言葉の森新聞2002年11月3週号
文責 中根克明(森川林)

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■■11.4週に電話面談
 通信で受講している生徒について、11月4週に清書の説明のあと時間がとれる場合、先生から父母への電話面談を行ないます。日ごろの勉強の様子や今後の勉強の予定などについてご説明しますので、ご意見ご質問がありましたらお寄せください。
 11月4週に電話面談の時間がとれない場合は、後日あらためてお電話をさしあげるか、葉書又はメールでご連絡をさしあげます。
 電話指導なしのオンラインのみで受講している生徒の保護者にはお電話をしませんが、ふだんのメールに書いてある講評をごらんになり、ご意見ご質問がありましたらお寄せください。
 港南台に通学している生徒に関しては、11月4週に教室で個人面談を行ないます。(時間は別紙参照)


■■12.1週に作文進級テスト
 12.1週は、作文進級テストを行います。課題フォルダの項目表の●印が全部できることが合格の条件になります。キーワードと字数が採点の基準ですので、作文の中に必要な項目が入るように書いていってください。中学生以上の時間制限については、今回は採点の基準にしませんが、できるだけ時間内に書き上げる力をつけていきましょう。

■■朝日小学生新聞に倉橋耀子さんへのインタビュー記事
 10月29日(火)の朝日小学生新聞に、作家の倉橋耀子さんのインタビュー記事が載っていました。インタビューしたのは、言葉の森の小学6年生「たこ焼き」さん(千葉県)です。
 倉橋さんの作品に出てくる学校のモデルが、「たこ焼き」さんの通っている小学校だったそうです。


■■父母の広場より

5回の指導で驚くほどの進歩(小3父母)
 体験を入れて5回の指導を受けただけで、親が言うのも変ですが、驚く進歩です。大きく変化したのは、書こうという気力です。“作家気取り”で「ここはこうした方がいいと思わない?」……と鉛筆片手に考え考え書き上げています。最近学校から持ち帰ってきた作文は“会話文を入れる”“たとえ”“思ったこと”“擬音”全てをクリアしていて、大きな花丸でした。以前は、担任の先生から話をさせると素晴らしいのに、書かせると今一つ、とてももったいないとの評だったのですが、今回は好評でした。

書き出す前の指導(言葉の森より)
 子供は目標がわかると、やる気が出ます。その目標が、ちょっとがんばれば達成可能だと分かると、更にやる気が出てきます。
 通常の作文指導は、まず書かせて、そこから評価をするというやり方が多いと思います。目標なしに書かせて、あとから評価をするという指導です。俳句や短歌の添削であればそういうやり方も可能ですが、作文の場合、書き上げたものを評価するという方法にすると、書き出すまでのハードルが高くなってしまいます。大学受験生のように試験が迫っている生徒は、それでも書き出すことができますが、試験のようなものの特にない小中学生が作文を書く練習をする際は、書き出すための事前指導が重要になってきます。この事前指導があることによって、子供自身が何を要求されているかわかるということが、勉強を進める上で大切です。
 この場合、親や先生など周りの大人は、事前指導したもの以外の評価はしない、という抑制を自身に課しておくことが大切です。アドバイスをするのは、書いたあとではなく、次の作文を書き出す前にするというのが作文の勉強をスムーズに進めるコツです。
 子供たちが意欲的に取り組めるように、更にわかりやすい指導をこれから心がけていきたいと思います。


■■「学力再生」(陰山英男著・小学館)を読んで
 陰山英男さんの「学力再生」という本が小学館から出ています。本のカバーの「応援します!」の欄に、和田秀樹さんや齊藤孝さんなどが推薦の言葉を載せています。
 文部科学省の低学力政策が続く中で、こういう地に足のついた本が出るのは心強いことです。それにしても、現在の日本で、子供たちの学力低下を求めている人がだれもいないにも関わらず、文部科学省の低学力政策が続くのはどこに原因があるのでしょうか。政治のリーダーシップが正しく機能していないと言わざるを得ません。
 この本の前半に、気になるデータが紹介されています。それは、学力低下だけでなく、青少年の体力(50メートル走を指標としたもの)も次第に低下しているという事実です。その一方で、校内暴力の件数は、学力低下(分数計算力を指標にしたもの)ときれいに反比例して急増しています。新指導要領によって学習時間が先進国中で最低になり、学校外の勉強時間も米国や韓国の3分の2となっている現状を見ると、日本の青少年全体のレベルが低下しているのではないかと思えてなりません。
 言葉の森の「質問の広場」は、最初、作文の書き方などに対する質問と回答を掲載していましたが、ここ数年、大学受験の推薦小論文の質問で埋まっています。今ごろの時期は、毎日10件近い書き込みがあります。そこに書いてある志望理由書や自己推薦書を見ると、現在の若者の共通点が浮かび上がります。それは、「私は、部活動でがんばった。それを生かして大学でも部活動をがんばりたい(笑)」というものです。
 確かに、学生時代の部活動は、いろいろなことを身につける機会となっています。部活動の中で勉強だけでは得られないものを得るということもあります。しかし、部活動、テレビ、携帯電話、ゲーム、インターネットと外側だけに向かう精神は、内側の密度の薄さとセットになっているように思います。
 これらを救う手だては、家庭教育にあります。学校教育は、そのきっかけを提供するという位置づけで考えるべきでしょう。少なくとも、学校は、多すぎる行事や長すぎる部活動で本来の教育活動に支障を来たさないようにしていくべきだと思います。
 さて、この「学力再生」の中に、音読の効果の記事が載っていましたので、それを紹介します。
 山口小学校では読む力を育てるために音読の練習を20年以上も実施しているそうです。この音読のコツとして、著者の陰山さんは次のようなことを挙げています。
「音読を文章理解の中心にすえる」
「国語以外の教科も音読させる」
「毎日聞いてあげる」
「声を変えて読ませてみる」
「ほめ言葉をかけるなど評価してあげる」
「何度も音読をして暗唱にまで高める」
 以下、順に、私なりに考えたことを述べたいと思います。
 まず、「音読を文章理解の中心にすえる」です。
 言葉の森の中高学年の感想文の練習でも、元になる長文を何度も音読している生徒は、長文の内容をよく読みとった感想文を書きます。現在の国語教育では、問題文を2、3回読んですぐに読解の問題を解くような勉強法が主流ですが、本当に読む力をつけるためには、問題文を暗唱するぐらいに何度も音読し、その音読の基礎の上に自分なりに感想文を書くという勉強法が効果的です。読解の学習の中心に音読暗唱を入れるということは、今後もっと見直されるべきだと思います。
 次に、「国語以外の教科も音読させる」です。
 国語以外の教科の音読とは、説明文の音読ということになると思います。現在の日本の国語教育は、文学教育に偏っているところがあります。文学(物語)的な文章を読んでいるだけでは、語彙や表現や思考法も狭く偏ってきます。国語教育は、文学教育ではなく、社会人の常識的な言語教育として再構成されるべきだと思います。
 最近、音読の効果が見直されてきたためか、学校でも教科書の音読を宿題にするところが増えてきました。そのために、学校の音読の宿題と言葉の森の長文音読の宿題が重なって負担だという声をときどき聞きます。しかし、学校の教科書音読は、物語文が多いということと、その音読だけで完了した勉強になっているという理由から、言葉の森の長文音読の方を優先することをおすすめしています。言葉の森の長文は、ノンフィクションや説明文の教材が主で中学・高校の小論文へと発展していくものです。また、その長文音読を土台にして感想文を書く練習へとつながっているからです。
 次に、「毎日聞いてあげる」です。
 同じ文章を繰り返し読むことがいい勉強法だとわかっていても、同じことを繰り返す勉強は飽きが来るのも早いのも事実です。黙読ではなく音読にするのも同じ理由からです。もし長文を黙読で毎日読んでくるというのが宿題だとしたら、やれる子はほとんどいなくなるでしょう。声に出すという外側に出る作業があるから、同じことを繰り返しやっていけるのです。同様に、ひとりで自分の部屋で音読をするというやり方では、まず長続きして勉強することはできません。小学生の場合は特に、お母さんかお父さんの聞いている前で音読をするという環境が必要になってきます。(つづく)

-pb-


■■個人面談予定表
 下記の日程で個人面談を行います。
 空欄の時間帯は空いておりますので、変更をご希望の方はご連絡ください。
 なお、教室においでになれない方は、電話面談に切り替えることができます。
 12月2日以降の午前9時から午後3時までのご都合のよい時間に教室まで直接お電話ください。
 その場で電話面談をいたします。(電話 0120−22−3987)


◆表はウェブでごらんください。
https://www.mori7.com/mori/mori_web.php?ki=20021103#1809

■■光る表現(幼長−小2) 2002年11月3週号

里紗さん(いなは/小1)の作文より(けいこ先生/11.1週)
 さいしょにみたのは、へんな猿です。へんな猿は、口がダイヤモンドのような形で、しっぽがふさふさの猿でした。まるで、オラウータンのような体つきでした。とってもとってもおもしろかったです。わたしは、へんな猿がのんきにバナナヲたべているのかな、と思いました。しっぽもじぶんのじまんのためについているのかなと思いました。次に、かちくのげんしゅゾーンにいきました。このゾーンには、トナカイが5とうぐらいいました。あwたしは、もうすぐクリスマスだからいそがしくなるなぁと思いました。 評:どうぶつを見ながら、あれこれとかんがえたことを、くわしくせつめいできたね。

みほろさん(いひり/小1)の作文より(ひまわり先生/10.3週)
 もうちょっとで(山の)てっぺんです。だいぶんくもといっしょになってきました。てっぺんにつきました。てっぺんのくうきは、おいしくてけしきもさいこうです。 【評】くもといっしょになるくらい高いところまで、がんばってのぼったんだね。すごいなあ!

RYOUさん(うおつ/小1)の作文より(メグ先生/11.1週)
 あさごはんをたべたらべんきょうしました。どうしてかというとはやくあそびたかったからです。【評】「どうしてかというと」ということばをつかってりゆうをかくことができたね。

ルギアさん(いそは/小2)の作文より(メグ先生/11.1週)
 「ねえ、今どこ。あと何分ぐらいでつく?」と、ふあんそうに、あわてた顔です。【評】じゅうたいにまきこまれて学校に間に合うかどうかはらはらしているルギアくんの気持ちがよくあらわれているね。

マッキーさん(いなく/小2)の作文より(メグ先生/11.1週)
 木がたくさんあり、どんぐりがいっぱいおちていて、赤、黄、茶のはっぱがひらひらまいおちていました。それは、まるで、ダンスをしているようでした。【評】秋の公園のようすをたとえをつかって書くことができたね。

マリノスケさん(いのも/小2)の作文より(メグ先生/11.1週)
 さいしょはライオンを買うときめていたのにみんなが「こんなのかうのお。」というからしょんぼりしちゃいました。【評】マリノスケくんの気持ち、よくわかるよ。

将司さん(いほな/小2)の作文より(メグ先生/11.2週)
 しょうたろうくんは、トーナメントせんでまけちゃったから心の中でくやしいと思っているだろうと思いました。【評】友だちの気持ちを想像(そうぞう)することができたね。

わか島津さん(いよね/小2)の作文より(メグ先生/11.1週)
 ゴールキックをカットしてシュートしようとしたらそのままゴールへいきました。ぼくは、すいこまれたように入ってよかったと思いました。【評】ゴールにすいこまれるようにシュートがきまるなんてかっこいいね。

ルリーさん(いらた/小2)の作文より(みち先生/10.4週)
 家に帰るとき、ふしぎに思ったことは、わたしが赤組のあいちゃんに、「負けてしまってくやしい。まり子ちゃんもくやしい」ときいてみると、まり子ちゃんは、「ちょっとね。」と下を見ながらかなしそうにいいました。けれど、あいちゃんは、「ううん。」と、かおをあらって目をぱっちりさせたように、すましたかおでいったからです。【評】しんけんにお友だちの顔を見つめたようすがうかがえます。よく見てくわしく書けています。1人ひとり、感じ方や考え方がちがっているのですね。

ルリーさん(いらた/小2)の作文より(みち先生/11.1週)
 一番さいしょの日は、あまりできませんでした。けれども、つぎの日は、まるでべつ人のようにじょうずにできていました。【評】文化祭でのいとこのジャグリングができた姿が別人に見えたという表現は、きんきょうした顔がニコニコした顔に変わって、いきいき動いているようすが想像できわかりやすいたとえです。

勝英さん(いりう/小2)の作文より(りんご先生/11.1週)
 そのときぼくはゆうたろうくんにおこられました。せんせいにおこられてるようでした。【評】ゆうたろうくんのすがたが目にうかんできて、おもわずわらってしまいました。

ひまわりさん(いりに/小2)の作文より(とこのん先生/11.1週)
 金のフルートはまるで銀の丸のような形をした光が下にこぼれるようでした。そしてフルートの音色はとても美しく、どんなときでもリラックスできるような音でした。評:楽器そのもの、そして音色の美しさが、自分の言葉で豊かに表現されています。

■■ 光る表現(小3−小4) 2002年11月3週号

いちごさん(いすも/小3)の作文より(けいこ先生/11.1週)
 病院に行くと中の車の中で、(けがをした)ココはぐったりとしていました。とてもしんどそうでした。いつもなら私とココは、車の中が動物園のようにうるさくして、お母さんたちにおこられます。なのに、今日の車の中はシーンとしずまり返っていました。みんなココのことを心配しているのがよくわかりました。 評:とつぜんの友達のケガで、びっくりしてしまったね。ふだんの元気な様子と比べたことで、ショックの大きさを上手に伝えられた。

おるかさん(いせう/小3)の作文より(うさぎ先生/11.2週)
  今日、学校へラ・ベール先生が、にんじんを二つ持ってきました。このにんじんは、先生がたぶん一週間ぐらい色水につけていたものです。一つは緑でもう一つは赤でした。先生は、にんじんを切って、だん面を見せてくれました。だん面はまるであながなくて線があるベーグルみたいでした。だん面のようすは、にんじんの真中のほうのわが色水の色になっていました。わたしは、 「この実験は、ふしぎだなあ。もしせんせいが教えてくれなかったらあんまり考えなかったなあ。」 と、思いました。【評】学校の先生が見せてくれたにんじんから、大きな不思議と発見ができました。見たこと、考

ウサリンさん(いねめ/小3)の作文より(ゆうこ先生/11.1週)
 えさの時間に行ってみると、ほしくさ、りんご、にんじん、さとうきび、バナナをもらっていました。二ひきとも、はじめに好きな物から食べるタイプのようで、さとうきびや、バナナから食べていました。もしわたしなら、にんじんは、おみそしるにして食べて、りんごは、切って食べます。【評】上野動物園にいたゾウを観察(かんさつ)してくれました。「もし〜なら」の表現も楽しく書かれていますね♪

くじらさんさん(いへせ/小3)の作文より(スピカ先生/11.1週)
 あんな黄色い水みたいな物がふんわりしたたまごやきになるとは思いませんでした。まるで変身したようにぶくぶくとふくれてみるみるうちにたまごやきになりした。思わず見つめてしまいました。 評:初めてたまごやきを作ったときのしんせんなおどろきと感動を、楽しいたとえを使ってじょうずに表現できたね。

はっしーさん(いむあ/小3)の作文より(メグ先生/11.1週)
 一番はじめに二このたまごとしょうゆを五てきと、さとうを大さじ一ぱい入れます。【評】数字をくわしく書いたところがわかりやすいね。

伶奈さん(いろす/小3)の作文より(メグ先生/11.2週)
 もしも二年生にもどれるならぜったいもどりたいです。(中略)わたしは、こんなにわすれられない先生もいるんだなと思いました。【評】伶奈ちゃんがどんなにその先生のことを好きだったかがよくわかります。

亮輔さん(いろわ/小3)の作文より(スズラン先生/11.1週)
 一班は給食をしずかに食べていました。となりのかなちゃんが「ゆきがふっている。」と言いました。・・中略・・みんな一人一人立って、「ゆきだ。」「本当だ。ゆきだ。」とみんな見ていました。:評:雪が降っていることに気がついたとき、なんだかみんなはうれしそうですね。雪やこんこ〜〜の歌が聞こえそうです。

映妙さん(うおな/小3)の作文より(ともち先生/11.1週)
 ピンポン玉を持ってみると、まるで、たまごみたいに小さかったです。〔評〕はじめてさわったピンポン玉のようすがうまく表現されていました。

ハリー・ポッタさん(ありる/小4)の作文より(ゆうこ先生/10.2週)
 お米がなかったら、人間は、生きていくのがむずかしくなるんだな、と思ったからです。ぼくも、お米の話があります。それは、お米を育てようとしたことです。(中略)そこで、あっと思いました。イネも生きているから、空気がひつようなんだ!来年は、ぜったいにせいこうさせます。お米はおいしい。そのおいしいお米を、一生に一度でいいから作ってみたい。【評】お米作りはたいへん!来年こそはがんばれ!!

ちえちゃんさん(いはさ/小4)の作文より(メグ先生/11.1週)
 二回目に作った目玉焼きは、とても上手にできました。「ヤッター。」私は、嬉しくて飛び上がりたいほどでした。でもこげてしまうので、飛び上がるひまもありませんでした。【評】飛び上がりたい気持ちをぐっとこらえるちえちゃんのようすが目にうかびます。

あいちゃんさん(いむこ/小4)の作文より(きりこ先生/11.1週)
 そういえば、毎年クリスマスにお母さんがピザを作ってくれるから、今年も早くクリスマスがこないかなぁと思いながらお母さんの顔を見た。<すばらしい結びができましたね。>

■■ 光る表現(小5) 2002年11月3週号

わかさん(あにほ/小5)の作文より(メグ先生/11.1週)
 3分ぐらいで私は、一番上のほうに登りついた。その時私は、とってもうれしい・もっとたかくのぼりたいと感じた。「どいて!」後ろから上に行きたい私のような子が来た。「ああごめん」私は、そういうと「感動しているばあいんじゃないんだな。」と思いながらおりていった。【評】いい結びになったね。

ナッチさん(あめか/小5)の作文より(メグ先生/11.1週)
 私が通っている学校は、木がたくさんはえていて、昔、休み時間にイチョウの木に上っていた。少し登ると、まるで二階に登ったようなすがすがしい風が吹いていた。【評】上に登れば登るほど気持ちがいいよね。

ハッピーさん(あろる/小5)の作文より(メグ先生/11.1週)
 まるで「この私を登ってください!私と遊んでください!友達になってください!」と、言っているかのように枝がたくさんあって、登りやすい。あまり、高くはないが、一番上まで行くと、風がサーっと吹いてきて、とても気持ちが良いのである。【評】木もはっぴーさんが登ってくれるのを待っているようだね。 

みかんさん(いこい/小5)の作文より(ももんが先生/11.1週)
 私は、木を登っている時、少しさるになったような感じがする。それもちょっとおもしろい。【評】身軽にひょいひょい登っていく様子が、よくわかります。またそんな自分を、振り返った感想もいいですね(^o^)。

アミーゴさん(いそと/小5)の作文より(ゆうこ先生/10.3週)
 それをよく見ると、弟と私の服を作っているようだった。お母さんは、どんどん、どんどん編み進め、失敗しても何度もやり直し、ついに完成!!そのころは、もう冬となっていた。私と弟はまるで、魚のようにとびはねて喜んだ。【評】よろこんでいるようすを魚にたとえてくれました。元気にぴょんぴょんとんでいる兄弟のすがたが目に浮かぶようです。

花織さん(いなも/小5)の作文より(ももんが先生/10.4週)
 とんでいるあいだは、まるで、時間の流れていないような、そんな感じがしました。【評】八段の跳び箱にチャレンジした花織ちゃん。思い切って跳んだ瞬間の感覚を、たとえを使って上手に表現できました。このように時計が刻む時間とは、また違った時の長さを、私たちは感じることがありますね(^o^)。

花織さん(いなも/小5)の作文より(ももんが先生/11.1週)
 「ああ、なんておいしいんだ。」と私は、つぶやきました。はんじゅくが一番おいしいよね。【評】大好きな目玉焼きのことを題材にした「作文の書き出し」です。「おいしいな〜」と味わっているようすが、よくつたわってきますね(^o^)。

キティさん(いぬこ/小5)の作文より(ゆうこ先生/11.1週)
 私の体の中には、どんな種類の血が混ざっているのだろう?考えるだけでワクワクする。こう考えていくと私のファミリーツリーは本当にいろいろな国の血が流れている。私のルーツをたどることは、学校で習う歴史よりはるかに面白いかもしれない。【評】大きな木を自分のルーツにたとえて表現してくれています。幻想的な一場面です!

祥己さん(いわう/小5)の作文より(メグ先生/11.1週)
 まぐろはさしみやおすしにしてもとてもうまい。しかし、それにわさびをつけると、まるで天国から地獄へ落ちたみたいに味が変わる。【評】まぐろは好きだけれど、わさびは嫌いなのね。わさびをつけた方がおいしいと思うのですが、好みは人それぞれだものね。

おしゅこしゅさん(ういな/小5)の作文より(なび先生/11.1週)
 「私のおばあちゃんは木登りがとても好きで、とても得意でした。やはり私みたいに楽しいと思っていたそうです。」【評】すてきなおばあちゃんだね。おばあちゃんもおしゅこしゅさんも木登りが好きなんて、木登り好き遺伝子があるのかもね。

裕紀さん(ううめ/小5)の作文より(まあこ先生/11.1週)
 ちょっとさとうをいれすぎたのか、プーンとさとうのあまいにおいがして、「これはいかん。」と思い、ちょっと塩をいれて、また まぜました。 【評】「これはいかん」と、とっさに思ったことをズバリと書けましたね。

如奈さん(うおさ/小5)の作文より(ともち先生/11.1週)
 とてもどんぐりに似ていたからです。これは、中身はどんぐりで、皮はくりにちがいないとおもいました。《評》くりとどんぐりの見分けがつかない気持ちが楽しく表現されていました。

■■ 光る表現(小6) 2002年11月3週号

DD51さん(あある/小6)の作文より(なび先生/11.1週)
 「古いものの中にもまだまだ使えるものがある。そんな物は、人間にとってとても大事なものだ。」【評】オンボロテレビを家族で大事に見ているDD51くんらしい、いい意見ですね。デジカメだ、DVDだと新しい機能のものにすぐ飛びつきそうになる先生もちょっと反省しました。

友葵さん(あしも/小6)の作文より(ゆり先生/11.1週)
 五人で枝に乗りおしゃべりをしていると、友達の顔が夕日に照らされて、オレンジ色に染まってきた。チラッと夕日を見てみると、普段、下の方から見ているのより、ものすごく大きな円で、今にも空が燃えそうなくらい真っ赤だった。誰からともなく、一斉に夕日の方に目を向けた。 「わぁ・・・。」 あまりの美しさに言葉を失ってしまった。まるで、夕日に催眠術をかけられたような感じ がした。【評:木に登って夕日を見たときの様子がとてもロマンチックに表現できていますね。】

パレットさん(いてり/小6)の作文より(ゆうこ先生/10.3週)
 幸せな人はどこかで必ず苦労をしていて、そしてみんなよりも福が来るのです。【評】名言ですね♪

咲恵さん(いなふ/小6)の作文より(ともち先生/11.1週)
 押入れの中をのぞくと、そんな小さな思い出でも、思い出すことができる。《評》古いものにはどんなに小さいものでもたくさんの思い出が詰まっているものだね。

稜さん(いめて/小6)の作文より(メグ先生/11.1週)
 頭から尻尾まで15センチぐらいで左の足から右の足まで25センチぐらいのまるでタランチュラなみに大きい蜘蛛だったのだ。【評】蜘蛛のようすをくわしく説明することができたね。いきなりこんな蜘蛛が現われたら誰でもびっくりしてしまうね。

真樹さん(いよち/小6)の作文より(ゆえ先生/11.1週)
 慣れ親しんだ甲南町の名前がなくなるとなんだかさびしい。これは,僕だけが思っていることだけではなく,他の町民達もそう思っているのだろう。◆評◆町の名前が変わったり、なくなってしまったりすると、なんだか引っ越しをしたような気持ちになってしまうかもしれませんね。なんとなくさびしい、という気持ち、先生にもわかる気がしますよ。

キリリさん(いよゆ/小6)の作文より(スピカ先生/11.1週)
 その辞書はまるで百年くらい前の辞書と同じくらいよごれていて、人間に例えると、しわだらけの九十歳くらいのお年寄りみたいだ。 評:辞書の古さをうまいたとえで表現したね。なるほど、「古いもの」には共通点があるのでしょう。

にわとりさん(やえ/小6)の作文より(メグ先生/11.1週)
 小学生になり、友達と木登りをしよう、と言われて、ちょっとこわいなぁと思いながらも、するすると登っていった。そして木の一番上から公園を見渡してみた。下にいる友達がいつもより小さく見えて、山の向こうの山も見えた。一番いつもと違う思ったのは空気である。まるで天国と地獄のように違っていた。【評】高いところは空気も新鮮なのね。

■■ 光る表現(中1−社) 2002年11月3週号

シュシュさん(あさつ/中1)の作文より(メグ先生/11.2週)
 詩的なことばはうまく使えばどんどん普段の生活がおもしろくなる。詩的な言葉はまるで事実のみの白黒の生活に色を与える絵の具のようだ。【評】これはうまいたとえだね。

BERRYさん(あもせ/中1)の作文より(メグ先生/11.1週)
 馬鹿になるのは、賢くなるより簡単である、しかし賢くなるほど自分の人生の選択肢が増える。【評】賢くなって未来を広げていきたいですよね。

正人さん(いなり/中1)の作文より(ゆえ先生/11.1週)
 今の人間はもっともっといいものを作りたいという欲望が強すぎて、だんだん環境が悪化してきた。◆評◆勘吉くんらしい、しっかりした意見ですね。物事の根本を見極める目をもっているなあと感心しました!

ITIさん(いやは/中1)の作文より(まあこ先生/11.1週)
 昔は自然とうまく調和して生きてきたから化学肥料なんか使わず、肥やしをまいていた。いまでは「化学肥料のほうがいい!」とかいってまいたら、土がやせてしまった・・・になっている。これは、人間のおせっかいとしかいいようがなく、まるで仲のいい二人の友だちに向かってヤイヤイ口を挟むおっさんみたいである。 【評】いるいる、そういうおっさん。「たとえ」を使ってうまく表現したね。

悠さん(いわさ/中1)の作文より(メグ先生/11.1週)
 ミミズのような陰の働きをしてきたものをぼくは知っている。1つ目は道路のことだ。昔や田舎の道は舗装されていない。そのため、治水もできたし、土から蒸気も発生し喘息になる人はいまよりずっと少なかったらしい。【評】土の道が人の健康にもいい影響を及ぼしていたんだね。

ネッシーさん(ねさ/中1)の作文より(ともち先生/11.1週)
 僕は、自然界にある小さな動物の役割も大切だと思いました。《評》ミミズは小さいけれど大きな役割を果たしているんですね。

SIGNALさん(あつえ/中2)の作文より(ゆうこ先生/10.2週)
 でも、私はロビンソン・クルーソーが生き延びたのは、決して知識だけではないと思う。その知識を知恵で上手く活用したからだと思うのだ。知識は、あればあるほどいい。しかし、その知識を活用するよい知恵もなくてはいけない。ただ知識があるだけでよいのなら、私たち人間は、あるだけのことしか言えないロボットとなんら変わりがない。私たちとロボットの大きな違いは、知恵というものでたくさんある知識を上手く活用できるということである。【評】人間は知識を知恵で活用しながら生活を営みます。知恵は、発展していくための向上心に似ていますね。

ルフィさん(あわせ/中2)の作文より(うさぎ先生/11.1週)
 確かに交話機能も内容も大切なものである。しかし、大事なことは相手にきちんと伝えるということではないか。そのために雑談をしたり、時にはぶちまけたりすることがあるのだ。「真によいことは、新聞に大きな騒ぎを起こすことなく、小さく始まる」という名言があるように、変に大騒ぎして色をつけたりせず、伝えたいことは一番適した方法ではっきりといえばいいのだ。【評】「伝える」ということに注目して、適切な「名言」も引用しながら結論付けました。鋭い視線があります。

ちえぞーさん(いうね/中2)の作文より(ゆうこ先生/10.3週)
 アンケートなどの結果を見ても、年齢が高くなっていくにつれ、「一人の時間がほしい」という答えが増える。何だか分からないけれど、胸がもやもやしたりすることも多くなってくるのは気のせいだろうか?【評】胸のもやもやを一人で乗り越えていくことも、長い人生においては大事な時間なのですね。

亮さん(いふめ/中2)の作文より(メグ先生/11.1週)
 前置きが異様に長くて本題にいくまでにすごく時間がかかることがある。おばちゃんの長電話や立ち話が代表である。特に用件はないのに会ってしまって挨拶だけのつもりが世間話や色々なことになる。特に用があるわけでもないのにあそこまで話が出来るのは一種の才能である。うちの母もたまに祖母や友達の人と電話が長くなるときがある。僕なんて長くても五分で終わる。これが才能の差である。(笑)【評】見事なユーモア表現!

茶翅ゴキブリさん(うあろ/中2)の作文より(うさぎ先生/11.1週)
 例えば、某国の内閣総理大臣は、米百表の精神だとか、改革なくして成長なしだとか具体的なことは言っていないのに、支持率がいいのだ。【評】日頃から身の回りのニュースに関心を持ち、テーマにそったいい例をあげることができました。

たぬきさん(のと/中2)の作文より(メグ先生/11.1週)
 重要なことを相手に伝えつつも雑談話を加えて話をすれば楽しく話しながら重要なことも相手に伝わるので話し上手になれると思う。【評】ただ伝わればいいというわけではないものね。

しっぽさん(ほし/中2)の作文より(メグ先生/11.1週)
 悪い成績が返ってきたときに、親にはなかなか見せにくいものである。いきなりその悪い成績のことを話すのはとても勇気がいるので、始めに、学校であった楽しい話などをして、親を楽しい気分にさせ、気分が良くなってきたところでさりげなく、「今日のテストが悪かったの……。」と言うといいということが最近わかってきた。【評】なるほど。言葉を潤滑油として使っているいい例だね。(笑)

E34さん(えや/高3)の作文より(メグ先生/10.2週)
 人間にとって技術を上げることは、決して不可能ではないはずだ。もし不可能であったとしても、それを可能にするだけの技術を人間は持っているのだ。【評】力強い意見。人間の無限の可能性を信じたいね。

さゆりさん(ういみ/社)の作文より(森川林先生/10.4週)
 私も高校生の時は、勉強を受験のためと考えていた。2年生の時に文系クラスに入り、1年生の時に頑張っていた数学も、やっても意味がないと思い、全く勉強しなくなった。文章も別に書けなくても生きていけると思っていた。しかし大学に入り、何のために学校へ行っているのかわからなくなってき、将来やりたい事もわからず、自分がだんだんバカになっていく気がしてきた。◆評:共感できる体験実例です。真面目に自分を見ていることがよくわかります。

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