言葉の森新聞
2023年7月1週号 通算第1761号 https://www.mori7.com/mori |
森新聞 |
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■【重要】7月からの確認テストの取り組み方――確認テストで、それぞれの生徒の実力と弱点がわかり今後の学習と指導に生かせる |
確認テストの取り組みについて、7月から次のようにします。
7月からの新しい取り組み方は、以上のとおりです。 さて、これまでの確認テストの結果を見ての感想です。 生徒のみなさんの解答件数は、現在約のべ300件です(6/30現在)。 6月から本格的に確認テストを始めましたが、すでに国語読解、算数数学、英語のクラスのほとんどの生徒が確認テストを受けたと思います。 難しかった問題は、小4~高3の国語、中1~中3の数学、中1~中3の英語でした。 最初から100点になった人は、ほとんどいませんでした。 また、中学生の数学、英語は、まだ学校でその単元を習っていないからできないという人もいました。 問題集は、自分で先に進めるので、学校の進度とは関係なく先の勉強をするようにしてください。 個人的なことですが、中根が担当しているクラスの中学生の生徒に、学校の定期テストの国語、数学、英語、理科、社会の結果を聞くと、大体平均80点以上でした。 中学生の勉強は、まだ本格的に難しいことはないので、点数は、勉強時間に比例しています。頭のよさとは、関係がありません。 定期テストの点数が80点以上にならなかった人は、毎日の勉強時間を確保するようにしてください。 そのために、今度、新しく自習記録のページを作りました。 https://www.mori7.com/teraon/js.php これは、自宅で自分ひとりで勉強していると張り合いがないというときに、利用できる自習室のページです。 カメラオフで参加できるので、勉強のきっかけをつかむために、自習室を利用するいといいと思います。 毎日、何時間でも、何回でも、無料で利用できます。 自習室は、オンラインクラス一覧表の「自習記録」というところから行けます。 言葉の森の生徒であれば、どなたでも利用できますから、ぜひ、活用してください。 |
■自習室が利用できるようになりました――夏休みは、図書館で勉強するより、自習室で勉強すれば、毎日の自習記録も蓄積できる |
言葉の森のオンラインクラスの1コマの授業時間は、約45分です。 オンラインクラスは、生徒どうしの発表と対話と交流を重視しているので、実質的な授業時間はもう少し短くなります。 なぜ、生徒どうしの発表と対話に、ある程度の時間を取るかというと、ひとつには、これからの時代には、発表力、対話力、コミュニケーション力が必要な学力になるからです。 もうひとつには、同じクラスの生徒どうしの交流によって、自分も勉強をがんばろうという意欲がわくからです。 ただし、がんばろうという意欲の前提になるのは、家庭での自主学習がしっかり行われていることです。 授業は、学習チェックと交流が中心になっても、中身となる勉強は、家庭でやっていくからです。 ところが、時どき、授業に出ることそのものが勉強で、家庭での自主学習をほとんどしていない生徒もいました。 その反対に、優秀な生徒は、授業のあとも、オンライクラスのブレークアウトルームに残って、何時間も勉強を続けています。 しかし、授業のあと、オンラインクラスにひとりで残るのは、抵抗がある生徒も多いのではないかと思いました。 そこで、今度、オンラインクラス一覧表の自習室の欄を改良しました。 自習室の欄は、自習記録というリンクになっています。 https://www.mori7.com/izumi/gazou/2023/6260216190.jpg その自習記録のリンクをクリックすると、自習記録のページに飛びます。 https://www.mori7.com/teraon/js.php 自習記録のページで、自分が何時から何時まで何を勉強するかを記録します。 そして、自習室のZoomに入って勉強します。 (自習記録を送信しないと、自習室のZoomには入れません。) 自習室は、カメラはオフでいいので、気が散ることはありません。 そのかわり、ほかの人の勉強している雰囲気がわかるので、自然にやる気が出てきます。 何よりもいいのは、自分の毎回の自習記録が残ることです。 この自習記録をもとに、毎日の勉強を蓄積していきます。 夏休みなどは、家で勉強しようと思っても、環境が変わらないと気分を切り替えられないので、図書館に行って勉強する人も多いと思います。 それを、今度は、オンラインの自習室で勉強できるようになります。 図書館では、利用時間は午前9時ごろから午後5時ごろまでで月曜は休みなどというところも多いので、図書館に出かけるよりも、自習室で勉強した方が勉強を続けやすくなります。 事務局でも、自習室にアクセスしているので、マイクがオンのままの生徒などがいれば、すぐにオフにするように対応できます。 ただし、事務局が対応できる時間帯は、平日、土日とも8:00~20:00です。 もちろん、生徒は、その時間外も24時間いつでも利用できます。 オンラインの自習記録のページを利用して、これからの毎日の家庭学習に役立ててください。 自習室は、6月26日(月)から使えます。 特に、中学生は、平日の勉強時間1.5時間、土日の勉強時間2.5時間を目安にがんばっていってください。 定期テストの2週間前からは、平日3.5時間、土日8時間が目安です。 全教科、少なくとも80点以上を目指してがんばっていきましょう。 |
■読書記録は作文個別の生徒も入力できます――読書記録が2週間で559件に――自習記録は、1件に |
https://www.mori7.com/teraon/ds.php 読書記録は、オンラインクラスの学習記録から行くようにしていので、作文個別の生徒は、入力する場所がわかりにくかったと思います。 読書記録のページに、送信フォームを作りましたので、このページから直接送信することができるようになりました。 https://www.mori7.com/teraon/ds.php 読書記録のページを作ったのがちょうど2週間前です。 もうすでに559件の読書記録が入っています。(6/28現在) 学年のところをクリックすると、その学年の生徒が読んでいる本だけが表示されます。 ほかの生徒の読書記録を見て、今後の本選びの参考にしてください。 自習記録の方は、作ったばかりですが、早速、小6の生徒が1人、1時間20分も自習室で勉強していました。えらい(笑)! https://www.mori7.com/teraon/js.php https://www.mori7.com/izumi/gazou/2023/6281155210.jpg 家庭学習は、自宅でひとりでやっていると、なかなか集中できないときもあります。 自習室は、朝8時から夜8時まで開いていますから、生徒のみなさんは、いつでも自習室を利用してください(夜8時以降は、先生はいませんが使えます)。 自習室は、言葉の森生徒であれば、どなたでも利用できます。 カメラはオフのままでいいので、気軽に参加できます。 中学生は、毎日の勉強時間を確保するために、ぜひ自習室を利用してください。 |
■小学1、2年生の上手な作文の重点は、題材力と語彙力――語彙力の重点は事実文から説明文意見文の方向に |
上手な作文の重点は、学年によって変化します。 小学校低学年の作文の重点は、題材です。 小学校中学年は、題材とともに表現です。 小学校高学年からは、主題が重要になってきます。 中学生、高校生は、構成、題材、表現、主題のすべてが重要になります。 作文試験を受ける受験生は、ここに、字数とスピードが加わります。 小学1、2年生で、なぜ題材が重要かというと、この時期は自由な題名で書く作文課題だからです。 低学年のころの作文で、テーマを与えて書かせるのは早すぎます。 まだ、体験の種類が少ないので、テーマに合った実例を見つけられないことが多いからです。 自由な題名というと、子供の作文は、学校の話か、学童の話か、家族で日曜日に何かをした話になります。 作文の勉強は、書くことが中心の勉強なのではありません。 書く前の題材選びや題材作りが半分で、もう半分が書くことという割合の勉強です。 題材選びの工夫がないと、子供の作文は、多くの場合、「今日は学校で、こんなことをしました」という話になります。 しかし、そういう題材の多くは、「こんなことをさせてもらった」という話ですから、受け身の題材になります。 すると、誰が書いても同じような内容の作文になることが多いのです。 作文の中に、自分らしい個性があることが上手な作文の条件です。 だから、題材が重要になります。 しかし、題材のよさだけで上手な作文になるのではありません。 同じ題材でも、平面的な作文と、立体的な作文の違いがあります。 それが、語彙力の差です。 人間が読んで感じる違いは、「よく書けているけど物足りない」と、「よく書けていてしかも面白い」という言葉で言い表せます。 この違いは、実は、森リン点の違いです。 物足りない、つまり平面的だと感じる作文は、語彙の種類が多くありません。 面白い、つまり立体的だと感じる作文は、同じ字数でも、使われている語彙の種類が多いのです。 この語彙の種類の多少による違いは、小学生だけでなく、中学生でも高校生でも出てきます。 森リン点の上位になる作文は、語彙の種類が豊富なのです。 語彙の種類の豊富さを生み出しているものは、ひとつは親子の対話で、もうひとつは読書です。 特に、読書は文章語彙が豊富なので、本をよく読む生徒は、あることを表現するのに、それにふさわしい的確な言葉を使うことができます。 文章語彙の蓄積が乏しい子は、面白かった話の感想を書くときに、「面白かったです」とか、「とても面白かったです」とか、「とても、とっても、すごーく面白かったです」とかいう言葉しか出てきません。 中学生ぐらいでも、「やばい」という言葉で、すべてを表してしまう子がいるのと同じです。 同じようなことを体験していても、語彙力の乏しい子は、平面的な体験になり、語彙力の豊かな子は、立体的な体験になっているのです。 では、対話と読書を改善してすぐに成果が上がるかというと、そういうことはありません。 算数や英語であれば、がんばればすぐに成績が上がります。 必要な知識の範囲が狭いので、やれば成果がすぐ出てきます。 しかし、国語は、日本語の長い生活習慣の中で身につけたものですから、必要な知識の範囲が桁違いに広いのです。 毎日欠かさずに問題集読書を続けて、成果が出ることなどあきらめかけた半年ぐらいたってから、気がつくと語彙が増えていたというような上達の仕方です。 だから、国語や作文が苦手な子は、気長にやっていくことが大切です。 さて、では、小学校低学年で、すでに上手な作文を書いている子は、これからどういう方向で勉強を進めたらいいのでしょうか。 それは、高学年になって主題が重視される作文に対応できるように、親子の対話のレベルを上げることと、読書のレベルを上げることです。 もちろん、急にそういうことはできません。 少しずつ、親子の対話と子供の読書に、事実文に必要な語彙だけでなく、説明文や意見文に必要な語彙を追加していくようにするといいのです。 |