言葉の森新聞2015年12月4週号 通算第1399号
文責 中根克明(森川林)
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■■12月23日(水)と1月1日(金)2日(土)は休み宿題(再掲)
12月23日(水)と1月1日(金)2日(土)は、休み宿題です。先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時-午後7時50分。電話0120-22-3987)
電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。
課題の説明の動画「授業の渚」http://www.mori7.com/nagisa/
オープン教育の掲示板「森の予習室」に学年別の予習のヒントが載っています。
■■新学期の教材を発送しました
新学期の教材を12月16日(水)~18日(金)に発送しました。
国内の生徒で25日になっても届かない場合はご連絡ください。
■■第4週は清書。幼稚園生は作文
幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。
小学1年生以上の生徒は、清書を行います。
清書をしたあと、時間に余裕のある場合は読解問題をしてください。
■清書の意義と方法
清書とは、これまでに書いた作文の中で内容がよかったものを書き直すことです。内容がよいとは、個性、感動、共感などがあるということです。
書き直すときは、次の点に留意してください。
(1)漢字で書けるところは漢字で書く。
(2)たとえや自作名言を工夫できるところがあれば工夫する。
(3)似た話や続きの話を書くことによって字数を増やす。
(4)作文用紙の空いているところに絵などをかいてもよい。
■清書の投稿
清書した作文は、小学生新聞や一般紙などに投稿してみましょう。
手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。
新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。
投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。
同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。
■朝日小学生新聞の投稿先
104-8433東京都中央区築地3-5-4朝日小学生新聞「ぼくとわたしの作品」係
(毎日小学生新聞は、作文よりも俳句を中心に掲載しているようです。)
※清書した作文を投稿しない場合でも、額などに入れて家の中に飾っておきましょう。
■手書き清書の送り方
手書きの清書も作文と同じように先生に送ってください、翌月の1週の作文と一緒に返却します。
パソコンで清書を入力した場合、手書きの清書は必ずしも先生に郵送などで送る必要はありません。
手書きの清書のスキャン画像を作文の丘からアップロードした場合も、先生に郵送などで送る必要はありません。
■■暗唱検定、暗唱クラブ、新渡戸稲造記念館、森の学校 2
話は変わりますが、今、青森県十和田市にある新渡戸稲造記念館が廃館の危機にさらされているそうです。
こういう日本文化を代表するような貴重な資料は、国民全体の財産として残しておくべきだと思います。
家庭での暗唱のような勉強が中心になると、今広がりつつある反転授業のように、勉強は家庭で行い、学校は友達との交流と勉強の発表のために行くという形になっていくと思います。
個人差のある子供たちを一斉授業で教えるのは、低学年のうちは可能ですが、学年が上がるにつれて無理になってくるからです。
しかし、家庭での勉強の難しいところは、子供はひとりでは張り合いがないので、自分から勉強に取りかかことができないということです。
そこで考えられるのが、やはり寺子屋オンエア的な個別指導です。
そして、この家庭での個別指導を更に発展させて考えると、二重反転授業のようなこともできると思います。
それは、つまり、自然環境のいいところに宿泊もできる校舎を作り、そこに、都会にいる複数の先生がネットワークを通して子供たちの個別指導をするという仕組みです。
■■帰国子女や外国人のための漢字学習――まず楽しく読めるルビ付きの本から
帰国子女や外国人の生徒が、日本語を勉強する際に、最も難しく感じるのが漢字だと思います。
中国語のように、全部漢字であれば、そういうものだと納得できますが、日本語のように、表音文字として楽に読めるひらがなの間に、読めない漢字が入っていると、余計に漢字の難しさが感じられるのでしょう。
では、この漢字への抵抗をなくすためには、どうしたらいいのでしょうか。
以前、言葉の森に、小6から日本に来たという中国人の生徒がいました。
その生徒は、日本語を知りませんから、日本の漢字は読めません。日本と中国では同じような漢字もあるので、意味の検討はつきますが、読み方が日本語と中国語では違うのです。
その生徒は、しばらくの間、絵本のようなひらがなばかりの日本語の本と、漢字ばかりの中国語の本を読んでいました。
そこで、勉強法として、入試問題レベルのかなり難しい文章を約1500字程度、全部ルビを振って、毎日音読するようにしたのです。
時間としてはわずか数分です。しかも、すべての漢字にルビがふってあるので、音読だけは楽にできます。
そういう勉強を続けているうちに、自然に日本語の漢字の入っている本も読めるようになったのです。
湯川秀樹は、6歳のころから、祖父に教えられて論語を素読するという練習をさせられました。
そのときは、意味不明の言葉をただ声を出して読むだけですから苦痛だったようですが、学校に上がってみると、どんな本でも楽に読めるということに気がついたそうです。
よく、子供に音読をさせているお母さん方の中に、ただ読めるだけではだめで意味も知らなければ勉強にならないと考えている人がいますが、これは実は逆です。
意味はわからなくていいから、ただ読めるだけで充分なのです。
百人一首の連続暗唱を指導していた杉田久信さんも、同じようなことを書いていました。
小学生の子供に、百人一首を暗唱させると、意味のわからない言葉がたくさん出てきます。
しかし、子供たちは暗唱に慣れているうちに、自然にその言葉の見当をつけているので、やがて自分で意味を確認したときに、その意味がすぐにしっかり身につくというのです。
漢字は、読めないから難しく感じるのであって、読めれば、つまりふりがなが振ってあれば、わかった気になって読めるのです。
そして、わかった気で何度も読んでいると、自然に確かめたい気持ちがわいてきて、近くにいる人に、その漢字の意味を聞くようになります。
ここで、漢字の意味を聞かれたお母さんが、「自分で辞書を引いて調べなさい」というのはよくありません。その場で自分が知っている範囲で簡単に答えてあげるといいのです。
今は、パソコンやスマホですぐに意味が調べられる時代ですから、読めれば簡単に意味もわかるようになります。
したがって、苦手な漢字の勉強法で最もやりやすいのは、すべての漢字にルビの振ってある本を読むことです。
講談社の青い鳥文庫のシリーズは、どの本もすべてルビが振ってあるのでおすすめです。
また、ロールプレイングゲームの解説本などで、やはりすべての漢字にルビが振ってあるものがよくあります。
こういう本で楽しいものを読んでいれば、自然に漢字の読みができるようになります。
もうひとつは、先ほど挙げた例のように、全部ルビの振ってある長文を毎日音読することです。
これからの時代は、漢字の読みさえできていれば、書きはパソコンの変換で充分にできます。
試験では書き取りの問題が出ますが、実生活では、書き取りはもうほとんど不要な時代になっています。
だから、漢字の勉強は、読みも、書きも、書き順も、部首の名前もと、すべてを漢検対応のようにやろうとするのではなく、ただ読みさえしっかりできればいいと割り切ってルビ付きの読書を中心勉強していくといいのです。
■■【重要】1月からの新しい課題フォルダについて
■封筒用紙が不足する場合はA4サイズの用紙などを同じ折り方で
教材の中に封筒用紙が12枚入っていますが、印刷の関係で中に白紙のものが入っているかもしれません。
もし封筒用紙が不足した場合は、その白紙の用紙や作文用紙の裏面などを使って同じ折り方で封筒用紙を作ってくださるようお願いします。次回からは多めの14枚を入れておようにします。
■1月からの暗唱長文は、暗唱検定用のものをウェブに表示
課題フォルダの中に組み込んである1.1週、2.1週、3.1週の長文は、暗唱の自習をする人のための暗唱長文を兼ねています。
この従来の暗唱長文とは別に、1月から暗唱検定用の暗唱長文をウェブで見られるようにしました。
http://www.mori7.com/mine/as2.php
暗唱検定は、3ページ分約3000字を5分で暗唱できることを目標にしています。第1回目の暗唱検定は3月以降に行う予定です。
この暗唱検定用の暗唱長文の1ページ目を、12.4週の言葉の森新聞の4ページ目に掲載しました。
暗唱の自習をしている方は、課題フォルダの暗唱長文で自習をしても、新しい暗唱検定用の暗唱長文で自習をしてもどちらでも結構です。ただし、暗唱検定は、暗唱検定用の長文で行います。
なお、暗唱にまだ慣れていない方のために、googleハングアウトを使った暗唱クラブを開く予定です。これは毎日10分、決まった時間にハングアウトに入ってみんなで暗唱の練習を行うものです。それぞれの生徒のペースでやっていきますので、初めての人でもついていけないということはありません。早ければ1ヶ月で最初の1ページめの暗唱長文約1000字が暗唱できるようになります。一度この1000字の暗唱のコツをつかめば、あとは自分でやっていけるようになると思います。
◆表はウェブでごらんください。
https://www.mori7.com/mori/mori_web.php?ki=20151204#23529
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