言葉の森新聞2010年9月4週号 通算第1144号
文責 中根克明(森川林)
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■■新学期の教材を発送しました
新学期の教材は、9月16日(木)〜17日(金)に発送しました。
国内の生徒で27日になっても届かない場合はご連絡ください。
★項目・住所シールは、
10月1週の山のたよりと
一緒に送ります。
9月末に発送予定です。★
■■9月29日(水)・30日(木)は休み
9月29日(水)・30日(木)は、第5週でお休みです。先生からの電話はありません。振替授業もお休みです。
■■9.4週は読解問題と清書。幼稚園生は普通の作文
第4週は、読解問題と清書です。
幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。項目シールは、予備のものを使ってください。
小学1年生以上の生徒は、第4週に読解問題と清書を行います。
読解問題の時間がかかるため清書の時間が取れない場合は、読解問題又は清書のどちらか一方を省略してもかまいません。
■読解問題の仕方
読解問題は課題フォルダに入っていますが、4週の「山のたより」の末尾にも載っています。この読解問題は、課題フォルダにはさんである読解マラソン集から出しています。
読解問題の答えを作文用紙に書く場合は、問題の番号と答えがわかるように書いてください。書き方は自由です。
読解問題の用紙は返却しませんが、選んだ番号と正解は山のたよりに表示されます。
低学年の生徒で、問題を全部解くと時間がかかりすぎると思われる場合は、最初の方の問題だけを解いて提出してくださっても結構です。
読解問題をインターネットから送信することもできます。
読解マラソンの問題のページから答えを送信すると、その場で採点結果が表示されます。この採点結果は自動的に山のたよりに表示されます。
http://www.mori7.com/marason/ki.php
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■手書き清書の送り方
手書きの清書は、担当の先生に送ってください。先生に送った清書は、返却しません。「清書の谷」でコードとパスワードを入れると見ることができます。
「清書の谷」 http://www.mori7.com/seisyo/
清書はバーコードを読み込んで整理しますので、その月の住所シールを清書の1枚目だけに正しく貼ってください。貼ったあと、はがして再度貼りなおすとバーコードが読み取れなくなることがあります。
「清書の谷」で、前月の清書が正しく表示されていない場合は、バーコードがうまく読み取れていなかった可能性がありますのでお問い合わせください。
■投稿の仕方
手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。
新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。
投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。
同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。
◆表はウェブでごらんください。
https://www.mori7.com/mori/mori_web.php?ki=20100904#15346
■パソコン入力清書の送り方
4週の清書は、パソコンで入力したものを送ることができます。しかし、これは必ずしも全員がする必要はありません。生徒が自分で入力できない場合は、お父さんやお母さんが代わりに入力しても結構です。このパソコン入力の清書から、その月の森リン大賞が選ばれます。
感想文を清書にする人は、三文抜き書きや要約の部分は省略するか、自分の言葉に直して説明を書くようにしてください。
また、ワードは改行の際のスペースが正しく表示されないので、いったんメモ帳などにコピーしてメモ帳の上でスペースをつけてからインターネットで送るようにしてください。
パソコン入力清書をインターネットから送信する仕方は、「学習の手引」をごらんください。
http://www.mori7.com/mori/gate.php
送り方の簡単な手順は次のとおりです。
1、パソコンで作文を書きます。
2、書いた作文の文字画面をコピーします。
3、言葉の森のホームページの「作文の丘」に行き、生徒コードとパスワードを入れます。
4、本文のところにコピーしたテキストを貼りつけます。
5、読解問題の答えを送る場合は、問題と書いてあるところで答えを選択してください。
清書を送る場合、週は必ず「4週」を選択してください。ほかの月や週を選択すると、その月と週の作文と講評が上書きされてしまいます。
■清書の仕方のまとめ
清書の仕方をまとめると、次のようになります。いずれを選択しても結構です。
1、手書きでも書き、パソコンでも入力する
2、手書きだけで書き、パソコンでは入力しない
3、手書きでは書かず、パソコンでだけ入力する
4、(読解問題に時間がかかった場合)手書きでも書かず、パソコンでも入力しない
パソコン清書の森リン大賞の作品は、下記のページに掲載されています。
http://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php
■■言葉の森のビジョン(その2)
言葉の森の今後のビジョンを絵で説明しています。
自己の向上を中心とした社会での学習の仕方を修行と呼び、学習する場所を道場と呼ぶとすると、その道場での修行が権威を持つようになるにつれて、更に多くの優れた人がそこに参加するようになります。
その修行者の増加によって生まれるものは、その修行自体の質の向上と修行の方法における技術革新です。その技術革新の結果、ますます多くの人がより高いレベルの修行に、より短期間で到達するようになります。
工業社会では、技術革新によって生まれるものは主として省力化で、それは人間の労働力を不要とする方向で発展しました。それは、ある面では労働時間の短縮というプラスの面を生み出しましたが、他方では就業機会の減少や失業というマイナスの面も生み出しました。
修行社会では、技術革新によって生まれるものは修行自体の発展で、それは人間の修行を効率化する方向で発展していきます。それは、修行の到達レベルの上昇と、修行の多様化を生み出します。工業社会では、技術の進歩につれて人間の労働が不要になるのに対して、修行社会では、技術の進歩につれて人間の修行内容がより豊かになっていくのです。
このような時代は、人類の過去の歴史でも何度かありました。
古代ギリシアでは、自由民と男性だけに限られてはいたものの、哲学や芸術やスポーツや政治の分野で市民が自由に自己を向上させることが社会のダイナミズムの中心になっていました。
江戸時代の日本では、武士階級から町人階級まで広がる形で、武道、茶道、歌道などさまざまな分野の芸術や技能や武術や学問が多様に発展していました。
しかし、江戸時代は、その修行文化を更に押し進め完成させる前に、近代ヨーロッパの科学技術文化に遭遇し、列強の植民地化の脅威に対抗するために、自らの文化を工業社会の文化に変容させざるを得なかったのです。
簡単に書くつもりが、どんどん長くなっていく。(^^ゞ
さて、新たに生まれようとしている修行社会の教育はどのようなものになるでしょうか。
一つは、全面的な基礎教育です。工業社会の教育は、英数国理社美技音体と一応バランスのとれた多くの教科によって成り立っていますが、工業社会の人材を生み出すためにある限られた範囲で競争する必要があるため、点数の差のつきやすい英語、数学、国語などの主要教科が勉強の中心になります。
しかし、修行社会の教科は、個人が将来どの方面に自分を開花させるにせよ、その可能性を広げるためにできるだけ多様な教科を身につけておく必要があることから、本質的に全面的な教科を学ぶという性格を持っています。
もう一つは、個性を生かしたオンリーワンを目指す教育です。工業社会では、個性を生かすということは、往々にして趣味の分野で生産活動から離れた形で一種の逃避に近い活動として行われことがありました。修行社会での個性とは、そのような根のない個性ではなく、その個性がそのまま社会での仕事に結びつくような個性です。
したがって、学校教育も、学校の中での教育として完結したものではなく、常に、個人が社会で個性的に活躍するために何が必要かという観点から行われるようになります。それは教える教育ではなく、アドバイスする教育であり、生徒の側も、教わる勉強ではなく自ら学ぶ勉強として学習に取り組むようになります。
未来の教育では、一斉授業とテストによる評価というものは、基礎教育の初期には行われるものの、その後の教育の大部分は、自学自習と人生設計の相談という形で行われるようになるでしょう。
現在の教育には、まだ工業社会の影響が色濃く残っており、ある決められた範囲の教育内容を競争を通して学ぶということが主流になっています。
その反対に、自己の向上のために学ぶという未来の社会の教育は、まだ小さな流れにしかなっていません。
しかし、今後、急速に競争教育の前提そのものがなくなっていき、それとは逆に、自己の向上のための教育が大きな流れになっていくでしょう。
早めにまとめる予定だったのに、なんだか、まだ続く(笑)。
これからの教育、特に子供時代の教育は、どのような形で行われるのでしょうか。
これまでの学校の一斉授業形式の教育は、現在既に行き詰まっています。それは、消費生活の多様化に伴って家庭環境が多様化し、ある子供はゲーム漬け、ある子供はテレビ漬け、逆にある子供は豊かな読書や対話の環境と、子供たちを取り巻く家庭環境の格差が拡大してきたためです。
学校の一斉授業は、均質の子供たちを教えることを前提にしていたため、同学年でも出発点に大きな相違のある子供たちの教育に対応することができなくなっていったのです。
しかし、一斉授業の人数を少なくするという方向は、ある程度の効果はあるものの事態の本質的な解決にはつながりません。少人数化の到達点はマンツーマンの個別教育ですが、1人の子供を教えるために1人の大人が必要になるという状態を小中学校の基礎教育の分野で行うというのは、やはり不自然です。(つづく)
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