言葉の森新聞2022年3月2週号 通算第1698号
文責 中根克明(森川林)

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■■毎週日曜午前8:30から、オンライン保護者会を行います

 保護者の方からの質問や相談にすぐに答えられるように、毎週日曜午前8:30から30分程度の保護者会を設けました。
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 作文のこと、国語のこと、勉強のこと、生活のことなど、何でも自由にご相談ください。
 参加される方は、オンラインクラス一覧表の日曜8:30の「保護者会」にチェックを入れて送信してください。

 ご質問、ご相談は、その場で口頭で言っていただければ結構ですが、詳しい説明が必要な場合は、「発」と書いてある発表室に投稿しておいてください。
 発表室の投稿は、本人限定表示です。


■■養老孟司さんの虫塚
 養老孟司さんは、子供のころ虫が好きで、たくさんつかまえては標本などにしていたから、それを供養するために虫塚を作ったそうだ。

 養老さんの話が面白いのは、すべて個性的な発想と体験に基づいているからだ。
 個性のある人は、生き残り、個性のない人は社会に埋没する。
 個性は、無駄なことや役立たないことに熱中し、やり続ける中で生まれる。

 その個性の反対は、役に立つこと、みんなから認められること、効率のよいこと、今の社会の価値観に合っていることだ。
 社会の価値観にぴったり合っているということは、今の社会と区別がつかないことだから、せいぜい優劣でしか自分の存在を示せない。
 楽しい人生を送るためには、役に立つか立たないかという今の社会の価値観から離れて、自分の好きなことをしようと心がけることだ。


■■音読はしっかり読むことより、どんな読み方でもいいから何しろ毎日読むこと
 兵頭さんの「大学入学共通テスト 現代文が1冊でしっかりわかる本」を、題名にひかれて読んでみました。
 中身は、とても真面目な本でした。

 共感したのは、作者の兵頭さんが、国語の勉強法として、同じ文章を繰り返し読むことを説いていたことでした。
 言葉の森の問題集読書も、1冊の問題集の問題文だけを5回以上繰り返し読むことです。

 そう説明すると、多くの人が、「同じものを読むより、新しい文章をたくさん読んだ方がいいのでは」と言います。
 また、「問題文を読むより、問題を解く方が大事では」と言う人もいます。
 そうではないのです。ただ、同じ文章を繰り返し読むことによって、そこに書かれている語彙が、表面的な理解ではなく、実感を伴った理解になり、より深く読み取れるようになるのです。
 精読とは、ゆっくり読むことではなく、繰り返し読むことです。

 問題集読書の読み方は、原則として音読です。
 原則としてというのは、高校生で勉強の自覚のある人は、黙読でもいいからです。
 音読を続けていると、半年ぐらいで、作文に書く文章も変わってきます。
 しかし、それだけ、問題集読書による進歩には時間がかかるとも言えるのです。

 読解検定の問題の理詰めの分析は、勉強した翌日から成績が上がります。
 しかし、その理詰めの分析の土台になっている読む力は、半年という長い時間がかかるのです。

 この問題集読書で大事なことは、何しろ毎日続けるということです。
 そのためには、しっかり読むことを子供に求めるべきではありません。
 どんな読み方でもいいから、時にはふざけて読んだり、早口で読んだり、声色を変えて読んだりしてもいいから、何しろ毎日読み続けることです。

 特に、男の子で元気のいい子ほど、ふざけて読みます。
 同じ文章の音読は、退屈だからです。
 しかし、退屈さを感じることこそ、その子の可能性です。
 だから、どんな読み方をしていても、親の一言は、「難しい文章を毎日よく読んでいてえらいね」ということだけでいいのです。


■■合格速報
●慶応義塾大学法学部法律学科
●慶応義塾大学経済学部B方式
●慶応義塾大学商学部B方式
●立教大学経営学部国際経営学科総合選抜   R.Y.さん

<担当講師より>
 
 当初より素養が感じられましたが、より一層努力することでわずか数ヶ月で作文がみるみる大学受験レベルまで上達し、本当にすばらしかったです。身についた作文力を今後の学業にも活かしていきましょう。


●岩手大学理工学部 R.E.さん

<担当講師より>

 受験勉強で忙しい中でも素晴らしい作品を書き上げ、前向きに取り組んでいた努力家の生徒さん。見事合格、おめでとうございます!















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