言葉の森新聞2012年4月1週号 通算第1218号
文責 中根克明(森川林)

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■■毎週の勉強のヒントを「授業と予習の掲示板」に
 言葉の森のホームページに「授業と予習の掲示板」があります。ここに毎週の勉強のヒントを載せますのでごらんください。 http://www.mori7.com/okajg/

■■4月2日(月)から新学期

 4月2日から新学期が始まります。教材の説明は、課題フォルダの表紙の裏側に書いてあります。
 また、勉強の仕方の説明は、「学習の手引」に載っています。
http://www.mori7.com/mori/gate.php


■■1月~3月の賞状を同封

 3月1週の進級試験で、字数が規定以上、構成・題材・表現・主題の4項目のうち3項目が◎で1項目が○以上、の人には認定証を同封しています。字数賞・作文賞・皆勤賞は、金賞10クラウン、銀賞5クラウン、銅賞1クラウン、賞外0クラウンです。認定証は10クラウンです。
 金賞は点数の上位10%、銀賞は10?20%、銅賞は20?80%。それ以外は賞外です。
 それぞれの賞で点数がなかった人や、3月1週に在籍していなかった人には、賞状は入っていません。
 なお、3ヶ月の学期の途中から入会された方は、日数の関係で賞状の点数が低くなっております。次の学期からは、正しく表示されるようになりますのでご了承ください。


■■【重要】銀行、郵便局とも受講料手数料0円に

 本年1月に受講料引き落としサービス会社を変更したことに伴い、銀行、郵便局とも振替手数料を50円としましたが、その後、2月より手数料は0円としています。

■■【重要】5月からファクスによる作文送信は有料に
 言葉の森では、次の方法で作文の送信を受け付けています。
1、手書き作文の郵送
2、パソコン入力作文のウェブ送信
3、手書き作文のウェブアップロード
 このうち、3の手書き作文のアップロードについては、スキャナ取り込みがまだわかりにくいという方がいることを考慮して、これまではファクスで送られたものも事務局でスキャナに読み込みアップロードしていました。
 しかし、スキャナによる画像取り込みはもう一般化していると思われますので、手書き作文はそれぞれのご家庭でアップロードしてくださるようお願いいたします。手順は「学習の手引」に書いてあります。
http://www.mori7.com/mori/gate.php#307
 これに伴い、ファクスによる送信は、5月から1件262円の手数料をいただくようになります。料金は、翌月の受講料に加算する形で引き落としさせていただきますのでご了承ください。


■■手書きの作文をインターネットから送る方法
 手書きの作文をネットで送る場合は、作文をスキャナで読み込み、JPG画像として保存し、「作文の丘」からアップロードします。
1、画像は、回転させずにそのまま読めるような形にしてください。
2、画像のサイズは、長い方(横幅)が1000ピクセル程度になるぐらいまで全体を縮小してください。サイズが大きいと送れなくなくことがあります。
(スキャナに回転やリサイズの機能がない場合は、フリーのソフトが多数あります。)
3、作文に住所シールは、はりません。
4、作文用紙に、生徒コード・月・週がわかるように書いてください。


◆表はウェブでごらんください。
https://www.mori7.com/mori/mori_web.php?ki=20120401#17427

◆表はウェブでごらんください。
https://www.mori7.com/mori/mori_web.php?ki=20120401#17428

■■新年度からの教材の変更点(再掲)
 新年度の教材は、海外の生徒のみなさんには3月16日に発送しました。国内の生徒のみなさんには、3月21・22・23日に発送しました。
 4月からの変更点がいくつかあります。
 教材を簡素化し、言葉の森の作文の勉強がどこでも続けられるように、省略できる用紙やシールは省略するようにしました。
【1】項目シールがなくなります。項目のできたところは手書きでそのマークをかくようになります。

【2】構成図は、構成用紙でなく、作文用紙やほかの紙に書いてもいいようにします。(7月からは構成用紙を送りません)

【3】暗唱用紙も、普通の紙を使えるので、7月からは送らないようになります。
 教材を省略するかわり、インターネットを利用して授業の説明などを充実させることに力を入れていく予定です。 「授業と予習の掲示板」 http://www.mori7.com/okajg/


■■他人との比較で励ますのではなく、自分の子供だけを見る
 小学校低中学年のころに、他人との比較で励ましたり意欲を持たせようとしたりするのは、大きな弊害があります。
 言葉の森の印刷物の中には、山のたよりの字数グラフや森リンの点数などのように、他の生徒と比較した位置を表示しているものがありますが、これは保護者の参考として見るだけにとどめてください。
 上手に書ける子に、「ほかの人よりもよくできた」という形で褒めると、ほかの子が上手になって自分の位置が相対的に下がったときにかえって意欲をなくします。
 また、ほかの子の作文を褒めて自分の子供に意欲を持たせようとすると、かえって苦手意識が固定化します。
 「○○ちゃん(他の子)はよく本を読んでいるらしいよ」「□□ちゃん(他の子)の作文は上手だね」「◇◇ちゃん(他の子)はよく書けるね」などの他の子を褒める言葉は禁句です。
 子供が意欲を持つのは、信頼できる両親に認められるからです。自分の子供のいいところだけ見て褒めてあげてください。


■■作文の中にユーモアを入れる練習

 4月からの勉強で、小学校高学年以上の生徒には、ユーモア表現という項目が出てきます。小学校中学年は、作文の中にダジャレを入れる練習をしました。今度は、もっと幅広くユーモアを入れる練習です。
 そして、自分の書いたその部分がユーモア表現のつもりだということがわかるように、「笑」や「項目マーク」を入れて書きます。しかし、普通の作文のときは、特にテストで作文を書くようなときは、こういう書き方はしません。ユーモア表現は、あくまでも言葉の森の4月からの練習として書いていくということです。
 では、なぜユーモア表現を入れるのでしょうか。
 笑いのないスピーチは、聞いていて飽きてきます。同じように笑いのない文章は読んでいると飽きてきます。だから、読み手に対するサービス又は思いやりとして、作文の中に笑いを入れて書くということです。
 では、笑いの本質とは何でしょうか。
 笑いとは、予想したところからずれたことを面白く感じる感覚です。
 例えば、小さい子供に、「いない、いない、バア」とやると大抵の子は笑います。これが、「いない、いない、いない」だったら笑いはありません。同様に、「バア、バア、バア」でも笑いは起きにくいでしょう。「いない、いない」で、次も「いない」かと思っているところに、反対の「バア」が来るから笑いが起こるのです。
 つまり、笑いは、未来に対する予想が前提になっています。動物たちには、未来というものはなくすべてが今の現実です。だから、「いない」も現実、次の「いない」も現実、次の「バア」も現実なので、動物たちは笑わないのです。動物には、喜びというものはありますが笑いはありません。
 こう考えると、人間に笑いを感じてもらうには、ずれを意識的に作ることが大事だということがわかってきます。そこで、「急に下げる」という面白さが出てきます。
 人間が関心を持つものは、一般に進んでいるもの、強くなっていくもの、大きくなっていくもの、上昇していくものです。その反対の、遅くなっていくもの、弱くなっていくもの、小さくなっていくもの、下降していくのものはあまり関心を持ちません。そこで、人間は、進んでいるものや上昇しているものがあると、その延長をつい予測します。その予測をくつがえずような下降が急に生じると、笑いが生じることが多いのです。
 笑いにはもちろん上げる笑いもあります。しかし、その上げる笑いの面白さも、裏返せば下げる笑いに結びついています。昔、「日本沈没」という小松左京のSF小説を題材にした映画がありました。筒井康隆は、この小説をパロディ化して、「日本以外全部沈没」という短編小説を書きました。タイトルを見ただけで面白いのは、これが日本を上げる一方、日本以外を全部下げているからです。
 一般に、共通の第三者を下げる笑いは考えつきやすいのですが、文章はその場かぎりの会話と違って独立したものとして残ります。だから、他人を下げるよりも、自分を下げるような笑いの方が普遍性があります。
 笑いには、文化の要素もありますから、これから日本の社会が成熟するにつれて、より高度な笑いの型というようなものが形成されてくるでしょう。しかし、今はまず読み手に対するサービスのつもりで、笑いの練習をしていくといいと思います。
 そして、おかしいときに笑うことは誰でもできますが、おかしくないところに笑いを作り出すのは、パワーがないとできません。逆に、パワーがなくても出てくるのは、グチ、不平、不満、などです(笑)。笑いは、表現の工夫であるとともに、生きる姿勢でもあるのです。


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