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言葉の森新聞
2017年10月2週号 通算第1486号
https://www.mori7.com/mori |
![]() 森新聞 |
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■10月9日(月)は休み宿題(再掲) |
10月9日(月)は、休み宿題です。先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日9時~19時50分、土曜9時~11時) 電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。 課題の説明の動画「授業の渚」 http://www.mori7.com/nagisa/ オープン教育の掲示板「森の予習室」にも、学年別の予習のヒントが載っています。 |
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■受験作文コースの生徒に志望理由書の添削 |
受験作文コースを受講している方は、学校に志望理由書を提出することがあると思います。 その添削を1回無料で行います。 (無料添削は、申し訳ありませんが1回だけとさせていただきます。) 書き方の大事なポイントは、3つあります。 (1)字数を調整しやすくするために、パソコンで下書きをすること (2)裏付けとなる数字や固有名詞のデータを入れること (3)子供本人に任せずに必ず親が見てあげること 志望理由書の書き方次第で、合否がほぼ決まるような場合もあります。 書き方のコツは、下記のページを参考にしてください。 ▽志望理由の書き方 https://www.mori7.com/as/196.html ▽志望理由書の書き方(2) https://www.mori7.com/as/199.html ▽中学入試、高校入試の志望理由書の書き方 https://www.mori7.com/as/1131.html ▽エントリーシートの書き方 https://www.mori7.com/as/1274.html |
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■集中力のある勉強の仕方を身につける |
勉強も仕事も、やらなければならないと言われているものは、もともとあまり面白くないものが多いものです。 集中してやれば短時間でできることなのに、なかなか始められなかったり、ついだらだらやってしまったりすることがよくあります。 しかし、集中力がないということはある意味で人間的なことです。 機械であれば、同じ作業を集中して延々と続けます。 |
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もし、人間でもそういうことができる人がいたとすれば、その人は仕事も勉強もよくできるようになるかもしれませんが、あまり人間味があるとは言えません。 人間味には、いろいろな要素がありますが、そのひとつが創造性です。 創造性のある人は、やり方の決められたことに長時間集中するのが苦手なのです。 そこで、退屈なことにも集中力をつけて取り組むコツが必要になります。 まず子供に集中力をつける前提として、無理に長時間勉強をさせないということがあります。 小学校低学年で、なかなか勉強にとりかからなかったり、すぐに飽きたりするという子の場合、勉強のしすぎという背景があることがかなり多いです。 親がちょうどいいと思うぐらいの時間は、子供には大体長すぎます。 親が、これでは短いというぐらいの時間が、子供には適度な時間なのです。 勉強が適度な時間であるのに、集中できないという場合は、目標を作ることが集中力をつけるコツになります。 そのひとつが、タイマーを使うことです。 やらなければならない勉強を始めるのに、それが何分で仕上げられるかという見積りをあらかじめ立ててみるのです。 この見積りを親が決めるのではなく、子供が自分で決められるようにします。 例えば、長文の音読暗唱をやるとした場合、5分でやりきれると思えばタイマーを5分にして取り組みます。 すると、取り組むきっかけができ、目標ができるので、退屈な勉強もすぐに取り掛かれます。 また、タイマーで時間を見積もるときに、自分の好きな占いの方法で時間を決めると、更に目標が絞りやすくなります。 人間は、自分の自由意思で決めるよりも、他から決めるきっかけを与えられた方が迷わずに取り組めるのです。 このタイマーによる方法は、勉強だけでなく遊びにも使うことができます。 退屈な勉強をしていると、途中でしばらく息抜きをしたくなることがあります。 息抜きで、インターネットを見たり、漫画を見たりするということは誰でもあります。 その息抜きに、「では、5分だけ漫画を見てからまた始めよう」などというふうに使うのです。 子供の勉強や遊びの時間を親が指図しすぎると、子供が自分自身で工夫する力が育ちません。 小さいころから、自分で時間をコントロールする仕方を身につけておくと、高校生や大学生になり自分の自由意志で勉強をするようになったときにそのコツが役立ってくるのです。 |
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■国語力アップの秘訣(8)――小学1年生の親子作文 |
小学一年生の勉強で大事なことは、最初からすべて子供に自分の力でやらせるようなことはしないことです。 お母さんがどんどん手助けをしてあげて、勉強というのは簡単にできるものだという感じを持たせることです。 作文の場合は特にこの手助けをして簡単な勉強にすることが大切です。 その方法は、最初から子供に書かせるのではなく、お母さんが子供の話を聞いて作文のメモを書いてあげるというやり方です。 このメモを構想図と呼んでいます。 (以前は構成図と呼んでいましたが、構成図という言葉だとそのとおりに書かなければいけないと思ってしまう人が多いので、今は構想図と呼んでいます。どちらも同じものです。) 構想図は、お母さんが子供と一緒におしゃべりをしながら、子供の言ったことやお母さんの言ったことを短文で散らし書き風に1枚の紙に書いていきます。 |
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1枚の紙に書くのは、全体が一目で見られるようにするためです。 2枚も3枚も書くのではなく、1枚またはノート見開き2ページに書くぐらいがよいのです。 そのメモ(構想図)を書いたあとに、子供にまだ文章を書く力がなければ、お母さんがその構想図を元にした作文を書いてあげます。 子供の話したことがお母さんの書くのですから、半分は子供の作品、もう半分はお母さんの作品ということになります。 この場合、お母さんはあまりじっくり書いてはいけません。 お母さんが力を入れて長く書いてしまうと、子供は自分には到底そういうことはできないと思ってしまうからです。 子供が自分で作文を書けるようになったときに、同じように書けるぐらいの分量で書いておくのです。 この二人の合作を、お母さんが読んであげても、子供に読ませてもよいのですが、二人で作ったという感覚を共有することが大切です。 そしてこの二人の合作の作文に、お父さんがあとでコメントを入れてあげるという形にすれば、家族全員で子供の作文を書き上げたことになります。 その際、コメントは内容に共感するようなことを中心にして、間違いを直したり注意したりはしないことです。 子供はまだ文章は書けなくても、絵は描けるので、その作文に書かれていることを絵を描いておきます。 また、お母さんと話をする前の最初の時間に絵を描いておき、それをもとに親子で話すという形にしてもよいのです。 この親子で書く作文がなぜよいかと言うと、子供というものは常にお母さんやお父さんのような模範となる大人の真似をしたいと思っているからです。 お母さんやお父さんが楽しく文章を書いていれば、必ず自分もそのような文章を書けるようになりたいと思います。 実際に作文を書く前に、作文を書くことに対する気持ちの準備をしておくことが大事なのです。 構想図を書くことによって、作文の内容について親子で話をするということは、子供の語彙力や理解力や表現力を育てます。 作文は、文章を書くということに限定したものではなく、他の人の話を聞いたり、自分で話をしたりするということも作文の一部です。 子供がある程度作文が書けるようになったときにも、この構造図の方法は使えます。 よく書くことをすぐに親に聞く1、2年生の子がいます。 それは自分の書いたことを注意されるようなことがあったために、不安で聞くということも多いのです。 子供が作文を書いている間、そのたびにお母さんに聞くという形では、お母さんの時間的な負担が大きくなります。 この場合も、そのつど聞かれて答えるのではなく、最初に親子で構想図を書き上げてしまうのです。 構想図を書く時間は10分か15分程度で、そのあとは子供がその構造図を参考に自分で作文を書いていけるようになります。 構想図に書いたことをそのまま作文にして書いておしまいにする子もいます。 しかし、これはこれで構いません。 こういうときでも、書き上げたことをたっぷり褒めてあげます。 書くことに慣れて自信がついてくれば、子供は必ず自分のオリジナルな文を書こうとします。 だから、それまでのまだ自信のないうちは、お母さんの書いた構想図をそのまま作文に書き出すだけでもいいのです。 |
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作文のような難しくなりがちな勉強は、何しろ楽にできるような形の勉強にしてそれができたらたくさん褒めてあげることです。 そして、このように作文を書くことは簡単だという気持ちを持たせる一方、読み聞かせや読書や対話によって文章を書く土台となる語彙力や表現力を育てていくのです。 なぜ、まだ作文が十分に書けない小学1年生のころから作文を書く練習をするのがいいかというと、作文を書くという時間を早めに小学校生活の一部にすることができるからです。 作文を書くことが生活の一部になると、そのほかの勉強も、遊びも、子供の生活全体を作文と結びつけて組み立てていけるようになるからです。 |
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■「作文が全然書けないんです」という相談 |
「作文が全然書けないんです」という相談を、小学校1、2年生の子のお母さんからよく受けます。 学校から宿題で出された作文が、全然書けないと言うのです。 なぜ書けないかというと、いちばんの原因はこれまでに作文を書いたあと、たくさん直されたり注意されたりしたことがあったからです。 子供はもともと無邪気なものですから、間違っていようが正しくなかろうが何でも自分の力でやりたいと思っています。 それが作文の場合にそうならないのは、かつて作文を書いたことがあり、それを自分が予想もしていなかったところで、たくさん注意されるようなことがあったからです。 小学校1、2年生で本をたくさん読んでいる子であれば、比較的正しい作文は書けます。 しかし、ほとんどの子は、書けば、必ず間違ったところやおかしいところが出てきます。 では、作文が書けない子に対してどうしたらよいかというと、まず作文が書けないという状態を続けてはいけないのです。 子供が作文用紙を前にして途方に暮れている様子を、近くにいるお母さんが見ているだけで、そのままにしておけば、作文に対する苦手はその途方に暮れている時間に比例して大きくなっていきます。 子供が作文が書けないときは、すぐに手助けをしてあげるのです。 その手助けは、例えば、近くにいるお母さんが口頭で書くことを言ってあげることです。 そして、言ったとおりに書けたら褒めてあげるというやり方でよいのです。 何しろ書くという作業をに入ることが大切で、それを自分でやらせるということはそのあとの問題です。 これは、自分が子供の立場になってみればわかることです。 何かができないで困っているとき、その状態を続けるのは苦痛です。 手助けをしてくれる人がいれば、心からうれしく思い、やがて自分の力でできるようになりたいと思います。 手助けしてくれる人がいるから、自分はこれからもできなくていいやと思うような子はいません(笑)。 それは、子供は、というよりも人間は、誰でも自分の中に向上心を持っているからです。 |
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