言葉の森新聞 編集用
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  Googleを辞書代わりに
  「もっと子供らしく」と言われたが
  教育の未来
  睡眠と食事
  8.12〜8.17は休み宿題
  光る表現(幼長−小3) 2002年8月3週号
   すいみいさん(いつり/小3)の作文より(けいこ先生/7.1週)
   秀範さん(いぬへ/小3)の作文より(すず先生/7.1週)
   ビョークさん(いぬも/小3)の作文より(ポプリ先生/7.2週)
   ビョークさん(いぬも/小3)の作文より(ポプリ先生/7.3週)
   そんごくうさん(いのに/小3)の作文より(けいこ先生/7.3週)
   のぞみさん(いのゆ/小3)の作文より(ふじのみや先生/7.1週)
   由華さん(いはこ/小3)の作文より(スピカ先生/7.2週)
   ナルトさん(いひか/小3)の作文より(けいこ先生/7.1週)
   ジェリーさん(いひな/小3)の作文より(はるな先生/7.3週)
   花菜さん(いほふ/小3)の作文より(ふじのみや先生/7.3週)
   はっしーさん(いむあ/小3)の作文より(メグ先生/7.3週)
   さとしさん(いらあ/小3)の作文より(メグ先生/7.4週)
   るびハムさん(いらせ/小3)の作文より(クマのプーさん先生/7.3週)
   英慧さん(いれり/小3)の作文より(メグ先生/7.3週)
  光る表現(小4−社) 2002年8月3週号
   DD51さん(あある/小6)の作文より(ポプリ先生/7.1週)
   茜さん(あろさ/小6)の作文より(ゆうこ先生/7.2週)
   けいさん(いかわ/小6)の作文より(スピカ先生/7.3週)
   陽さん(いゆね/小6)の作文より(ふじのみや先生/7.1週)
   にわとりさん(やえ/小6)の作文より(メグ先生/7.3週)
   正人さん(いなり/中1)の作文より(ゆえ先生/7.2週)
   ミュウさん(あおゆ/中2)の作文より(ゆり先生/7.2週)
   ひろりんさん(あしゆ/中2)の作文より(とこのん先生/7.2週)
   あつしさん(あむら/中2)の作文より(ゆうこ先生/7.3週)
   佐保さん(あるま/中2)の作文より(ふじのみや先生/7.2週)
   おかゆさん(あすこ/中3)の作文より(ふじのみや先生/7.2週)
   惣さん(やき/中3)の作文より(クマのプーさん先生/7.3週)
   幸信さん(いほや/高3)の作文より(森川林先生/7.3週)
 
言葉の森新聞
2002年8月3週号 通算第762号
文責 中根克明(森川林)
Googleを辞書代わりに
 知っている人は、もうご存知かもしれませんが(あたりまえですが)、Googleを辞書代わりに使うと辞書よりも便利な点があります。
 よく同音異義語の使い方で悩むことがあります。私(森川林)は、「必携用字用語辞典(三省堂)」を主に使っています。それで埒があかないときは、「漢字の用法(角川書店)」の助けを借ります。しかし、それでも悩むときがあります。
 ところがある日、Googleという検索サービスを使うことを思いつきました。
 例えば、よく間違える例の「例をあげる」。正しくは「例を挙げる」ですが、よく「例を上げる」と書く人がいます。これをGoogleで検索してみると、検索結果は以下のとおり。
例を挙げる 17400件
例をあげる 13100件
例を上げる  1680件
例を揚げる    45件(てんぷらみたいです)
 正しい書き方の方が圧倒的に多数検索されています。
 更に、8.1週の中2の長文で話題となっている「見られる」と「見れる」を検索してみると、
見られる 1430000件
見れる   304000件
見れられる    122件(何語や)
見れらる     137件(単なる誤字だと思うが)
見るれる      28件(同じく)
という結果でした。これも、予想以上に大差がついて正しいものの方が検索されています。
 もうひとつ、「気をつける」を検索してみると、
気をつける 123000件
気を付ける  43200件
気を着ける     26件(さすがに少ない)
気を漬ける      0件(ぬかみそか)
 これを見ると、「気をつける」も「気を付ける」も、どちらも正しい書き方ですが、「気をつける」の方がより広範に使われていることがわかります。そうすると、文章を書くときも、この一般的に使われている書き方で書く方が読み手に抵抗が少ないだろうということが予想されます。
 言葉の正しさは時代とともに変わっていきます。しかし、その正しさを決めるものは、文部科学省でも学校の先生でもありません。大衆の意思というつかみどころのないものが大きな流れとなって正しさの方向を決めているのです。
 そういう意味では、Googleの検索は、辞書よりも使えるものになっているのではないかと思いました。
「もっと子供らしく」と言われたが
 小学1年生のよく書ける生徒のお母さんからお便りがありました。
 学校の先生に、「もっと子供らしく書く方がよい」と言われたそうです。お母さんも先生にそう言われて、確かに自分の子の書く作文が上手すぎるので心配になったということでした。
 これはひとことで言えば、全然心配ありません。私たち講師の間でもそうですが、どこにも目立った欠点のない作文に対して、先生という役割で何かを言わなければならない場合、批評にもならない批評をしてしまうことがよくあるのです。上手な作文を見せられて、「これは上手です。申し分ないです」とだけ言って済ませられるのは、指導に自信のある実力のある先生だけです。ほとんどの先生は、父母や子供の期待に応えようと思い、探さなくてもいい欠点を探してしまいます。そして中には、「上手ですが、この学年にしては上手すぎると思います」というような、子供が途方に暮れるような批評をする先生も出てくるのです。
 作文の勉強が本格的に勉強らしくなるのは、小学5年生以降です。小学4年生までは、高学年以降の作文を書く準備の期間として、長く速く楽に上手に書く力をたっぷりつけていく時期です。この時期は、上手なところを大いにほめていくことが指導の中心になります。
教育の未来
 低年齢化する受験勉強と低学力化する高等教育という二つの流れが共存して進行しているところに、今日の教育問題の特徴があります。
 これはこれで大きな問題ですが、今回は、もっと大きな歴史の流れで見た教育の未来の問題です。
 人類史的に見ても、現代は教育が大きな曲がり角に来ている時代です。この数百年間で、人間の科学的知識と経済力は飛躍的に発達しました。特にこの数十年の発達は爆発的と言ってもいいものです。これに比例して、人間が一生の間に吸収する情報量も加速度的に増加しました。
 現在高校で学ぶ理科は、ほとんどが17〜19世紀のものです。物理の試験問題で苦労させられる力学の計算は17世紀のニュートンの時代に作られたものです。生物の遺伝子で学ぶメンデルの法則は19世紀です。化学で覚えさせられる周期律表(メンデレェフ)も19世紀です。20世紀以降の科学的知識を高校で盛り込もうとすると、教科書が分厚くなりすぎてしまうからだと言われています。同じことは社会科学の分野についても言えます。いちばんわかりやすいのが歴史です。毎年一年間分ずつ新しい知識が増えていきます。しかし、もちろんその分古い歴史が消えていくわけではありません。
 しかし、だれも「もうやめよう」とは言いません。確かに学ぶことや新しい知識を身につけることは楽しいことです。しかし、義務で学ばなければならないとなると、必ずしも楽しいこととは言えなくなります。
 歴史の流れという大きな視野で見たとき、現代の教育に求められていることの一つは、教科の大幅な削減です。もう一つは、21世紀に生きる人間として必要な新しい教科の枠組みの創造です。
 教科の削減について言えば、小学校時代は読み書き計算中心でそのほかの教科は大胆に削減することが求められています。また、試験で差がつきやすいからという理由だけで勉強時間の多くを割いている計算や文法の問題なども大幅に削減されるべきだと思います。理科や社会は、ものの見方や考え方の勉強として組み立てればもっと短時間の勉強で済み、しかも知的刺激に満ちた魅力的な教科になるはずです。語学は、勉強として身につけるものではなく、自動翻訳機の発達によってカバーしていくべきです。もちろん、語学を専門に研究する人は、ダニを専門に研究する人がいるように、研究職として必要ですが。(どちらからもクレームが来そうだ)
 新しい教科の枠組みについては、人によって千差万別の意見があると思いますが、私は、哲学(その方法としての作文)、科学(人文・社会・自然科学の古典の読書)、技術(コンピュータプログラミングも含めた技能教育)、体育(身体のコントロール)の四つの分野が柱になると思います。
 しかし、学校教育が大きく変化するには時間がかかります。
 現在、学校で学び、試験で出題されている知識の多くが近い将来陳腐化し、現在まだその重要性が認識されていない知識や技術の多くが将来重要になるということを、私たちは長期的な視野で見ていく必要があります。私たちは、今、近代化前夜の中国(清)で科挙を学んでいるところかもしれないのです。そのとき、日本では福沢諭吉や勝海舟など有為の青年たちが独学でオランダ語や英語を通して西欧の科学を学ぼうとしていました。
睡眠と食事
 人間の肉体に関することは個人差があるので簡単に一般化することはできませんが、最近、短時間睡眠の条件がわかってきました。それは、ひとことで言うと、睡眠時間は食事の量又は回数に比例するということです。
 ある程度の睡眠時間は食事の量に関係なく必要です。しかし、その必須睡眠時間を超えた時間は、どうやら食事の量に比例しているようです。
 普通の人は1日に3食食べていますが、その1食分が約2時間の睡眠時間に相当します。それがわかったのは、夕飯を食べなくなってからです。それまで8時間寝ていたのが、夕飯を食べずに寝たときは6時間ぐらいでした。調子に乗って、昼食も抜いてみると4時間ぐらいになりました。この分で朝食も抜いたら睡眠時間は2時間ぐらいで済みそうです。しかし、そこまでやると、何のために生きているのかわからなくなりそうなので、やりませんでした。
 もちろん、これは、現在身体が成長している若い人は、真似しない方がいいです。(なら、書くなと言いたいところですが) 私(森川林)も、高校生のころはたっぷり8時間寝ていました。
 さて、草食動物と肉食動物を比較すると、一般に肉食動物の方がよく寝ます。うちの犬も猫も暇さえあれば寝ています。ところが草食の鳥は電気さえつけていれば一日中でも起きているようです。これは、自然の摂理にかなっています。肉食動物がほとんど寝ないで一日中起きていたら、危なくてしょうがないからです。逆に、草食動物がほとんど一日中寝ていて、たまに起きて草を食べるだけだったら、世界は雑草だらけになってしまうからです(違うだろ)。
 こう考えると、食事の質も、草食主体にした方がいいのかもしれません。ガンジーは、食べられることを喜んでいるものしか食べないという主義で、主な食事は果物と牛乳だけだったそうです。理屈として納得できるものがあります。しかし、冬で牛がいないと食べるものがなくなってしまうところが欠点です。
 いずれにしても、人間の身体には、まだよく研究されていない分野が数多くありそうです。
8.12〜8.17は休み宿題
 8月12日(月)〜8月17日(土)は休み宿題です。先生からの電話はありませんが、自宅でその週の課題を書いて作文を提出してください。
 ほかの日に教室に来るか教室に電話をして、その週の説明を聞いてから書くこともできます。
 8月2週と8月3週は、言葉の森新聞をまとめてお送りします。
光る表現(幼長−小3) 2002年8月3週号
すいみいさん(いつり/小3)の作文より(けいこ先生/7.1週)
 私は、四つ葉のクローバーをさがすまえに、クローバーは、男か女かを考えてからさがした。まず、三つ葉のクローバーは、全部女だと思う。だって、女というかん字の画数は、三画。…… 評:おもしろい発想(はっそう)だなぁ。クローバーが男か女かなんて、先生は考えもしなかったよ。三つ葉が女だと思った理由もおもしろい。そうやって見てみると、三つ葉は女の子のようにも見えてくるね。
秀範さん(いぬへ/小3)の作文より(すず先生/7.1週)
 「じゃあじゃあじゃあ。」とジェットバスがうなっています。ぼくんちにはジェットバスがあります。ぼくのおこずかいからかいました。【評】音の始まり方がすごくいいね。ジェットバスを買うときに秀範君もおこずかいを出したのね。えらい!!
ビョークさん(いぬも/小3)の作文より(ポプリ先生/7.2週)
 わたしはそのとうもろこしはとってもきれいだな、と思いました。なぜかというと、太ようの光のような黄色で、まるで新しいタイルのようにつやがありました。ひげがいとみたいにふわっとしていて、かみの毛のように長かったです。評:たとえがじょうず。おいしそうだね。
ビョークさん(いぬも/小3)の作文より(ポプリ先生/7.3週)
 朝日岳のけしきはとてもきれいです。山の色が、青とみどりの混ざっている色に見えるし、ちょうじょうでは、きれいなとんぼがとびまわっていて、水や、草は、青々して光っています。評:先生ものぼってみたいなあ。教えてくれてありがとう。
そんごくうさん(いのに/小3)の作文より(けいこ先生/7.3週)
 (このお話は)まるで、北風と太陽というイソップ物語のようです。……ぼくの生活の中でお母さんが、北風のうなるような強い風のようにいつもおこっています。だけど、お父さんがお休みの時には、ときどき、太陽の光のような気もちで、ぼくをたすけてくれます。しかし、時には、お母さんといっしょになってダブルで強い風をふくようにおこります。うなるように、そしてかみなりも出るようなおそれもあります。だから、ぼくは、そのような嵐のようなおこり方は、やめてほしいと思います。もし、だれかがしっぱいしたとき、どうすればいいか。太陽のあたたかい気もちで、「だいじょうぶさ。そんなに気にしなくていいのだよ。それに、今度気をつけながらやればいいのだから。」となぐさめてあげたら、しっぱいした人の心があかるくなるな、とぼくは思いました。 評:『北風と太陽』の話と、自分の体けんをうまく組み合わせられた。お父さん・お母さんのおこっている様子も、たとえを使って上手に説明できたね。こわそうだなぁ……。
のぞみさん(いのゆ/小3)の作文より(ふじのみや先生/7.1週)
 お母さんが「どないしたん!!」と、(お母さんは)あまりにもビックリした顔で言うもんだから、「がまんできへん!!」「何が!!」あわてて、トイレをしました。「あー、スッキリ。」 【評】スピード感のあるかきかたで、きんちょうと、安心をつたえられたね。
由華さん(いはこ/小3)の作文より(スピカ先生/7.2週)
 とくにきれいだった貝は、ピンク色のキラキラ光っている貝です。まるで、人魚のつけているピアスみたいです。 評:すごくすてきなたとえができたね。人魚の耳に光るピンクの貝がら・・・・・・思わず想像してしまいました。
ナルトさん(いひか/小3)の作文より(けいこ先生/7.1週)
 「明日、銭湯いかない?」と、友だちから電話があった。友だちと銭湯に行くのははじめてだったので、面白そうだと思い、とても楽しみだった。お母さんに行ってもいいか聞いてみると、「行ってもいいけど、おふろでさわいじゃだめだよ。」と言った。 評: とつぜんのお友達からの楽しいさそいだね。「  」からの書き出しが成功している。
ジェリーさん(いひな/小3)の作文より(はるな先生/7.3週)
 私は、いつも有名なモーツァルト、「楽聖」と呼ばれるベートーベンなどの音楽家の伝記を読み終わると、必ずその人の生まれた都市や、その日、なくなった所、その年などを調べます。私は今まで一番短命なのは、35歳でなくなったモーツァルトだと思っていたのですが、なんとシューベルトは31歳で死んでしまったのです。あまりに痛ましいと私は思います。(講評);伝記を読み終わったあと、その人の年譜(ねんぷ)をきちんと調べて知識を深めるというのは、とてもだいじなことですね。あなたの探求心(たんきゅうしん)の深さに、脱帽(だつぼう)です。
花菜さん(いほふ/小3)の作文より(ふじのみや先生/7.3週)
 おなかのすいた時は、まるで、冬の雨の日でおなかのすいているお花さんみたいです。【評】しょんぼりしているようすが、よくわかりますね。
はっしーさん(いむあ/小3)の作文より(メグ先生/7.3週)
 もしぼくがロベルトのお母さんだったら、ロベルトがこうかを雪の中に落としたらこう言うでしょう。「こんどから注意するのよ。」その一言でまるであったかいスープのような部屋のふんいきになると思います。ぼくは、この文章を読んで、ロベルトのお母さんは、とても心の広い人だなあと思いました。【評】たった一言でその場のふんいきがかわることってあるよね。「心の広い人」という表現は、ロベルトのお母さんにぴったりですね。
さとしさん(いらあ/小3)の作文より(メグ先生/7.4週)
 はじめは、バタフライでおよいで遊びました。まるでえびがおよいでいるようでした。【評】なるほど、バタフライで泳ぐときはえびのような姿勢(しせい)になるよね。
るびハムさん(いらせ/小3)の作文より(クマのプーさん先生/7.3週)
 今そうなっている人もいるかもしれない、かわいそうな人をしっている人は、たすけてあげたり、やさしくしてあげれば、その子も少し元気になる子もいるかもしれないよ。【評】おうちが大変だったりいろいろこまっている子どもも、たすけてくれたり、やさしくしてくれる…そういう友人がまわりにいたら、元気づけられることでしょうね。
英慧さん(いれり/小3)の作文より(メグ先生/7.3週)
 村上が本気になってシュートしたら木にぶつかって、はっぱが三十まいぐらいおちました。そしたらみんなびっくりして「うわあ。」とおどろきました。【評】はく力のあるシュートのようすがよくわかります。
光る表現(小4−社) 2002年8月3週号
DD51さん(あある/小6)の作文より(ポプリ先生/7.1週)
 コロが我が家にきてから六年がたつ。いて当たり前の家族なのである。そして犬は原始時代から人間にとってペットはりょうに必要な生き物としてともにいきてきている。そのことを忘れてはならない。犬は、人間にとってかけがえのないものだという事を!評:よくまとまっています。
茜さん(あろさ/小6)の作文より(ゆうこ先生/7.2週)
 お父さんが物をなくしたおかげで、らいむのお気に入りのおもちゃが見つかったので、「ものをなくしたおかげでいいことがおこることもあるんだな。目には目をさがし物にはさがし物を、なのかな?」と思った。【評】ケガの巧妙(こうみょう)という表現がまさにぴったり!!
けいさん(いかわ/小6)の作文より(スピカ先生/7.3週)
 机の中を見られるということは、自分の重大な秘密が書いてある日記を見られるようなことだと思った。 評:はずかしかった思い出が、それほどにはずかしかったということがよくわわかるように、じょうずにたとえられたね。
陽さん(いゆね/小6)の作文より(ふじのみや先生/7.1週)
 「だたいまー。」ぼくの兄がいよいよ帰ってきた。ぼくがたのんでおいた、おみやげがいよいよ来てくれた。階段を上がってくる音でドキドキした。 【評】おみやげを期待する気持ちを、書き出しからいきいきと表現できています。
にわとりさん(やえ/小6)の作文より(メグ先生/7.3週)
 人間が部屋を片づけると気持ちがよいと感じるのは心が洗われるからではないか。人間にとって部屋を片づけるということは心をキレイにすることと同じことだと分かった。【評】部屋をかたづけると心もきれいになったような気がするよね。
正人さん(いなり/中1)の作文より(ゆえ先生/7.2週)
 父は、「日本語のきれいな響きや意味などを十分に理解していないと外国語でも相手にうまく伝わるような表現が出来ないし、外国人から見たら日本人という存在を軽く見られる。」と言っていた。◆評◆お父さんはすばらしい意見をもっていますね!幼稚園のころから、子供を英会話教室に通わせる親が増えていますが、それよりもまず、「正しい日本語教室」に通わせなければいけないのかもしれませんね。
ミュウさん(あおゆ/中2)の作文より(ゆり先生/7.2週)
 フランスなどの親は、子供ができても、普段自分たちが使っている言葉で話しかけ、その言葉をおぼえさせようとする。そのため、甘える。ということが減っていっているように思う。独立心ができることになる。【評:大人と子どもとが対等の関係になっていくんだね。そして「独立心」が芽生える。】
ひろりんさん(あしゆ/中2)の作文より(とこのん先生/7.2週)
 しかし、日本方式やフランス方式や新方式にしろ、親が愛情をもって子供を育てることには変わらない。大切なのは育て方がどうこうではなく、親の愛情である。評:一番大切なのは、その通り「親が愛情を持って子どもを育てること」だと思います。そして、それが子どもに正しく理解されること、なのかもしれません。
あつしさん(あむら/中2)の作文より(ゆうこ先生/7.3週)
 例を挙げると、障害者を生み出しているのは、やはり環境の不備なのだ。障害者が「かわいそう」に見えてしまうのも、物理的な壁による「できない」ことが多いためなのだ。【評】着眼点がすばらしい。物事に対する見方をほんの少し変えてみるだけで、大きな発見があるものですね。
佐保さん(あるま/中2)の作文より(ふじのみや先生/7.2週)
 子供が満足していると大人が決めつけてしまうのは、一番良くない。たとえここがフランスだったとしても、子供が望むのなら、親子三人川の字になって寝るのも良いであろう。 【評】習慣や考え方に縛られない、自分たちだけのやり方が大切。そのことを印象的な表現で表しています。
おかゆさん(あすこ/中3)の作文より(ふじのみや先生/7.2週)
 「失敗は成功の母」「窮ずれば通ず」「窮鼠猫をかむ」などのことわざが多くあり、今でもよく用いられるのは、逆境が成功を生むのは今も昔も変わらないことを示している。 【評】人間の心情は今も昔も同じ、そういう見方でことわざを引用したユニークな書きかたです。
惣さん(やき/中3)の作文より(クマのプーさん先生/7.3週)
 方法としては、人からすすめられた物を買うのではなく、それが本当に自分に必要なものか考えるべきだ。〔評〕よく考えて買ったものは、買った後も大事にし、衝動買いしたりセールストークに乗せられて買ってしまったものは、すぐ熱もさめるような傾向があると思います。とても大事な示唆を含んだ意見だと思いました。
幸信さん(いほや/高3)の作文より(森川林先生/7.3週)
 現在の日本のように冷め切ってしまっている状態は好ましい状態といえるだろうか。このような状態が続けば日本の更なる発展は望めないだろう。熱さが国の発展のカギとなるのである。今の日本が必要とするべきものは大人ぶった態度ではなく、子供のような好奇心にあふれた心なのではないか。◆評:結びの一文が名言になっている。
 
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