言葉の森新聞2014年1月2週号 通算第1304号
文責 中根克明(森川林)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇創造性を育てる作文・読解・国語◇◆◇◆◇
                              
    毎週担当の先生から電話の指導がある続けやすい通信講座
    自宅で無料体験学習を受けられます
    お申し込みはこちらからどうぞ
    https://www.mori7.com/

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■■新年挨拶「雪の野原で作る小さな雪玉」
 みなさん、明けましておめでとうございます。
 今年のテーマは、「創造が価値の源泉となる社会と言葉の森の教育」に詳しく書きました。 http://www.mori7.com/beb_category.php?id=76
 その要約は以下のとおりです。
 まず、世の中はどんどんよい方向に進んでいるということです。今年は、それが加速すると思います。
 そして、よい世の中になったときに(なりつつあるときに)、自分たちが何を目指しているのかが問われるようになってきます。その答えのひとつが、創造を価値と源泉とする社会です。みんなが、創造と愛(と勇気と知恵と笑い)の中で生きる社会の実現です。
 しかし、それを実現するのは日本が最初で、日本が政治的、文化的にリーダーシップをとる中で世界中がそういう方向に動いていくのだと思います。
 だから、言葉の森も、その大きい方向に向けて仕事をしていきたいと思います。
 その第一が、創造力を育てる教育を行うことです。それを、作文を中心とする教育の中で実現していきたいと思います。その方法が具体的には、今の項目作文です。そこに、森リンテクノロジーやプレゼン作文や長文音読や親子の対話や実行課題(遊びや行事の課題)を取り入れていきます。
 第二は、その創造教育を実現する前提として、現在の教科の教育をもっと効率のよいものにする必要があるということです。今の子供たちは、役に立たない勉強を詰め込みすぎています(特に小中学生)。だから、もっと効率のよい、時間のかからない、したがって費用のかからない教育を提案していきたいと思います。その方法が具体的には、自習検定(漢字、英語、算数数学、長文、作文)、オープン教育(オープン長文などで自分たちで教材を作り提供する運動)、家庭を中心とした学習です。
 そして、第三に、その創造教育と効率教育を作る主体としてのオープンな組織の充実です。その主体となるのが、言葉の森の講師、森林プロジェクトのメンバー、オープン教育のアシスタント、それから、言葉の森の生徒の保護者、言葉の森に関心を持ってくださっている多くの方々です。創造教育、効率教育(そして将来は文化教育)を作る仕事を、言葉の森のオープン教育の場を中心に、自由なマイクロビジネスモデルとして展開していきたいと思います。
 ここまでが、「創造が価値の源泉となる社会と言葉の森の教育」という記事の要約です。
 今年は、以上の仕事を、雪の野原で小さな雪玉を作るような構想として取り組んでいきたいと思います。

 マイクロビジネスモデルというのは、文化祭や地域のお祭りで、みんなが焼き鳥屋をやったり、ヨーヨー釣りをやったり、遊んだり踊ったりするようなイメージで考えています。
 やらされる仕事はあまり楽しくありませんが、自分から進んでする仕事は楽しいものです。みんながそういう仕事で生活していけるような社会が将来やってくるはずなので、その準備をしていきたいと思います。


■■1月13日(月)は休み宿題(再掲)

 1月13日(月)は、休み宿題です。先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時-午後7時50分。電話0120-22-3987)
 電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。
 課題の説明の動画「授業の渚」 http://www.mori7.com/nagisa/
 オープン教育の掲示板「森の予習室」に学年別の予習のヒントが載っています。


■■虹の上に腰かけてお母さんと呼んでみたいという詩

 日本文化は、理屈を言わない文化です。しかし、世界に対してはそれでは通用しません。なぜ理屈で言わないかを、理屈で説明しないといけないのです。

 ある人が、日本の子供の書いた詩を外国で紹介したことがあったそうです。(そのことをどこで読んだか忘れたので、細部は多少ちがうかもしれません。)
 その虹をうたった詩の中に、「虹の上に腰かけて、お母さんとそっと呼んでみたい」というところがあったそうです。
 すると、外国の人たちから一斉に質問がありました。なぜ、ここで、「お母さんと呼ぶ」というのが出てくるかというのです。
 日本人であれば、小さな女の子が(空想の世界で)虹の上に腰かけて、そっとお母さんと呼んでみたいという感覚はわかります。しかし、これを外国人には理屈で説明しないといけないのです。
====
【説明】
 この女の子は、虹の上に乗るという初めての珍しい不思議な経験をしています。
 その気持ちを、自分がいちばん身近に感じているお母さんと共有したいと思ったのです。
 しかし、それは、お母さんにも教えてあげたいということではなく、自分の気持ちを身近なお母さんと共有すること自体が嬉しかったのです。
 その共感を味わう動作が、お母さんと呼びかけることでした。
 だから、お母さんはその声に気づいても気づかなくてもいいのです。
 自分がそっと呼びかけたことで、その子の心は幸福で満たされていたのです。
====
 しかし、こういう説明は、日本人と同じ文化的背景を持たない外国の人たちに対して行うものです。
 同じ日本人でも、まだ日本の文化的背景を十分に持たない子供たちに対しては違います。日本の子供には、理屈で説明するのではなく、そういう文化を味わう機会を作ることが大事です。

母「けんちゃん」
子「なあに、よんだ」
母「ううん、ただ呼んでみただけ。うふふ」
子「……おかあさん」
母「なあに」
子「うふふ」

父「何やってんでい」
(お父さんは、同じ日本文化でも少し守備範囲が違うのです。)


■■1月からの新しい項目の説明
 1月からの新しい項目を音声で説明しています。(それぞれ5~15分程度)
 mp3ファイルをダウンロードしてお聞きください。
▽小1 エニシダの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=e
▽小2 ケヤキの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=ke
▽小3 セリの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=se
▽小4 テイカカズラの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=te
▽小5 ネコヤナギの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=n
▽小6 ヘチマの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=he
▽中1 メギの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=me
▽中2 ユーカリの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=yube
▽中3 レンギョウの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=re
▽高1 ペンペングサの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=wape
▽高2 ゲンゲの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=nnge
▽高3 ゼニゴケの苗 http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=nnze


■■長文の漢字に全部ふりがなをつけて読めるページ

 作文力をつける方法として長文の音読をおすすめしています。
 下記のページを使うと、全部の漢字にふりがながつきますので、海外で勉強している人も読みやすくなると思います。
▽【課題の長文の全ルビ】
幼中 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=00e&tyoubunn=rubynasi
幼長 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=0e&tyoubunn=rubynasi
小1 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=e&tyoubunn=rubynasi
小2 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=ke&tyoubunn=rubynasi
小3 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=se&tyoubunn=rubynasi
小4 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=te&tyoubunn=rubynasi
小5 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=ne&tyoubunn=rubynasi
小6 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=he&tyoubunn=rubynasi
中1 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=me&tyoubunn=rubynasi
中2 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=yube&tyoubunn=rubynasi
中3 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=re&tyoubunn=rubynasi
高1 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=wape&tyoubunn=rubynasi
高2 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=nnge&tyoubunn=rubynasi
高3 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=nnze&tyoubunn=rubynasi
▽【読解マラソンの長文の全ルビ】
小1 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=e3&tyoubunn=rubynasi
小2 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=ke3&tyoubunn=rubynasi
小3 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=se3&tyoubunn=rubynasi
小4 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=te3&tyoubunn=rubynasi
小5 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=ne3&tyoubunn=rubynasi
小6 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=he3&tyoubunn=rubynasi
中1 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=me3&tyoubunn=rubynasi
中2 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=yube3&tyoubunn=rubynasi
中3 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=re3&tyoubunn=rubynasi
高1 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=wape3&tyoubunn=rubynasi
高2 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=nnge3&tyoubunn=rubynasi
高3 http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.mori7.com/mine/iwa.php?yama=nnze3&tyoubunn=rubynasi


■■理解する教育から、身につける教育へ。日本の伝統的な教育法、音読と暗唱

 戦後の日本の教育は、理解の教育でした。物事を理解すれば、それで学習は完了すると思われていたのです。
 しかし、日本に昔からあった教育は、理解する教育ではなく身につける教育でした。だから、声に出して読み、それを何度も繰り返し、心と体で丸ごとその内容を見につけていったのです。
 そういう教育を復活させるために大事なことは、細かい注意はしないということです。
 子供の音読を聞いていると、親はつい何かひとこと言いたくなります。読み方や読む姿勢や読み間違いについて、つい注意をしたくなるのです。しかし、そこで言うべきひとことは、「読むのが、だんだん上手になってきたね」だけです。
 人間には、繰り返していると自然に上手になるという能力がもともと備わっているのです。

 どの家にも、どの国にも、子供たちに伝える尊い祖先たちの歴史があります。その歴史を知ることが、子供たちがよりよい日本の社会を作る原動力になります。だから、第一に大切なことは、子供たちに誇りの持てる日本の歴史を伝えることです。
 一方、今の国際社会では、日本をけなすことに利益を感じる国がごく少数残っています。だから、第二に大切なことは、日本の正しい姿を世界に示していくことです。
 そして、第三に大切なことは、将来正しいことが伝わるまともな社会が来ることを前提にして、その社会を担う創造的な人間を育てていくことです。詳しく言えば、愛と勇気と知性と創造性のある子供たちを育てていくことです。
 その要になるのが、作文を中心とした読書と遊びと対話の教育です。
 1月からの小学校低学年の作文課題として、遊びと行事と行儀作法を提案していきます。親子で、お金や時間をあまりかけずに楽しく遊び、その遊びを通して対話を充実させ、その経験を作文に生かし、その作文をプレゼンテーションとして発表していくという流れを考えています。


■■受験直前の作文の勉強は、これまでにやってきたことを再確認して自信をつけること

 受験直前の勉強は、これまでやってきたことを再確認することです。そして、自分なりに納得できる作品を仕上げて、これまでやってきたことに自信をつけることです。
 ところが、受験直前に不安になり、別の塾や予備校に相談したり、別の勉強をやろうとしてしまう人も多いのです。そういうことが、これまで何度もありました。あるいは、模試で悪い点数を取って自信をなくすという子もいました。
 ところが、そういう悪い点数を取ったり、これまでの作文をけなされたりした子もちゃんと合格しています。作文のよさは内容のよさです。他人にどうのこうの言われて判断するものではありません。しかも、受験の直前にそういうところで他人にふりまされるものではありません。
 言葉の森は、中学入試だけでなく、高校入試でも大学入試でも通用する作文小論文を指導しています。大学入試では、どの予備校の小論文講座よりも優れた指導をしている自信がありますし、現にそういう実績を上げています。塾や予備校で、その学年の生徒だけ指導しているのとは厚みが違うのです。
 かわいそうなのは、受験直前にこれまでと違うアドバイスを受けて動揺してしまう子供たちです。言葉の森では、たとえほかの塾や予備校から入ってきた子がいても、前の作文指導の悪口などは決して言いません。そんなことを言っても、子供にとっては何のプラスにもならないからです。そして、自然に言葉の森のやり方で作文が書けるように指導していきます。
 だから、子供のそれまでの作文をけなす指導者は、それだけでもう二流です。保護者のみなさんは、そのことをよく頭に入れておくといいと思います。
 今の時期は、新しいことを始めるのではなく、これまでやってきたことを固めることに全力を尽くす時期です。受験にはメンタルな面があります。親が不安がっていては、子供も力を出せません。お父さんやお母さんがどっしり構えて、これまでやってきたことをそのまま一直線に続けていくことが大事なのです。

 親の役割は安定です。日中どんなことがあっても、夜寝る前は優しく子供にお休みを言ってあげることです。受験直前はどんなことがあっても、不安そうな顔を見せないことです。


■■子供たちに誇りの持てる日本を伝え、創造性を育てる教育を

 どの家にも、どの国にも、子供たちに伝える尊い祖先たちの歴史があります。その歴史を知ることが、子供たちがよりよい日本の社会を作る原動力になります。だから、第一に大切なことは、子供たちに誇りの持てる日本の歴史を伝えることです。
 一方、今の国際社会では、日本をけなすことに利益を感じる国がごく少数残っています。だから、第二に大切なことは、日本の正しい姿を世界に示していくことです。
 そして、第三に大切なことは、将来正しいことが伝わるまともな社会が来ることを前提にして、その社会を担う創造的な人間を育てていくことです。詳しく言えば、愛と勇気と知性と創造性のある子供たちを育てていくことです。
 その要になるのが、作文を中心とした読書と遊びと対話の教育です。
 1月からの小学校低学年の作文課題として、遊びと行事と行儀作法を提案していきます。親子で、お金や時間をあまりかけずに楽しく遊び、その遊びを通して対話を充実させ、その経験を作文に生かし、その作文をプレゼンテーションとして発表していくという流れを考えています。



■■【重要】自習検定の申し込みは毎月18日までにウェブから


 自習検定の申し込みのページができました。
http://www.mori7.com/jks/
 毎月1日から18日までにウェブから申し込むと、第4週に選択された教科の自習検定試験を受けられます。


----------------------------------------------------

■MagMagからのメールマガジンの登録と削除は下記のページで
(▼ダイジェスト版 マガジンID:0000000226)
https://tinyurl.com/ybkrlw5b
(▼完全版 マガジンID:0000132951)
https://tinyurl.com/yakxr3w3
■これまでの言葉の森新聞は下記のページで
https://www.mori7.com/mori/
■ホームページ
https://www.mori7.com/
■メール
mori@mori7.com