言葉の森新聞 編集用
印刷設定:A4縦用紙 :ブラウザの文字のサイズ:最小 ブラウザのページ設定:ヘッダーなし フッターなし 左余白25 右余白8 上下余白8
  3月26日~4月5日、春期講習を行います
  3月21日(火)は「休み宿題」
  作文は、原則として当日提出。しかし、事情がある場合は連絡を
  大学入試の英語の半分は国語力――「東大志望の受験生狙い?慶応大、常識を覆す「英語の試験なのに出題文が日本語」の衝撃」の記事
  創造発表クラスの授業や、総合学力クラスの発表の授業の参考になるページ
  作文字数ランキングのページ
  森リンランキングのページ
  読検ランキングのページ
  算数の問題集に「標準新演習算数」を追加しました
  発達障害について考える――大事なのは他人との関わりと言葉の力
 
言葉の森新聞
2023年3月3週号 通算第1747号

https://www.mori7.com/mori

森新聞
3月26日~4月5日、春期講習を行います
 3月26日~4月5日の範囲で、春期講習を行います。
 オンラインクラス一覧表の3月26日以降のページをごらんください。
https://www.mori7.com/teraon/shlist.php?kjb=20230326

 作成したばかりですので、まだ講座が限られていますが、これから講座が増えますので、時々チェックしてください。

 受講料は、どの講座も1コマ1,650円です。

 現在、表示している講座は、中根の
8:00 中高生対象の国語読解
9:00 小学生対象の創造発表(図工理科)
10:00 中学生対象の創造発表(ディスカッション)
です。

 追加(2023/3/9)
9:00 作文(みわ先生)
11:00 プログラミング(みわ先生)

 中高生対象の国語読解は、高校生レベルの問題をもとに、問題の解説を中心に行います。(準備不要)

 小学生対象の創造発表(図工理科)は、図工理科掲示板を参考に、作品を発表していただく授業です。(要準備)
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=122

 中学生対象の創造発表(ディスカッション)は、創造発表掲示板に毎回、時事問題、社会問題、人生問題などのテーマの文章を入れるので、それを読んでディスカッションをする授業です。(準備不要)
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=sh

 言葉の森の生徒以外で参加を希望される方は、事前にコード登録をしておいてください。
https://www.mori7.com/tr.php
3月21日(火)は「休み宿題」
 カレンダーに記載してあるとおり、3月21日(火)は祭日のため「休み宿題」となります。
 作文個別と作文クラスの生徒は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考に自宅でその週の課題を書いて提出してください。他の日に振替授業を受けることもできます。
「授業の渚」http://www.mori7.com/nagisa/index.php
「ヒントの池」http://www.mori7.com/mine/ike.php
 作文以外のクラスの生徒も他の日に振替授業を受けることができます。
作文は、原則として当日提出。しかし、事情がある場合は連絡を
●動画:https://youtu.be/OJstNADFWCw

 作文クラスの作文は、原則として当日に書き上げ、当日中に送信してください。

 これは、これまで、次のようなケースがあったからです。

(1)今日は十分に書けないから、明日続きをやると言って、そのまま書けなくなってしまう。
(2)じっくりいい作品を書くために、何日もかけて作文を書き、やがて作文を書くことが負担になってしまう。
(3)今日は忙しいから、時間があるときに書くと言って、結局次の週になってしまう。

 作文の勉強が2回分や3回分たまると、それはまとめて書けなくなるのが普通です。
 今日書けなかったら、その日は欠席ということにして、次の週まで持ち越さないことが大事です。
 だから、何が何でも授業のあるその日に書いておく必要があるのです。

 将来、作文試験などを受ける場合、必ず時間制限と字数制限があります。
 必要以上に長い時間を書けて作文を書いていると、時間をかけることが習慣になってしまいます。

 高学年や中学生、高校生の場合でも、最長1時間半で書き上げると決めて、その時間内に書いたところまでで提出するという方が、結局は勉強が長続きします。

 ただし、機械的に、「当日中に提出」というのではありません。
 受験は、機械的に時間制限がありますが、毎週の作文の授業では、さまざまな事情がありますから、当日に提出できないときは、その旨を個別連絡や発表室連絡で、担当の先生に伝えてくれればいいのです。

 原則は当日提出、しかし、事情がある場合はその旨を講師に連絡ということでやっていってください。

 ところで、作文が2回分以上たまった場合は、前の週の作文は出さなくていいと決めてください。
 作文は、きわめて負担の大きい勉強なので、1日に2回分まとめて書くということは、まずできません。これは、経験していないとわかりません。

 真面目な生徒は、まだ出していない分から書くと言いますが、それは親も先生も止めるようにしてください。
 大事なのは、その週の作文を書くことだけで、前の週で書けなかった作文はもう書かないと決めることが大事です。

 勉強で大事なのは継続することで、継続するためには、1回1回をその場で終わらせて、あとに持ち越さないことだからです。
大学入試の英語の半分は国語力――「東大志望の受験生狙い?慶応大、常識を覆す「英語の試験なのに出題文が日本語」の衝撃」の記事
●動画:https://youtu.be/zqkTS6dNiTU

 私は、大学入試の英語は、国語力だけで半分は解ける問題だと思っています。
 言い換えれば、国語力がないと、英語の力だけでは解けない問題も結構あるということです。

 これは、普通に考えてもわかりますが、英語圏にいる小学生がいくら英語が堪能だからといって、そのまま大学の英語の入試問題が解けるかというと、そういうことはありません。

 高校3年生になって、英語が伸び悩む生徒の場合、国語力が不足していることがあります。
 英語であろうと、日本語であろうと、書かれている内容を読み取ることが大事で、その力は表面的な語学力ではなく、要するに理解力です。

 先日、東洋経済オンラインに、同じようなことが書かれた記事が載っていました。

「東大志望の受験生狙い?慶応大、常識を覆す『英語の試験なのに出題文が日本語』の衝撃」https://news.yahoo.co.jp/articles/439048f4b9dfb55c5cd263400502fafe8331dc49

 内容は読めばわかりますが、つまりは、英語力以前に、内容を理解する力が大事で、その基本は日本語力だということです。

 逆の例で言うと、海外にいる生徒が日本の学校の受験をする場合、そして日本語の作文や小論文の課題がある場合、いちばんの障害になるのは、漢字があまり書けないということです。
 だから、保護者の方は、よく、学年相応よりも易しい課題で勉強したいということが多いのですが、そういう必要は全くありません。

 日本語が不自由であっても、英語で考える力があれば、日本語の難しい課題でも十分にこなしていけるのです。
 漢字が弱いということは、思考力とは関係がありません。
 英語で十分に考える力があれば、日本語でも同じように考えて書くことができます。

 英語でも日本語でも、大事なことは、難しい文章の内容を読んで理解する力です。
 そのためには、小中学生の間から、できるだけ、物語文だけでなく説明文や意見文の本を読んでおく必要があります。

 考える力のある生徒は、物語文では物足りないと思うことが多いはずです。
 説明文や意見文の本を読む機会が少ない場合は、国語読解クラスの問題集読書を毎日続けていくことです。

 勉強の本質は、かなり単純なところで共通しているのです。
創造発表クラスの授業や、総合学力クラスの発表の授業の参考になるページ
●動画:https://youtu.be/sCfMf8vTrSs

 これから必要になる学力は、与えられた知識を吸収して再現するだけの学力ではありません。
 自分で問題を発見し、それを学問的に研究し、創造的に発表する学力です。
 また、発表の時間は、親子の対話の機会としても価値があります。

 これまでは、それぞれの生徒や家庭に任せる形で発表の授業を行っていましたが、今後は、参考になる記事を提供していきます。

▽創造発表掲示板
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=sh

▽図工理科掲示板
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=122

 オンラインクラス一覧表のタイトルをクリックすると、リンク先が表示されます。
作文字数ランキングのページ
 作文の上達度は、小学生の場合は主に字数に、中学生高校生の場合は主に森リン点で評価できます。

 これまで、生徒それぞれの字数の推移を表示するグラフはありましたが、その生徒が全体と比較してどれぐらいのレベルにあるかという表示はありませんでした。

 そこで、今回、作文字数ランキングのページを作りました。
 生徒コードを入れると、自分が第何位かということがわかります。
https://www.mori7.com/oka/sk_rank.php

 毎月、少しずつ字数を伸ばし、学年の200倍(小1は200字、……小6以上は1200字)の字数が書けるように頑張っていきましょう。
森リンランキングのページ
 森リン点の個人別ランキングのページができました。
https://mori7.com/moririn/moririn_rank.php

 ホームページ→よく使うリンク→13.ランキングから行くことができます。
 個人の検索のページや、オンラインクラスの学習記録のページから行くこともできます。

 小学生は、主に字数が、作文力の目安になりますが、中学生、高校生は、森リン点が作文力の目安になります。

 森リン点を基準にして、密度の濃い作文を書いていてください。
読検ランキングのページ
 読解検定の個人別ランキングのページができました。
https://mori7.com/dokken/md_rank.php

 ホームページ→よく使うリンク→13.ランキングから行くことができます。
 個人の検索のページや、オンラインクラスの学習記録のページから行くこともできます。

 これまでは、自分の点数の推移しかわかりませんでしたが、読検ランキングのページでは、四半期ごとの、自分の点数の全体の位置がわかります。

 毎月少しずつ自分の順位を上げるようにがんばっていきましょう。
算数の問題集に「標準新演習算数」を追加しました
 今年度の算数の問題集に「標準新演習算数小456」を追加しました。

 これまで、今年度の算数の教材は、「中学受験新演習算数上下」にしていました。
 これは、公立中高一貫校を受験する生徒も多いため、難しい問題も練習する必要があったためです。

 しかし、難しすぎる問題も多く、勉強が進まないという声が多かったので、「標準新演習算数」で勉強することもできるようにしました。

 ただし、標準新演習は、図形の問題が易しいので、図形の問題に関しては中学受験新演習を利用するとよいと思います。

 将来の高校入試では、図形で差がつくことが多いので、小学生のうちから図形の考え方に慣れておくといいからです。

 ○○○算のような、私立中学受験向けの勉強は、中学生以降はほとんど使いませんので、小学生のうちは、標準新演習の標準問題を完璧に解けるようになれば十分です。

 「標準新演習算数」は、教材注文のページで注文できるようになっています。(1300円)
https://www.mori7.com/teraon/jgkyouzai.php
発達障害について考える――大事なのは他人との関わりと言葉の力
●動画:https://youtu.be/vZ6zE0lDjyw

 保護者から、時々「うちの子は発達障害で……」と言われることがあります。

 これまで、そういう子の作文指導をしてきて感じることは、発達障害という診断は全く気にする必要がないということです。

 子供たちは、もともとやんちゃで、個性があり、一律の集団生活になじめないことが多いものです。
 それは、子供の普通の成長の姿です。

 学校で集団一斉指導をしているとき、その一斉行動に合わないことをする子を、先生が別の枠に入れたいというだけのことではないかと思います。
 むしろ、私は、発達障害と簡単に診断すること自体の方に問題があると思います。

 集団の一斉行動に合わない子をどうしたらいいかということは、発達障害という診断とはまた別のことです。

 その方法は、3つあると思います。

 第一は、気にしないことです。
 年齢の成長とともに、人間は、周囲の状況と自然に合わせるようになっていくからです。

 第二は、他人との接触や親子の対話の機会を増やすことです。
 集団生活で問題があるように思われる子の中に、人の話を聞かないとか、人の話に対応した行動や言動をとらないとか、自分の言いたいことやしたいことだけをするという子がいます。

 子供はもともとそういうものなので、それ自体は問題はないのですが、周囲と協調するためには、相手の意向に対応した行動をとる必要があります。
 その練習のいちばんの方法が、他人と接することです。

 昔は、子供たちは、戸外で一緒に遊ぶことが多かったので、その中で、他人とのいろいろな摩擦を経験し、自然に集団行動になじんできました。
 今は、子供はひとりで遊ぶ機会も多いので、他人とのわずらわしい関わりを経験する機会が少なくなっています。

 自然の遊びの代わりに、集団で行動するスポーツなどに参加するという方法があります。
 ただ、問題は、今の日本の子供スポーツは、勝ち負けにこだわることが多いとことです。
 勝ち負け自体は悪いことではないので、大事なのは、指導者の姿勢だと思います。

 親子で対話をする場合、親が子供の意向を汲み取って話をすることが多いので、子供は他人との関わりに伴う摩擦を経験する機会がありません。
 だから、親子が友達どうしのように話す機会を増やすといいのです。

 その方法のひとつが、親子が協力して理科実験などの共同研究をすることです。
 私は、その機会として、創造発表クラスを利用することもいいと思っています。

 そのほかに、親子でゲームをしたり、親子でキャンプに出かけたりするのもいいと思います。
 そのゲームやキャンプに、ほかの家族にも呼びかけて、複数の子が参加するようになれば、更にいい経験ができると思います。

 第三の、集団行動になじむための方法は、言葉の力をつけることです。
 そのための手段は、対話と読み聞かせと読書です。
 私は、これがいちばん大事だと思います。

 問題行動を起こしがちな子の中に、言葉のやりとりが苦手という子がよくいます。
 言葉を通して状況を理解し、言葉を通して自分の行動を方向づけるということができないので、たとえは悪いですが動物的な行動をとってしまうことがあるのです。

 子供の頭に言葉を入れるというのは、口で言うほど簡単なことではありません。
 日常のいろいろな機会を通して気長に言葉を入れ続ける必要があります。
 毎日、読み聞かせや読書を続けて、子供に変化が見られるようになるのは、半年ぐらいかかると思います。


 ダイヤモンドonlineに、関連する記事があったので紹介します。

「発達障害の子どもが「13年で10倍に急増」の裏事情、ベテラン小児科医が解説」
https://diamond.jp/articles/-/319170
 
ホーム 言葉の森新聞