言葉の森新聞2021年12月3週号 通算第1687号
文責 中根克明(森川林)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇創造性を育てる作文・読解・国語◇◆◇◆◇
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■■【再掲】幼長、小1、小2対象。基礎学力コースで、国語、算数、理科実験、暗唱、読書のトータル学習
●動画:https://youtu.be/BRmHm-MRUuY
基礎学力コースでは、国語、算数、理科実験、プログラミング、暗唱、読書紹介をひとつの講座で行います。対象学年は、幼長、小1,小2です。
受講料は月額5,500円。月4回各45分間の授業です。
小2の生徒は、小3になったら、その生徒の関心に応じて、国語読解クラス、算数クラス、創造発表クラスなどに発展的に参加することができます。
月4回、それぞれの週の重点を決めて指導を行いますが、生徒は自分なりの重点で勉強してかまいません。例えば、国語を中心に勉強するとか、算数と理科実験を中心に勉強するとかいうこともできます。
4人以内の少人数のクラスですので、個別指導は、その生徒の勉強に合わせて行います。
欠席した場合の振替は、他の曜日時刻のオンラインクラスに参加する形で行えます。
■各教科の勉強の内容
国語は、国語問題集と漢字読み取りです。
算数は、算数問題集と計算練習です。
理科実験は、理科実験の本を参考に、生徒が自分で取り組みたい理科実験、自然観察、工作、料理作りなどを選び、家庭で行った結果を発表し合います。
プログラミングは、ひらがなスクラッチの本を参考に、家庭で行った結果を発表し合います。
プログラミングに関しては、毎月4週目に行う保護者懇談会で、家庭での取り組み方を説明します。
暗唱は、言葉の森の暗唱文集をもとに、暗唱練習を行います。
読書紹介は、毎週、それぞれの生徒が読んでいる本を発表し合います。
■基礎学力コースの勉強の目的
基礎学力コースでの勉強の目的は4つあります。
第一は、学年が上がったときに役立つ真の学力を育てることです。
第二は、考える力=思考力を育てることです。
第三は、新しいものを作り出す力=創造力を育てることです。
第四は、発表と対話のコミュニケーションを通して、共感力を育てることです。
■1クラス4人のオンライン学習
4人以内の少人数オンライン学習で、全員の発表と対話と個別指導の時間を確保します。
幼児や低学年の生徒でも、4人以内のクラスであれば、講師の目が行き届くのでオンライン学習が可能になります。
4人以内のクラスであれば、生徒どうしが発表をしたり対話をしたりする時間が確保できます。
これからの教育では、アクティブラーニングに見られるように、学力だけでなくコミュニケーション力が重視されるようになります。
オンライン4人クラスは、毎回生徒の発表時間を確保した授業を行えます。
言葉の森では、複数のオンラインクラスを運営しているので、休んだ場合の振替が自由にできます。
また、国語、算数、英語などの全教科と、創造発表、プログラミングなどの独自教科のクラスがあるので、ワンストップでさまざまなオンライン学習に参加できます。
作文、国語読解については、高校3年生まで継続して学習できます。
卒業生には、東大、早稲田大、慶應大などに進んだ生徒も多数います。
これは、作文や国語の勉強が、思考力を育てるのに最も役立つ学習だからです。
実力をつけるには、継続することが大事ですので、オンライン学習のように参加しやすい形態で学習することがこれから更に重要になります。
■無料体験学習のお申し込みはこちらから
体験学習のお申込みには、コード登録が必要になりますので、まだ言葉の森の生徒コードをお持ちでない方は、先にコード登録を行ってください。
▼コード登録ページ(お電話で、ご住所お名前メールなどをお伝えいただいても結構です)
https://www.mori7.com/tr.php
▼基礎学力コース体験学習お申込みページ
https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=tkg2022kg
■■読解検定11月の小6と中1の間違えやすかった問題の解説
●動画:https://youtu.be/J11IZD07htY
小学校高学年、及び、中学生、高校生の人は、この解説を読んで、「必ずしもそうとは言えない」のは×、「文章中に書いていない」のは×、という解き方のコツをよく理解しておいてください。
「大体そうだろう」と考えるのではなく、「厳密にそうかそうでないか」を考えることが、難しい読解問題を解くコツです。
問7 読解マラソン集8番「僕ぼくは一度だけ」を読んで次の問題に答えましょう。
A 僕たちが、自転車で競争するようにとばして塾に通っていたのは、キャサリンという女の子が好きだったからである ×
B 僕は、彼女の横顔を見たくて塾に通うようになった ○
【Aが×の理由】
「毎日自転車をとばして塾へ通うのだった」という文と、「僕がそこへ彼らと通うようになったのには、ちょっとした理由があったのだ。同じクラスのあやべさんという女の子がやはり通っていたからだ」という文の二つをつなげてみると、「その子がいるから自転車をとばした」ようですが、確実に言えることは「塾へ通った」ところまでであって、「競争するようにとばした」ということは、必ずしも言えません。「必ずしもそうとは言えない」ということは○ではないので、×になるということです。
問8 読解マラソン集8番「僕ぼくは一度だけ」を読んで次の問題に答えましょう。
A 僕らは、肉饅の神秘的な輝きを見つめながら口にほおばっていた ×
B 「図星君だな」と言われて僕が目を伏せてしまったのは、キャサリンが好きだということがわかってしまったからである ×
【Aが×の理由】
問題文の文章は、「北海道の夜空は星が高く、きらきらと散りばめるように灯っていて吸い込まれそうだった。僕らは肉饅を口いっぱいにほおばりながら、その神秘的な輝きを見つけていた」ですから、見つめていたのは、肉饅ではなく星空です。
【Bが×の理由】
僕が目を伏せたのは、「好きな子がいる」ということを知られたためであって、「キャサリンが好きなことを」知られたためではないからです。
中1の問題
問6 読解マラソン集7番「自宅や会社の電話番号を忘れないのは」を読んで次の問題に答えましょう。
A 印象深く心に刻みつけられることであっても、反復しなければ、よく電気信号が通じる回路にはならない ×
B 引き出しを開ける糸を何本もつけるというのは、何度も繰り返し覚える練習をするということである ×
【Aが×の理由】
「頭にこびりついた原因には二つある。一つは何度となくそれが反復されたからであり、もう一つはその記憶きおくがとても印象深く心に刻みつけられたからである」とあるので、反復と印象は別の話です。「反復しなければ」ということは書いていないから×です。
【Bが×の理由】
「一つの引き出しに何本も糸がついていれば、どの糸を引っ張っても記憶は引き出せる。つまり一つの記憶に対していくつものキーワードをもてば、記憶は引き出しやすくなる」ということですから、「何度も繰り返し覚える練習をする」とは書いていないから×です。
■■理想の勉強法は、低学年のころに頭をよくする勉強、高学年以降は思考力を伸ばす勉強
最近、小学生の子の親御さんから、「子供の勉強が忙しくて余裕がない」という声をよく聞きます。
これが、今の受験体制のいちばんの問題です。
受験というものは、答えが決まっているので、その答えの解法を理解するために、知識を詰め込む時間が長いほど点数が上がるという傾向があります。しかし、ここで獲得した成績は、詰め込んだ成績ですから、それがそのままあとまで残るということはありません。
逆に、詰め込みの許容量が足りない場合は、この詰め込み勉強がもとで勉強嫌いになってしまうことも多いのです。
言葉の森でこれまで勉強してきた子を思い出すと、中学受験のころは勉強がよくできていたのに、その後伸びなくなった生徒や、逆に中学受験のころはのんびりしていたのに、高校生になってからぐんぐん頑張っていった生徒などが何人も思い浮かびます。
そして、小学校のときに勉強漬けだった子と、小学校のときに遊びほうけていた子が、結局同じ大学に合格したということもよくあるのです。
そこで、考えたのは、小学校低中学年までは頭をよくする勉強を中心にして、小学校高学年から中学生高校生にかけては思考力を伸ばす勉強をしていくという勉強の仕方です。
低学年のときの頭をよくする勉強とは、読書と暗唱と理科実験です。これらは、いずれの学校の勉強との直接の結びつきはありません。だから、学校や塾の成績を上げることを目標にして勉強している子と比べれば、成績は低くなることが多いです。
しかし、小学校低中学年のころの勉強の成績は、その子が高校生になるころには、意味がなくなってしまうことがほとんどなのです。
では、小学校高学年から、中学生、高校生にかけては何の勉強をするかと言えば、それは難しい文章を読める難読力と、考える文章を書ける作文力です。
この難読力と作文力も、中学や高校の勉強の成績とは、少しずれています。しかし、この難読力と作文力のある子が、いったん本気で受験勉強を開始すると、成績はぐんぐん伸びていくのです。
今、子供たちを見ていると、一昔前に比べて、読書力と作文力が大きく低下しているように見えます。
まず、長い文章を読み切れる子が少なくなっています。だから、近年の入試の国語は、長い文章を読ませることが多くなっています。
長い文章を読み切れなくなった原因は、ビジュアルな媒体が多くなったことと関係しています。書店に行くと、子供向けのコーナーには、学習漫画のような絵の助けを借りて読むようなものばかりが積んであります。
この読書力の不足は、国語の点数という形で現れるので、まだわかりやすいかもしれません。わかりにくいのは、作文力です。
かなり昔のデータですが、一般に小学生が授業時間で書く作文の字数は、学年の100倍から200倍でした。小学6年生では、600字から1200字というのが普通だったのです。
しかし、今、小学6年生で、コンスタントに1200字書ける子はかなり少なくなっています。実は、字数は、実力との相関が高いので、その子の作文力の目安となります。そして、600字しか書けない子は、いつも600字までしか書けません。
作文力の土台となっているものは、ひとつは語彙力で、その語彙力の背景にあるのは幅広い読書力です。
作文力のもうひとつの土台は思考力で、その思考力のもとになっているものは難読力です。
この作文力の低下は、将来、必ず大きな問題となってきます。今は、読解力の不足が問題となっていますが、それよりも大きな問題となるのは、作文力です。
私は、子供たちの将来の学力を考えたら、小学校低中学年のうちは、読書と暗唱を中心にして、高学年以降は、読解力作文に力を入れていくといいと思います。
そして、低学年から高校生まで共通しているのは、理科実験や創造発表という個性的な工夫をする勉強です。
数学や英語は、受験で差がつく勉強ですが、ある程度の時間をかければできるようになります。しかし、国語力と一口で言われる読解力と作文力と読書力は、短期間では育ちません。
だから、保護者が意識的に子供の読む力、書く力を伸ばす工夫をしてくことが大事なのです。
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