だって、風邪をひいちゃうもん!【講評】風刺(ふうし)がきいてますね〜。さすが!

●友葵さん(あしも/小5)の作文より(ゆり先生/11.2週)

 本は、『読んで、面白い』で、終わりじゃなく、『読んで、考えて、面白い』の方が、いっそう面白みが深くなるだろう。【評:ホントにその通りだね。とてもうまいまとめです。】

●しょうたさん(あたの/小5)の作文より(ゆうこ先生/11.2週)

 その本は今までになく面白い本でした。それ以来読書が好きになりました。 ぼくは、題名は、忘れてしまったけど、2年生のときに読んだ本のおかげで、ハリーポッターを読めたと思います。この本に、とても感謝しています。 本には、一つ一つに意味があって、一つの本を読んでまた、つぎつぎに本を読みたくなるまるで魔法のような不思議な力があるんだとわかりました。【講評】主題をしっかりととらえたすてきな意見を述べることができましたね!

●すみすみさん(あない/小5)の作文より(えみ先生/11.2週)

 そして、ケーキのろうそくをふーーっと吹き消す。この瞬間に、 「本当に

●茜さん(あろさ/小5)の作文より(ゆうこ先生/11.2週)

 今までは、「あれがほしいこれがほしい。」だったのが、今では「あれがほしい。」になったような気がします。私は、「一番ほしい物を買ってもらったら、ほかのほしかったハズの物はどうでもよくなるんだな。それとも、本当にほしい物じゃなかっただけなのかな?まだほしい物だってあるんだし。」と思いました。【講評】ほしい物にたいする気持ちを自分なりに考察してくれました。素直な気持ちが描かれていました。

●有貴さん(いおし/小5)の作文より(ふじのみや先生/11.3週)

 科学的態度は今までも今も今からも人にとって大切であり、人が科学的態度を取る事で人に尊敬されたりするのだ。  評:今までも・・・と、「今」を重ねることで意見を強く訴えられています。

●りんごさん(いしも/小5)の作文より(ふじのみや先生/11.1週)

 でも、今は全然木登りをしていない。木が変わっているのではなく、私たちが成長しているから…人間は、体だけではなく、精神も成長しているんだなと感じる。 評: 木登りで〈●わかったこと〉を、深く書けたね。

●桃花さん(いてら/小5)の作文より(ぴのこ先生/11.2週)

 夢中で走りぬいているのに、、皆の心は、体より先に行っているように思えました。【評】心の浮き立つ感じがよくでてるね。

●たこ焼きさん(いとつ/小5)の作文より(ぴのこ先生/11.3週)

 そんな体に悪いものばかしたべて、体に良い野菜などを食べない日本人がおかしいと思う。外国からの輸入品も、どんなものをつかっているのかもわからないで食べるのはとても不安だ。今若い人にも、冷凍物などではなく、自分で作ってそして、そのおいしさを味わって欲しいと思った。【評】考えさせられますね。ちょっと反省。

●アーサーさん(いにち/小5)の作文より(ゆうこ先生/11.3週)

 人間は便利な生活(もちろんその方がいいけれど)を好むからといって地球を犠牲にしてまで便利な生活はできません。地球があってこその生活です。長い年月、自然と仲良くすごせていたのになぜ、こうなったのかがすごくふしぎです。もしこのまま地球に悪えいきょうをおよぼし、地球がほろびたら、いったいどこに行けばいいのかな?火星への調査などが終わる前にほろびたら人類は他の生物や地球にどう謝ってもとりかえしのつかないことをやってどうおわびするつもりなのだろうか?ぜひ、元のゆたかな地球をとりもどし、他の生物たちとも仲良くやっていける未来をぼくはむかえたいです。【講評】すばらしい問題意識です。長文を読んでたくさんのことを考え、イメージし、自分の主張を表現してくれました。

●穂香さん(すよ/小5)の作文より(ゆうこ先生/11.3週)

 こんなふうに、何かをやってみてうまくいかなかったときに、なぜ?と思ってみるのも大切だがその後どうするかが問題だと思う。例えば、逆上がりがうまくいかなくって、なんでかなぁ?と思うと思う。すると、けりが弱いと気づく。そうなると、けりを強くしてみてうまくいく。きっとこれは、ちゃんとした科学的態度だといえる。【講評】上手な実例を出してくれたね。実例の使い方によって、論旨が深まりました!すごい!!

  光る表現(小6) 2001年12月1週号

●けろっぴさん(あちえ/小6)の作文より(さかな先生/11.3週)

 長所とは、いつも、まるで、コインの裏表のように短所ととなり合わせである。★評:比喩を使って、長所を一般化して考えることができたね。

●田鳥倉部さん(あゆと/小6)の作文より(さかな先生/11.3週)

 人間にとって、自然とは、僕達が生きていくために必要なものであるし、食料のカバーにもなる。だから、自然の破壊は止めたほうが身のためだ。★評:なるほど。「身のため」という言い方には、自然と人間の深い関係が表れているね。

●SMILEY(^o^)さん(あるわ/小6)の作文より(ドラえもん先生/11.3週)

 私はそのとき、どうしてだれもヒトラーのざんこくな考えに反対しなかったのかがわからない。戦争や争いごとをおこすのは、確かに人間だ。しかし、それ以上に戦争や争い事を許さない努力ができるのも、私たち人間ではないだろうか。【評】戦争や争いごとについて、じっくり考えて立派な意見でくくることができました。(^o^)

●美佳さん(いうわ/小6)の作文より(ドラえもん先生/11.3週)

 その子は、その林や私の家からは少し離れたところに住んでいて、色々な店が歩いていけるような所に家がある。私はときどきその子の家の周りの環境がうらやましく思えたりするけれど、やっぱり今の家のほうが自然に恵まれていてよかったと思う。だから、今のうちに自然の中で遊びたい。【評】自然に恵まれた環境で生活できるというのはとても幸せだね。自分の意見をしっかり述べることができました。(^o^)

●バンビさん(いそせ/小6)の作文より(みか先生/11.1週)

 何回も登っていると、木にところどころある、こぶの場所がきちんと頭にはいるので、こぶの場所を確認しなくても足が自然とこぶのところにきます。かくれんぼの鬼が「もう、いいかい」と、聞く前に登りきれます。 自分が「長くつ下のピッピ」になったような気がしてきます。その女の子は、なんでも万能で、もちろん木登りだって得意です。ピッピの友達の、トミーとアンニカがいなくても、もの足りない気はしません。自分が、たくさんの自然に包まれていると思うと、それだけでじゅうぶんな気がしてきます。評:木登りの得意なちいちゃんは、本当に「長靴下のピっピ」のピっピのようですね。

●MOMOさん(いたと/小6)の作文より(ぴのこ先生/11.2週)

 十時くらいにおきて学校へ行き、学校でみんなとバスケットボールやドッジボール…4時間目はみんなで楽しく自由に遊びまくる。給食を食べて、そのままみんなでおとまり会を開く。夜までみんなと遊んで、夕食後にきもだめし大会。…枕投げ大会…やがて寝る。こ〜んな一日。もうこれでもか、というくらいに遊びたい。【評】こんな学校あったら行ってみたいかも。一日くらい、せめて半日、こんな日があってもいいと思うなぁ。

●正人さん(いなり/小6)の作文より(森川林先生/11.3週)

 誰かがあなたの一番大切なものは何ですか?と質問したら何と答えるだろうか。「自然環境・・・、家族・・・、友達。」とぼくは答えるはずだ。一言で言えば私達は周りのものに支えられて生きているということだ。◆評:ものごをと大きくとらえて考えたところが6年生らしいね。

●ラブトルさん(いなわ/小6)の作文より(ふじのみや先生/11.2週)

 (読書は)まるで木に水をかけるように、人間を成長させてくれる… 評:ぐんぐん大きくなる木と、読書=水によって豊かになる心が重なってみえてくる〈●たとえ〉だね。

●ピカチュさん(とや/小6)の作文より(ふじのみや先生/11.3週)

 (里山には)毛虫がいっぱいの葉の横に手をついたりときけんなことがいっぱいある。だから、昔の人が神さまのように言ったのかもしれない。 評:危険なものを「神」とみておそれる昔の人の気持ちに気がついたのは、すばらしい発見だね。

  光る表現(中1−社) 2001年12月1週号

●たごさくさん(あによ/中1)の作文より(ゆうこ先生/11.2週)

 日常会話などの言葉に注目して、新しい経験を得ることができれば楽しいと思うからである。例えば、ある言葉があってその言葉と似たつづりの言葉がとなりにあったとき、その言葉は似た意味ではないかと考える。そうやって考えているのはなんとも楽しいではないか。【講評】アルファベットを並べていくゲームを知っていますか?まさしく言葉遊びのことだよね!でも、日本語にはアルファベットよりもっと複雑で、豊かな表現がたくさん。ますます「言葉遊び」が楽しくなりそうだね♪

●日本太郎さん(あねひ/中1)の作文より(クマのプーさん先生/11.3週)

  僕は未来のために今を生きるのではなくて、今を生きていく自分でありたいと思った。【評】題名の「今を生きていく」とマッチして、自分の考えがぎゅっと詰まった一文ですね。

●佐保さん(あるま/中1)の作文より(ふじのみや先生/11.2週)

 「美的は素敵」  評:すばらしい。光る題名ですね!

●ルフィさん(あわせ/中1)の作文より(さかな先生/11.3週)

 あてにならない計画を持って生きるよりも、自由にさまようジプシーみたいに真の未来と共に生きたいものだ。★評:比喩が印象的。何とも格好いい結びになったね。

●奈央さん(いしえ/中1)の作文より(メグ先生/11.3週)

 今というこの時間を満足の行くまで楽しむことによって素晴らしい一日を過ごすことが出来ると思う。今日という日は、明日という日の二日分あるのだ。【評】確かにその通り。効果的に名言を引用することができました。

●こめさん(いせか/中1)の作文より(ゆうこ先生/11.3週)

 この世の中には、現在という時間もたくさんあるし、当然未来もたくさんあると思う。そのなかで、最近の世の中は、本文にも書いてあるように、「ああすれば、こうなる」型の社会になっていると思う。僕は、未来という時間は、少なくなっているような気がするので、現在ばかりの世の中にはなってほしくないと思った。【講評】自分らしい主張ができました。筆者の主題というものですね。もちろんここで言う筆者とはこめさんのことですよ!

●ミッキーさん(けく/中1)の作文より(えみ先生/11.3週)

 受験を何のためにしたか、将来のため。勉強を何のためにしたのか、将来のため。しつけを何のためにしたか、将来のため・・・。幼いうちに受けるすべてのことは将来のためのように思える。【評】未来のためにある現在、について例を列挙して印象的に表現できています。それにしても、何でも「将来のため」じゃつまらないよね。

●SAPPHIREさん(ああす/中2)の作文より(ゆうこ先生/11.2週)

 大げさかもしれないが、私は受験を経験しているから、子供らしい遊びがよく分かるのかもしれない。どんな小さなことでもいい。子供たちは、心は太陽の方に、あるいは自分の趣味の方に向いているから、大切である。しかし、高度で発達した現代の文明では、知識を覚えるような勉強も大切だ。(中略) しかし、ただやみくもに二次方程式、微分積分などをやってもむだである。頭を使い、「知識」の二文字を忘れずにやらなくてはならない。【講評】長文の内容をさらに、分かりやすく、自分流に演出してくれました!

●YESさん(せし/高1)の作文より(スピカ先生/11.3週)

 今出来ることはもっと知性を活性化させ生かし克服ばかりを試みるだけではなく我慢していかなければならないと思う。そうなっていけばこの世の中は自然と共に生きるすばらしい地球へと変わっていくだろう。 評:作文の結びとして、格好良く決まっている。人間の持つ、問題を克服しようと言う「攻撃的な知性」をもっとエコロジカルなものに、という意見が見事に表されているね。

●ひまわりさん(あなつ/高2)の作文より(クマのプーさん先生/11.3週)

 最近、一体何の商品のコマーシャルなのかわからないものが多くて、非常に腹が立つ。宣伝したいものとまったく関係のない映像を流したり、全く映像を流さなかったり、全くナレーションが入ってなかったりと、変わったコマーシャルが多いのだ。これらの中には確かにとても印象強いものがある。だがそれで何を伝えていたのかは全く思い出せない。【評】とても実感がこもっていて、多くの視聴者の声を代弁しているかのようですね。

 

 

 

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