言葉の森新聞
2009年9月2週号 通算第1094号
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森新聞 |
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■9月21日(月)・22日(火)・23日(水)は休み宿題 |
9月21日(月)・22日(火)・23日(水)は、休み宿題です。先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時〜午後7時50分。電話0120-22-3987) 電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。 「授業の渚」 http://www.mori7.com/nagisa/index.php 「ヒントの池」 http://www.mori7.com/mine/ike.php |
■長文の暗唱のための記憶術 |
50字の暗唱は、すぐにできます。100字の暗唱は、十数回でできます。早い人は数回できるでしょう。時間としては大体5分から10分です。 300字になると、暗唱は急に難しくなります。しかし、それでも、2、30回で覚えられます。 ところが900字になると、暗唱はさらに難しくなってきます。これも、本当は回数を反復して暗唱できるようにしたほうがいいのですが、あまり壁が高いと挫折してしまう人も多くなります。 音読や暗唱の大切さは、シュリーマン、本多静六、湯川秀樹などの例を挙げて、多くの人によって紹介されています。しかし、ほとんどの人が実践できないのは、長い文章になると急に難しくなってくるためです。 そこで、長文の暗唱に、記憶術を併用して覚える方法を提案することにしました。 900字の暗唱でいちばん難しいのは、文の出だしです。先生が生徒の暗唱チェックをするときも、出だしの一、二語を言えば、すぐに続きが出てくる子が多くいます。そこで出だしの一語を記憶術で覚えるようにしてみます。 まず第一に、身近なもの、例えば自分の身体などを使って順番を決めます。そのほかに、家の中の部屋、家から学校までの道筋なども使えます。
などと順番をつけていきます。 900字の暗唱であれば右手ぐらいまでに終わるものがほとんどです。 第二に、出だしの言葉を、最初に思いついた連想でイメージ化します。あれこれ考えずに最初の思いつきを生かすことが大事です。 第三に、順番をつけた身体の部分に、そのイメージをできるだけオーバーに結びつけます。長い文のときは出だしの言葉のイメージと次のキーワードのイメージを結びつけてもいいでしょう。 なお、900字の暗唱が終わり、新しい900字の長文を覚えるときは、古いイメージは外しておきます。その方が混乱しません。 |
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実例を元に説明してみましょう。 次の文章を覚えるとします。長くなるので最初の300字だけにしますが、同じ要領で900字まで覚えられます。 ====覚えようとする長文の例(ここから)==== 現代文明が、石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料に依存し、化石燃料を利用して成り立っているのに対して、江戸文化は、太陽エネルギーだけを使って成り立っていた。具体的にいうなら、徹底的に植物に依存し、植物を利用した時代だった。 もちろん、植物以外の資源を利用する漁業や、鉱物を加工して金属や陶磁器を作る産業も発達したが、中心になるのはさまざまな形での植物の利用だった。植物を育てる重要な作業にも、人力とわずかな家畜の力しか使わなかったが、考えてみると、人間は去年の太陽で育った穀物などを食べて動いているし、馬や牛も去年か今年の太陽で育った穀物やわら、草などで生きているから、結局は、産業も過去一、二年の太陽エネルギーだけを利用して成り立っていたことになる。 今のように石油で暖めるハウス栽培をすれば、真冬でも胡瓜やトマトを出荷できるし、大きな船で遠洋漁業に出れば、日本では獲(と)れない魚を獲(と)って来ることもできる。ところが、太陽エネルギーだけを利用して植物栽培や漁業をやっていた当時は、それぞれの土地柄に合った作物を育て、季節の海産物を利用するほかなかった。 ====(ここまで)==== 六つの文のそれぞれの出だしの言葉は、「現代文明が」「具体的に」「もちろん」「植物を」「今のように」「ところが」です。 これらの言葉を最初の思いつきでイメージ化し、そのイメージをできるだけオーバーに、リアルに、感覚的に、実感をこめて身体に結びつけます。 「現代文明が」→げ……→ゲンゴロウ→ゲンゴロウが頭のてっぺんをかじっている。「ガリガリ」。 「具体的に」→ぐ……ラーメンの具のシナチク→シナチクがおでこにペタリとくっついた。「あちちち」。 「もちろん」→もち……→おもち→おもちが左目にくっついた。「わあ、とれない」。 「植物を」→植物……→そのまま植物で→ベランダにあるゼラニウムの植木鉢が右目にぶつかって、葉っぱが目に入った。「いたたた」。 「今のように」→いま……→今川焼き→今川焼きが鼻の穴にささって、あんこがぐにゅっと出てきた。「ふがふが」。 「ところが」→ところ……→トコロテン→トコロテンが左耳につるりと入ってきた。なんだか冷たくて気持ち悪い。 このようにイメージを使って感覚的に覚えた記憶は、忘れようとしても簡単に忘れられません。 そこで、新しい記憶を開始するときは、前の記憶を一つずつ外していきます。 「頭のてっぺんのゲンゴロウが飛んでいった。やれやれ」「おでこのシナチクを取った。ああ、よかった」「左目のおもちも取った。これで安心」などというように、外すときもイメージを使っていきます。 いったんこのやり方を覚えれば、勉強にも生活にも、いろいろなところに応用できます。 |
■9月2週に構成図の書き方の練習をします |
【9.2週の構成図の練習は、海外の生徒とパソコン入力の生徒は提出しなくて結構です】 9.2週に構成図を書く練習をしますが、これは来年1月からの本格スタートの準備として行うものです。 構成図の書き方はそれほど難しいところはないので、本格スタートから始めてもすぐにできると思います。 したがって、構成用紙の送られていいない海外の生徒は、今回の構成図の練習はしなくて結構です。 また、パソコン入力の生徒は、画像をウェブにアップロードする方法がわかりにくいと思いますので、パソコン入力の生徒は、構成図を書くだけで提出はしなくても結構です。 構成図を次の次の学期(1月)から本格的に指導していきます。 構成図は現在、中1以上の生徒対象に、白紙に自由に書くようになっています。これを今後、小3以上の生徒を対象に、構成用の枠が印刷されている構成用紙を使って書くようにします。(これまでどおり白紙に自由に書いてもかまいません) 9月2週の「山のたより」と一緒に構成用紙が1枚入っています。対象は小学3年生以上ですが、小学2年生以下の生徒にも入っています。小学2年生以下の生徒は、この構成用紙は使いません。裏に絵をかくような形で使っても結構です。 この構成用紙に、次のような要領で構成図を書き、作文と一緒に提出してください。 1、9月2週の「山のたより」に構成用紙が1枚入っています。 2、小学3年生以上の生徒は、作文を書き出す前に思いついたことを構成用紙に書いていきましょう。 3、9月2週の「言葉の森新聞」に構成図の書き方の例が載っていますので、それを参考にしてください。 4、なお、白紙に自由に書いた方が書きやすいという人は、この用紙の裏を使って書いてください。 |
【構成図の書き方】 構成図を書くときに大事なことは、思いついたことを自由にどんどん書くことです。テーマからはずれていても、あまり重要でないことでも一向にかまいません。 たくさん書くことによって、考えが深まっていきます。 したがって、構成図は、できるだけ枠(わく)を全部うめるようにしてください。 枠と枠の間は→などで結びます。この矢印は、書いた順序があとからわかるようにするためです。作文に書く順序ということではありません。 構成用紙は、構成図の書き方に慣れるために使います。構成用紙を使わずに、白紙に自由に構成図を書いてもかまいません。 |
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【構成図のサンプル】 以下の構成図は、6.2週の課題で書いたものです。楽しく考えを深めている様子がわかります。しかし、あまりていねいに書くと時間がかかるので、もっと簡単に書いてかまいません。 ▽小4の生徒 ▽小5の生徒 ▽中1の生徒 |
■ハワイのあお先生から教室新聞 |
ハワイで作文教室を開いている「あお」先生から、教室新聞が届きました。 続きのページは、下の画像をクリックしてごらんください。 |