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  作文力は、自分では評価できない。他の人に見てもらうことが大事。
  子供を低学年のうちから読書好きにさせるためには、親が楽しく本を読んでいる姿を見せること
  言葉の森の作文指導で、なぜ作文が上手に書けるようになるのか。事後の添削ではなく、事前の項目指導が書く力を引き出す。自動採点ソフト「森リン」による評価が中高生の目標になる。
  国語読解クラスで成績急上昇の中学3年生。1年間でみるみる上達。
 
言葉の森新聞
2024年7月3週号 通算第1811号

https://www.mori7.com/mori

森新聞
作文力は、自分では評価できない。他の人に見てもらうことが大事。

 ●動画 https://youtu.be/CluYXjEUvlU

 国語、算数数学、英語なら、答えがあるので、自分で評価することができます。
 しかし、作文は、自分で自分の文章を評価することができません。

 これまで、体験学習に来た子供たちに、作文が得意かどうかを聞いてみると、共通する傾向がありました。

 「作文が嫌い」というのは普通に書ける子です。
 「作文は普通」というのは、よく書ける子です。
 「作文は好き」というのは、あまり書けない子でした。

 作文力は、自己評価はできないのです。

 答えのある勉強であれば、解答を見て自己評価ができます。
 答えのない勉強は、他人に見てもらわなければ自分の実力がわかりません。

 東洋経済オンラインに、わかりやすい記事がありました。

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高3までに得たい「文章力」磨くための重要なコツ
「総合型選抜」「公募推薦」で難関大学目指すなら
https://toyokeizai.net/articles/-/662595

「なーんだ、そんなことは学校で習ったし、うちの子も学校で習っているはずだから大丈夫。日本語は書けるわけだし、問題ないでしょ」

とおっしゃる親御さんもいます。それでも、まずは一度、だまされたと思ってお子さんに文章を書かせて、それを見てみてください。十中八九、その期待は裏切られることになると思います。

この中でも特に注意が必要なのは、「『です・ます調』と『だ・である調』の混在と、「話し言葉や若者言葉」です。
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 「ですます体」と「である体」の混在の作文を書く子は時々います。

 小学5年生以上は、「である体」で書くのが基本です。

 小4までの課題は、「私の好きな食べ物」のような身近な課題が多いので、「ですます体」でいいのです。
 小5からは、「読書の大切さ」のような説明と意見が中心になる課題が多いので、自然に「である体」で書くようになります。

 「ですます体」は、話しかける文章で、「である体」は、内省する文章です。
 「ですます体」は、手紙や志望理由書などのように、相手に語りかける文章のときに使います。
 論説文を「ですます体」で書く人はあまりいません。


 「ですます体」と「である体」を意識的に混在させて書く人もいます。
 野坂昭如さんは、そういう文章を書いていたと思います。


 しかし、作文試験で、「ですます体」と「である体」を混ぜて書くと、それだけでボツになります。
 それは、読み返すときに、文末の違いがあったらおかしいと思うのが普通だからです。
 つまり、作文力以前に、読む力がないとみなされるからです。


 作文力に、正解はありません。
 だから、他人に見てもらうことが必要です。

 昔、慶應義塾大学に、志望理由書を書いて1回落ちた子が、2回目の挑戦のために志望理由書の添削を頼んできたことがありました。
 一読して、自分のことしか書いていないことがわかりました。

 相手にアピールするための文章ではなく、自分のために書いた文章になっているのです。
 それで、内容を添削して直してあげたら、今度は無事に合格しました。

 文章というのは、他人に見てもらわないとわからないのです。
子供を低学年のうちから読書好きにさせるためには、親が楽しく本を読んでいる姿を見せること
 ●動画 https://youtu.be/gZ41EWpUP7M

 小学1、2年生の子供たちは、親のしていることを模倣しようとします。
 この時期は、何事もそのままに吸収する時期です。

 暗唱も、小学1、2年生の子供であれば、すぐにできるようになります。
 小学3年生以上になると、暗唱は「覚えるもの」という意識ができてくるので、かえって暗唱はしにくくなります。


 この小学1、2年生の何でも模倣できる時期に、親が見本を見せることが大事です。
 その見本のいちばん大事なものは、読書です。

 親が本を読んでいる姿を身近に見る子供たちは、自分も、ああいうふうに本を読む人になりたいと思うのです。

 ところが、多くの親は、仕事でくたびれて帰ってくると、スマホを見たり、パソコンでYouTubeを見たりしています。
 すると、子供は、自分もそういう人になりたいと思うのです。


 大事なことは、習い事をさせたり、宿題のプリントをさせたりすることではなく、家庭の知的な文化を作ることです。

 家庭の知的な文化のひとつは、食事のときは、テレビやパソコンやスマホは消すということです。
 食事の時間は、家族の対話の時間にするのです。


 もうひとつは、読書の時間を作ることです。
 例えば、夕飯のあとは、10分間の読書時間とするのです。

 そのときは、お父さんも、お母さんも、10分間本を読みます。
 本をまだ読めない幼児には、親が読み聞かせをする時間にします。

 こういうことができるのは、子供が小学1、2年生の間です。
 この時期に、家庭の文化を作るのです。


 ただし、お父さんとお母さんで方針が異なる場合もあります。
 大人は、自分の習慣を変えられないので、テレビを見ながら食事をする習慣があった人は、それを今更変えることができません。
 そこは、ある程度の妥協が必要になります。
 お父さんとお母さんが仲よく暮らすことも、家庭の文化だからです。


 読書に関する記事がありました。
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子供を本好きにする3つの柱とは 東大発1万人が読書にハマったメソッド【書評】
https://news.yahoo.co.jp/articles/13f586c3f7e345799467e1cc67e4cc183dcd2d05

2022年に行われた内閣府の調査では、小学生のインターネットの利用時間は1日あたり平均213.7分で、2014年に行われた同調査の83.3分と比べて3倍近く伸びているという。
 つまり、本より手軽に楽しめる存在が身近にあることで読書をしなくなるのは現代では自然な流れであり、だからこそ子どもが本の魅力に気づける環境づくり、楽しく読んで読書を習慣化できるようサポートする必要があるという。
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 インターネットを見ることが悪いのではありません。
 読書をする時間を作ることが大事だということです。
言葉の森の作文指導で、なぜ作文が上手に書けるようになるのか。事後の添削ではなく、事前の項目指導が書く力を引き出す。自動採点ソフト「森リン」による評価が中高生の目標になる。
 ●動画 https://youtu.be/YqoYGKnXjXY

 言葉の森の作文指導の特徴は、事前指導です。

 学校などで行われる作文の授業は、とりあえず生徒に作文を書かせて、そのあとで添削をするというのが通常のやり方です。

 書いたあとに添削をするので、生徒は、何のためにどう書いたらいいのかという目標がありません。
 とりあえず自由に書いて、そのあとに添削を受けるのです。

 これは、数回の授業であればできる方法ですが、毎回、このような事後添削だけの指導では、生徒には作文を書く意欲がなくなります。

 褒められる子は、いつも褒められますが、ほかの生徒は、自分がどう書いたら褒められるのかわかりません。
 それで、作文指導に熱心な先生に教わるほど、作文嫌いの子が増えるのです。

 では、どうしたらいいかというと、子供に、事前の指導をすることです。
 例えば、「会話を入れよう」とか、「たとえを使おう」とか、「書き出しを工夫しよう」とか、「書き出しと結びを対応させよう」とかいう指導です。

 目標があれば、子供たちはがんばります。
 そして、先生は、その目標ができたかどうかだけで生徒の作文を評価すればいいのです。

 大人の人は、事前の目標以外のところで、子供の作文を評価しがちです。
 「字をもっとていねいに書きなさい」とか、「漢字を使って書きなさい」とかいう評価がそうです。
 事前の指導として、そういうことを言うのはいいのですが、事前の指導なしで、事後の評価だけがあると、子供はがっかりします。

 だから、作文の指導は、事前指導が基本なのです。


 言葉の森は、更に、自動採点ソフト「森リン」による評価があります。
 これは、語彙の多様性を中心にした評価で、中学生や高校生は、この評価を基準にして自分の作文力を評価することができます。

▽学年別の森リン大賞
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php

 小学生の森リン点は、主に語彙の多様性です。
 中学生、高校生の森リン点は、語彙の多様性に加えて思考語彙があることです。

 このように文章力のある子供たちは、みんな勉強もよくできます。
 将来、社会に出ても立派な仕事をしていくと思います。
国語読解クラスで成績急上昇の中学3年生。1年間でみるみる上達。
 作文クラスと国語読解クラスを受講している中学3年生の生徒です。
 中3になってから初めての定期テストで、国語がクラス2位、学力調査で学年3位だったそうです。

 中学2年生のときに国語読解クラスに入りましたが、そのころは読解検定で8問中1問も正解にならないことがありました。
 1年で、大きく変わったのです。

 国語読解クラスで、ほかの生徒の問題の解説を聞いていると、解き方がわかったと言っていました。
 その後、どんどん成績を伸ばし、今では満点を取ったり、ミスも1問か2問だったりと、実力が安定していると思っていました。
 今回の飛躍的な成績の伸びには、本人も驚いていたようです。

 読解検定の解説も上手になり、作文もかなり上達してきました。

 国語読解クラスに入るまでは、家でほとんど読書をしなかったそうですが、最近は毎回よい本を上手に紹介してくれます。
 思考力と表現力の伸びが著しいです。


 これまでの経験では、作文や国語の成績がよくなるときは、他の教科の成績のすべてよくなっていることが多いです。


 こういう例は、保護者のみなさんもいろいろ経験があるでしょうから、お名前は匿名でいいので、ぜひお子さんの例を紹介してください。
 コメント欄か、個別れんらく板で、又はお電話で、又は担当の先生にお願いします。
 
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