言葉の森新聞
2007年1月1週号 通算第965号
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森新聞 |
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■新年を迎えて |
十数年前、子供たちが海辺で遊んでいるところを見ながら、ふとここが地球なのだと感じました。暗黒の宇宙の中をひとりで飛び続ける惑星地球のその大気の中に、岩に触れただけで傷つくような柔らかい皮膚をした人間の子供が笑いながら遊んでいるということに奇跡のようなものを感じました。 時はたち、2007年。優しい地球の上で私たちは、これからどのように生きていくのでしょうか。人間が身体と感情を持った生き物であることは変わりません。しかし、人間の感情の中にある幸福感の振幅が次第に大きくなり、不幸感の振幅が次第に小さくなるような気がします。 今年も、明るく楽しく面白く勉強をしていきましょう。 |
■1月4日(木)から新学期 |
1月4日から新学期が始まります。1月からの教材の説明は、課題フォルダの表紙の裏側に書いてあります。 教材の説明は、「学習の手引」にも載っています。 http://www.mori7.com/mori/gate.php |
■1月8日(月)は休み宿題 |
1月8日(月)は、休み宿題です。先生からの電話はありません。その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時〜午後7時50分。電話0120-22-3987) |
■通信生の住所シール・項目シールの使い方 |
通信の生徒には、1.1週の山のたよりに項目・住所シールが同封されています。今学期より、項目シールと住所シールは1枚になっています。 項目シールには、週ごとに●印の項目が印刷されています。作文を書いたあと、項目のできたところにを貼っておきましょう。(清書のときには、項目シールは貼りません。) 先生の住所シールは、3枚に分かれているので、その3枚をまとめて封筒用紙に貼ってください。 |
■読解マラソン集の使い方について |
昨年10月から、課題フォルダの中に読解マラソン集が加わりました。(小1以上) この使い方を説明します。 まず、自習の仕方から。 |
●自習の仕方 |
(1)長文のある週は長文音読をしてください。→先生が長文の穴埋め問題を出します。(特に希望しない人には出しません) (2)読解マラソン集(小1以上)を毎日3編程度(慣れないうちは1〜2編でも可)を目安に音読してください。→インターネット上で4週に読解テストができます。(希望者のみ) (3)毎日読書をしてください。 |
●読解マラソンの活用の仕方 |
(1)読解マラソンは、自習の一部として音読するだけでけっこうです。 (2)インターネットを活用して、読解マラソンの記録とテストをすることができます。(希望者のみ) ※「希望者のみ」としたのは、多忙のために記録やテストのできない人、インターネットに接続できない人などがいるためです。 生徒であれば、だれでも読解マラソンのページで記録やテストが出来ます。 http://www.mori7.com/marason/ では、記録とテストの仕方です。 |
●読解マラソンの記録とテストの仕方 |
(1)「みんなのページ」で、生徒コードを入れます。 (2)自分のコードのところをクリックすると、「自分のページ」に行けます。 (3)「状態の確認」を送信します。 (4)読解マラソンでこれまでに読んだ累計分を○番目の○回目という形で記録します。 (5)マラソン選手をクリックすると、「ゲームの森」に行けます。 (6)ゲームをクリアすると、アイテムが手に入るので、「自分のページ」に戻ります。 (7)自分のページで「状態の確認」をすると、アイテムの着脱ができます。 (8)アイテムショップでは、アイテムの売買ができます。 (9)毎月4週目は、「問題のページ」をクリックすると、読解問題ができます。 くわしい図解説明は、読解マラソンのページに載っています。 読解マラソンの記録やテストをするのは、希望者だけでけっこうです。 |
■読解マラソン集はルビつきとルビなし |
読解マラソン集(小1以上)は、ルビつきとルビなしの両方を載せています。初めはルビつきで読み、慣れてきたらルビなしで読んでいってください。 小1〜小3の読解マラソン集は、楽しく読み続けられるように、長文の中にダジャレやギャグなどの面白い表現を入れています。 他の学年の読解マラソン集は、長文サンプルのページで見ることができます。 http://www.mori7.com/marason/marason_sample.php |
■長文集の縦書きはホームページに |
長文集もルビつきの横書きとルビなしの縦書きを載せようと思いましたが、技術的に難しいので、縦書きの長文が必要な方はホームページから印刷してください。「課題の岩」の▼というところをクリックすると、縦書きの長文が表示されます。 http://www.mori7.com/mine/iwa.php |
■10月〜12月の賞状を同封 |
12月1週の進級試験で、字数が規定以上、構成・題材・表現・主題の4項目のうち3項目が◎で1項目が○以上、の人には認定証を同封しています。字数賞・自習賞・作文賞・皆勤賞は、金賞10クラウン、銀賞5クラウン、銅賞1クラウン、賞外0クラウンです。認定証は10クラウンです。 金賞は点数の上位10%、銀賞は10〜20%、銅賞は20〜80%。それ以外は賞外です。 それぞれの賞で点数がなかった人や、12月1週に在籍していなかった人には、賞状は入っていません。 |
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■賞品の引き換えについて |
昨年10月から、これまでの賞品一覧表の賞品数を減らし、新たに記念メダルを賞品に加えました。 賞品数を減らす理由は、多様な賞品を少しずつ用意していると、在庫不足になることがあるためです。今後の賞品は、在庫の多いものを中心にしていきます。 記念メダルは、言葉の森オリジナル賞品です。幅34ミリ厚さ3ミリの透明のメダルの中に希望の写真や絵を入れることができます。 いずれも、ホームページから注文できます。 http://www.mori7.com/yama/syouhinn.php |
■勝ち負けのない社会 |
最近、特に世の中が大きく変化しているような気がします。その中でもいちばん大きい変化は、人間の社会において勝ち負けがなくなる日がやがてくるのではないかという予感がすることです。 先日遠くの景色を見ながらふと思ったことは、世界にはあらゆるものが既にそろっているのに、なぜ人間社会では不足があるのか、ということでした。考えてみれば、宇宙にはすべての元素があります。必要なものの総量は満たされているのに、多くの人が不足に嘆いています。これは不思議と言えば不思議です。 ところで、目を付近のスズメやカラスに転じてみると、あれほど小さく弱い生き物が、雨や嵐や日照りや大雪の日々を越えて何千万年も生存を続けてきたことに驚きます。しかし、スズメたちは決してあくせく生きてはいません。不足に備えて貯蓄をしたりなわばりを作ったりはしていません。一日えさにありつけなければたぶん死んでしまう身でありながら、ただその日その日をのんきに生きているだけです。(のんきではないかもしれませんが) たぶん、人間もこのスズメたちのように、本来不足のない生き方をしていたのでしょう。文明とともに始まった、世界に不足があるという見方が、人間の社会を発展させてきたことは確かです。しかし、今その不足のない社会がより高い次元で実現しようとしているのではないかと私は思うのです。不足の最も直接的な形は、食糧とエネルギーです。言い換えれば食糧とエネルギーの不足がなくなれば、不足の根本要因はなくなります。そのための基礎的な科学の力と政治力は既に人類には備わりつつあります。あとは、実行のためのベクトルが収束するだけなのです。 さて、不足のない社会になったとき、人間の生きる目的は何になるのでしょうか。それは、勝ち負けではありません。自分らしく生きることになるはずです。 現代の社会では、まだ勝ち負けが優先されています。だから、私たちは勝たなければなりません。そのためには、嫌なことを我慢したり努力したり計画を立てたり目標を立てたりしなければなりません。しかし、本当の人生はその先にあるのだということを深く自覚しながら生きていきたいと思っています。 |
■笑いの効果(まあこ/ゆた先生) |
2006年も残すところわずか。私の今年の目標は「笑顔」でした。上手に笑って生活できるように意識していく、ということでした。 おもしろいテレビを見て笑う、おもしろい話をして笑う、意外なことに出会って笑う、といったことは今までと同じでしたが、今年は、悩んだり、腹が立ったり、落ち込んだりしたときに、わざと笑顔を作るようにしてみました。一人でこっそりですが。 眉間にしわを寄せて悩んでいると、意識してもなかなか笑顔にはなりません。表情は心をうつす鏡ですからね。しかし、笑顔を作るために顔を動かそうとしているうちに、悩みでいっぱいだった頭の中にすき間ができることがわかりました。 「無理に笑おうとしても、ほっぺがピクピクするものだなぁ」「眉間のしわをのばしてみるか」「『はっはっはっ』ははっ、変な声」……などと奮闘しているうちに、最後にはくたびれて「ばかばかしいなぁ」と笑顔になるのです。 すると、新しい考えがうかんできます。「あれ、こういう方法でやってみたら悩みは解決するかもしれない」「くよくよしないで次に進もう。なんとかなるでしょ」などと吹っ切れたことが、今年は何度もありました。 インターネットの百科事典ウィキペディアにこんな記事がありました。(笑い「生理的な意味」より抜粋) 『笑いによって自律神経の頻繁な切り替えが起こる。この結果、交感神経と副交感神経のバランスの状態が代り、副交感神経が優位の状態になる。副交感神経は、安らぎ・安心感を感じた状態のときに優位で、副交感神経が優位な状態が続くとストレスが解消される。交感神経は、怒りや恐怖を感じたときなどの異常な事態の時に優位になる。したがってその状態が長く続くとストレスの原因になる。』 難しい言葉で書かれていますが、笑いはストレス解消になるということですね。笑うと気持ちが軽くなるのです。 以前、サッカーの大きな大会で、負けているのに笑いながらプレーをしている選手がいました。そのとき応援していた私は、必死さが足りないような感じがして、「こういうときは、こわい顔でプレーすべき」と思ったのです。 しかし実はその選手は、大きな大会で緊張してしまい、その緊張をほぐすために笑顔を作っていたのだと話していました。そのときは納得いかなかったのですが、今になって、たしかに「笑顔」にはそういう効能があることがわかりました。 笑いには、含み笑い 薄ら笑い せせら笑い などの相手をばかにするような悪い笑いもあります。心から笑っていない顔は、人に不快感を与えるのです。 このサッカー選手に悪気はなかったのですが、作り笑いだったために、それを見る人を不愉快な気もちや不安な気もちにさせてしまったのではないでしょうか。もちろん、真剣にプレーをしているわけですから、まさかテレビでそんな顔が放送されているなんて考えてもいなかったはずです。人に見せようとしていたわけではなかったのに、運悪く多くの人に見られてしまったのですね。 緊張感につつまれた場所こそ、周りの人が笑顔で盛り上げることが必要なのかもしれません。 たとえば写真館で写真を撮るときに、カメラマンがしかめっ面のこわい人だったら、これじゃダメなのかなと不安になって、いい顔なんてできません。カメラのところで「いいですよ。」とほほえんでくれるから、安心していい顔になるのです。 「笑顔」は、自分の体内を健康にする効果と、笑顔を見た相手を元気にする力があるようです。 昔に比べて、人の笑顔を見る機会が少なくなりました。直接会わずにメールや宅配ですむことが多くなりました。買い物も、商店街でお店の人とおしゃべりして買うことが少なくなり、スーパーで自分でだまって選ぶことがほとんどです。 「電車やバスにのったこと」の課題で、 ピプリーさんが、みんなが疲れている人に席をゆずったり、つめたりすれば、『みんないつもニコニコでいられる人が多くなって、まるで「ニコニコの国」と言われることになってしまうかもしれません』と書いてくれました。 そういえば、電車やバスに乗っている大人はみなしかめっ面をしています。 みんなが笑顔で生活できたら、意地悪をする人も少なくなりそうです。人々の悩みも軽くなりそうです。心からの笑顔を大切にしていきたいですね。 |
■言葉の森、株式会社に |
1月から、言葉の森を組織変更して、株式会社としました。 役員は事務局員です。株主は講師です。透明度の高い会社にしていきたいと思います。 |