言葉の森新聞
2009年5月4週号 通算第1080号
https://www.mori7.com/mori/ |
森新聞 |
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■5月29日(金)・30日(土)は休み |
5月29日(金)・30日(土)は、第5週でお休みです。先生からの電話はありません。振替授業もお休みです。 |
■5.4週は読解問題と清書。幼稚園生は普通の作文 |
5月4週は、読解問題と清書です。幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。項目シールは、予備のものを使ってください。 小学1年生以上の生徒は、第4週に読解問題と清書を行います。 読解問題の時間がかかるため、清書の時間が取れない場合は、清書を省略してもかまいません。 なお、清書が保存されると勉強の記録になりますから、生徒又は家族がパソコン入力ができる場合は、パソコンで書いた清書を作文の丘から送ってください。 |
●読解問題の仕方 |
「山のたより」についている読解問題は、課題フォルダにはさんである読解マラソン集から出しています。 読解問題の答えを作文の丘から送信する人は、作文の丘に答えを入れる欄がありますから、清書と一緒にそこから送信してください。 読解問題の答えを作文用紙に書く人は、作文用紙に問題と答えがわかるように書いてください。書き方は自由です。住所シールは、清書の1枚目にはってください。問題の方にははりません。 |
●清書の仕方 |
今月の清書のうち、上手に書けたものは、翌々月第1週に優秀作品としてプリントされます。 清書は、パソコンで書いても手書きで書いてもどちらでも結構です。 パソコンで書きインターネットから送信した清書は、ホームページに保存されます。 パソコンで清書を書いて送信した場合、手書きの清書は提出する必要はありません。 インターネットからの送信の仕方は、「学習の手引」をごらんください。 http://www.mori7.com/mori/gate.php 手書きの清書を提出する人は、清書がホームページに表示されなくなりますので、先生に送る前にコピーしておかれることをおすすめします。 よく書けた清書は、自分で小学生新聞などに投稿してください。ただし、同じものを複数の新聞社に送らないようにしてください。 新聞社などに投稿する場合、手書きで清書を書いている人は、その清書をコピーして、原本を新聞社への投稿用に、コピーを言葉の森の先生への提出用にしてください。パソコンで清書を送信している人は、その清書をワードなどにコピーして新聞社へ投稿用にしてください。 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。 (1)本名とふりがな(ペンネームで書いている場合は本名に訂正しておいてください)(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可) |
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これまでの優秀作品は、「入選清書」のページでごらんください。 http://www.mori7.com/seisyo/nyuusenn.php |
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■【重要】6.1週作文進級テスト。先取りも可 |
6.1週に、作文進級テストを行います。 提出が遅れた場合は進級できません。(6月7日ポスト投函まで) 課題フォルダの字数・構成・題材・表現・主題の●印が全部できていることが合格の条件になります。(表現の項目などで「たとえ」と「ダジャレ」など二つ以上の項目が指定されている場合はどちらかができていればその項目は◎です)。キーワードと字数が採点の基準ですので、指定された字数以上で必要な項目が全部入る作文を書いていってください。中学生以上の時間制限については、今回は採点の基準にしませんが、できるだけ時間内に書き上げる力をつけていきましょう。 手書きで作文を書く人は、項目ができたところにシールをはっておいてください。 パソコンで作文を書く人は、キーワードを入れておいてください。 小学生の場合は、提出する前に、おうちの方が字数と項目シールをチェックしてあげてくださるとよいと思います。 小学2年生までの生徒は、試験は行いますが、全員進級扱いで先の級に進みます。10月以降に受講を開始した生徒も、試験は行いますが、全員進級扱いで先の級に進みます。ただし、いずれの場合も、賞状は出ますので、できるだけ字数と項目ができるように書いていってください。 6月7日ポスト投函が締め切りですので、6月1週に作文が書けない人は、5月中に6.1週の作文試験を先取りして行ってください。 |
■検定結果の見方 |
3月4週に行った作文検定模試の結果を、5月中に返却します。 検定結果の見方でわかりにくいところがありましたら、掲示板などでご質問ください。 http://www.mori7.com/hubo/ |
[1a] 作文検定の結果が出ています。該当の級に合格しなかった場合は、「○点証明」のように、点数の証明だけを行っています。 最高点は100点前後ですが、全体の点数の分布によって決まる点数なので、100点満点ではありません。(点数については、以下同じ) [1b] 該当の級に合格した場合は、「○点○級認定」のように、級の認定を行っています。 [2] 作文の総合点です。この総合点から、表記ミスや項目不足の減点をした点数が作文検定の点数になります。 [3] 作文の字数です。改行などによる空白を入れない正味の文字数です。 [4] 思考語彙の点数です。考える語彙が豊富な場合は高得点になるので、作文のジャンルによって大きく異なります。一般に生活作文が中心の小学生の場合は点数が低く、論説文が中心の高校生の場合は点数が高くなります。 下の棒グラフは、全体の点数の分布と自分の点数の位置を表しています。(グラフについては、以下同じ) [5] 知識語彙の点数です。複雑な概念を表す言葉が多いと高得点になります。一般に、小学生では点数が低く、高校生では点数が高くなります。 [6] 表現語彙の点数です。語彙の多様性を表しています。実例の種類を広げたり、言い回しの仕方を工夫したりすることによって点数が高くなります。 [7] 総合点の位置と思考語彙、知識語彙、表現語彙の点数の位置を表しています。 総合点は、字数、思考語彙、知識語彙、表現語彙のバランスによって決まります。 |
[8] 思考語彙、知識語彙、表現語彙をイメージ化したものです。ひし形の縦と横の長さが同じに近いほどバランスが取れています。 [9] 検定委員による講評です。 [10a] 受検した級の項目とキーワードの表です。 [10b] キーワードが入っていない場合は、キーワード不足の減点が表示されています。 [11] 手書きの原稿をもとに、検定委員がテキスト化したものです。このテキスト化した原稿をもとに字数や語彙の集計をしています。 ※テキスト化した原稿には入力ミスがある場合がありますが、その入力ミスによって点数が低くなることはありません。 |
[12] 手書きの原稿です。 [13] 表記ミスの表示です。 小4以上は、段落ができていないと減点、小5以上は、常体統一ができていないと減点になります。 高校生以上は、誤字も減点になります。 [14] 表記注意の表示です。 表記注意は、「これからできるだけ気をつけましょう」という意味なので、減点にはなりません。 |
[15a] 受検した級に合格しなかった場合は、取得した点数の証明書が発行されます。 この証明書は、外部に対する正式の証明書としての効果はありません。 [15b] 受験した級に合格した場合は、取得した級の認定証が発行されます。 この認定証は、外部に対する正式の認定証としての効果があります。 (ただし、通信生が行った作文検定模試の場合は、賞状は発行していません) |
■作文検定の点数を上げるポイント |
パソコンで作文を送信すると、森リンの点数が表示されます。 この点数は、作文検定の点数と大体同じです。どういう文章を書くと点数が高くなるかということを研究していきましょう。 ▼級ごとの難易度 小学生の級は、目標の字数が書けていればほぼ合格圏内です。中学生の級は、目標の字数が書けていてしかも項目と表記ができていれば大体合格圏内です。しかし、高校生の級は、語彙の点数が高くないと合格圏内に入りません。また高校生の級からは誤字も減点になるので、誤字があるだけでも合格はかなり難しくなります。 ▼字数が最重要 小1は200字、小2は400字、……小6以上は1200字が字数の目標です。小6以上の人は、75分以内にこれだけの字数を書くのですから、書くことにかなり慣れている必要があります。時間をかければ長く書けるという人は、早く書き上げる練習をしていきましょう。時間をかけても長く書けないという人は、書く力よりも先に読む力をつけていきましょう。 ▼思考語彙は、考える言葉 思考語彙は、論理的に書く文章では点数が高くなります。したがって、実例を生かして書く小学生の作文では、この点数はあまり高くなりません。文章のジャンルによって点数の枠が決まってきますから、小学生のうちは、思考語彙の点数はそれほど高くなくてもかまいません。高校生で思考語彙の点数が低い場合は、接続語や助動詞を工夫して論理的な文章を書いていくように心がけましょう。 ▼知識語彙は、難しい言葉 知識語彙は、学年による成長の差が点数の差として出やすい分野です。例えば、小学生が「おなかがすいたので」と書くところを、高校生は「空腹なので」などと書きます。文字数は少なくなりますが、その文字が表す意味は変わらないので、密度の濃い言葉で書くことになります。このような語彙が知識語彙です。知識語彙は、実例のジャンルによっても異なってきます。身近な体験実例よりも社会的な実例の方が知識語彙の割合は高くなる傾向があります。高校生で知識語彙の点数が低い場合は、社会実例を増やしていくように心がけましょう。 ▼表現語彙は、語彙の多様性 表現語彙は、語彙の種類の多様性です。「ご飯を食べて、たくあんを食べて、さしみを食べた」と書くよりも、「ご飯を食べて、たくあんをかじって、さしみをつまんだ」と書く方が、表現語彙の点数は高くなります。表現語彙の点数が低い場合は、できるだけ多様な表現をするように心がけましょう。 ▼語彙のバランス 思考語彙、知識語彙、表現語彙のうち、ある点数だけが突出して高いと、文章のバランスが悪くなるので、かえって総合点は低くなります。例えば、思考語彙だけが高いと、骨組みだけの堅苦しい文章になります。知識語彙だけが高いのは、経済用語などを使いすぎて重い文章になっている場合です。表現語彙だけが高いのは、固有名詞などが多く、事実の羅列になっている文章です。全体のバランスを考えながら、それぞれの点数が高くなるようにしていきましょう。 ▼項目 それぞれの級に必要な項目があります。項目は、キーワードが入っているかどうかが基準で、キーワードが入っていないと減点になります。内容的にできているかどうかということで評価をすると、検定委員の主観による差が出てしまうので、単純にキーワードの有無で評価をしています。 ▼表記ミスと表記注意 表記ミスは、小4以上の段落、小5以上の常体統一、高1以上の誤字なし、ができていない場合の減点です。高校生以上は、漢字で書くところをひらがなで書いていた場合も誤字と同じ扱いとなります。 表記注意は、表記上の注意ですが、減点にはなりません。 |
■国語が苦手な子へのアドバイス |
今年中学生になった子(生徒ではありません)のお母さんから、勉強についての相談がありました。中学生になってからの最初のテストで、理科や数学は完璧なのに、国語だけB評価だったというのです。この子は、中学受験のときに学習塾に通っていましたが、やはり国語だけ成績が伸びなかったそうです。相談の内容は、中学受験は終わったが、今後大学入試で国語が足を引っ張るようになる気がするということでした。 確かにこのままでは、国語は苦手なままでしょう。それだけでなく、大学入試の英語などは国語力がかなり必要とされるので、国語以外の教科もやはり、国語に足を引っ張られる形になると思います。 そこで、アドバイスを、三つしました。 第一は、国語の模擬試験などが返ってきたときに、親が点数にとらわれず、必ず中身を見てその問題を解いてみるということです。実際に親が子供の国語の問題を解いてみると、子供がどこで間違えているのかということがわかります。現実の姿を見ることによって、その後の対策が具体的になります。 第二は、解き方のコツを知ることです。これは言葉の森のホームページにいろいろな形で載っています。この国語の問題の解き方は、英語の問題の解き方とかなり共通性があります。また、小学生、中学生、高校生いずれにも共通するコツです。 http://www.mori7.com/bennkyou.html 第三にいちばん大事なことは、日本語の文章を何度も繰り返し読むことです。このための教材として最適なのは、やはり入試の問題集です。中学生でしたら、たとえ中学一年生であっても、全国の高校入試の国語の問題集の問題文を読んでいくということです。この際に大事なことは、繰り返し読むことです。繰り返し読むことで、本当の読む力がついてきます。 読書の仕方で、速読という方法やフォトリーディングという方法があります。これらの方法の利点を一言でいうと、この方法を学ぶことが多読に結びつくということです。速読やフォトリーディングそのものに効果があるというよりも、その方法を使う過程で本を読む機会が増えるというところがいちばん大きな長所になっています。 なぜかというと、読書量の多い生徒と国語の成績のよい生徒の相関はかなり高いのですが、その読書量の多い子のほとんどは、速読やフォトリーディングという方法を身につけているわけではないからです。大事なことは、読むことであって、読み方ではありません。しかし、読み方を学ぶことによって結果的に読む量が増えるというところに、読み方を学ぶ意義があります。しかし、実は読む「量」よりももっと大事なのが、何を読むかという読む「質」です。例えば、高校生で読書量はあるが、読んでいる本のほとんどが小説だという場合は、国語の成績はあまりよくはないはずです。 さて、言葉の森での文章の読み方は、二つあります。 一つは、長文を部分的に暗唱して、その文章を自分のものにすることです。国語の入試問題のうち、特に物語文は、一つの文を一回で深く味わって読むような読み方が要求されます。そのような読み方を身につけるためには、暗唱で一つの文を徹底的に自分のものにしていく必要があります。 言葉の森で、もう一つ新しい読書の仕方として考えているのが、付箋(ふせん)を利用した再読型の読書です。これについては、また別の機会に具体的な話をしていきたいと思います。 |