言葉の森新聞
2010年1月4週号 通算第1112号
https://www.mori7.com/mori/ |
森新聞 |
|
■1.4週は読解問題と清書。幼稚園生は普通の作文 |
第4週は、読解問題と清書と投稿です。 幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。項目シールは、予備のものを使ってください。 小学1年生以上の生徒は、第4週に読解問題と清書と投稿を行います。 読解問題の時間がかかるため清書や投稿の時間が取れない場合は、清書や投稿を省略してもかまいませんが、できるだけ読解問題と清書の両方をやっておいてください。 |
●読解問題の仕方 |
●手書き清書と投稿の仕方 |
手書きの清書は、担当の先生に送っても、小学生新聞やコンクールなどに直接投稿しても、どちらでも結構です。中学生以上は、自宅でとっている一般紙などに投稿してください。先生に送った清書は、先生が見たあと1週の作文と一緒に返却します。返却されたあと投稿することもできます。 投稿に使う清書は、言葉の森の作文用紙に書いても、市販の原稿用紙などに書いてもどちらでも結構です。 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。 (1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。 投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。 同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。 |
|
●パソコン入力清書の仕方 |
4週の清書は、パソコンで入力したものを送ることができます。しかし、これは必ずしも全員がする必要はありません。生徒が自分で入力できない場合は、お父さんやお母さんが代わりに入力しても結構です。このパソコン入力の清書から、その月の森リン大賞が選ばれます。 感想文を清書にする人は、三文抜き書きや要約の部分は省略するか、自分の言葉に直して説明を書くようにしてください。 また、ワードは改行の際のスペースが正しく表示されないので、いったんメモ帳などにコピーしてメモ帳の上でスペースをつけてからインターネットで送るようにしてください。 |
|
パソコン入力清書をインターネットから送信する仕方は、「学習の手引」をごらんください。 http://www.mori7.com/mori/gate.php 送り方の簡単な手順は次のとおりです。 1、パソコンで作文を書きます。 2、書いた作文の文字画面をコピーします。 3、言葉の森のホームページの「作文の丘」に行き、生徒コードとパスワードを入れます。 4、本文のところにコピーしたテキストを貼りつけます。 5、読解問題の答えを送る場合は、問題と書いてあるところで答えを選択してください。 ※、清書を送る場合、週は必ず「4週」を選択してください。ほかの月や週を選択すると、その月と週の作文と講評が上書きされてしまいます。 清書の仕方をまとめると、次のようになります。いずれを選択しても結構です。 1、手書きでも書き、パソコンでも入力する 2、手書きだけで書き、パソコンでは入力しない 3、手書きでは書かず、パソコンでだけ入力する 4、(読解問題に時間がかかった場合)手書きでも書かず、パソコンでも入力しない パソコン清書の森リン大賞の作品は、下記のページに掲載されています。 http://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php |
■3月9日作文の日。記念コンクール |
3月9日は作文の日です。言葉の森では、作文の日を記念して下記の要領でコンクールを行います。 ○テーマ……「私の記念日」 ○受付期間……2010年2月1日〜3月31日 ○発表……2010年4月1日 ○応募方法……パソコンで入力したものを「ネット作文コンクール」のページから送ります。 http://www.mori7.info/conc/ ○応募資格……だれでも可(言葉の森の生徒以外の方も受け付けています) ○字数(正味の字数です。スペースの部分は字数として数えません) ▽小1……200字以上(幼長も含む) ▽小2……400字以上 ▽小3……600字以上 ▽小4……800字以上 ▽小5……1000字以上 ▽小6……1200字以上 ▽中学生…1200字以上 ▽高校生…1200字以上(大学生社会人も含む) ※森リンで集計しますので、字数が多い場合でも上記の規定の字数までしか採点されません。例えば、小1の生徒が200字書いても300字書いても、採点の対象になるのは200字までです。 ○賞品 ▽大賞……5万円相当(1名) ▽優秀賞……5千円相当(10名) ▽佳作……(若干名) ▽参加者全員に、森リンの採点結果を表示 ○選考……森リンの集計をもとに言葉の森事務局が採点します。 |
■暗唱をしていると作文がよく書けるようになる |
暗唱にどういう効果があるのでしょうか。 暗唱していると、発想が豊かになるという実感があります。書こうとすることに関していろいろな言葉が浮かんでくるので、文章がどんどん書けるようになるのです。 読書にも同じような効果があります。なかなか書けないとか、書くことがないという人がときどきいますが、そういう人に共通するのは、あまり本を読んでいないということです。普段本をよく読んでいる人でも、たまたまある期間本を読まないと、その間は文章を書きにくくなるようです。 字数と作文の実力との間には相関があり、長く書ける子は、書くことが苦にならず次々に書くことが浮かんでくるという傾向があります。もちろん例外はあり、短くても密度の濃い作文を書く子もいます。しかし、全体の傾向としてみると、字数と実力には深い関係があります。 なぜ暗唱をすると文章を書きやすくなるのかという理屈はまだわかっていませんが、暗唱によって、言葉が持っている意味の手足が活性化するので、次々に言葉がわいてくるという状態になるのだと思います。 実際にそういうことがあるということを、言葉の森の生徒の調査で調べてみました。それが下にあるグラフです。 12月1週から新しい暗唱法で暗唱の自習を始めました。この暗唱はオプションなので、暗唱をする人も暗唱をしない人もいました。しない人は、受験などで多忙だったり、暗唱の時間が取れなかったりした人です。 暗唱の自習オプションを選択した人は、12月4週までに900字を暗唱できるようにすることを目標にしました。約920名の生徒のうち3分の1の290名が暗唱の自習を選択し、暗唱を選択した人の2分の1の130名が900字の暗唱をほぼ完璧に言うことができました。グラフの中で、暗唱をした人となっているのは、この900字の暗唱ができた人です。 【暗唱の練習と作文の字数の関係】
■グラフの説明 ・11月4週から暗唱を始めました。 ・12月1週は作文の進級テストなので、どの生徒もたくさんの字数を書きました。 ・12月2週はテストが終わってほっとしたので、字数が少なくなりました。 ・12月3週は感想文の課題で難しいため、字数が少なくなりました。 ・12月4週は清書なので集計していません。 ・1月1週は新学期の最初の課題で新鮮なので、どの生徒もたくさん書きました。 12月1週は、字数の差がほとんどありませんでした。しかし、その後はどの週も、暗唱をした生徒の方が字数が多くなりました。 ただし、これは暗唱の自習をしている期間、子供が作文の勉強に対して特に意欲的になったということもあると思います。 まだ期間が短いので確定的なことは言えませんが、暗唱をしていると作文がよく書けるようになるという傾向はあるようです。 |
■暗唱の自習は無理にさせず楽しく書くことを優先して |
暗唱の自習が軌道に乗っているのは、次のような状態のときです。 1、一応親が毎日「暗唱の自習をした?」と声をかけます。 (毎日の声かけなしに、子供が自動的に勉強をすることはまずありません。) 2、子供が、「あ、そうだった」と気づいて暗唱の自習を始めます。 (スムーズにできるようにするためには、毎日の勉強の大体の時間を決めておくことです。子供が遊びに熱中しているときに、突然「勉強した?」などと聞かないようにしてください。) 3、子供が読み終えたら、必ず一言褒めてあげます。 (褒め方は、「よく読めたね」「読み方が上手になったね」「難しいのを読んでいるね」などです。読んだあとは、褒めるだけです。読み方を注意したり、読み間違いを指摘したりしないでください。また、特に小学生の間は、親の見ていない子供部屋などでひとりで勉強をさせないようにしてください。低学年の子は、最初のうち親が密着して1回読むたびに褒めてあげてください) こういう状態が作れない場合は、暗唱の自習はしない方がいいと思います。 というのは、親や子供が苦痛に感じるような形で勉強を進めることは、長い目で見てかえってマイナスになるからです。基準は、「親が叱る」か「子供が嫌がる」ような状態が1週間に1かいはあるようなら、その勉強はしない方がいいということです。 暗唱の自習をしなくても、毎週しっかり作文を書いていれば実力はつきます。しかし、書く力は読む力に支えられて上達しますから、本を読む時間は毎日できるだけ確保するようにしてください。 |
■「作文の丘から」の表示を見やすくしました |
「作文の丘から」には、2002年から2007年までの生徒のパソコン作文が入っています。 http://www.mori7.com/okap/ 1998年からのものは、「作文小論文の花」に入っています。 http://www.mori7.com/hana/indexhana.php 「作文の丘から」には、約2万7千件の作文があり表示がわかりにくくなっていましたので、これを年別に分けて見やすくしました。 |
|
■ウェブで見る教材(その1) |
ウェブで教材を見ることができます。( http://www.mori7.com/mori/gate.php?ki=gate#377 ) ウェブの教材をプリントする場合、ブラウザとしてインターネットエクスプローラ6、又はインターネットエクスプローラ8の環境が必要です(以下、IE6、IE8)。 (safari、FireFoxは、日本語の縦書き環境に対応できていないので、正しく表示されません。IE6、IE8は正しく印刷できますが、IE7は、縦書きの画像がゆがみます) プリントする場合は、ブラウザの設定を次のようにしてください。 ・ブラウザの「ファイル」→「ページ設定」で、ヘッダーとフッターを消します。 ・同じく「ページ設定」で印刷の余白を上下左右とも7mm程度にします。 ・ブラウザの「表示」→「文字のサイズ」を最小にします。 (IE8の場合、UTF-8のページの設定が優先されてしまうため、該当ページを最小にする前に、言葉の森のトップページなどUTF-8で作られているページを最小化しておく必要があります) ・ブラウザの「ツール」→「インターネットオプション」の「詳細設定」のタグを開きます。「詳細設定」のいちばん下の方にある「背景の色とイメージを印刷する」にチェックを入れます。 プリントするページは、次のとおりです。 1、言葉の森のトップページ( http://www.mori7.com/ )を開き、文字サイズを最小にしておく (UTF-8ページの設定が優先されるため。言葉の森のトップページはUTF-8の文字コードで作られている) 2、体験学習の仕方 http://www.mori7.com/mori/taikenn_sikata.php 3、課題フォルダの表紙 http://www.mori7.com/mine/hyousi_omote.jpg http://www.mori7.com/mine/hyousi_ura.jpg 4、課題フォルダの中身 http://www.mori7.com/mine/ ・ユーザー名、パスワード、生徒コード(ユーザー名と同じ)を入れ、「スタート」が「1」になっていることを確認し、海外の生徒の場合は、「『海外』の生徒も表示する」にチェックを入れ、表示ボタンを押します。 ・学期末(3月、6月、9月、12月)の20〜28日に新学期の課題フォルダを印刷する場合は、新学期用のページを表示してください。 http://www.mori7.com/mine/index.php?sinngakki=on |
■作文小論文入試のコツその3(昨年の記事の再掲) |
作文のコツの第六は、知性を感じさせる社会実例を書くことです。 作文の中に書いてある実例が体験だけだと、知的な印象が少なくなります。社会実例の元になるものは、読書です。本をよく読んでいる生徒は、自然にその本の中から実例を見つけてきます。読んだ本からの実例が書いてあると、知識の厚みを感じさせる文章になります。ニュースなどもいい実例になることがありますが、テレビでセンセーショナルに取り上げられた話題だけで書いていると、かえって普段テレビしか見ていないような印象になります。 受験勉強で社会を勉強していれば、その勉強から社会的な実例が書けそうなものですが、そうではありません。受験で勉強している内容はどちらかと言えば断片的な知識なので、文章の中に生きた形で生かすことが難しいのです。それに対して読書によって得た知識は、生きたまとまりの中にある知識ですから、文章の中に生かすことができます。 読書をする時間がなかなか取れない人は、問題集の問題文を繰り返し読む練習をしていきましょう。国語の問題集を読書がわりに読むと、読解力もつきますし、表現力も豊かになります。 第七は、構成がわかるように書くことです。 実は、この構成重視の作文は、言葉の森の勉強でいちばんプラスになるところです。言葉の森の指導の仕方は、全体の構成をまず考えて、それから中身を埋めていくというスタイルです。このため、勉強を続けていると、自然に構成を意識して書けるようになります。 多くの受験生は、課題を見たとたんにまずとりあえず書き始め、書きながら先を考えるというスタイルで書きます。この書き方でももちろんうまくまとまることがありますが、読み手にとってはあまり読みやすい文章にはなりません。構成を最初に考えて書くと、「問題点は二つある。第一に……。第二に……」などという書き方ができるようになります。こういう構成の文章は、頭の中が整理されていないと書けません。採点する人は、このような読みやすい文章に好感を持ちます。 見た目の印象を読みやすく感じさせるために、段落の長さも大事です。考えが整理されていると、どの段落もバランスのよい長さでまとめられます。逆に、考えが整理されていないときは、極端に長い段落や短い段落が混じる形の文章になりがちです。 文章を書く力は、これからますます重要になってきます。そして、文章を書く力は、読む力に支えられています。受験のための勉強が終わったあとも、毎日の生活の中で読書をする習慣をぜひつけていってください。 |