言葉の森新聞2002年8月4週号
文責 中根克明(森川林)
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■■ウェブ版と印刷版とでレイアウトが異なっています。
今週の言葉の森新聞は、印刷郵送版をワード文書として印刷しましたので、ウェブに掲載されている言葉の森新聞とは、レイアウトが若干異なっています。(内容は同じです。)
■■◆8月29日〜31日は休みです。
■■◆8.4週の清書はペン書きでお願いします。
■■国語力と実力
■差のつきやすい数学
現在の受験勉強では、算数数学の得点力が合否に大きく影響します。これまで何人もの受験生を見てきた経験からの実感で、中学受験でも高校受験でも、数学の得意な生徒は実力以上の学校に進学する傾向があるようです。
これは、受験というものの特質から説明できます。受験の目的は、受験生の努力や能力の差ができるだけ大きく現われるようなかたちで受験生を評価することです。
数学は、他の教科と異なり、一つの問題を複数の知識の要素の組み合わせとして作ることができます。このために、一夜漬けや偶然のヤマなどに左右されずに、本人の実力を反映した成績になりやすいのです。また、複数の知識を組み合わせる問題を作れることから、成績は実力の累乗に比例するような曲線になります。社会などの単純な知識問題は実力と成績が比例するだけですが、数学の問題は実力の累乗に比例します。このことが、数学の学力は努力よりも能力によるものだという誤解を生む原因になっています。
数学の成績は努力の差を拡大して反映するので、受験の主要教科になっているのです。
■社会に出てから本当に必要なのは国語力
しかし、実際の社会生活で数学の必要な場面は限られています。もちろん数学の基盤が必要な職業はありますが、それはそれほど多くはありません。普通の社会人にとって数学が必要なのは、数学的な発想ができるという程度までだと思います。数学的な発想とは、例えば、「宝くじは、はずれる確率の方が高いから買わない」というような発想です。これに対して、「もしかしたら当たるかもしれないという夢を買う」というのは、文学的発想です。どちらの発想もそれなりにいいところがあるとは思いますが。
国語の成績は、数学ほど大きな差にはなりません。中学受験や高校受験では、国語が苦手だという生徒もそれなりに得点を取れるからです。しかし、社会に出るころになると、国語の実力が次第に大きな差になってきます。国語も、数学と同じように、複数の要素を組み合わせて問題を作れる面があります。ただ、中学受験や高校受験の国語では、要素を組み合わせるほどレベルが高くないだけなのです。
社会に出てから必要なのは、情勢を読み取り、方針を立てる力です。これは、読解力と表現力そのものです。わかりやすい例で言えば、部下から複数の相反する提案があったときに、それらを理解し調整し、それぞれの部下に納得できる説明をするというような場面です。このときに、生きてくるのが言葉の広い意味での国語力なのです。
以前、会社での役職の高さと国語の成績が比例するという新聞社の調査結果がありました。こういう分野の調査は差しさわりが多いせいかあまりオープンになりませんが、実感としてうなずけるものがあります。
■■作文が勉強の中心に
■小論文の採点は手間がかかる
国語力を複数の要素の組み合わせとして評価することのできる典型的な分野が作文です。特に、感想文の課題では、漢字力、語彙力、読解力、表現力の総合的な実力を評価することができます。受験生の学力を評価する手段として大学入試で小論文の採用が増えているのは、こういう事情があるからです。
しかし、作文・小論文を受験に採用するには、大きな欠点があります。それは、採点に手間がかかりすぎることです。現在、大学入試で小論文を採用しているところでも、すべての小論文を読んでいるところはほとんどありません。まず、英語などの教科で点数の下限を決めておき、その点数よりも上の受験生の小論文だけを読むというようにしています。
京都大学の小論文は、課題の内容が充実していると定評がありましたが、数年前に廃止になりました。理由は、問題作成に負担がかかりすぎるからということでした。しかし、問題作成に手間をかけないと、今度は採点に手間がかかるようになります。小論文は受験生の実力を反映する教科ですが、それでも一本の小論文だけで評価すると、評価のぶれが大きすぎます。複数のジャンルで複数の小論文を見るのでなければ、受験生の正しい実力評価にはなりません。しかし、短期間で合否を決める必要のある受験で複数の小論文を人力で採点するということはほぼ不可能です。
作文・小論文の必要性が叫ばれながらも、大学入試の一部でしか受験への採用が進んでいないのは、このような事情があったからです。
■自動翻訳機能にOCRを組み合わせて自動採点する可能性
しかし、ここに来て、小論文の採点が大きく変わる可能性が出てきました。それは、手書き文字のOCR(光学文字読取装置)に文法解析機能を付け加えて、小論文採点の基礎部分を機械でカバーしてしまう方法です。まだ実際にやっているところはありませんが。(笑)
これはソフトとハードの性能によることなので、最初は小論文採点の中で誤字や誤表記をチェックする程度ですが、やがて構成力を評価するようなところまでできるようになるはずです。そうすると、人間が評価するのは、小論文のより本質に近い思考力や表現力などに絞られてきます。実は、内容だけに絞って小論文を読むことは、採点者にとってあまり負担になりません。表記や構成などをチェックしながら内容も評価して総合的に採点するというのが、採点者にとって負担の大きいことなのです。
自動採点の応用分野は、大学入試のような高度な分野よりも、小中学校のような基礎教育の分野で大きく進みます。
これまでの受験勉強は、主に採点する側の都合に合わせて算数数学が大きなウェイトを占めてきました。未来の受験勉強は、採点の制約が次第になくなることにより、生徒の実力をより正確に反映する作文力のようなものに移っていくと思われます。
■■右脳を鍛える
■七田式の右脳開発法
七田式の幼児教育については、実際に経験をしたことがないのでくわしいことは言えませんが、その理論的説明には納得できるものがあります。つまり、文章の暗唱のような単調な反復を高速度で繰り返していくと、右脳が活性化するというものです。
人によっては、生まれつき絵のような記憶力を持っている人がいます。文章を読んでもその文章の意味を理解しながら読むのではなく、全体を絵として読んで(記憶して)しまう能力です。このような能力は、実はだれにでも備わっているようですが、それを発現させる方法は解明されていませんでした。七田式は、そのための一つの方法を提案していると思います。
■貝原益軒に見る勉強法
ここで思い出すのは、貝原益軒の教育論です。益軒は、その著書「和俗童子訓」の中で、きわめて役に立つ学習法として、論語の百文字を百回ずつ音読するという方法を提案しています。しかも、これを子供向けの学習だけではなく、大人にも役に立つ学習法として述べているところに、右脳活性化と共通するものがあるように思えます。
■■本当の「声に出して読みたい日本語」
■現代にふさわしい暗唱用の教材がない
ところが、論語の百文字に匹敵するような現代的な教材が日本にはありません。イギリスでは、いまだにシェークスピアを現代英語と同じ文章として読んでいますが、日本では現代語と同じスピードで近松門左衛門を読むことはできません。
最近、小中学校で百人一首大会をするところが増えているようです。日本文化の持つ感性を身につけるにはよいことだと思いますが、百人一首をいくら暗唱しても、現代語の作文が上手になることはありません。同様に、「声に出して読みたい日本語」も、日本語の持っている感覚を味わうにはいい教材ですが、そのまま現代に必要な国語力の育成に結びつけることはできません。
現代にふさわしい、内容的にも表現的にも暗唱にたえるような教材が求められています。
■言葉の森の短文集を現代の暗唱教材に
言葉の森では、短文集をこのような暗唱用の教材として位置づけています。
その一つである昔のH級の短文集は、中学生以上の生徒にとって、内容の面で暗唱にふさわしい教材になっていると思います。
今後、このような教材をたくさん開発していきたいと思っています。
■H級短文集の一部
意志こそが人間の完全に所有できる唯一の財産だ。そして意志を正しい方向へ向けるか誤った方向へ向けるかは、われわれ一人一人に負わされた課題だ。
習慣や誘惑が人間を支配するのではなく、人間こそが習慣や誘惑を支配する。
強者と弱者の違い、偉人と取るに足りない人間との違いは、その人間が旺盛な活力と不屈の決意を持っているかどうかにかかっている。
ひとたび目標が定まったら、あとは勝利か死のいずれしかない。そう断じ切る決意が大切だ。旺盛な活力と不屈の決意さえあれば、この世に不可能なことは一つもない。
どんな逆境にあっても希望を失ってはならない。いったん希望を失えば、何ものをもってしてもそれに代えることはできない。
われわれ一人一人が勤勉に働き、活力と正直な心を失わないかぎり、社会は進歩する。
どんな分野であれ、成功に必要なのは秀でた才能ではなく決意だ。あくまで精一杯努力しようとする意志の力だ。
この意味で、活力とは人間の性格の中心をなす力であり、つまるところ人間それ自身である。
誘惑が訪れるのは、若者の力を試すためだ。誘惑に屈すると、若者の力は弱まり美徳は失われる。誘惑は断固として拒絶すべきである。
決断の第一歩が踏み出せれば、大きな力が湧いてくる。決断は、何度もくりかえすうちに習慣となって身につく。
われわれは、幸福でさえ習慣として身につけられる。人間は、幸福と進歩を生み出すものに考えを向けるだけの意志力を持っている。
反対に、不幸や退廃から目をそむけるだけの力もある。他の習慣と同じように、ものごとを楽天的に考える習慣もこの意志力から生まれてくる。
■(印刷版に掲載されているのは、ここまでです)
われわれの人格は、周囲の人間の性格や態度、習慣、意見などによって無意識のうちに形づくられる。つまらぬ友とつきあうくらいなら一人で生きよ。
生活に高い基準を設けて暮らす人間は、確実に進歩向上する。最高の成果を求めようと努力すれば、だれでも最初の出発点より、はるかに前進できる。
外部からの援助は、人間を弱くする。自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし元気づける。
困難に直面する必要がなければ、人生は、もっと楽になるだろう。だが、安逸な人生を送る人間など一文の値打ちもない。
苦しい試練こそが、人格を鍛え上げ、自助の精神と有意義な自己修養の機会を与えてくれるのである。
いつの時代にも、価値あることをなすためには努力という代償がつきものだ。
だから、われわれは目標を高く掲げて学問や仕事に励むことを本分とし、成果が表われるまで辛抱強く待つ必要がある。
より高い目標をめざすほど進歩は遅い。しかし、真剣に努力すれば、その報いは必ず訪れる。
時間を計画的に使うのは、時間を確保する正しい方法である。「仕事は、忙しい人に頼め」と言われるように、忙しい人ほどたくさんの使える時間を持っている。
時間は、「ある」のではなく、「作る」ものである。
人生の最高の目的は、人格を強くきたえあげ、可能なかぎり心身を発展向上させていくことである。これこそ唯一の目標であり、それ以外のものはこのための手段にすぎない。
最高の快楽や富、権力、地位、栄誉や名声を得たとしても、それは人生における最大の成功ではない。
むしろ、最高の人間性を獲得し、他人の役に立つ仕事に打ちこみ、人間としての義務を果たしていくことこそ、いちばん立派な生き方だ。
「将来の利益のために、現在の満足を犠牲にする」という克己の精神は、学ぼうとしてもそう簡単に身につくわけではない。
貯蓄によって自分の足場を固めようという努力は、それだけでも充分尊敬に値する。その努力を通じて人は向上し、より強くなる。
人間の優劣は、その人がどれだけ精一杯努力してきたかで決まる。骨身を惜しまず学び働く以外に、自分をみがき、知性を向上させる道はない。
学校での順位と実人生での順位が入れかわる例は多い。学生時代には実に頭の切れた生徒が、後には平凡な人生に埋もれてしまう。
その一方で、何一つ期待すらされなかった劣等生が、着実に努力しつづけたおかげでやがては人の上に立つようになる。
偉大な技術者や発明家は、決して専門の研究所で教育を受けたわけではない。
便利な施設や設備よりも、むしろ必要こそが発明の母であり、困難こそが偉大な成果を生むための真の学校である。
実直な人間は、無節操な連中ほど早く財を成したりはできないかもしれない。だが、インチキや不正な手段を弄せず、良心を貫いて得た成功は、ほんものの成功である。
しかも人間は、いっとき成功から見離されたとしても誠実さだけは守り通さねばならない。品性を堕落させるくらいなら全財産を失うほうがましである。
仮に勉強も努力もせず手軽に知識を得る方法があったとしても、それは教育と呼べる代物ではない。
頭に断片的な知識を詰めこむことはできても、精神を豊かにすることはできない。
人生の目的とは、幸福に生き、自己を向上させ、新しいものを創造し、社会に貢献することであり、それらを自分の個性と周囲の状況に合わせて具体化することである。
自分の人生を作り出す方法は、実行できるかぎりの大きな夢を持ち、それを今日の行動に結びつけて実行することである。
真に価値ある目標は、勇猛果敢に取り組まなければ成就されない。人間の成長はひとえに、困難と闘おうとする意志の力、すなわち勇気いかんにかかっている。
利益を上げるのは、世の中から利益を生み出し、それを、世の中に返し、世の中をより一層豊かにするためである。
立派な言葉や行動は、それが結局は実を結ばないものであっても、いつまでも人の心に生きつづける。
人間は読書ではなく労働によって自己を完成させる。つまり、人間を向上させるのは文学ではなく生活であり、学問ではなく行動である。
不思議な現象だが、その理由を解くカギは当人のねばり強さの差にある。
「習うより慣れろ」の言葉のとおり、同じことを何度も反復練習する必要がある。それなしには、たとえどれほど簡単な技術であろうと、ものにはできない。
逆に、くりかえし練習を積めば、どんなに困難な目標でも必ず達成できる。
■■ 光る表現(幼長−小4) 2002年8月4週号
■●赳治さん(いここ/小1)の作文より(メグ先生/8.2週)
プールのそこは水色だから、まるで海のようでした。【評】広い海を泳いでいるように気持ちがよかったでしょう?
■●耀子さん(いむか/小1)の作文より(メグ先生/8.1週)
わたしはおねえちゃまがくるからどきどきがはんぶんでわくわくがはんぶんでした。【評】じぶんのきもちをうまくひょうげんしましたね!
■●ミュウツーさん(いらい/小1)の作文より(メグ先生/8.1週)
わたしは、このまえ、みうらかいがんにいきました。まるで、はっぱのようなみどりいろでした。【評】うみのなまえがくわしくかけたね。うみのいろをはっぱにたとえたところもうまいよ。
■●マッキーさん(いなく/小2)の作文より(メグ先生/8.1週)
わたしは、ボールを足でとって、ほかのなかまの人にパスをしました。なかまの人にパスしつづけていたので、ほかのてきの人の目は、まるでかざ車のようにぐるぐるぐるぐるまわっているように見えました。【評】てきの人たちは、ただただ目を回すだけでボールをとることができなかったのね(笑)。
■●ちび丸あんさん(いふち/小2)の作文より(けいこ先生/8.1週)
大きい花火のすきなところは、まるでみんながわらっているように明るくはなやかなところです。ぱっとさいて何びょうかできえてしまうけれど、やっぱり大きい花火をみると夏だなとおもいます。 評:夏らしさがつたわってくる。花火も、花火を見ているみんなも、ニコニコわらっているのだね。
■●博さん(いろみ/小2)の作文より(メグ先生/8.1週)
ぼくは草色のブルドーザーを見たとき、まるでしんしゃの車みたいにぴかぴかに見えました。【評】ぴかぴかに光るブルドーザー。思わず見とれてしまったのではないかな?
■●真水さん(いすく/小3)の作文より(きりこ先生/8.1週)
私はふくのそでをかたまでたくしあげて、「さあ、にぎるぞ」というかんじで心もみんなもりあがっていました。<やる気が伝わってくるね。>
■●裕子さん(いせて/小3)の作文より(メグ先生/8.1週)
「お母さんがびょうきなんだ。」「そうだよ!今ごろ気づいたのか?だから二人でおにぎりをにぎってるんじゃないか!」とわたしとお兄ちゃんで今おにぎりをにぎっています。お母さんがびょうきでかわりに二人でおにぎりを作っているのです。【評】会話での書き出しとそれに続く現在形の使い方がうまい!
■●理沙さん(いたて/小3)の作文より(ゆえ先生/7.3週)
私が、この話を読んで、一番うれしかったところは、ロベルトがみんなにはげまされて元気になってくれたことです。◆評◆ほんとうに、よかったですね!まずしいのに、家族みんながたすけあって、やさしい気持ちをもっているんだなあと先生も思いました。理沙さんは、ロベルトの気持ちがよくわかるから、自分のことみたいにうれしかったのでしょうね!
■●理沙さん(いたて/小3)の作文より(ゆえ先生/7.4週)
すべり終わって、私は、一回目より、かなり楽しくなって、もうぜんぜんこわくないと、思いました。◆評◆あたらしいことにチャレンジするときは、だれでもドキドキするもの。でもうまくできたら、自信(じしん)がつきますね。理沙さんにとって、ドキドキをのりこえられた、いい思い出になりましたね♪
■●ジェリーさん(いひな/小3)の作文より(はるな先生/7.4週)
<<絵1592実>><<絵1592実>><<絵1592実>><<絵1592実>>サブーンサブーンと波がうねり、私たちは海にあった浮き輪を身につけて遊びまし た。少し強い波が来て、私はそれを口の中に入れてしまいました。プールとは全然違う、 とってもしょっぱい、塩水の味がしました。喉が痛くなってしまいました。それから、親 友のももこちゃんと近くにいた明日香さんという女の人と一緒に、心地いい海の波にゆれ ながら、私は最高の気分に浸っていました。あまりに楽しく、面白い波だたので、あっ という間に出なければならない時がきてしまいました。あと二つお楽しみがある、と思っ て、私は海岸にあるお風呂に入りました。 それから、私たちは着替えをするために、民宿に戻りました。水着には、まだ海の匂い が残っていました。【講
■●はっしーさん(いむあ/小3)の作文より(メグ先生/8.1週)
ぼくがおにぎりを作って、いちばん苦労したところは、おにぎりを三角にするところです。さいしょは、ぺちゃんこの円形のおにぎりだったのが、むすんでいて、ちゃんとした円形になったのでうれしく思いました。もうちょっとむすぶと円ちゅうになったのでとてもうれしく思いました。【評】おにぎりの形のへんかと気持ちのうつりかわりがよくわかります。
■●さとしさん(いらあ/小3)の作文より(メグ先生/8.1週)
ふろからは、ふ士山が見えました。ふ士山は、雪がぜんぜんなくてピラミッドみたいでした。【評】たしかに形がにているね。
■●真さん(いりい/小3)の作文より(メグ先生/8.1週)
このまえ、セミがぬけがらから出るのを見ました。半分出ていました。出たらとぶれんしゅうをしていました。白色です。まるで白いはたみたいでした。【評】先生もセミが羽化するところを見たことがありますが、思わず見入ってしまいますよね。「白いはたみたい」というたとえが上手です。
■●大介さん(あよう/小4)の作文より(けいこ先生/7.4週)
ぼくとお母さんは、「うりのつるにはなすはならぬ」ということわざが合います。どんくさい人からはどんくさい人しか生まれないということです。人間にたとえて「どんくさ者にはしゅんびん者は生まれぬ。」です。 評:「どんくさい」でも、お母さんににているということで、何だかうれしいような気持ちがどこかにあるのではないかな? ことわざをうまく取り入れられた。
■●岳さん(ありぬ/小4)の作文より(メグ先生/8.1週)
ぼくは、ミンミンゼミの鳴き声はまるで歌手のようだと思います。ミンミンゼミの「ミンミンミンミン」というのがふつうの歌だったら、ミンミンゼミは歌手になれると思います。二週間の命の歌手は、ぼくにはとても大切なそんざいです。【評】リズム感もあるし、音程もいいし、迫力もあるし、ミンミンゼミは立派な歌手になれそうだね(笑)。
■●岳さん(ありぬ/小4)の作文より(メグ先生/8.2週)
ぼくがプールで泳いでいると、横のお兄さんはすごく速かったです。まるでサメが海底にかくれているえさを見つけて食べにいくようでした。【評】迫力のあるたとえだね。
■●あやこさん(ありろ/小4)の作文より(クマのプーさん先生/8.1週)
おねいちゃんが「うん、大丈ぶ。おいしいよ」といってくれて、私は、とってもうれしかったです。レストランに行って、「おいしー」といわれたら、作った人がよろこぶということがよくわかりました。〔評〕おいしいと言われた時の気持ちをうまく表現することができました。うれしい、だけで終わらずに、作った人がよろこぶ気持ちにまでむすびつけて表現したところがよかったです。
■●ラーメンさん(いおら/小4)の作文より(ふじのみや先生/8.1週)
おこづかいをもらった時は、まるでねずみがライオンをしとめた時よりうれしい 【評】「やった!」とても喜んでいるようすをダイナミックに表現できたね。
■●ユータンさん(いくい/小4)の作文より(ポプリ先生/8.1週)
そのせきおう会で私が一番かんげきしたのは、流れ星が見えたことです。・・・声には出しませんでしたが、もうすこしで、声になりそうでした。とても、きれいで、うれしかったです。評:感激(かんげき)が伝わってきます。
■●春まきくんさん(いせね/小4)の作文より(メグ先生/8.1週)
(トンボを)つかまえて虫とりかごの中に入れてかんさつをしてみた。何分かするとふたの頭つきをしていた。まるで、「出たい。出たい。」と言っているようだ。十分くらいすると頭つきをやめ、ケースにへばりついていた。やっぱり「出たい。出たい。」と言っているようだ。【評】トンボは、急にせまいところにとじこめられて、きゅうくつに感じていたのでしょうね。
■●アッキーさん(いそか/小4)の作文より(ももんが先生/7.3週)
私は、ゲームをやりながら、ようたんのことを「こんなよわそうなかおをしてるやつだったら必ずかつ!」と思っていますが、どうしてもまけてしまいます。たぶんようたんは、私のことを「いつもかってるんだから必ずかてる! へっちゃらさ。」と思っていると思います。なぜかというと、そういうかおでたたかってくるからです。【評】心の中で思ったことが、生き生きと表現できました。ゲームに熱中しているときは、言葉数は少なくなるけれど、心や頭の中は、大いそがし! こんなふうに、たくさんのことを感じたり、考えたりしていますね(^o^)。
■●ジョナサンさん(いにう/小4)の作文より(ふじのみや先生/8.1週)
あぶらゼミを、「つかまえたー。」と思ってあみの中をのぞきました。でも、(セ、セミが入ってない。)と、わかったとたん、いっしゅん気がとおくなりました。でも気をとりなおして、「よ、よーし、こ、こんどこそ。」と心を立て直してふたたびちょうせんしようとしたときです。外国人らしき人が、ゆびをさしたので、ぼくはそのほうをみました。 【評】気持ちと動きを、よく思い出して書けていますね。どんなことが起こるのかな。ワクワク!
■●ちーさん(いぬえ/小4)の作文より(きりこ先生/7.3週)
私はこの長文読んで、「もし、私がみのすけだったら自分の 言葉だけではわからないだろうなぁ。でも、 この長文はまるで、そんな私を注意しているようだなぁ」と心の中で思いました。<心の中で思ったことがし
■●ポッターさん(いねり/小4)の作文より(はるな先生/8.1週)
私は家に帰ると、すぐに星のことについて調べた。・・・・・でも、調べてみると、たまごのからが一枚ピリッと外れたように、だんだんなぞがとけてきた。そして、最後の一問が解けたとき、たまごのからがぜんぶとれて、きみだけになったような気がした。【講評】星について、たんねんに調べ上げて、一つ一つ解明していったようすを、とても素敵な言葉で文章化できましたね。(^o^)/
■●奈さん(いふれ/小4)の作文より(はるな先生/8.1週)
そして、プールが終わったとき、いっせいにシャワーにむかってみんな走りました。これでプールが終わりました。ぼくは、(楽しかったなあ)と思いました。【講評】蒸し暑い夏の日には、なによりもプールがいちばんですよね。プールが終わった後のようすが、とてもうまく書き表せました。
■●天才さん(いまゆ/小4)の作文より(メグ先生/8.1週)
エビは、こんにゃくゼリーのようにとう明でした。【評】沼エビは、とう明で涼しげですよね。
■●MIZUさん(いみち/小4)の作文より(ゆえ先生/8.1週)
カブト虫、クワガタ虫はつかまえた事がほとんどありません。 なぜなら、みつをつけておいても、ぼくはおねぼうさん なので、もうそのころはカブトムシは帰ってしまうからです。 ◆評◆瑞くんはおねぼうさん、そしてカブト虫たちは早起きさんなのね!きっと虫たちは、朝ごはんをよういしてくれる瑞くんに「ありがとう」って思っているでしょ
■■ 光る表現(小5−小6) 2002年8月4週号
■●ビーバーさん(あにい/小5)の作文より(メグ先生/8.1週)
体が熱くなって、まるでふっとうした湯が入っているやかんのように怒っていた。【評】怒りの激しさがよくわかるよ。
■●ナッチさん(あめか/小5)の作文より(メグ先生/8.1週)
でも痛みは、もしかしたら、神様がくれた大事なものかもしれない。もし痛みがなかったら、歩いていて人にぶつかってしまっても、車に跳ねられても、平気でいることになる。だから、痛みはとても大切なものということが分かった。【評】できれば痛みなど感じたくないけれど、実は痛みを感じないことの方がずっとおそろしいことなのですね。
■●直樹さん(あろら/小5)の作文より(メグ先生/8.1週)
骨折やひびじゃなくて良かったとほっとした。まるで、神様がいやしているみたい。去年高島屋の屋上で転んだ。大丈夫だと覆ったけど最悪だった。二三日痛かったから整形外科にいったらひびだと言われた。でもテーピングで二週間だけだった。まるで神様が怒っているみたい。【評】二つのたとえがセットになっているところがおもしろい!
■●ハッピーさん(あろる/小5)の作文より(メグ先生/8.1週)
もし、痛みがなかったら、どんなにいい人生をおくれるかもしれない。どんなに楽に生きていけるかもしれない。けれど、痛みは、人間にとって必要なものなのだ。血だらけになって今にも死にそうなのに、痛くなかったら「手当てしなくても大丈夫でしょう。」と勘違いされてしまい、最後には本当に死んでしまう。だから、痛みとは、神様が 「この痛みを感じたら気をつけなさい。」と、私たちにくれたプレゼントなのだと思っている。【評】確かにそのとおり。痛みを感じなかったら大変なことになってしまいますね。
■●みかんさん(いこい/小5)の作文より(ももんが先生/7.3週)
(前略)牛のように、たくさんの胃を持っていて、とりあえず入れておいて、あとから出して食べたら、お昼休みもたくさん時間があって、とてもいいと思う。【評】山盛りの給食を目の前に、小食のみかんさんは、いつも悪戦苦闘!? そんな状況を書いたあとに続く、この文章は、説得力満点だし、とてもユーモラスですね(^o^)。
■●ミニまろさん(いそれ/小5)の作文より(けいこ先生/8.1週)
痛みは生きるために大変な役割を果たしているのだ。痛みがないことがどれだけ怖いことか。たき火をしていて、火の粉が飛んできたとする。痛みを感じられれば、すぐに気づきにげることができる。しかし痛みを感じられないと、気づかないうちに燃え広がって大やけど、死んでしまう場合もあるのだ……! 痛みというものは、人間に危険を知らせるために神様が与えてくれた生きるためのアンテナである。(中略)痛みはいやなものだと思っていたが、痛みはときには体に危険を知らせて、体を守る役割もしているということがわかった。体の感覚にムダなものはないんだなぁ……と改めて感心した。 評:「痛みって何だろう? 何のためにあるの?」と考えたことから、「生きるためのアンテナ」という素晴らしい結論にたどりついた。今度は、体の痛みだけでなく、心の痛みについても考えてみるといいね。
■●悟さん(いつあ/小5)の作文より(メグ先生/8.1週)
せみの目をさわったらかたくてまるでガラスみたいだった。【評】ちょうど茶色いビー玉のようだね。
■●にゃむさん(いひむ/小5)の作文より(ゆり先生/8.1週)
「そんなにたいしたきずじゃないのに・・・」と思ってひざを見ると、目がそのままおちそうになりました。なんとすりむいた所に血がたまっていて、みたことないきずでした。(略)そのきずは小五の今も、まるでしばづけ(つけもの)のようになって残っています。一生残るのでしょうか・・・。【評:思ったよりもひどい傷にビックリした様子がよく分かりますね。「しばづけ」のたとえもおもしろい! 大きくなるにつれて「しばづけ」は小さくなるはずだから大丈夫だよ、きっと。】
■●のほほんダルマさん(いやる/小5)の作文より(はるな先生/7.1週)
「スイスイ パクパク ピチピチ」いつも元気なきんぎょたち。やっぱり金魚を見るとなんか心が落ち着きます。それに時々「あーあ、金魚たちはいいなあ。なんにもしないで泳ぎ回っているしね。」と思うときも少なくありません。(講評);作文の書き出しが、金魚の元気な姿を連想させるようにくふうをこらしたので、とても印象的です。ペットは、たしかに、人の心をなごませる働きがありますよね。「あーあ。・・・・」は、みんなの共感をよぶ述懐(じゅっかい)で、たいへんユーモラスです。
■●のほほんダルマさん(いやる/小5)の作文より(はるな先生/7.3週)
ゆだんをしていたら、あつい!あつい!急に太陽がギンギラギンを私たちの身体にプレゼントしてくれました(?) そのおかげでもうへとへと。今にも「あついよ〜」といってバタッとたおれてしまうまもしれません。・・・・・・だから、体中あせびっしょり。ハンカチやタオルがないと生きていけません。(講評);台風が過ぎ去った後の、蒸し暑さをとてもユーモラスに表現できました。終業式までの、暑くてたまらない数日間は、まさに地獄でしたよね。
■●智大さん(いゆい/小5)の作文より(メグ先生/8.1週)
「わあっゴキブリ。」と弟が言いました。ぼくは、「うそぉ。」と言いました。ぼくがゴキブリを見たとき、クワガタのネズミばんのようでした。【評】ユニークなたとえ。ゴキブリって小さいくせに迫力があるよね。
■●祥己さん(いわう/小5)の作文より(メグ先生/8.1週)
虫にはたくさんの種類がいる。ぴょんぴょんととびまわるのもいればこそこそとどっかにかくれてくらすのもいる。虫の中にはきけんなのもいる。ぼくはあまりこういうのを好まない。虫というのはかわいかったり、かわいそうだったり、かっこよかったり、きけんだったり。虫はそういう生き物なのである。【評】いろいろな虫がいるけれど、それぞれに精一杯生きているのでしょうね。
■●康宏さん(いわえ/小5)の作文より(はるな先生/7.4週)
「あーあ。また、変な形になっちゃった」ぼくたちは、長みね公園へピクニックしに行く準備をしている。ぼくは、お母さんにたのまれて、おにぎりをにぎっている。・・・・・が、さっき教えてもらったばっかりなので、変な形のおにぎりになってしまった。変な形を直そうとしたら、、別の変な形になったりした。結局ぼくは、しっかりしたおにぎりを一つも作れなかった。【講評】ためいきまじりの会話の書き出しに、実感がこもっていて、とても印象的で、なかなかすてきですよ。はじめておにぎり作りに挑戦して、悪戦苦闘(あくせんくとう)している姿が目に浮かぶようです。そのようすが、たいへんくわしく書けました。お手伝い本当にご苦労様!
■●DD51さん(あある/小6)の作文より(ポプリ先生/8.1週)
そんな山口号の旅で一番印象的だったのは、一番後ろの展望車だ。ぼくが展望車のデッキに出て五秒ほどたつと。SLがトンネルに入ってしまった!しかもそれは、けっこう長いトンネルだった。もう地ごくの底のまっ暗な所につき落とされたようだった。目の前はそれほどまでまっ暗だった。出た!と思うとまたトンネル・・・のくり返しだった。ようやくいくつものトンネルをぬけると客車の中に入れるチャンスがきた。鏡で顔を見ると、いろいろなところがすすで黒くなっていた。(笑)すぐに洗い流し、席にもどると、津和野着だ。こうして、SLの旅は幕をとじた。評:たとえもじょうず。とてもよくわかるよ。
■●友葵さん(あしも/小6)の作文より(ゆり先生/8.1週)
私にとって特別な部屋がある。それは学校の体育館の放送室だ。【評:すっきりした分かりやすい書き出しです。】
■●えりさん(あなふ/小6)の作文より(ももんが先生/7.4週)
私の家には、役立つうさぎがいる。(ふだんは、暑さでふにーっととけているが…)。だからみなさんは…くれぐれも『うさぎの手もかりたい』などとは言わないように。【評】「役立つうさぎ」という題名の作文の「結び」です。おもしろいことわざの加工ですね。(余談ですが、うさぎの手は、ふわふわで、猫の手よりも役立ちそうね…!?)
■●みんこさん(いせあ/小6)の作文より(ふじのみや先生/7.3週)
ちりもつもれば山となる。部屋はちりのうちにきれいにするものだ。山になってからでは、片づけるにもやる気がでない。人にとって片づけとは、人生の一番の敵だ!と思う今日このごろであった。 【評】同感です!(笑)
■●パレットさん(いてり/小6)の作文より(すず先生/8.1週)
慣れている技は、痛さがわかるから我慢というか覚悟ができているから平気だけど、初めての技ならどれくらい痛いかわからないからすごく痛い。だから、いやだ。自分で痛い思いをしなくては、人にも痛い思いをさせてしまう。評:少林寺拳法が大好きで頑張っているパレット君だからこそ書ける文ですね。
■●陽さん(いゆね/小6)の作文より(ふじのみや先生/7.3週)
どうせなら、ゴミといっしょに、ネズミやコガネムシがいるといいと思った。だって「ネズミがいると栄える」や「黄金虫が出る」と言うからだ。 【評】散らかった部屋が、宝島のようになるのかな?
■●チェリーさん(いりひ/小6)の作文より(ゆえ先生/7.3週)
こんな事がないように、私はいつ人が来てもいいように、いつも部屋をきれいにしていようと思う。◆評◆家中をかたづけるのは、きっととても大変だったのですね!「これからは、こんなにあわてないようにいつもきれいにしておくぞ!」と、先生もよく思いますよ!でも、だいたいいつも、すぐに散らかってしまいます。チェリーさんの部屋は、今もいつもきれいにかたづいているのかな?
■●にわとりさん(やえ/小6)の作文より(メグ先生/8.1週)
「…転んだ。服汚しちゃった。ごめんなさい。」 と、怒られるのを覚悟して謝ったら意外な反応をされた。謝った3秒後くらいにゲラゲラ笑われて何がなんだか分からぬままつられ笑いをしてしまった。何で笑われたのか分からないけど…まあいいか。(今思えばほんとにいいのか と自分にツッコミを入れたい気分(笑)) 【評】どんなときでも明るいお母さんでいいなあ。
■■ 光る表現(中1−社) 2002年8月4週号
■●おこじょさん(あめお/中1)の作文より(メグ先生/8.1週)
自分の力だけでは、何もできないことを自覚していることがよく分かるのが、スポーツ選手だろう。例えば、野球選手が本塁打を打った時、「風が押してくれました」とか、「球場が狭かったお陰です」などと語ることがあるだろう。この謙虚がとても大切だと思う。【評】立派な選手ほど謙虚なのでは?
■●雅貴さん(あめす/中1)の作文より(ももんが先生/8.1週)
僕は、よく琵琶湖に行く。そこで見る琵琶湖は非常に汚い。缶が流れていたり、プラスチックが流れていたりする。(中略)聞いた話によると、昔の琵琶湖の水は透き通っていて、手にすくってそのまま飲むことができたそうだ。しかし、今の琵琶湖を見て「琵琶湖の水を飲もう」なんてことを考える人はいないと思う。それだけ今の琵琶湖は汚れているのである。【評】飲めるほど美しい水と、今の琵琶湖の水の対比がいい。昔の話が、よく効いているね!
■●ナズナさん(あもせ/中1)の作文より(メグ先生/8.1週)
人はビタミンがないと生きていけないのだ。佐和子のビタミンはマンガだったのだ。誰にだってビタミンがないと生きていけない。私にだって、貴方だって、そこらを歩いている人だって。だれだってそうじゃないのかな?【評】漫画のタイトルにもなっている「ビタミン」。このビタミンが何であるかは人それぞれだけれど、だれでも必ず持っているものなのだろうね。
■●田鳥倉部さん(あゆと/中1)の作文より(メグ先生/8.1週)
ここで僕を変えたのは、味方の応援と自分の意志だった。この二つがくっついたので僕の心はパワーアップした。これをきっかけに不調の波も去っていった。この時、自然の力は大きいなぁと思った。【評】自分の実力だけではなく外的な力が作用することって確かにあるよね。
■●正人さん(いなり/中1)の作文より(ゆえ先生/7.3週)
親子関係も話し合いができる家の作り方も大切だ。 ◆評◆今回の課題文を読んだ感想として、一番実感がこもった文章だと思いました!ご両親と「子育て」について話し合うことのできた経験は、きっと、勘吉くんが親になったとき、大きな意味をもつのでしょうね!
■●正人さん(いなり/中1)の作文より(ゆえ先生/7.4週)
わたしは、今、テニスが好きで好きでしょうがない。しかし、昔は、もう全然上手ではなかった。◆評◆「もう全然」という表現に、今では自分でも笑っちゃうくらいにへただった、という感じがうまくあらわれていますね!やっぱり、ある程度うまくなると、プレーするのが楽しくて好きになるものですね!これからもがんばってね。
■●悠さん(いわさ/中1)の作文より(メグ先生/8.1週)
冷たい空気に冷えたタイル。とても良い感じとは思えない。そして暗くなった夜の木造の建物の中に先生の声がこだました。「そこで正座していなさい。」【評】情景での書き出し、工夫したね。先生の厳しい声が聞こえてきそう。
■●SIGNALさん(あつえ/中2)の作文より(ゆうこ先生/7.2週)
日本語は覚えることもたくさんあるし、言葉づかいも大変だ。けれど、その日本語の中には、決して外国語では表現できない赤ちゃん言葉のようなやさしさがかくれているのだと思った。【評】日本語にはやさしさが秘められている。女性的なあたたかい視点が美しいですね。
■●こめさん(いせか/中2)の作文より(ゆうこ先生/8.1週)
日本語は、他の言語に比べて、表現がとても豊かである。だが、それにより、いろいろな単語が造られ、本来の日本語が失われかけている感じがする。特に、若者言葉は、日本語とは言えないほどわからない言葉がたくさんある。だが、古い言葉ばかりに頼っていてはいられない。新しい言葉というのは、日本人全員に意味が通じ、実用的なもののことをいうと思う。【評】言葉の実用性は命題かもしれません。けれども「古い言葉ばかりに頼ってはいられない」・・・・・・ですね!
■●クラシックさん(しふ/中3)の作文より(メグ先生/8.1週)
しかし、火がお手軽に付いてしまうために、どんどん人は火の恐ろしさを忘れていってしまったのだ。火は、決して便利で安全な存在ではなかった。人工的に作られた不完全な焔達は、静かで忠実な番犬のふりをしながら、実は暴走の機会をいまかいまかと待っているのである。【評】火の恐ろしさを表した見事なたとえ!
■●ムッちんさん(との/中3)の作文より(クマのプーさん先生/7.2週)
始めはいつも失敗である。だがその度に一歩ずつ進んでいくのだろう。それを世間では努力とも言うし逆境を乗り越えるとも言うがそれを私は人生そのものだと信仰する【評】読み終わって、この部分は心に残りました。失敗を起点にして、努力・逆境…それらを人生と包括したのがいいですね。
■●幸信さん(いほや/高3)の作文より(森川林先生/8.1週)
医者とは病気を治すのではなく患者をみる職業である。確かに手術の腕やどんな病気かを見極める能力は必要である。しかし、それ以上に必要なのは患者を思う気持ちではないか。医者が自分の病気を本気で考えてくれるかどうかでは患者の気持ちの持ちようは大きく変わるのである。◆評:自作名言がうまい。これからの医者に求められる資質だね。
■●杉田大岳さん(うい/高3)の作文より(森川林先生/7.4週)
人間は考える葦である前に、様々な生物と共存している葦であるのを忘れてはいけない。◆評:科学の発展と人間の倫理観との対比を、自分で作った名言でまとめた。たとえが生きているね。
■●太公望さん(うの/高3)の作文より(メグ先生/8.1週)
急激な社会システムの移行は問題である。徐々に現存するシステムに修正を加えていくことが必要である。悪いものを削ぎ落とし良いものを付け加えていく、この作業が今生きる人間にとって最も大事なことである。これをおろそかにしては理想の社会は形成されないだろう。【評】先を急がず一歩一歩ずつより良い方向へと進んでいくことが大切ですね。
■●E34さん(えや/高3)の作文より(メグ先生/8.2週)
ある意見が対立した場合に、少数派の意見を潰すのではなく、少数派をいかに説得するかが日本人の腕の見せ所なのだ(笑)。 【評】確かに、日本人にとってはそこが一番重要なところかもしれないね。
■●UZI.SMGさん(そお/高3)の作文より(森川林先生/7.3週)
日本には他のアジアの国々に比べ、確かに熱さが少ないかもしれない。しかし、そうした直線的な熱さはなくても、本当に自分に合った熱のやり場を探すことが出来る国である。例えイマイチ熱くなれないとしても、そうした余裕は保っていくといいかもしれない。ちょうど熱量は高いところから低いところへと移動するように、アジア諸国の熱さが日本に流れ込んで、新しい平衡状態を得ることが出来るかもしれない。◆評:熱量の比喩を使って、新しい着想を得た。こういうオリジナルはことを考えられるのが、文章を書く醍醐味だね。
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