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  【重要】新学期の教材を発送します
  第4週は清書。幼稚園生は作文
   清書の意義と方法
   清書の投稿
   小学生新聞の投稿先
  4週目の読解問題(小1以上)
  3月29日(金)、30日(土)は休み
  いい本の選び方
  新小5・小6の保護者懇談会から――英語の暗唱について、意見文の書き方についてほか
 
言葉の森新聞
2019年3月4週号 通算第1556号

https://www.mori7.com/mori

森新聞
【重要】新学期の教材を発送します
 4月~6月分、新学期の教材を、3月18日(月)~20日(水)の期間に発送する予定です。
 国内の生徒で、26日以降になっても届かない場合はご連絡ください。
第4週は清書。幼稚園生は作文
 幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。
 小学1年生以上の生徒は、清書を行います。
 清書をしたあと、時間に余裕のある場合は読解問題をしてください。
清書の意義と方法
 清書とは、これまでに書いた作文の中で内容がよかったものを書き直すことです。
 内容がよいとは、個性、感動、共感などがあるということです。

 書き直すときは、次の点に留意してください。
(1)漢字で書けるところは漢字で書く。
(2)たとえや自作名言を工夫できるところがあれば工夫する。
(3)似た話や続きの話を書くことによって字数を増やす。
(4)作文用紙の空いているところに絵などをかいてもよい。
清書の投稿
 清書した作文は、小学生新聞や一般紙などに投稿してみましょう。

 手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。
 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。

 投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。
 同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。
小学生新聞の投稿先
■104-8433東京都中央区築地3-5-4 朝日小学生新聞「ぼくとわたしの作品」係
■100-8051(住所はいりません 毎日小学生新聞「さくひん」係(600字以内)
※清書した作文を投稿しない場合でも、額などに入れて家の中に飾っておきましょう。
4週目の読解問題(小1以上)
小1以上の生徒には、課題フォルダに、4週目の長文をもとにした読解問題を2問載せています。
 
 時間のある人は取り組んでください。
 言葉の森ホームページの「読解マラソン」のページには、全8問の問題とそれに対応した長文がありますが、課題フォルダには問題数をしぼり、問7と問8の2問だけ掲載しています。
 これは、この2問をじっくり解いて満点にすることが目標だからです。

 問1~6も含めた全問を解きたい方は、読解マラソンの「問題のページ」で他の長文と問題をごらんください。
 ただし、その場合も、当てずっぽうで全部解くのではなく、必ず全問正解になることを目標に解くようにしてください。
http://www.mori7.com/marason/ki.php
3月29日(金)、30日(土)は休み
 今月末の3月29日(金)、30日(土)は、第5週のためお休みです。
 先生からの電話はありません。振替授業もお休みです。
いい本の選び方
 小学生時代の学力の基本は読書です。
 特に小学4年生までは、勉強面で難しいことはないので、読書さえしていれば学力の面での心配は要りません。

 逆に言うと、小学4年生でいくら学校の成績がよくても、読書量が少ない生徒は学年が上がると頭打ちになります。
 宿題が多くて読書をする時間がなかったら、お母さんが宿題をやってあげるぐらいでいいのです。
 読書さえできれいれば、勉強はできてもできなくても関係がありません。 読書力のある子は、勉強はやればすぐにできるようになるからです。
 それぐらい、子供の勉強生活で読書の役割は重要なのです。

 よく、どういう本を読むのがよいかと聞かれることがありますが、よい本を選ぶこと以上に大事なのが、毎日読む習慣をつけることです。
 読書好きだから本を読むようになるのではなく、毎日読む習慣を続けるから読書好きになります。
 本を読まない子は、いい本がないから読まないのではなく、読む習慣がないから読まないのです。

 しかし、もちろんよい本というものはあります。
 例えば、教室でよくすすめる「宇宙人のいる教室」(さとうまきこ著)は、どの子も貸すと一日で読んできます。内容は、大人が読んでも面白いものです。しかし、何の賞も取っていません。

 昔は、よい本の選び方を聞かれると、日本の読書環境は充実しているので、小学4年生までは、書店に行って並んでいる本がいい本と考えてよいと言っていました。(小学5年生以降はやや違いますが)
 しかし、残念ながら今はそれはあまり当てはまりません。なぜなら、子供におもねるような売れ行きよい本ばかりが積んであるので、子供は自然にそれらを選んでしまうからです。

 いちばんいいのは、やはり図書館を利用することで、日曜日は家族全員で図書館に行って本を借りてくるという生活を家庭の文化にすることです。
 図書館の子供向けの本は、物語文の本と説明文の本に分かれていることが多いと思いますが、説明文の本(ノンフィクションコーナー)には、書店ではなかなか手に入らない良書があります。
 子供の興味や関心に応じて、説明文の本を読めるようにすると、読書の幅が広がります。

 書店で本を購入する場合、参考になるのは本の奥付で、何度も印刷されている本はそれだけ多くの人に評価されている本なので、本を選ぶ際の基準になります。
 また、これまでに人気のあった本をシリーズ化した、青い鳥文庫、フォア文庫などのコーナーがあれば、そのコーナーの中から選ぶようにすれば安心です。
 
 しかし、子供は表紙と題名だけで本を選ぶので、必ず一緒に行ったお母さんが中身を見てみることです。

 インターネットを利用して本を購入する場合、全国学校図書館協議会の課題図書が参考になります。
 全国学校図書館協議会のウェブサイトにも、これまでの読書感想文の課題図書の一覧表があります。
http://www.j-sla.or.jp/contest/youngr/pastbook/612015.html
 これらの本の中で古いものは、1円で買えるものがあるので(送料がかかりますが)、良書を選ぶ参考になると思います。

 インターネット端末で読める本には、まだ子供向けの本が少ないようですが、いずれもっと普及するようになるはずです。
 1冊の本を6台の端末(PCも含む)で共有できるので、家族全員で同じ本を読むことができます。

 読む習慣をつけることとよい本を選ぶことが読書生活の両輪ですが、それらを実現する方法として、作文クラスと発表学習クラスで毎週行っている読書紹介があります。
 毎週の読書紹介で本を読む習慣ができたとか、他の人の紹介してくれた本を参考に読書の質が変わったとか、みんなに紹介する手前よい本を読むようになったとかいう声が出ていました。
 やはり、子供は親や先生に言われてやるよりも、友達がやっているのを見てそれをやるほうが自然にできるのだと思います。

 とはいえ、親は子供によい本をすすめる必要があります。
 今の社会では、子供の好みにおもねるような本が増えています。
 怖い本とか、気持ちの悪い本とか、「おしり」とか「うんこ」とかばかり書いてある本です。(笑)
 子供は、もっと美しい感動のある本の面白さを味わうべきなのです。
新小5・小6の保護者懇談会から――英語の暗唱について、意見文の書き方についてほか
 先日3/13(水)の保護者懇談会で出された質問のうち、追加の説明が必要だったものを掲載します。

 まず、英語の暗唱についてですが、大事なことは、日本語の暗唱が基本で、英語はその余録のようなものとして位置づけておくことです。
 英語の暗唱で、英語力は確かにつきますが(野口悠紀雄さんも「『超』英語法」の中でそのことを強調しています)、しかし、あらゆる学力の基礎となるのは日本語ですから、日本語の暗唱を確実にやっておくことです。
 ですから、言葉の森の暗唱検定も、英語の暗唱は、日本語の暗唱検定5級が合格したことが条件になります。
 本当は、日本語の暗唱検定初段の合格を目指してからがいいと思います。

 英語の暗唱を始める時期は、小学4年生からです。そのころは、知識的な理解以前に言葉として丸ごと英語を吸収できるからです。
 しかし、小3以下で英語をやるのは、日本語力の発達が阻害される恐れもあるので、小3までは、あくまでも日本語力の充実を中心にしておく必要があります。

 英語の暗唱のリンクは、「暗唱検定文集」の中にあります。
▽暗唱検定文集
https://www.mori7.com/mine/as2.php

 もうひとつの質問は、学習塾でも作文の授業があり、それを選択しないということができないので、言葉の森の作文と両方やることになったという話がありました。
 子供さんにとっては大変だと思いますが、言葉の森の作文を基本にしてがんばってやっていってください。

 また、学習塾で意見文の宿題があったが、どう書くかという質問がありました。
 
 言葉の森では、意見文は中1から始めることにしていますが、小学校高学年の生徒でももちろん書けます。
 ただし、小学生のころは、意見よりも実例を充実させる時期なので、意見文の前の説明文を中心に勉強をしています。

 意見文の書き方の基本は、次のようになります。
1.第一段落は、状況実例と意見。(意見だけにする場合もあります。)
2.第二段落は、その理由又は方法と、その理由や方法の裏付けとなる体験実例。
3.第三段落は、第二の理由又は方法と、その裏付けとなる社会実例。(調べた話ではデータが入るとよい)
4.第四段落は、第一段落の意見への反対意見に対する理解を書きながら、再度自分の意見を書く。
 作文の結びの5行に、自作名言を入れる。
 4つの段落は、同じぐらいの長さで書いていけるといいです。

 森リン大賞のページに、小5から高3(社会人)まで毎月の代表作品が載っていますから、それらを参考にして中高生がどういう文章を書いているか見ておくと、意見文を書くときの参考になると思います。

▽森リン大賞の記録「森リンの丘」
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php

 なお、森リン大賞の代表作品を載せるのは小5以上にしています。
 小1から小4の生徒の作文も優れたものがありますが、その時期の作文を載せると、保護者の方が自分の子供の作文と比較して、子供を煽ることが多く、それがもとで作文が苦手になるケースが多かったからです。

 作文については、上手な子の作文と比較するようなことはせず、自分の子供の作文のいいところだけを見ていくようにしてください。それが実力を伸ばすいちばんの方法です。

 懇談会に参加していただいた方々の小学5、6年生の子供さんは、受験する子が大半だと思います。
 受験が迫ると、のんびりしたことはやっていられないという気持ちになりますが、大きく見ると、みんな実力のとおりの社会人になっていきます。
 途中の受験や合否の結果は、どっちの道で進んだかの違いぐらいです。
 受験の合否で人生の明暗が分かれるようなことは、今の世の中ではありません。(昔は多少そういうことがありましたが)
 だから、子供の本当の実力を育てることを第一に考えて子育てをしていくといいと思います。

 たとえば、以前、小6の生徒の保護者から相談がありました。
 学校の先生との面談で、勉強がよくできるから中学受験をしないともったいないとかなり真剣に言われたというのです。 
 私は、実力があれば、どちらに行っても同じと言いました。
 結局その子は中学受験はせず、公立中で楽しく過ごし、今年の高校入試で合格しましたが、行った先はやはり同じようなところでした。(同じよりもよかったかもしれません)

 この子が、大学生になり、社会人になるころには、途中で受験をしたかどうかとか、合格したかどうかということは、結局どちらでも同じだったと、更に思うようになると思います。
 実力さえつけておけば、途中のことは一応真剣に取り組むとはしても、それほど運命の分かれ道のように大きく考える必要はありません。
 お父さんやお母さんは、受験の合否が自分の人生に大きく影響したと思いがちですが、それは昔の社会がインターネットというツールも、グローバルなマーケットもなく、少数のマスメディアが支配する国内だけの狭いヒエラルキーのシステムに閉ざされていたからです。
 これからは、そういう過去の価値観が通用しなくなるのだということを前提に、子供の教育も大きく考えていく必要があると思います。
 
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